★阿修羅♪ > 戦争88 > 1013.html
 ★阿修羅♪
9-11事件とチェイニー副大統領の関与  【マイケル・ケイン】
http://www.asyura2.com/07/war88/msg/1013.html
投稿者 愚民党 日時 2007 年 2 月 20 日 10:36:10: ogcGl0q1DMbpk
 

 9-11事件とチェイニー副大統領の関与


マイケル・ケイン


http://homepage.mac.com/ehara_gen1/jealous_gay/michael_kane.html

-------------------------------------------------------------------------------

「ルビコン川を渡る」:9-11事件とチェイニー副大統領の関与

マイケル・ケイン


2005年1月18日(FTW:From The Wilderness「荒野から」の略、出版社名) ─ 「ルビコン川を越えて」(原題はCrossing the Rubicon 著者はCIAの麻薬取引を告発した元ロサンゼルス市警麻薬捜査官で解雇後の現在はFTW発行人兼編集者のマイケル・C・ルパート)は、1000の脚注を含む600ページを超える論文の中で、アメリカ政府内で公認された共同謀議があったとし、9-11事件の主犯容疑者はディック・チェイニー(現アメリカ副大統領=写真 以下、DC)であると名指ししている。この本の出版以降(私もその一章に貢献した栄誉にあずかっているが)、多くの人々がチェイニーに対して簡潔で分かりやすい審問をすることを求めている。

私はできるだけ手短に述べたいと思うが、それは決して分かりやすいものにはならないだろう。

チェイニーの有罪を証明する三つの重要なポイントがこの本の中で書かれている。私はまずそれらをリストし、次に「ルビコン川を越えて」の中で述べられているように、それぞれのポイントを証明していきたいと思う。


1. 手段 ─ DCとそのシークレットサービス(以下、SS):DCは、9-11事件に対する空軍の麻痺状態を確かなものにするため、シークレットサービスを通して完全に分断された指揮命令系統を走らせていた。SSはFAA(Federal AviationAdministration:運輸省航空局)がリアルタイムで見ているのと同じレーダー画面を見るための技術を持っている。彼らはさらに、国家的非常事態において最高指揮権を行使する合法的権限と技術的能力をも持っている。DCは9-11における最高司令官代理であった。(これらの点についての要約はここをクリック)


2. 動機 ─ 石油のピーク:2000年から2007年までのある時点で、世界の石油生産はピークを迎える:その時点から、1バレルの新たな石油を見つけることもますます困難になるだろう。つまり回復するのはより高価になり、それを取り戻し、支配する人々にとってはより貴重なものになるということだ。DCはこの来るべき石油ピークの危機について遅くとも1999年までには気がついており、そして9-11はチェイニーが「我々が生きているうちには終わらないだろう」と述べた一連のエネルギー戦争のための口実を与えてくれたのである。(これらの点についての要約はここをクリック)


3. 好機 ─ 9-11軍事演習:9-11の朝、米国空軍はFAAのレーダー画面に現れるシミュレーションのための「偽の輝点」(false blips)に少なくとも一機は「実機」が混じったハイジャックをシミュレーションする複数の軍事演習を走らせていた。これらの軍事演習は実際に展開した9-11謀議のようにハイジャック機を含む空軍の演習を遂行しているという点で、9-11の実際の出来事にぞっとするほど忠実な生き写しであった。この軍事演習と対テロ演習は、すべての生命をなげうってこのような時のために日頃の訓練をしていた空軍の兵士の誰もが実際のテロ攻撃を成功させないための防衛行動に出ないようにする重要な役割を果たした。これらの演習はDCの管理下にあったのだ。(これらの点についての要約はここをクリック)

「ルビコン川を越えて」の中で明らかになったように、9-11の犯罪についてDCを法的審判にかけることを支持する記録がここにある。


●手段:DCとSS

9-11の謀略が展開された際、SSは朝の9時03分にDCを地下にある大統領司令室へ連れて行ったと報告されている。1 このことはSSが遅くとも9時03分までに諸々の命令を発することのできる権力中枢の側近に含まれていたことを確証している。後に示すように実際にはもっと早かったことはほとんど確実であるが。

かつて対テロリズム・アドバイザーだったリチャード・クラークは著書「すべての敵に対抗して」(Against All Enemies)の中で、「SSはFAAのレーダーで見えるものがすべて自分たちにも見えるようになっているシステムを保有していた」と書いている。キーン委員会(9-11委員会としても知られる)は我々に、9-11の命令系統は複雑なクモの巣のようであったと信じ込ませようとしているが、実際にはSSが大統領と副大統領の命令を空軍の戦闘機パイロットたちに直接伝える権限を有していた。2

9-11の朝について記録するために空軍によって委託された本「アメリカ上空での空中戦」(Air War Over America)には、以下のように記述されている。FAAはオーティス空軍基地にコンタクトをとり、11便はマンハッタンに進路をとっていたが8時30分までにはその機影の信号が失われたと彼らに知らせた。3 このことはSSがその時刻までには、あるいはそれからほどなく権力中枢にいたことを示している。なぜなら、彼らはFAAのレーダー画面をリアルタイムで見ることができ、FAAは外部の軍と接触しているからである。遅くとも最低8時45分までには、実際はもっと早かっただろうが、SSが決定権のある権力中枢にいたことは間違いない。彼らは11便の自動応答装置(Transponder)が切られた8時15分以降には権力中枢にいた可能性が高い。


国家特別安全行事(National Special Security Event)

予定された重要な出来事や予定にない重要な緊急時において、アメリカ領土上で最高指揮権を発動する合法的権限を有しているのはSSである。それらは「国家特別安全行事」として指定されており、アトランタ・オリンピックゲームや共和党、民主党の全国大会が国家特別安全行事の有名な例である。準備として、SSはこのような事態におけるシミュレーションされた攻撃や野外演習の訓練発動を行っている。4

SSは安全保障上の協力のために政府や地方自治体、さらには軍とも共同行動を実行しており、国家のいかなる部署とも最良のコミュニケーションを達成するためのシステムを構築している。そして、その職員は常に大統領と副大統領の両者と行動を共にし、アメリカ領土上での重大な緊急事態で最高指揮をとるべき完璧な機関となっている。5

9-11事件が起きた時、空軍を含め、SSがアメリカのすべての機関の最高指揮をとることを可能にする法的な枠組みは整っていた。6

リチャード・クラークは「すべての敵に対抗して」の中で次のように書いている。「私はチェイニーから来る、つまり彼を通してブッシュから来る決定の速さに驚かされた」。7 これは予想されたことである。9-11の謀略が展開するにつれ、最高司令官がすべての命令を発すべく何事も適切にセットされていたが、ブッシュは小学校にいてSS職員を傍らに山羊の物語を読んでいた。

詳細に言えば、ブッシュのSSがリアルタイムで通信していたのはFAAだけではなく、PEOC(Presidential Emergency Operations Center:大統領緊急作戦センター)も含まれていた。報告によれば、まさにそこにDCはSSによって連れて行かれたのである。ブッシュは「アメリカが攻撃を受けている」と言われた後も、小学校で記念撮影を続けていた。2002年10月7日付のワシントン・タイムズ紙によれば、アリ・フライシャーは大統領の目を引きつけ、手書きのメモをかざした。そこには「まだ何も話さないように」と書かれていた。8 9-11のまさに重要な瞬間に、ブッシュは意図的に決定権のある権力中枢から外されていたのである。副大統領は軍の公式な命令系統に入ってはいない。9

ここまでで、我々が確認したことは以下の通りである:

1.9-11の最高司令部はSSであった。

2.9-11の決定的な瞬間に、ブッシュは最高司令官の役割を果たしていなかった。

3.9-11の謀略が展開された時に、最高司令官の代理をしていたのはDCであった。


●動機:石油のピーク

定義上、世界の化石燃料(石油と天然ガス)の生産は地球の埋蔵量の半分が消費された時点でピークを迎える。その時点以降は、1バレルの石油を見つけるさえより困難になり、それを手に入れるのはもっと費用がかかり、誰であれそれを支配する者にとってはより貴重なものとなる。世界的に著名な専門家の大半の予想では、そのピークは2000年と2007年の間にやってくる。

我々は終わりなき成長を前提としたグローバルな経済体制の中で生活しており、その成長は消費すべき化石燃料に限界がないという前提のもとでのみ可能となる。石油と天然ガスの需要は驚異的な勢いで増加しており、ピークの後には、その需要は単純には満たされないだろうし、エネルギー価格は容赦なく高騰するであろう。

それによって引き起こされる経済的な破局は、2010年代が終わる前に石油が1バレル100ドルという状態に遭遇するであろう。石油は単に我々の暖をとったり、自動車を動かしてくれるというだけではない。それはあらゆる種類のプラスチック原料であり、天然ガスとともに、近代農業を破綻させずに維持するために最も重要な原料でもある。1カロリーの食物エネルギーを作り出すために10カロリーの化石燃料が消費されるという事実はほとんど知られていない。10

我々は石油を食べているのである。

安い石油なしでは、何十億の人々が凍え、飢えるだろう。そして不幸なことに、石油や天然ガスに代わる再利用可能なエネルギー源の組み合わせは、資源保護の莫大な努力なしには不可能であり、それはどこにおいても視界の中に入っていない。

チェイニーはこのことを知っていた。

アメリカには資源保護に関する国家的計画は存在しない。DCが述べたように、「アメリカの生活様式は譲れない」。過剰消費はアメリカ人にとってアップルパイのように当然のものなのだ。多くの産業専門家たちは石油のピークの真実について長らく語り続けてきた。それらの一つ、おそらく世界で最も傑出したのが、DCのNEPDG(National Energy Policy Development Group:国家エネルギー政策推進グループ)である。

DCが副大統領に就任してわずか4日後、彼はNEPDGを招集した。11 チェイニーが(納税者のドルで)給料を支払っていたその専門家たちの中にはマシュー・シモンズがいたが、彼は世界で最も敬意を払われているエネルギー投資銀行の銀行家の一人であった。シモンズは長年にわたって石油のピークについて話しており、彼がチェイニーのNEPDGに石油のピークという緊急の話題を教えたことは疑う余地もない。

最高裁判所承認のゴム印のあるNEPDG文書の内容が非合法にもアメリカの公衆から隠されている。FTWは、9-11の最も深くて暗い秘密がそれらの記録の中にあると常に主張してきた。それこそが、それらがかくも厳しく守られてきた理由である。

チェイニーは副大統領になるずっと以前、ハリバートンの代表取締役であった1999年に石油のピークについて知っていた。彼がロンドン石油問題研究所(London Institute of Petroleum)で行った講演がこれを明白に示している。12

「ルビコン川を越えて」で述べられているように、「確認したところでは、石油産業内部、あるいはその近くにいる人々は、ボーリングを増やしても石油の供給を大幅に増加させるほどの結果にはなっていないと報告している」。13

これだけの規模の危機には危機に対するプラン、つまりネオ・リベラルが持ち合わせていなかったような何らかのプランを必要とした。DCを含むネオ・コンサーバティブはこのようなプランを持っていた。それは危機を作り出すというものであり、国家安全保障内部のエリート立案者たちによって長い間必要とされイメージされてきたものであった。14 そしてそのプランは、世界で最後に残っている化石燃料を盗み、一時的に石油ピークの危機を回避すべく永久戦争を持続させるために使われるのである。


●好機:9-11軍事演習 ─ 完全な同期

2001年5月8日 ─ 9-11の4ヶ月前 、大統領は「国防省、保健福祉省、司法省、エネルギー省、環境保護局、その他の連邦政府機関の中で大量破壊兵器の結果管理を取り扱う全連邦プログラム」の責任者としてDCを任命した。これは、すべての訓練と計画立案を含み、それらは「最大限の効果」を得るために、完全に統合、調和し、包括的であることが必要とされた。この権限によって、FEMA(Federal Emergency Management Agency:連邦緊急事態管理庁)の中に国家準備オフィス(Office of National Preparedness)が設立され、DCによって監督されることになった。15

DCはすべての連邦政府とすべての軍事機関にわたる渾然一体となって統合されたあらゆる訓練演習を直接監督する責任ある立場に置かれたのだ。9-11で、チェイニーは複数の軍事演習とテロ訓練を監督したが、それらには「空を見張る」権限を有する空軍当局NORAD(North American Aerospace Defense Command:北米防空司令部)の演習もいくつか含まれていた。

2001年9月11日の前日午後、NSA(National Security Agency:国家安全保障局)は、ハリード・シャイク・ムハンマドと9-11攻撃の首謀者とされるムハンマド・アタとの間で交わされた通信を傍受した。その会話は「試合が始まろうとしている」("The match is about to begin.")というものだった。

彼らは軍事演習に自分たちの活動をぶつけようとしたのか? 攻撃は一方の守備側と、他方の共犯者である攻撃側の間で行われた八百長試合だったのか?

このやりとりが上院諜報委員会からリークされた時、ホワイトハウスは激怒し、機密情報を漏らしたかどでウソ発見機にかけ、オフィスを捜索するといって上院議員たちを威嚇した。この機密漏洩はホワイトハウス内部の神経を逆撫でしたのだ。

主要な新聞社が精力的に記録してきたように、9-11の朝には複数の空軍の軍事演習が行われていたことを我々は知っている。16 「ルビコン川を越えて」の記録は、9-11に「油断なき戦士」(Vigilant Warrior)と名付けられた実機による飛行演習が行われていたと結論している。リチャード・クラークはこの演習の名前を彼の本の4ページで暴露しているが、マイク・ルパートに電子メールで「戦士」(Warrior)というタイトルの定義を確認したのはNORADのドン・アリアス少佐であった。

Warrior = JCS/HQ NORADがスポンサーになっているFTX、すなわち野外訓練演習(実機)。17

これは以下のことを意味している。「合同参謀司令部」(Joint Chief of Staff)によって指揮された「油断なき戦士」演習には少なくとも一機の飛行中の民間航空機が含まれており、それがまさに9-11で起きていた民間航空機のハイジャックという非常事態を正確にシミュレートすべく意図したものであった。これは偶然の一致であろうか?

このことは2004年4月18日付のUSAトゥデイ紙に掲載された「NORADはジェット機(複数)を兵器として用いる演習を行っていた」というタイトルの記事によって裏付けられている。この記事では、合衆国本土から離陸してハイジャックされた航空機が世界貿易センターとペンタゴンを含む標的に激突する兵器として使われる実機での演習が行われたことを認めるNORAD職員(複数)の言葉を引用している。USAトゥデイ紙が取り上げているこの特別な演習は「(2001年)7月に計画され、後に実施された」─おそらくは9-11当日に。18

思い出してほしい、9-11にブッシュ政権は主張していたではないか、自分たちはまさか航空機が兵器として使用されるなど「思いつきもしなかった」と。それならば、なぜ彼らは9-11以前に、そして当日にこのようなシナリオで演習をしていたのか? ホワイトハウスはこれらの演習に気がつかなかったと言ってかわしたが、これは見え透いた嘘である。それらの演習はホワイトハウスで行われたのだ!19

SSは攻撃野外演習のシミュレーションを行い、それはまさに「油断なき戦士」と呼ばれた演習だった。この合同参謀司令部の演習は、チェイニーの指揮下にある中央司令部によってSSの連絡系統を通して実行されていた可能性が高い。20

9-11のもう一つの軍事演習には「北方警戒」(Northern Vigilance)があり、それはロシアからの攻撃をシミュレートしており、合衆国東海岸からカナダ、アラスカにまで空軍戦闘機を投入する演習のことである。9-11の謀略が展開された際、これらの戦闘機はすべて無用となった。対応するにはあまりに遠すぎたのだ。

この演習の構成要素の一つに、「偽の輝点」(レーダーが飛行中の航空機をシミュレートして表示する)と呼ばれるものがあり、FAAのレーダー画面に現れていた。21 ある時、FAA長官のジェーン・ガーヴェイは、FAAは9-11に11機のハイジャック機を疑っていたと発言した。彼女は、どれが本物でどれがシミュレーションだったのか、そしてどれが飛行中の軍事演習機なのか判別できなかったと言っていたのだろうか?

いずれにせよ、9-11にはこれらすべての空軍の対応が役立たなかった。

「アメリカ上空での空中戦」には、NORADのアーノルド将軍は、93便がハイジャックされているとの報告を受けるまで「油断なき防衛戦士」(Vigilant Guardian)と名付けられた軍事演習を中止しなかったと記録されている。それは9時16分のことで、最初に11便がハイジャックされたと分かってから54分も後のことである。22 何がこれほど遅らせたのか? この時点でも、FAAのレーダー画面に「偽の輝点」が映っていたのか?

9時16分後でさえ、画面に偽の輝点が残っていた可能性は高い。キーン委員会の報告は、9-11の9時25分にFAAによって報告されていたとして「幻の11便」(phantom flight-11)を紹介している。FAAは、世界貿易センターが実際すでに攻撃を受けた時点でも11便が首都ワシントンに向かっていると報告していた。キーン委員会の報告は「FAAの情報が誤った原因を特定することはできなかった」と述べている。23

「幻の11便」とは偽の輝点のことだったが、軍事演習は機密扱いにされているので、「偽の輝点」に関する特定の情報、その他の詳細について報告されることはない。

さて、あなたが航空管制官であると想像してほしい。実際の飛行機とハイジャックを想定した偽の輝点があなたの画面に映っている、そして突然それらが実際に起こっている複数のハイジャック機だと言われた。あなたは手持ちの数少ない空軍戦闘機をどこへ向かって飛ばそうとするか? あなたは間違った推測をしてはいけない、しかし、そのための十分な判断材料は持っていない。だがFAAはそうした決定さえ行わない、軍が行うのだ。キーン委員会は報告書のなかで、FAAをスケープゴートに仕立て上げているが、空軍当局は「アメリカ上空での空中戦」の中で、FAAは自らの責務を適切に全うしたと認めている。24

9-11軍事演習には「北方防衛戦士」(Northern Guardian)の他にも、「北方拒絶」(Northern Denial)と呼ばれるものがあった(これは、ハーパース誌のアシスタント編集員によって最近確認されている)。それに加えて、呼び名のない「NRO(National Reconaissance Office:国家偵察局)」演習というものがある。これはニューヨークで実際の衝突が起こったまさにその時点でNRO本部に航空機が突入して来ることになっていた。

もう一つの偶然の一致?

軍事演習、対テロ演習、そして野外訓練は軍では非常に頻繁に行われている。この場合は、彼らは9-11に起こった実際の攻撃をかくも衝撃的な一致(congruence)で正確に写し取ったことになる。それは「偶然の一致」(coincidence)の範囲を超えるような一致(congruence)である。

このことは、アメリカの情報機関に溢れていた警告を我々が考慮するときに明らかとなる。9-11以前の情報では、テロリストが(複数の)飛行機をハイジャックし、それらを2001年9月9日の週の間にアメリカの地上の標的に突入させるべく計画していることを示していた。25 そうした類いの情報がありながら、いったい誰が正気でニューヨークやワシントンDCを完全に無防備な状態で放置するような軍事演習を予定に組むだろうか?

我々はすでに、このようなプログラムのすべてを統率する責任者はDCであったことを示した。これほど多くの同時演習を計画立案する中心的な意思決定者の中に、DCとNORAD長官のラルフ・エバーハートはいたであろう。

確かにそれは、完全な同期(match)だった。


指揮者(マエストロ)

9-11の軍事演習に関してなされた最も重要な暴露は、再びNORADのドン・アリアス少佐から来た。多数の軍事演習が発動されているときには、それらを束ねる誰かが必要であった。

「その通りだ。演習の指揮者がいた」とドン・アリアスは電話インタビューで答えた。26

ではいったい誰が指揮者だったのか?

この質問に対する答えを求めて、マイク・ルパートは軍や政府のすべての関連部署に質問したが、反応はなかった。2004年6月17日の9-11委員会の最後の公聴会で、私はラルフ・エバーハート将軍に質問した。彼は9-11に関するNORADの責任者であったし、その日の軍事演習の調整責任者でもあった。彼の唯一の回答は「ノーコメント」だった。キーン委員長を含め、委員の誰一人としてこの質問には答えられなかったのだ。27

FTWの調査では、指揮者はDCかラルフ・「エド」・エバーハード、ないしはその両者であると結論づけた。たとえ指揮者が誰であったにせよ、その人物が2001年5月の大統領命令によってチェイニーの指揮下にあったことは確実である。

それに加えて、対バイオテロ演習の「Tripod II」がマンハッタン下町の西岸で、報告ではまさにその翌日に始まる予定にあった。この演習はFEMAと司法省との共同によるもので、その二つの政府機関ともが2001年5月の大統領命令によってチェイニーの支配下に直接置かれていたのである。

もう一つの偶然の一致?

チェイニーがこの演習の監督責任者であったことは疑いようがない。Tripod II訓練は9-11に緊急中央司令部となった。世界貿易センター第7ビルにあった司令センターは9-11の9時30分には避難したと報告されているが、しかしTripod IIはまさに元の通りに組織された新しい中央司令部として準備されたのだ。28 なんという偶然の一致だろうか?

空軍の軍事演習は空からの攻撃を成功させるべく保証し、Tripod IIはチェイニーが自分で作り出した危機への対応を確実に指揮できるようにした。軍事演習をハイジャックと同期させる、あるいはハイジャックを軍事演習と同期させることは、チェイニーにとって、「我々が生きているうちには終わらない戦争」と彼が呼んでいるものを正当化し、9-11攻撃の成功を確実にする好機だった。「対テロ戦争」とは、実は世界に残っている最後の化石燃料のための戦争なのである。このエネルギー戦争は、チェイニーが少なくとも1999年までには十分気づいていた、来るべきエネルギー危機への対応なのである。


結論

「ルビコン川を越えて」はここで提供したものよりずっと多くのことを語っている。この本は9-11委員会の過ち、9-11のインサイダー取引、市民の自由権への抑圧、来るべき経済危機、生物兵器戦争、オサマ・ビン・ラディンの本当の経歴、さらに今日の歴史的現実を理解するのに重要な他の多くの問題にまで言及している。

「ルビコン川を越えて」はプロミス・ソフトウェア(PROMIS software)の進化についても調べている。それはかねてから定評のある人工知能であり、データマイニング・プログラムである。その現在の後継版が9-11の犯罪において必要不可欠な役割を果たした。DCはSSを通して別の命令系統を運用する一方で、プロミス・ソフトウェアの進化を通してFAAの機能に干渉する能力をも有した。このソフトウェアはPtech Inc.によって開発、販売されているが、その会社はサウジのテロリスト支援者ヤシン・アル・カディによって資金提供されている。アル・カディはDCが副大統領になる前にジェッダで彼に会ったと主張しており、その主張にチェイニーは公には反駁していない。FTWは、Ptechと9-11の犯罪における同社の果たした役割について詳細なレポートをまもなく発表するつもりだ。

我々がここであなたの前に提示したものは、DCとアメリカ政府内部で権益を握っている他の人物たちに対する告発である。これらの証拠は、ジョージ・W・ブッシュ、DC、そして彼らの共謀者たちに対する弾劾と刑事告訴の起訴状のための根拠となるに違いない。

ぜひ本書をご自身で評価していただきたい、「ルビコン川を越えて」の購入はこちらまで。


1 Crossing the Rubicon、435ページ

2 同上、428 - 429

3 同上、444

4 同上、431 - 432

5 同上、427 - 436

6 同上、433

7 同上、592

8 同上、435

9 http://www.dtic.mil/jcs/core/overview.html

10 同上、24

11 同上、109

12 同上、47

13 同上、38

14 同上、40、575

15 Rubicon、333

16 同上、chapter 19、333 - 356

17 同上、368

18 同上、345

19 同上、346

20 同上、433

21 同上、339

22 同上、444

23 同上、400

24 同上、443

25 同上、chapter 13、225 - 237

26 同上、367

27 同上、394 - 399

28 同上、406


以下が、「ルビコン川を越えて」でマイケル・C・ルパートによって9-11の犯罪の第一容疑者としてDCが挙げられている事件の大意である。


手段:DCとSS
チェイニーが9-11にSSを通して、采配を振るっていた最高司令官であった。

SSは合衆国領土上で国家的緊急事態が起きた時に合衆国内のすべての部署に君臨する最高司令部たるべき合法的権威を有している。空軍でさえSSの優位性を認識している。
SSは、まさにそうあるべきように、合衆国内のいかなる部署ともコミュニケーションを取れるような最高の技術的手段を有している。9-11には、SSはリアルタイムでFAAのレーダーを見ることができる技術を有していた。
SSは9-11の8時15分、遅くとも8時45分には決定権のある権力中枢にいた。
9-11には、SSコミュニケーションシステムおよび合法的な権限によって空軍の完全な究極的支配権を持つ最高司令官のために、すべてがセットされた。
しかし、ブッシュはブッカー小学校内で山羊についての物語を読んでいた。SSは手の届く範囲にいたが、9-11の謀略がはじまったときに彼をそこに引き止めておくことを選択する。9-11の謀略が展開された際、ブッシュの傍にいたSS隊員はPEOC(Presidential Emergency Operations Center:大統領緊急作戦センター)にいるチェイニーのSS本隊と十分なコミュニケーションをとっていた。
DCは9-11には最高司令官代理だった、そしてSSは最高司令部だった。

動機:石油のピーク
世界の石油は今まさに枯渇し始めたところである。

世界(地球)の石油(埋蔵量)の半分が消費された、あるいはまさに消費されようとしていた。
ひとたび中間点を過ぎれば、需要が増えるので、1バレルの石油さえ見つけることがより難しくなり、より高価になる。埋蔵された最後の石油備蓄の支配権は世界支配権の鍵でもある。
近代社会のほとんどすべてが、つまり車やビル、橋、兵器、消費者用製品、そしてもっと多くのものが石油を消費する。その製造過程か、その利用中に、あるいはその両方で。
安価で無制限の化石エネルギーが工業社会を暖め、我々の食事を作る。大部分の家屋は天然ガスによって暖房されている。
我々は石油と天然ガスを「食べて」いる。1カロリーの食物エネルギーを生産するたびに、10カロリーの化石エネルギーが消費される。
副大統領になって4日後にDCはNEPDG(National Energy Policy Development Group:国家エネルギー政策推進グループ)を招集した。その中で彼は世界的に有名な専門家たちから石油のピークに関する広範にわたる情報を受け取った。彼はこれらのヒアリングから得た記録を連邦議会やアメリカ国民に公表することを拒否した。FTWは9-11に関する最も深くて暗い秘密がこれらの記録の中にあると常に主張してきた。
DCは石油のピークについて少なくとも1999年には知っていた。彼は石油の欠乏による経済的打撃とそれが結果する破滅的な影響についても知っている。9-11はDCが「我々が生きているうちには終わらない戦争」と呼ぶところの戦争を始めることを可能とした。これは、残された最後の化石燃料を地球の至るところで追い求めるための戦争である。「対テロ戦争」というのは実際にはエネルギー戦争であり、9-11はその序章であった。

好機:9-11軍事演習
9-11で、チェイニーはアメリカ空軍の反応を麻痺させて、多数の軍事演習と対テロ演習を実行していた。

2001年5月にDCは大統領による任命を受けて、すべての連邦政府とすべての軍事機関にわたる「渾然一体となって統合された」あらゆる訓練演習を直接監督する責任者となった。
9-11の朝は、チェイニーが大統領の命令によって監督責任を持たされた軍事演習と対テロ演習の多重訓練で始まった。
軍事演習と対テロ演習は実際に飛行している航空機の訓練を含んでいた。それには、合衆国上空でハイジャックされた航空機に見せかけた軍用機や、FAAのレーダー画面に配置された「偽の輝点」(仮想の飛行機を示すレーダー上の導入)が使われた。「北方警戒」(Northern Vigilance)と名付けられた演習は、ロシア空軍の攻撃をシミュレートして、空軍の戦闘機をカナダにまで引き上げた。その結果、東海岸で緊急発進できる戦闘機はほとんどなくなってしまった。この麻痺状態に陥った空軍は戦闘機の乗員が9-11を止めることができなかったことを保証すべく反応するしかなかった。
NORADのドン・アリアス少佐によって、「指揮者」として言及された知られざる個人または司令センターがこの軍事演習を調整していた。その指揮者が一人以上いた可能性はあるが、誰一人として名前は挙がっていない。FTWはこの質問を政府や軍の関連部署のすべての人にしたが、結局徒労に終わった。我々の調査では、指揮者はDCかラルフ・「エド」・エバーハート、ないしはその両者であった。
空軍の軍事演習を調整したのが誰であれ、この人物はDCの管理と指揮下にあった。DCはTripod 2と名付けられた、9-11にニューヨーク下町の西岸で予定されていた対テロ訓練の監督責任者でもあった。この演習は9-11に緊急中央司令部を立ち上げたが、それは世界貿易センター第7ビルでその朝に失われた司令センターと正確に同じものを構成していた。これは危機に対応する完璧な司令センターであり、それはハイジャックが発生する以前からDCの管理下にあった。何という偶然の一致。
DCは、このような広範な軍事演習が9-11に起こるだろうと判断する主要な政府高官の一人だった。これはまさに、アメリカ諜報部が多くの政府や諜報機関から、テロリストが2001年の9月9日の週に民間機をハイジャックして地上にあるアメリカの標的に激突する計画を立てているとの多数の警告を受けていた時に起こった。


(訳文出典:「アラブの声」MLより ※江原注:原文と照合し訳文を一部直した。太字・傍線は原文どおり)


原文:Crossing the Rubicon: Simplifying the case against Dick Cheney
http://www.fromthewilderness.com/free/ww3/011805_simplify_case.shtml

参照記事:Crossing the Rubicon: An Interview with Michael Ruppert (Toward Freedom)

Sample: "Crossing the Rubicon" Chapter 19 (Wargames and High Tech: Paralyzing the System to Pull off the Attacks) by Michael Ruppert. (PDF Document 128KB)


--------------------------------------------------------------------------------


【関連記事】

湾岸戦争で核使用を計画 パウエル前議長、自伝で秘話
【ニューヨーク9日=ロイター】10日発売の米誌タイムに掲載されるパウエル前米統合参謀本部議長の自伝の中で、湾岸戦争の際、パウエル前議長が核兵器使用に関する秘密報告書を作成したものの、最終的にはこれを破棄した、との秘話を明らかにしていることが分かった。
「わがアメリカの旅」と題された自伝によると、チェイニー国防長官(当時)がイラク軍に対して核兵器を使用する可能性を打診、これにパウエル前議長はいったん反対を示したものの、チェイニー長官がさらに迫ったため、報告書を作った。
パウエル前議長は「砂漠に散開するたった1個機械化師団に大きな打撃を与えるためだけでも、相当の数の小規模戦術核兵器を必要とする」とし、「私はこの分析を長官に示した後、報告書を破棄した」としている。(朝日新聞 1995/09/11)

チェイニー氏はCEOとしての腕前もA級 米アナリストら
米大統領選で共和党の副大統領候補になることが確実になったチェイニー元国防長官(59)は、ビジネスマンとしての腕もA級だった、と金融アナリストらは口をそろえている。チェイニー氏は世界でも屈指の石油関連サービス会社、ハリバートン(本社・米テキサス州)で最高経営責任者(CEO)を退いて、今秋の大統領選にブッシュ氏とともに臨む。
ブッシュ・テキサス州知事は25日、チェイニー氏を副大統領候補に指名すると正式発表した。両氏は7月31日から始まる共和党党大会で同党の正副大統領候補に正式指名される。
アナリストらによれば、ハリバートンの業績は、チェイニー氏が入社した1995年よりもかなり上向いている。
現在ハリバートンの社長兼財務担当責任者(CFO)デイブ・レッサー氏だが、チェイニー氏の退任後に最高経営責任者(CEO)に就任する予定。体制の移行もスムーズに行われる見込み。
証券会社アナリスト、ジェームズ・ウィックランド氏によれば、ハリバートンは世界第2位の石油関連サービス会社で、石油の採掘や技術供与などのサポートを行っている。チェイニー氏が入社した当時、業績は世界では5本の指に入るか入らないかで、技術面では2軍との印象がぬぐえなかった、という。
「業界についての知識のある人間はたくさんいた。だが、当時会社に必要だったのは決断力で、チェイニー氏はそれを会社に与えた」とウィックランド氏は分析する。
チェイニー氏の主な仕事といえば、1998年のドレッサー・インダストリーとの合併だ。合併により、資本金はほぼ2倍以上に増え、仕事の効率も向上した。当時は770億ドルともいわれた合弁も、現在ハリーバートンの時価総額が1880億ドルになったことを考えればよい決断だった、とウィックランド氏は言う。
チェイニー氏は合併直後に会長に就任したが、1年後にはウイリアム・ブラッドフォード氏にその座を譲った。
「チェイニー氏はブラッドフォード氏に会長の座を譲ることを躊躇しなかった。プライドで会社の戦略を曲げなかった態度をみれば、副大統領としてもうまくいくだろう」とウィックランド氏は言う。
しかし、ハリーバートンはチェイニー氏を失っても打撃は受けないだろう、とアナリストらはみている。別のアナリスト、ステーブン・ジェンガーロ氏は「ハリーバートンのサービスと製品は業界でも高く評価されている」と話している。(CNN 2000/07/26)

米副大統領が関わった石油採掘会社、イラクと取引?
【ワシントン23日=林路郎】23日付の米ワシントン・ポスト紙は、チェイニー副大統領が昨年8月まで会長を務めていた大手石油採掘会社ハリバートン(テキサス州ダラス)が、国連制裁下のイラクに7300万ドル相当の石油採掘施設を建設・供与する契約にかかわっていた、と報じた。事実とすれば、「ブッシュ政権は石油業界の代弁者」という負のイメージが米国民の間に定着し、民主党も来年秋の中間選挙をにらんで、副大統領の「倫理性の欠如」を追及することになろう。
同紙は、石油業界幹部や国連の機密文書に基づく情報として伝えた。それによると、問題の取引は、石油採掘施設製造のドレッサー・インダストリー社とインガソル・ランド社の合弁会社がフランスの関連会社を介して、1997年から昨年にかけてイラク政府と結んだ石油採掘施設や排出ポンプの売却契約。ハリバートン社は98年にドレッサー社を買収したため、契約の履行にハリバートン社が直接かかわることになった。
この合弁会社はまた、湾岸戦争で多国籍軍が破壊したイラクの石油採掘施設の修復契約も結ぼうとしたが、クリントン前政権が「国策に反する」としてこれを阻止したという。
チェイニー氏はこれまで、ハリバートン社がイラン、リビアと取引をしたことは認めている。しかし、今回の件については、副大統領補佐官は同紙に対し、「こうした合弁事業の運営は(親会社とは)別で、(親会社の会長だった)チェイニー氏は何ら関与していない」などと説明している。
これに対し、子会社の役員は同紙に「極めて大きな商談であり、チェイニー氏は決定に参加していなくても、すべてを知っていたはずだ」と証言した。
国連制裁はイラクとの商取引そのものを禁じてはおらず、契約そのものが違法行為とは言えないが、チェイニー氏は91年の湾岸戦争を国防長官として指揮し、95年のハリバートン会長就任時には「イラクに対しては強硬姿勢で臨む」と公言した人物。言行不一致は副大統領の信用失墜につながりかねず、民主党の格好の攻撃材料となりそうだ。
イラクは国連制裁下にあるにもかかわらず、昨年秋の時点で、対米原油輸出量では、サウジ、メキシコなどに続いて第5位。問題の契約は、米国とイラクが敵対しつつも、米石油業界を通じて舞台裏で微妙な関係を維持していることを物語るエピソードとも言える。(読売新聞 2001/06/23)

「報復は数年要す戦争に」 最大の復しゅうと副大統領
【ワシントン16日共同】チェイニー米副大統領は16日放映の米NBCテレビに出演し、米中枢同時テロを引き起こした組織に対する報復について「数年の歳月を要する戦争になるだろう」と述べ、テロ組織せん滅に向けた報復が長期戦になる見通しを表明した。
今回のテロについて副大統領は「ウサマ・ビンラディン氏自身とその組織が重要な役割を演じたことは疑いない」と述べた上で、米国の報復は「最大限の復しゅうとなる」と言明。ビンラディン氏個人にとどまらず、エジプトやウズベキスタンを含む世界各地に潜伏するテロ組織やテロ支援国家が対象となることを明らかにした。
副大統領によると、11日のテロで国防総省に突入したアメリカン航空機が突入直前に「ホワイトハウスの上空を旋回した」といい、当初は副大統領自身が執務中のホワイトハウスが攻撃目標だったという。
副大統領はまた、ビンラディン氏が昨年11月にイエメンで起きた米駆逐艦コールの爆破事件にも関与している可能性があると述べた。(共同通信 2001/09/17)

米軍は同時テロ直後飛行士に旅客機撃墜を命令−米副大統領=テレビ
【ワシントン16日ロイター】チェイニー米副大統領は、11日にニューヨークとワシントンで発生した同時多発テロの直後、米軍飛行士は、ワシントンに向けて飛行してくる旅客機を迎撃し、撃ち落とすようにとの命令を受けていたことを明らかにした。
同副大統領はNBCの番組で、「大統領は、旅客機が空路を変えず、ワシントン上空から離れるようにとの指示に従わない場合には、米軍飛行士は最後の手段として当該機を撃墜する権限が与えられる、との決定を下した」と語った。
そのうえで、「人々は、恐ろしい決定だと言うだろうし、実際そうだ」と述べた。
しかし同副大統領は、数千人とみられる死亡者を出した世界貿易センターと米国防総省に対するテロ攻撃を防ぐことができたとしたら、「間違いなく」こうした命令を実行していただろう、と述べた。(ロイター通信 2001/09/17)

米大統領:「不審な民間機」を撃墜命令 同時多発テロ時に
【ワシントン中井良則】チェイニー副大統領は16日、米テレビで、同時多発テロが起こった11日、ブッシュ大統領がワシントンなどに向かう不審な民間機を撃墜する命令を米軍機に出していたことを明らかにした。
許可が出されたのは、ハイジャックされた旅客機2機がニューヨークの世界貿易センタービルに相次ぎ突入、別の1機がワシントン郊外の国防総省に突入した直後だった。副大統領は「もし、民間機がニューヨークやワシントンに接近するなという指示に従わない場合、最後の措置として米軍機による撃墜が決断されていた」と述べ、当時の混乱の中、これ以上の大規模な被害を防ぐため、民間機の乗員・乗客が犠牲になってもやむを得ないとの立場を示していたことを意味する。
また、キグリー国防総省副報道官は同日のテレビで、ニューヨークのテロ後、連邦航空局からワシントンに向かう不審な民間機があるとの連絡があり、バージニア州の空軍基地から戦闘機が緊急発進したが、国防総省ビル攻撃を防ぐには間に合わなかった、と述べた。
今回のテロで、乗っ取られた後、ペンシルベニア州に墜落した4機目は墜落原因をめぐり、機内で乗客が抵抗したとの見方や、米軍による撃墜説が出ていた。米軍は4機目を追尾していたことを認めたが撃墜は否定した。今回の副大統領発言で、撃墜説が広がる可能性もある。(毎日新聞 2001/09/17)

米同時テロ:当日朝、ホワイトハウス地下室に避難 米副大統領
【ワシントン吉田弘之】チェイニー米副大統領は16日、同時多発テロが発生した11日朝、ハイジャックされた飛行機のうちの1機がホワイトハウス方面に向かっていることが分かり、要人の警護に当たるシークレット・サービスに抱きかかえられるように地下室に避難した経緯を明らかにした。米NBCテレビのインタビューで語った。
副大統領によると、この日午前9時前、ホワイトハウスの執務室で演説の草稿を打ち合わせ中に世界貿易センタービルに乗っ取られた航空機が突っ込んだとの一報を受けた。すぐにテロだと考え側近とともに声明について議論を始めたという。
その時、屈強なシークレット・サービスが突然、部屋に入ってきて、有無も言わさず、体を持ち上げられるようにホワイトハウスの地下にあるシェルターに移動させられた。ハイジャック機の1機がホワイト・ハウスを目指しているとの情報が入ってきたためだ。
結局、同機は国防総省に突入。地下室に入り、副大統領が最初にしたのはフロリダ州にいたブッシュ大統領に直ぐに帰ってこないようにかけた電話だった。「ここで何が起こっているのか分からない。しかし我々(ホワイトハウス)が標的のようだ」と大統領に伝えたという。(毎日新聞 2001/09/17)

チェイニー、パウエル氏ら“湾岸の顔”ズラリ
イラク過剰意識の指摘も
湾岸戦争の英雄たちが今、同時テロの報復に向けて準備を進めるブッシュ政権内でも光り輝いている。
15日開かれた国家安全保障会議ではブッシュ大統領の右にチェイニー副大統領、左にパウエル国務長官が座った。
1991年の湾岸戦争の時の会議ではブッシュ氏の父、ジョージ・ブッシュ氏(大統領)の右に国防長官だったチェイニー氏、左に統合参謀本部議長のパウエル氏が座っていた。15日の席次がホワイトハウスの演出かどうかは不明だが、湾岸戦争を勝利に導いた功労者が大統領を囲む婆を、国民が頼もしく感じたのは間違いない。
2人は大統領もかすむほどの活躍ぶり。チェイニー氏はテロ発生時、不在だった大統領に代わって陣頭指揮を執り「政権の神経中枢」(ニューヨーク・タイムズ紙)と絶賛された。パウエル氏は湾岸戦争の時同様、スポークスマンをこなす。服装は制服から背広に変わったが、歯切れのいい受け答えは相変わらずだ。
現政権内ではウルフォウィッツ国防副長官、ライス大統領補佐官も「湾岸経験者」。戦いに臨むにあたり最高の陣容だ。
ただ「オールスター」ゆえの心配材料も。軍事専門家はブッシュ政権が「旧敵」イラクに対して意識過剰だと指摘する。ここ数日、政権に近い筋からは「テロの黒幕はイラクだ」とイラクを攻撃対象とするようあおる情報がリークされている。チェイニー氏らがフセイン・イラク大統領との決着戦にこだわり過ぎれば自慢の冷徹な判断が、曇る可能性もある。
またチェイニー、パウエル両氏の不仲説も気になるところ。2人は湾岸戦争開始の時期をめぐり衝突した。この“内紛”が再燃すれば、報復どころではない。
豊かな経験は、吉と出るか凶と出るか。(ワシントン、金井 辰樹)(中日新聞 2001/09/18)

米副大統領 会計検査院への報告拒否 エンロン問題 『政権の地位傷つく』
【ワシントン27日共同】チェイニー米副大統領は27日、米会計検査院(GAO)が、経営破たんしたエンロン とブッシュ政権の関係について報告を求め、拒否すれば訴訟も辞さないとしていることについて「報告すれば大統領と副大統領の地位を傷付ける」と拒否する姿勢を示した。米テレビとのインタビューで語った。
副大統領は、GAO側が「会った人物、話した内容、メモや会議の議事録などすべての情報を要求している」と指摘。仮に情報を提出すれば「機密の話など何もできなくなってしまう。結果として大統領や副大統領が(外部の)率直なアドバイスを受けることは不可能になる」と述べた。
米議会の付属機関であるGAOのウォーカー院長は、今週中にも訴訟を起こすかどうかを決めると表明。ダシュル上院民主党院内総務も「米国民は事実関係を知る権利がある」と情報公開を求めている。一方、チェイニー副大統領は「民主党は、エンロン事件を政治的な論争に転化しようとしている」と批判。GAOが副大統領への調査権限を持っていないとして、調査に応じない考えを示している。(東京新聞 2002/01/28)

ブッシュ政権をエンロン疑惑で提訴 米会計検査院
破たんしたエネルギー供給大手エンロンがブッシュ政権のエネルギー政策立案にどの程度関与したか疑惑が持たれている問題で、会計検査院(GAO)は22日、エネルギー政策立案グループの長であるチェイニー副大統領を相手取り、同グループの資料を開示するよう求める訴えをワシントンの連邦地裁に起こした。
米議会の調査機関であるGAOが情報開示をめぐって行政府を訴えるのは初めて。立法と行政府の権限をめぐる憲法問題へ発展するのは必至とみられ、裁判は長期化しそうだ。
だが、この過程で、エンロンとの癒着関係の疑惑追及が強まれば、政権側に大きな打撃となりかねない。
ウォーカー会計検査院長は「不本意だが、議会と米国民に対する責任をかんがみると、今回の措置を取らざるを得ない」との声明を発表し、副大統領側が再三の資料請求を拒否したため、提訴という非常措置に訴えざるを得なかったとの立場を強調した。
GAOが開示を求めているのは、副大統領とそのスタッフがエンロンの幹部と会った際の会談記録。米政府は昨年だけでも、両者が少なくとも5回会っていることを認めているが、GAOは会談の参加者すべての名前と日時などの公表を求めている。
これに対し、ホワイトハウスは「重要な原理原則をめぐり、法廷で闘う用意は出きている」(マクレラン報道担当)とし、法廷闘争を受けて立つ構えを示している。副大統領は憲法上、会談内容を秘密にする特権があるとし、GAOの調査権限は及ばないとの見解を示し、GAO側の動きを批判していた。
GAOは昨春、民主党議員からの要請で、開示請求に動き出し、先月末には、資料の引き渡しに応じない場合は、提訴する方針を明らかにしていた。
民主党側は会談には、環境団体の代表は招かれず、副大統領を中心にエンロンなど大企業に有利な政策決定が行われた可能性があると主張している。(朝日新聞 2002/02/23)

『将来のテロ攻撃ほぼ確実にある』 米副大統領
【ワシントン19日AFP=時事】チェイニー米副大統領は19日、FOXテレビに出演し、国際的なテロ組織アルカイダによる攻撃は「ほぼ確実にある」との見方を示した。同副大統領は「(アルカイダによる)将来の攻撃はほぼ確実にある。それはあす起こるかもしれないし、来週、来年かもしれない」と語った。(中日新聞 2002/05/20)

不正会計処理:米副大統領ら訴えられる テキサス州の連邦地裁
【ワシントン佐藤千矢子】チェイニー米副大統領は10日、最高経営責任者(CEO)を務めていた石油関連会社「ハリバートン」(本社・テキサス州)が売り上げを水増しする不正会計処理を行った疑惑で、非営利の行政監視団体「ジュディシャル・ウォッチ」(本部・ワシントン)からテキサス州の連邦地裁に株主代表訴訟を起こされた。株式市場を揺さぶっている米企業の一連の不正会計処理問題は、副大統領を相手取った訴訟に発展し、ブッシュ政権は疑惑の払拭に懸命だ。
訴えられたのは、チェイニー副大統領やハリバートン社のほか、同社の会計監査を担当した米大手会計事務所アーサー・アンダーセンなど。アンダーセンは昨年末に経営破たんした米エネルギー販売大手エンロンの監査資料を破棄した司法妨害罪で先月、有罪評決を受けている。
訴状によると、ハリバートン社は99年から01年にかけて売り上げを4億4500万ドル水増しし、この結果、株主は不当に値上がりした高い株式を買わされ、損害を被ったと主張している。同社の不正会計疑惑をめぐっては、既に証券取引委員会(SEC)が調査を開始している。チェイニー副大統領は95年から00年まで同社のCEOだった。
フライシャー大統領報道官は10日の会見で「その訴訟には価値がない」としながらも、SECによるハリバートン社の調査結果は尊重する考えを表明した。同社は「(原告側の)主張は事実無根」としている。
一方、ブッシュ大統領も、石油関連会社「ハーケン・エナジー」(本社・テキサス州)の役員だった90年6月、約85万ドル相当の同社株を売却しながら、SECへの報告が遅れ、インサイダー疑惑が取りざたされている。大統領は疑惑を否定しているが、民主党は11月の中間選挙を控えて徹底追及する構えを見せている。
ブッシュ大統領は9日、企業の不正会計問題が株価下落の原因となっていることに危機感を深め、不正企業への罰則強化などの具体策を発表したが、株式市場は「株価の大幅続落」という冷淡な反応を示した。不正防止策が評価されて株式市場が信頼を回復するには、まず正副大統領が疑惑を払拭することが求められるとの指摘も出ている。(毎日新聞 2002/07/11)

チェイニー副大統領の以前の会社、巨額の軍需納品受注
チェイニー米副大統領が最高経営責任者(CEO)を務めていた企業の子会社が、昨年9月の同時多発テロ事件以後、米国のテロとの戦いに必要な施設や物資を供給する事業を大量に受注し、チェイニー副大統領がこれを支援したという疑惑が浮かび上がっている。
ニューヨークタイムズは13日、チェイニー副大統領が1995年から2000年まで会長を務めていた石油関連会社ハリバートンの子会社の軍需会社ケロッグ・ブラウン・アンド・ルート(KBR)が「計量できない額の契約」を政府から受注したと指摘した。
KBRは、キューバのグアンタナモにアフガニスタンの捕虜を収容するための施設を作ったほか、ウズベキスタンの米軍将兵に食糧などを供給した。
KBRは過去数十年の間、連邦政府の事業を多数行なっており、とりわけ同時多発テロ事件以後、多数の物資供給契約を結び、海軍や陸軍に軍需物資を独占的に供給していた。最近では、陸軍に今後10年間、軍需物資を供給する契約を交わしたが、調達総額の上限を決めない異例の契約であることがわかった。
これに対してKBR側は、チェイニー副大統領は、ハリバートンに在任中の時やその後も、このような契約の締結を支援したことはないとしたものの、ニューヨークタイムズは「KBRの軍需品納品の契約額は、チェイニー副大統領が国防長官であった最後の年である1992年に急激に増加した」と報じた。
昨年の国防総省の調査によると、KBRはわずか12万5000ドルの電気関連の先端機器で75万ドルを国防総省から受け取っていた事実が明るみになっており、チェイニー副大統領が国防長官時代に彼の軍事補佐役だったロペス氏(前大将)がKBRに勤務中だと、ニューヨークタイムズは伝えた。(東亜日報 2002/07/14)

チェイニー米副大統領 経営悪化発表の2月前に株売却 米紙報道
【ワシントン=時事】米エネルギー関連会社ハリバートンが2000年に経営悪化を公表、株価が急落する2カ月前に、同社の最高経営責任者(CEO)だったチェイニー副大統領は同社を去り、株を売却して巨額の利益を得ていた──。16日付の米紙ワシントン・ポストは、副大統領をめぐる疑惑をこのように報じた。
同紙によると、チェイニー氏が同社を去った同年8月、同社の株価は高値を付けており、同氏は株売却により1850万ドル(現在の為替レートで約21億円)の利益を得た。ところが、その60日後、同社が経営悪化の実態を投資家に発表、株価は4分の1に急落したという。(日本経済新聞 2002/07/17)

米国:イラクに対する先制攻撃の可能性を示唆 米副大統領
【ワシントン中島哲夫】チェイニー米副大統領は26日、テネシー州ナッシュビルで退役軍人らを前に演説し、イラクに対する先制攻撃の可能性に改めて触れるとともに、「行動しないことの危険は行動することの危険よりもはるかに大きい」と主張した。最近、イラク攻撃について国際的批判が高まり、与党・共和党内でも慎重論が出ているため、これに反撃した形だ。
チェイニー副大統領は演説で「大量破壊兵器拡散の切迫、査察システムの拒否、サダム・フセイン(イラク大統領)の敵意が結びつけば、先制的な行動が必要になる」と主張した。
また最近のイラク攻撃慎重論の中には、フセイン大統領が実際に核兵器を保有するまで先制攻撃をすべきでないという見解があると指摘したうえで、「この論理には欠陥がある」と批判。「致命的な脅威に直面したときには、わざと希望的な考え方をしたり、現実に目をつむったりしてはならない」とも強調した。副大統領はさらに、フセイン政権打倒後には、民主国家の建設を目指す方針を明示した。(毎日新聞 2002/08/27)

ブッシュ大統領、チェイニー副大統領… 先制攻撃論者は兵役回避者
戦争の現実知らずにあおる 米で議論に
【ワシントンで坂口明】対イラク先制攻撃を主張するブッシュ米政権内の超タカ派はベトナム侵略戦争などで兵役を逃れたか兵役経験のない者ばかり―対イラク戦争熱があおられる米国で今、この事実が議論になっています。
この部類に入るのはブッシュ大統領、チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、ウルフォウィッツ国防副長官、パール国防政策局長、戦争戦略担当のファイス国防次官ら、対イラク主戦論の中心人物です。
ブッシュ氏はベトナム侵略戦争当時、テキサス州の州兵となることによりベトナム行きを逃れました。チェイニー氏はさまざまな口実で徴兵猶予を繰り返しました。後に「60年代には軍務以外に優先課題があった」と弁明しています。ラムズフェルド氏は朝鮮戦争休戦後の1954年に海軍入りしたものの、同世代が同戦争に駆り出された時期には兵役を逃れました。
共和党の議会指導者でも、ロット上院院内総務、ハスタート下院議長、ディレイ下院副院内総務らのイラク主戦論者のいずれもが、軍隊未経験者です。
一方で、パウエル国務長官、スコウクロフト元大統領補佐官、シュワルツコフ将軍ら軍隊経験者が共通して対イラク戦争に慎重論をとっています。これらの人々からは、戦争未経験者のタカ派が、戦争の現実を知らずに戦争をあおっていると批判する声も出ています。
パウエル氏は95年刊の自伝『マイ・アメリカン・ジャーニー』で、レーガン、ブッシュ(父)政権時代に外国への強硬路線を辞さなかった「鼻っ柱の強い人々」のほとんどが、徴兵義務を果たす年齢にありながらベトナム戦争中に兵役を免れていたことに言及。「それは階級意識と結び付いており、非民主的で公正を欠く」と批判しています。
米国の秘密情報機関、国家安全保障局(NSA)の活動を暴いた『秘密の組織──超秘密のNSA』の著者、ジェームズ・バムフォード氏は、USAトゥデー紙17日付論評で、この問題に言及。「政府高官職は軍経験者で埋めるべきだとは言わない。しかし現政権で驚くべきことは、いま戦争遂行を最も声高に叫んでいる人々が、自分たちの世代の戦争を回避し、軍服を着ることさえ回避した人々だという点だ」と述べています。(しんぶん赤旗 2002/09/20)

「石油は兵士の血より価値あり」 米誌ネーションの分析
「対イラク戦争は兵士と国民の血を担保にした石油戦争だ」進歩的な米週刊誌「ネーション」の最新号(10月7日号)は差し迫った米国の対イラク攻撃の裏面には、中東の石油確保をめぐる米国の損益計算があるとの見方を示したうえで「第2の湾岸戦争」の正当性に疑問を提起した。
米国が対イラク攻撃に踏み切ろうとするのは、日々対外依存度が高まりつつある石油の安定的な供給先を確保し、ひいては21世紀の国際エネルギー市場に君臨したいとの意図が隠れているとしている。
昨年6月、チェイニー副大統領の主導で作成された「国家エネルギー政策報告書」は、2000年現在、米国で消費された石油の半分が輸入石油であり、2020年になると、輸入石油の比率が3分の2へと増えるはずだとの認識を示している。米国の石油需要を充足させるために、石油供給先の多角化が先決条件というのが同報告書の結論だった。これまで主な石油供給先だったサウジアラビアさえ信頼できないほど、米国の石油供給先をめぐる環境が急変している。
昨年9月11日の米同時多発テロ事件以降、ワシントンのランド研究所がサウジを「悪の枢軸」と定義付けて以来、米国とサウジの関係は急冷した。サウジ内では米国との関係を断絶しようとの声が高まっているなか、サウジ政府がついに米国が主導する西側石油会社の油田開発への参加を禁止させることを決めるなど、両国関係に異常な気流が現れつつある。
サウジに代わる石油の供給先として、米国が選んでいる国がイラク。こうしたなかイラクのフセイン大統領は、米国を疎外させたうえで同盟勢力を作るために、欧州、ロシア、中国などの石油企業に、440億バレルに達するイラク油田の開発権を分配し始めた。これは、米国とカナダ、そして欧州最大の産油国であるノルウェーの石油埋蔵量を合わせた規模。
同誌は、ブッシュ米政権が対イラク攻撃に執着する根本的な理由が、まさにここにあるとの認識を示している。フセイン政権の転覆に協力しない国は、新政権が樹立されればフセイン政権と締結した石油供給契約が無効になり得ることに気付くべきだと、イラクの反体制勢力らが警告したのも、同じ脈絡からだ。
結局、対イラク攻撃は、新政権のもとで、油田開発計画を米国の石油大手が掌握するための地ならし作業だということになる。(東亜日報 2002/09/26)

エネルギー新秩序形成狙う 米、OPEC影響力排除
ブッシュ米大統領は16日、米議会が可決した対イラク武力行使承認決議に署名、イラク攻撃実施に向けた国内手続きを完了させた。だが、攻撃が現実味を帯びるにつれ「イラクのフセイン政権を倒して親米政権を樹立し、安定した石油供給に道筋を付けるもう一つの狙い」(日系商社)がもはや憶測ではなく、公然の秘密となりつつある。
「もう一つの狙い」は、イラク攻略を足掛かりに石油輸出国機構(OPEC)の影響力を低下させ、「戦略的パートナー」のロシアをも巻き込んだ石油供給の新世界秩序形成を目指す米エネルギー戦略の本格始動を意味する。
チェイニー米副大統領は今年8月下旬の演説で「世界の石油埋蔵量の10%を保有し、大量破壊兵器で武装したフセイン大統領は中東を支配し、世界のエネルギー供給を統制したいと野心を抱くだろう」と述べ、エネルギー安全保障の観点からイラク脅威論を展開。「イラクには豊富な天然資源と人的資源もある」と、石油権益への関心をのぞかせた。
9月15日付の米紙ワシントン・ポストは、フセイン政権が崩壊すればイラクから排除されてきた米系石油企業が大きな権益を手にする可能性があると報じた。同紙はロシアやフランスがイラクと結んだ石油開発契約が白紙に戻される恐れもあるとも指摘。「フセイン後」の利権をめぐる思惑が先行していることを示し、各国石油企業が足掛かりを求めて反体制派への働き掛けを強めていると指摘した。
米国とロシアは10月初め、米石油産業の拠点テキサス州で初のエネルギーサミットを開催した。5月の米ロ首脳会談で合意したエネルギー分野での協力強化の一環だが「イラク戦後の利権配分も極秘の議題か」との観測が広がった。
ブッシュ政権はもともと石油業界とは濃密な関係にある。チェイニー副大統領が2000年の大統領選直前まで石油掘削の世界最大手ハリバートンの最高経営責任者(CEO)だったのをはじめ、ライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は米石油大手シェブロン(現シェブロンテキサコ)役員を務めた。エバンズ商務長官やブッシュ大統領自身も石油関連企業の経営を手掛けた経歴を持つ。
ゼーリック米通商代表部(USTR)代表やオニール財務長官、パウエル国務長官ら主要閣僚が今年相次いでアフリカを訪問、大統領も来年歴訪を予定しているのは、産油国との関係強化が狙いとの見方が大勢だ。(ワシントン共同=高橋昭)(共同通信 2002/10/18)

ブッシュの取り巻きが5年前から計画していた「フセイン暗殺」 中東全域支配の突破口
5日、パウエル米国務長官が、国連にイラクの違法行為を裏付ける情報を提出し、「正々堂々とイラクを攻撃する」シナリオを描くブッシュ政権──。だが、ブッシュ大統領の取り巻きの超保守派閣僚らが、5年も前からイラク攻撃の時期を虎視眈々と狙っていたことを示す文書が明らかになった。「フセイン抹殺ありきで、国連による査察はどうでもいいこと」だったのである。
この文書は「フィラデルフィア・デイリー・ニューズ」のウィリアム・バンチ記者がスッパ抜いたもので、1998年1月、超保守派グループ「プロジェクト・フォア・ザ・ニュー・アメリカン・センチュリー」(PNAC)に属するチェイニー(現副大統領)、ラムズフェルド(国防長官)、ウルフォウィッツ(国防副長官)、アーミテージ(国務副長官)らがクリントン大統領(当時)に送り付けた書簡だ。
〈大統領閣下、アメリカおよびその同盟国の権利を守るために、今こそ確固たる措置をとるよう訴える。新戦略とはサダム・フセインを権力の座から引きずり降ろすために、ありとあらゆる手段をとることである。危機が現実のものとなる前に先手を打ってこちらが先制攻撃を仕掛け、事前に危機を取り除く。たとえ同盟国が反対しても、やる時には一気呵成に実行に移すのが超大国アメリカの責任である〉
さすがにクリントンは耳を貸さなかったが、ブッシュが当選するや、PNACの面々は外交、軍事政策立案の表と裏に配置された。
チェイニー、ラムズフェルドはじめほとんどが米石油企業との腐れ縁を持つ連中で、世界第2の埋蔵量を誇るイラクの石油が狙いであることは明らかだが、それだけではない。フセインを抹殺し、イラクに親米政権を打ち立てれば、ドミノ方式にサウジアラビアやシリアの民主化も進み、パレスチナもイスラエルとの戦闘をやめ、中東全体の主導権を握れるという戦略なのである。
9.11直後、ラムズフェルドは国防長官室で「敵はビンラディンではない。サダム・フセインを攻撃するに十分な情報をどんどんよこせ」と側近に指示したのは、これを裏付ける証拠だ、とバンチ記者は分析している。(日刊ゲンダイ 2003/02/05)


ref. Invading Iraq not a new idea for Bush clique 4 years before 9/11, plan was set
(Philadelphia Daily News 2003/01/27)


ref. Letter to President Clinton on Iraq (PNAC)

ハリバートン子会社をイラク油田消火業者に選定=米国防総省
【ヒューストン6日ロイター】米国防総省筋は6日、イラクの油田の消火を監督する業者に、米油田サービス会社ハリバートン傘下のケロッグ・ブラウン・アンド・ルート(KBR)が選定されたことを明らかにした。
米国の対イラク開戦後を想定したもの、という。
ハリバートンは、米軍の兵たん業務を幅広くサポートしており、KBRは今回の選定業者の最有力候補との見方が大勢となっていた。チェイニー副大統領は、1995年から2000年にかけて、ハリバートンの最高経営責任者を務めていた。(ロイター通信 2003/03/07)

米ハリバートン、戦後イラク油田再生など受注 副大統領が元CEO
ニューヨーク(CNNマネー)米陸軍工兵隊は24日夜、イラク戦争後のイラク復興策の1つである放置油田再生などの事業を、米エネルギー大手ハリバートンに発注することを決めた。同社は、チェイニー副大統領が1995―2000年、最高経営責任者(CEO)を務めていたことで知られる。
今回の受注の中で特に重要と考えられているのは「緊急修理」と呼ばれるプロジェクト。長期間放置されていたイラクの油田を再生させる事業で、同社はこれに関連する高い技術を持っているとされる。このほか同社は油田消火なども行う。
同社は、陸軍工兵隊との間の契約金額について明らかにしていない。しかし、ライス大学の研究機関による最近の研究によると、イラクの油田を湾岸戦争前のレベルまで復興させるには、50億ドル(6000億円)の初期経費のほか、年間の維持費として毎年30億ドル(3600億円)が必要だという。(CNN 2003/03/26)

【検証】ブッシュ政権「石油のための戦争」
業界と関係40人余 OPEC支配力低下狙う 戦後 増産で復興費捻出
「ノー・ブラッド・フォー・オイル(石油のために血を流すな)」−反戦デモが叫ぶスローガンが現実味を帯び始めた。イラク戦後の復興事業でチェイニー副大統領が最高経営責任者(CEO)を務めたことがある米エネルギー大手、ハリバートン・グループが国防総省から早々と受注を決めたからだ。ブッシュ政権と石油業界の危うい関係を検証した。(ワシントン・寺本政司)

■多額の資金
ブッシュ政権でエネルギー業界に関係がある中枢幹部は40人余りいるとされ、企業寄りとされる歴代共和党政権でも突出した数だ。
ブッシュ大統領自身もテキサス州知事に就任する前は地元の中堅石油会社、ハリケン・エナジーの取締役だった。側近ではチェイニー副大統領のほか、エバンス商務長官もコロラド州の石油、天然ガス会社、トム・ブラウンの元会長兼CEO。ライス大統領補佐官は大手石油シェブロンの社外取締役を10年間務めた。
2000年の大統領選で石油・ガス業界がブッシュ陣営に出した選挙資金は189万ドル(約2億2700万円)。対抗馬のゴア元副大統領(民主党)に送った14万ドルの10倍以上で、政権に対する業界の影響力を強めた。地球温暖化防止を定めた京都議定書からの離脱も、石油・電力業界の意向が働いたとされる。

■埋蔵量2位
戦後のイラクで原油を増産し、巨額の復興費を賄うのが米政権の思惑。イラクは国連の経済制裁の影響で、原油生産量は約230万バレルにとどまっているが、確認埋蔵量は1122億バレルと、サウジアラビアに次ぎ世界2位。専門家は戦後、米欧の国際石油資本(メジャー)が開発を行えば600万バレルに増産することが可能という。
「戦後イラクは石油輸出国機構(OPEC)を離脱するはず」と米石油関係者。米保守派の間ではOPEC諸国が石油価格をコントロールしている現状に不満がある。
イラクの豊富な石油が放出されれば、需給関係が緩みOPECの価格支配力は一気に低下する。米英軍の快進撃が伝えられるたびに原油価格が値を下げるのも、こうした読みが背景にある。また石油マネーに打撃を与えることは、一部石油輸出国と背後でつながるテロ撲滅の見地からも重要との見方が強まっている。
復興事業は、石油業界以外にも共和党の大口スポンサーである建設会社が受注し米企業がほぼ独占することになりそう。湾岸戦争後のクウェート復興事業でも米企業は70%以上を受注し、国際社会の強い批判を浴びた。
米政府としては、米企業が復興の前面に出ることで「イラクの解放者」である米国をアピールしたい考えだ。(中日新聞 2003/03/27)

イラク戦後復興事業、ハリバートンの受注内定取り消し
ニューヨーク(CNNマネー)放置油田再生など巨額のイラク戦後復興事業で、米エネルギー大手ハリバートンが受注候補の1つに内定していたが、その内定が取り消しになった。同社は、チェイニー副大統領が00年の大統領選の直前まで最高経営責任者(CEO)を務めていた。政策決定とビジネスと間の線引きを巡り、副大統領が批判を受ける可能性も出てきた。
今回の事業は6億ドル(720億円)規模のもの。米国際開発庁(USAID)の広報担当者は、ハリバートンの内定取り消しを認め、別の2社が現在、受注を争っていることを明らかにしている。ただしハリバートンも、受注社の下請け(孫請け)として受注する可能性は残っている。
内定取り消しは米誌ニューズウィークが報じた。同誌の報道は、ハリバートンが自発的に内定を辞退したのか、あるいは、ブッシュ政権側から何らかの圧力があったのか、あるいはハリバートンが提示した条件が他社に比べて劣っていたのかどうかはよくわからない、としている。
また報道によると、副大統領の候補担当は「副大統領は、受注内定については全く聞いていない。副大統領は受注内定とは関係ない」と話している。
副大統領は大統領選でブッシュ氏と組むことが決まった時点で、ハリバートン株を売却しているが、ストック・オプションの一部は保有している。ただし、ストック・オプションで利益が出た場合、副大統領はその利益を全て慈善事業に寄付するとしている。(CNN 2003/03/29)


ref. Cheney is still paid by Pentagon contractor
(Guardian 2003/03/12)

米副大統領 先制攻撃「安保に有効」 北への武力行使も示唆
【ワシントン=樫山幸夫】チェイニー米副大統領は9日、ニューオーリンズで開かれた全米新聞編集者協会の会合での講演で、イラク戦争の大勢が決したことを踏まえて、この戦争がもたらした意義などについて見解を明らかにした。
副大統領はこのなかで、「無法国家」やテロリストに対して積極的な攻撃に出ることの有効性を強調、今後もそれを米国の安全保障政策の基本とすべきだとの考えを示した。また、今回の戦争にかかわらず、米国は北朝鮮と対峙(たいじ)する力を維持していることを強調、場合によっては武力攻撃の可能性があることを示唆した。
チェイニー副大統領はブッシュ米政権内にあって、脅威に対する“先制攻撃”論を持論とし、一昨年9月の米中枢同時テロ直後の早い時期にイラクへの攻撃をブッシュ大統領に進言していたといわれる。
今回のイラク攻撃成功で、その存在は政権内でいっそう重みを増し、9日の発言は、今後のブッシュ政権の政策にとっての1つの指針となるともみられている。(産経新聞 2003/04/11)

ハリバートンに70億ドル発注 イラク復興、無競争で米軍
【ワシントン11日共同】米陸軍がイラク戦争に伴う油田の消火・復旧作業で、石油関連のプラント建設大手、米ハリバートンのグループ企業に期間2年で総額70億ドル(約8400億円)の事業を無競争で発注したことが明らかになった。契約経過が不透明と問題視した民主党のワクスマン下院議員が、質問に対する陸軍幹部の回答の形で11日までに公表した。
ハリバートンはチェイニー副大統領が就任以前に最高経営責任者(CEO)を務めていたため、一部米企業によるイラク復興ビジネスの独占を警戒する欧州企業などの関心が高い。
回答書によると、受注したのは子会社ケロッグ・ブラウン&ルート社で、同社の利益は7%、4億9000万ドルに達する。イラクの石油施設復旧を想定した計画策定を2001年12月に同社に発注したという。(共同通信 2003/04/12)

米、石油産業を管理下に=暫定政権には早期引き継ぎ−イラク
【ワシントン12日時事】イラクの戦後復興計画に関与している米政府当局者は11日、イラク暫定統治機構(暫定政府)が発足し、機能するまで、米政府がイラクの石油産業を管理下に置く計画であることを明らかにした。ロイター通信が伝えた。(時事通信 2003/04/12)

ハリバートン関連会社がイラク石油開発に関与強める
ワシントン(CNN) チェイニー米副大統領が経営者だった米エネルギー大手のハリバートン社の関連会社が、イラクの石油産業のあらゆる局面を取り仕切る契約を手に入れていたことがこのほどわかった。イラクで石油施設の復興を担当する米陸軍工兵隊が明らかにした。
ハリバートン社の契約問題を追及しているヘンリー・ワックスマン米下院議員(民主党)は、「ブッシュ政権とのつながりが深い同社の契約は、イラク産石油に関して運用から販売まで任されたものと言える」と批判した。米政府関係者はこれまで、ハリバートン社との契約は放火された油井の消火活動と補修作業のみだとしていた。
しかし、ワックスマン議員の質問に対し、米陸軍工兵隊のロバート・フラワーズ中将は、同社の関連会社が「油井の消火、施設の査定、流出した石油の処理、環境の保全、破損施設の修復、運用から配送まで請け負うことになる」と答えた。
チェイニー副大統領は1995年から2000年まで同社の最高経営責任者(CEO)を勤めた。副大統領の広報担当者は「今回の契約や入札過程などにおいてチェイニー氏は一切関係していない」と述べた。(ロイター通信 2003/05/08)

米副大統領がトップを務めた企業のイラク復興事業契約、米議員が問題視
【ワシントン29日ロイター】チェイニー米大統領がかつて経営トップを務めた米石油サービス会社ハリバートンHAL.N について、米議員が29日、イラク復興関連事業の同社への発注規模がほぼ5億ドルに上っており、その大半が2001年の“不透明な”契約に基づくものだ、と指摘した。
米民主党のヘンリー・ワクスマン下院議員(米カリフォルニア州)は、ブラウンリー暫定陸軍長官に書簡を送り、米軍がハリバートンや子会社のケロッグ・ブラウン&ルートに大きく依存している理由を質した。
下院政府改革委員会の委員でもあるワクスマン議員は、「一企業が、イラク戦争からこれだけの大きな利益を上げる可能性があることは注目に値する」と述べた。
ハリバートンをめぐっては、同社のイラクにおける役割や、ブッシュ政権との強いつながりが受注確保に役立ったのではないか、との疑問がかねて取り沙汰されている。
ワクスマン議員は、ハリバートンの子会社ケロッグ・ブラウン&ルートが、2001年12月の“不透明な”契約に基づきイラク事業で米陸軍から4億2500万ドルを超える金額を受け取っている、との国防総省の情報を得た、としている。
この契約は、戦争などの際に、ハリバートンが陸軍に物流管理面のサポートをするLOGCAPと呼ばれる契約。
ワクスマン議員は、LOGCAPの特徴として、「ハリバートンが、事実上、イラク戦争のすべての段階で利益を得られるようになっている」と指摘している。
ハリバートンの広報担当者は、LOGCAPは、チェイニー副大統領がトップに就くよりはるか以前の1992年に締結された契約が元になっている、と説明している。(ロイター通信 2003/05/30)

先制攻撃戦略の維持強調=米副大統領、イラン念頭に警告か
【ワシントン31日時事】チェイニー米副大統領は31日、ニューヨーク州ウェストポイントの陸軍士官学校卒業式での訓示で、脅威に対する先制攻撃を容認したブッシュ政権の国家安全保障戦略に触れ、「この戦略の重大さに疑問を持つ人物がいるなら、アフガニスタンのタリバン政権やイラクのフセイン政権がどういう運命をたどったかを振り返るよう促したい」と述べた。
対テロ戦争で今後も同戦略に基づく強硬な対応を辞さない方針を示したもので、具体的な国名は名指ししなかったものの、核開発やテロ組織アルカイダへの支援が懸念されるイランを念頭に置いた警告とみられる。(時事通信 2003/06/01)

副大統領の訪問が圧力に CIAのイラク情報分析
【ワシントン5日共同】5日付の米紙ワシントン・ポストは、チェイニー米副大統領とその首席補佐官が昨年以来、イラクの大量破壊兵器開発とテロ組織アルカイダとの関連について、中央情報局(CIA)を何回も訪問し、情報分析担当者の一部はこの訪問により政府の意向に沿った分析を行うよう圧力を感じる環境にあったと報じた。複数の情報当局高官の話として伝えた。
イラクの大量破壊兵器開発をめぐっては、イラク戦争の理由付けのため、ブッシュ政権が情報機関の情報を誇張したのではないかとの疑いが浮上している。特に副大統領は昨年夏以来、イラク攻撃を強硬に主張しており、CIA訪問が政治問題化する可能性がある。
情報当局者によると、副大統領がこれほど頻繁にCIAを訪問するのは異例。複数の情報当局者は、副大統領や首席補佐官、ウルフォウィッツ国防副長官らからイラク攻撃の主張を後押しするような情報を探し、報告書を書くよう圧力を感じたと話している。程度は小さいもののCIAのテネット長官からも同様の圧力を感じたという。
退職した情報当局者は、副長官らは省庁間の合同会議で、分析内容を異なった方向から見直すことを主張したという。(共同通信 2003/06/05)

チェイニー部会、イラク利権に関心? 米政府資料で判明
01年5月にブッシュ政権のエネルギー政策をまとめた作業部会(部会長・チェイニー副大統領)が、イラク国内の石油利権に関心をもっていた?──米国の市民団体が、情報自由法を使い入手した米政府資料が、イラク戦争の動機ともからみ、関心を呼んでいる。
政府の腐敗を監視する団体「ジュディシャル・ウオッチ」が、作業部会の情報公開を求める訴訟に関連して、商務省資料を入手した。01年3月に作成された資料には、イラクの油田・石油施設の詳細な地図、イラクの油田の利権に関心をもつ米国以外の企業のリストなどが含まれている。日本の2社を含め30カ国の約60社が、イラク側と接触している姿が読みとれる。
米国のイラク戦争の動機に石油利権が含まれたという傍証なのか、単なる石油の需給のための調査なのか見方は分かれるが、同団体のフィトン会長は「資料は、作業部会の議論を公開する重要性を示している」と述べている。(朝日新聞 2003/07/19)


ref. CHENEY ENERGY TASK FORCE DOCUMENTS FEATURE MAP OF IRAQI OILFIELDS
(Judicial Watch 2003/07/17)

イラク復興事業費が急騰 米ハリバートン
【ヒューストン1日AP=共同】イラクの石油施設の復興事業で、米石油関連サービス・建設大手ハリバートンが受注した契約の評価額が過去約2週間で12億5000万ドルから14億ドルに跳ね上がったことが1日、米政府の資料で明らかになった。
同社はチェイニー米副大統領が最高経営責任者(CEO)を務めていた。米軍当局者は、相次ぐ石油関連施設への破壊活動で、被害額や修復費用が増大したと説明している。
米議会野党の民主党からは、ブッシュ政権が復興事業をイラク企業に任せず、米企業に不当に高い価格で受注させているとの批判が出ている。(共同通信 2003/10/02)

米副大統領、先制攻撃論を強調 イラク政策も正当化
ワシントン(CNN)チェイニー米副大統領は10日、ワシントンで講演し、米国へのテロを防ぐ唯一の手段は仕掛けられる前にテロリストをせん滅することだと強調し、ブッシュ政権が打ち出すテロ組織などに対する「先制攻撃」の方針を今後も維持する考えを示した。
「テロリストが大量破壊兵器を保持するのを阻止するため、我々が持つ力のすべてを行使しなければならない」とも訴えた。
また、イラクのフセイン旧政権について、「(元大統領の)米国に対する敵意は、2001年9月の米同時多発テロ前からあった」「イラクで大量破壊兵器は見つかっていないが、関連の開発プログラムがあったことは判明した」などと指摘、フセイン旧政権を放置しておけば米国が深刻な脅威に直面したとして、対イラク戦争の正当性を力説した。
ブッシュ政権は、対イラク軍事攻撃の大義や復興の方途を巡り、米内外で批判が広がっていることを踏まえ、政権首脳が演説やテレビで政策の正当性を訴える「キャンペーン」を開始している。副大統領の講演もその一環とみられる。
ブッシュ大統領は9日、来年1月に最初の大統領選予備選が行われるニューハンプシャー州で演説し、「イラクからフセイン政権を追放したのは米国民を狂人の手から守るためだった」などと述べ、対イラク戦争に踏み切った意義を強調した。(CNN 2003/10/11)

告発:ガソリン価格で不当利益 米民主党が石油大手に書簡
【ワシントン佐藤千矢子】イラクの戦後復興事業を受注した米石油関連大手ハリバートンの子会社が、イラクでのガソリン供給事業で不当に高い価格を報告して利益を得ているとして15日、ヘンリー・ワクスマン米下院議員(民主党)がホワイトハウスに同社を告発する書簡を送った。
この子会社はテキサス州ヒューストンに本社を置く「ケロッグ・ブラウン&ルート」社で、米陸軍工兵隊からイラクでのガソリン供給など石油関連事業を受注した。
議員が入手した米陸軍の資料によると、9月18日現在、同社はクウェートなどからイラクにガソリン計1億9000万ガロン(7億1920万リットル)を輸入し、陸軍は計3億ドル(約328億8000万円)を支払った。
同時期の中東地域のガソリンが1ガロン71セントだったのに対し、同社は利益分2〜7%を差し引いても1ガロン1ドル59セントもの高値で取り引きした計算になるという。
ワクスマン議員は会見で「米国民はイラクの人たちを助けたいと思っているが、(ハリバートンから)カネを巻き上げられたいとは思っていない」と同社を批判した。
ハリバートン社の広報担当は今のところコメントを出していないが、対応を検討するとしている。
ハリバートン社は、チェイニー副大統領が就任直前まで最高経営責任者(CEO)をつとめ、同社がイラク復興事業を受注したことに対し「ブッシュ政権は利権のためにイラク戦争を起こした」などと批判が出ていた。(毎日新聞 2003/10/16)

米企業の独占に批判、米議会も厳しい目
【マドリード=森安健】イラク復興事業を米国の特定企業が独占することへの警戒感が広がっている。春先にチェイニー米副大統領の出身企業、ハリバートンの子会社KBRが石油関連の大型事業を随意契約で受注した「前例」があるためで、欧州勢だけでなく米議会も厳しい視線で見つめている。
KBRについては、石油代金を市場価格より高めに見積もって請求している疑いが浮上している。米民主党のワクスマン下院議員によると、通常なら1ガロン(約3.8リットル)当たり1ドル以下で輸入できるガソリンの代金としてイラク側に同約1.6ドルも請求し、不当に大きな利益を得ている。(日本経済新聞 2003/10/24)

イラク復興事業で水増し請求か 米ハリバートン関連企業
ワシントン(ロイター) イラクの石油産業復興などを請け負っている米石油大手ハリバートンのグループ企業が、ガソリン代金など合計1億2000万ドル余りを政府に水増し請求していた可能性があることが、米国防総省の監査で明らかになった。国防当局者が語った。
当局者らによると、ハリバートンのグループ企業ケロッグ・ブラウン・アンド・ルートは、クウェートの下請け企業からガソリンを買い取ってイラク国内に供給した際、不当に高い代金を政府に請求し、支払いを受けていた。さらに、駐留米軍の食堂施設を提供する事業でも不当請求が見つかったという。
ハリバートンはチェイニー副大統領が就任前に最高経営責任者(CEO)を務めていた企業で、イラク復興事業の発注を優先的に受けているとの批判が集中していた。(CNN 2003/12/12)

米ハリバートンの子会社が破産法を申請
【ニューヨーク=北山文裕】チェイニー米副大統領が就任前に最高経営責任者(CEO)を務めた米石油・エネルギー関連大手ハリバートンは16日、エンジニアリング関連などの子会社が米連邦破産法第11章(日本の民事再生法に相当)を申請したと発表した。
ハリバートンは、元従業員などから、1990年代の生産設備で使っていた化学物質が原因でがんなどの重病を患ったとして損害賠償を求める訴訟を起こされており、請求金額の一部を払う代わりに、子会社が連邦破産法第11章を申請することで原告と合意していた。ハリバートンは、親会社やイラクの油田開発を受注した事業部門については、今回の同法申請の影響を受けないとしている。(読売新聞 2003/12/17)

大統領は政策に無関心 ブッシュ政権の内幕本発売
【ワシントン13日共同】オニール前米財務長官が全面的に取材協力したブッシュ政権の内幕本「忠誠の代償」が13日、全米で一斉に発売された。イラク問題への強引な対応など事前の報道で早くも話題になっているが、ブッシュ大統領の政策への無関心ぶりや周囲への接し方を徹底的にこき下ろす内容となっている。
今秋の大統領選を控え、民主党陣営には格好の攻撃材料となりそうだ。
筆者はピュリツァー賞受賞の元ウォールストリート・ジャーナル紙記者で、オニール氏へのインタビューと同氏が提供した1万9000点の資料を基に構成されている。
オニール氏によると、ブッシュ大統領は同氏との個別協議で、経済政策に関する質問を一言も発しなかった。会議にも興味を示さず、政策資料にもほとんど目を通したことはなかったという。
また、就任前に初めて大統領と会った際、大統領首席補佐官となるカード氏に「君は首席補佐官だ。われわれのチーズバーガーを届ける責任がある」と命じたところを目撃。側近をあごで使う大統領にオニール氏が驚いた様子が描かれている。政策は専らチェイニー副大統領やカール・ローブ大統領上級顧問ら「政権右派」が決めていたとしている。(共同通信 2004/01/14)

米政権強硬派は戦争の枢軸、ケネディ上院議員が批判
民主党の重鎮、ケネディ上院議員は14日演説しイラク戦争について、ブッシュ政権がイデオロギーのために引き起こした「必要のない戦争だった」と強調した。チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、ウルフォウィッツ国防副長官の3人を「戦争の枢軸」と名指し批判した。
また、今夏までにイラク人へ主権を移譲することや、同時期にアフガニスタンで選挙を実施することは「11月の米大統領選に弾みをつける狙いなのは疑う余地がない」と指摘。「米製民主主義を米側の事情や日程に基づき押しつけてはならない」と語った。
ケネディ氏は大統領選でケリー上院議員を支持しており、予備選開始を前に側面支援の狙いがあるとみられる。
演説に対し共和党のディレイ下院院内総務は「憎しみに満ちた攻撃で不快感極まる。民主党に安全保障は任せられない」とのコメントを発表した。(ワシントン=森安健)(日本経済新聞 2004/01/15)

イラクの石油施設修復、またハリバートングループが受注
米国防総省は16日、イラクの石油施設修復事業(事業費最大12億ドル)について、競争入札の結果、ハリバートングループのケロッグ・ブラウン・アンド・ルート(KBR)と契約したと発表した。KBRは昨年3月に入札なしで受注したイラクの石油施設修復事業(同70億ドル)の中で、イラクに輸入したガソリン代を水増し請求した疑いがあるとして、同省が調べている。
今回の契約について、同省は「技術力などに基づいて決定した」としている。ハリバートンは「イラクで当社がやってきたことは正しかった、ということが認められた」とする声明を出した。(朝日新聞 2004/01/17)

米ハリバートン社員、イラク復興事業で収賄
【ワシントン=吉田透】米油田サービス大手ハリバートンは23日、同社が米陸軍と契約したイラク復興事業に絡んで社員2人がクウェートの企業からわいろを受け取っていたことを明らかにした。米政府が関与するイラク復興事業で、不正が判明したのは初めて。
ハリバートンはイラクで活動する米陸軍のためにクウェートから石油を輸入していたが、石油調達先の選定に関与していた社員2人が見返りとして約630万ドル(約6億7000万円)を不正に受け取っていた。同社は米陸軍にわいろに相当する額を小切手で返済した。
ハリバートンはチェイニー副大統領が現職に就任する直前まで最高経営責任者(CEO)だった。米陸軍からイラク国内の油田復旧関連の事業を受注した時から、副大統領の関与が疑われている。昨秋からは同社が米陸軍のためにクウェートから輸入した石油について水増し請求した疑惑が浮上していた。(日本経済新聞 2004/01/24)

ハリバートンに新たな疑惑浮上−米誌=副大統領が会長時代
【ワシントン5日】米司法省は、石油サービス大手ハリバートンによるナイジェリアでの天然ガスプラントの建設計画をめぐり、同社が受注のため1億8000万ドルのキックバック(リベート)に関係していた疑惑を捜査する方針だ。米誌ニューズ・ウィークが報じた。疑惑当時、同社の会長を務めていたのはチェイニー副大統領だった。
同誌は、チェイニー副大統領が問題のキックバックを知っていたとの証拠はないとしている。副大統領の側近は、チェイニー氏は捜査で当局者から接触されたことはないと述べた。
ただ贈収賄事件の訴追権限を有する司法省詐欺部門による捜査は、ハリバートンの経営者だったチェイニー氏の過去について一般大衆の新たな関心を集める可能性がある。同誌によると、米証券取引委員会(SEC)も調査を開始した。
同社と子会社のケロッグ・ブリアン・アンド・ルートは、イラク復興事業をめぐり、受注や、過剰請求疑惑で厳しい調査の下に置かれている。チェイニー氏は1995年から2000年まで同社会長だった。〔AFP=時事〕(時事通信 2004/02/05)

チェイニー米副大統領と最高裁判事の“癒着”疑惑明るみに 自らの訴訟事件も担当
【(テメキュラ(米カリフォルニア州)6日=戸田邦信】ブッシュ大統領とともに、今年11月の大統領選挙に臨むチェイニー米副大統領が、自らの訴訟事件に関与する最高裁のアントニン・スカリア判事と、友人関係にあるばかりか数日間の狩猟旅行に一緒に行っていたことが分かり、マスコミから批判を浴びている。同判事は、副大統領が訴訟当事者になっているエネルギー問題の議事録開示問題を審理することになっており、判事の倫理性とともに、今後の審理に公平さが保てるのか、との疑問の声が出ている。...(日刊ベリタ 2004/02/07)


ref. Scalia trip with Cheney raises eyebrows(Boston Globe 2004/01/18)

カモ猟判事忌避申し立て 米副大統領と癒着と原告
【ワシントン24日共同】チェイニー米副大統領が座長を務めるエネルギー政策特別チームの業界癒着疑惑をめぐり政府文書開示の可否が争われている最高裁での裁判で、原告の自然保護団体などは24日、副大統領らとカモ猟旅行を楽しんでいたことが明らかになった判事に対し「裁判官忌避」を申し立てた。
副大統領と最高裁判事のカモ猟はテレビのお笑い番組などの格好のネタとされ、ブッシュ政権にとってはイメージダウンの一因。
忌避申し立てを受けたのは、米憲法の厳密解釈派として知られる保守派スカリア判事。先月、副大統領と一緒に米軍の専用機でルイジアナ州に旅行、石油関連業者が所有する猟場でカモ猟を楽しんだことが露見した。
ブッシュ政権のエネルギー政策策定に、破たんしたエネルギー大手エンロンなどが介入していた疑惑が出ており、米最大の自然保護団体シエラクラブなどが政府文書開示を要請。1、2審では原告側が勝訴し政府側が上告、4月に口頭弁論が始まる予定。(共同通信 2004/02/25)

米国はイラクで戦闘を続ける=チェイニー副大統領
【ニューロンドン(米コネティカット州)19日ロイター】チェイニー米副大統領は19日、米コネティカット州ニューロンドンにある沿岸警備隊養成学校の卒業式で演説し、米国に対する攻撃激化にも動揺せず、イラクでの挑戦から逃げ出すこともないと言明した。
チェイニー副大統領は、イラクは対テロ戦争における前線の中心となっており、「殺人集団」がイラクを混沌に陥れようとしていると語った。
また、これらの「テロリスト」は、中東の中心で民主主義が誕生すれば決定的な交代につながることを認識していると指摘した。(ロイター 2004/05/20)

米副大統領:ハリバートン社のイラク石油事業受注に関与
【ワシントン和田浩明】30日付の米誌タイム(電子版)は、イラクの石油関連事業を米エネルギー大手のハリバートン社が受注するにあたり、同社の最高経営責任者(CEO)だったチェイニー副大統領の事務所が関与していた疑いを示す電子メールを入手したと報じた。
メールは03年3月5日付で、米陸軍工兵隊の担当者名のもの。それによると、副大統領の事務所が、数十億ドル単位のイラク石油施設復興事業のハリバートンへの発注を「調整」したという。
メールは、ダグラス・ファイス国防次官が「翌日にホワイトハウス(米大統領官邸)に報告することを条件に」発注を承認したと指摘。「副大統領の事務所が調整しており、問題は予想していない」と述べている。陸軍工兵隊はこの3日後、ハリバートンに同契約を発注したが、入札社は他にいなかった。ファイス次官は同復興事業を実施する権限をウルフォウィッツ国防副長官から与えられたという。
副大統領の報道官がタイム誌に語ったところでは、チェイニー氏は(前回大統領選が行われた)00年以降、「ハリバートンが関与するいかなる政府契約にも関わっていない」という。同氏自身も米テレビなどで関与疑惑について全面否定してきた。国防総省報道官は問題のメールについて「発注について論議が予想されたので、副大統領に事前に連絡するのが趣旨」と説明しているという。
チェイニー副大統領は00年の大統領選直前までハリバートンのCEOを務めた。イラク戦争では、同社グループが石油関連施設の復興・保守や米軍への燃料・食料供給などで巨額の契約を受注。ガソリン代金を過剰請求したとの批判が民主党議員らから上がっていた。(毎日新聞 2004/05/31)

情報専門家、新著で米副大統領避難所を暴露
7日発売の米誌タイムによると、情報専門家ジェームズ・バンフォード氏が、米中央情報局(CIA)がイラク情報収集に失敗した実情などを描いた新著「ア・プレテクスト・オブ・ウォー(戦争の口実)」の中で、非常事態時に米副大統領が避難する「サイトR」と呼ばれる秘密執務室の詳細を明らかにした。
同誌によると、サイトRはメリーランド、ペンシルベニア両州境のレーベンロック山の地下深くにあり、大統領山荘キャンプデービッドから約11キロ。「3階建ての建物5棟とコンピューターで埋まった洞窟(どうくつ)と地下貯水池の秘密の世界」という。
2001年9月11日の米中枢同時テロの後、チェイニー副大統領は大統領と同時に暗殺の標的になるのを避けるため、しばらくここで執務していた。(産経新聞 2004/06/07)

米ハリバートン:SECが調査 天然ガス事業で不正疑惑
米石油関連大手ハリバートンは11日、子会社によるナイジェリアの天然ガスプラント事業に関連し、海外政府高官に対する贈賄などの不正を禁止した法律に違反した疑いで、米証券取引委員会(SEC)の調査を受けていることを明らかにした。
この事業を進める共同企業体には日本のプラント大手、日揮も参加している。米メディアによると問題となっているのは同企業体がコンサルティング会社に支払った1億数千万ドル。プラントが建設された90年代後半は、チェイニー副大統領がハリバートンの最高経営責任者(CEO)を務めていた。
ハリバートンは内部調査を進めているとした上で、「現時点では法律違反をしたとは考えていない」とコメントしている。(ニューヨーク共同)(毎日新聞 2004/06/12)

大統領承認なく撃墜命令か 米誌、同時テロで
【ニューヨーク20日共同】21日発売の米誌ニューズウィークは、米中枢同時テロでチェイニー副大統領が乗っ取り機撃墜命令を下した際、ブッシュ大統領の承認を得る手続きを経ていなかった可能性があると伝えた。
テロを検証する独立調査委員会の複数のメンバーによる話として報じた。
同誌によると、17日に発表された調査委の報告書は当初、副大統領から大統領への電話連絡があったかどうか疑わしいとする見方を盛り込んでいたが、報告書草案を見たホワイトハウスから強い抗議があったため、懐疑的な見方を明確に記述するのを避けたという。
報告書には、ペンシルベニア州に墜落した飛行機がワシントンから約130キロに近づいた際、大統領に電話で了解を得たとして副大統領が撃墜命令を下したと記されている。(共同通信 2004/06/21)

米副大統領、イラクとアルカイダの関係で新情報持ってなかった=調査委
【ワシントン6日ロイター】イラクとアルカイダとの間で協力的な関係はなかったと報告した米同時多発テロ調査委員会は6日、双方の関係を主張していたチェイニー副大統領は委員会が知り得た情報以外は持っていなかった、との結論に達したことを明らかにした。
副大統領は、アルカイダの指導者ビンラディン氏のテロネットワークと、イラクのフセイン元大統領との間には長期的な関係があると主張していたが、委員会は、副大統領が行った公の場での発言を調査した結果、この結論に達したとしている。
委員会は声明で「9.11事件に先立つアルカイダとイラクの関係について、副大統領が見ていた同じ情報に当委員会はアクセスしたと認識している」と指摘した。
副大統領の事務所は、委員会の声明に対して、現時点ではコメントを出していない。(ロイター通信 2004/07/07)

ハリバートンに罰金 副大統領の責任問わず
【ニューヨーク3日共同】米証券取引委員会(SEC)は3日、米エネルギー関連大手ハリバートンに対し、チェイニー副大統領が最高経営責任者(CEO)在任中の1998、99年に投資家に誤解を与える決算を公表していたとして、750万ドル(約8億3000万円)の罰金支払いを命じた。同社は不正行為は認めないことで支払いに同意。チェイニー副大統領の監督責任は問われなかった。
SECの調べでは、同社は98年から会計処理方法を変更し、請負事業で苦情などにより未収となっている部分について、解決のめどが立っていないにもかかわらず売上高に計上していた。この処理により四半期で最高46.1%も水増しされるケースもあった。
02年から調査を開始したSECは不正行為はなかったとし、企業統治体制に落ち度があったとの判断にとどまった。(共同通信 2004/08/04)

ハリバートンの契約解消 米陸軍が計画と米紙
【ニューヨーク7日共同】米紙ウォールストリート・ジャーナルは7日、米陸軍が米石油関連大手ハリバートンの子会社と結んだイラクとクウェートの米軍に対する兵たん業務契約を解消し、業務を分割して競争入札で発注する計画を進めていると報じた。
ハリバートン子会社ケロッグ・ブラウン&ルート(KBR)への業務発注は昨年、費用が高すぎるなどとして問題になり、チェイニー副大統領が2000年の大統領選挙前までハリバートンの最高経営責任者(CEO)だったことから、癒着との批判も出ていた。
国防総省当局者は同紙に対し、契約解消はKBRを罰するというより、多くの企業に門戸を開いて効率を高める狙いがあると説明。ハリバートンのスポークスマンは、予想されたことで、KBRも公開入札への参加を検討すると述べた。(共同通信 2004/09/07)

米副大統領:チェイニー氏、依然ハリバートン社と関係?
【ワシントン佐藤千矢子】米民主党大統領候補ケリー上院議員の陣営は17日、チェイニー副大統領がかつて会長兼最高経営責任者(CEO)を務めた石油関連大手ハリバートン社と依然関係があり、就任以来200万ドル(約2億2000万円)の報酬を受け取っていると批判し、来週から激戦州13州でテレビ広告を放映すると発表した。
イラク復興事業で多額の利益を得ているハリバートン社は、水増し請求や入札なし受注などの不正疑惑が指摘されている。チェイニー氏は95年から2000年まで同社のCEOを務め、辞任後も毎年、同社から報酬を受け取っているとされる。
ケリー陣営の新テレビ広告は、チェイニー氏が以前にテレビ番組で「ハリバートンから金銭的利益は得ていない」と語った映像に続き、「本当は副大統領としてハリバートンから200万ドルを受け取り、同社はイラクでの入札なし契約で数十億ドルを得た。我々が得たものは何か。イラクの(戦費・復興費)2000億ドルの請求書だ」と、両者の不透明な関係がイラク復興費を膨らませ、国民の納税負担を重くしていると訴える内容だ。
さらにケリー氏は「大統領になったら、ハリバートンのような会社に米軍と納税者を犠牲にはさせず、政府事業の入札なし受注もさせない」との声明を発表した。(毎日新聞 2004/09/18)

イラン大規模ガス田開発、米石油大手が参加へ
【テヘラン=緒方賢一】イラン各紙は10日、イラン南部の大規模ガス田開発に、米国の石油関連大手ハリバートンが参加する見通しとなったと報じた。
有力紙「シャルク」などによると、ハリバートンは南パルスガス田の2つの鉱区開発権を落札した。開発はイラン側企業と共同で行い、開発費用は3億1000万ドル(約325億円)以上が見込まれている。このうち外資が42%を出資するという。
南パルスは世界第2位の天然ガス埋蔵量を誇るイランでも最大規模のガス田とされる。
米国は1980年にイランと国交断絶し、米企業のみならず外国企業に対しても、イランの石油・ガス開発に2000万ドル以上の投資をした場合、経済制裁を科すことを定めている。ただ、ハリバートンはすでに、子会社などを経由する方式で、イランで事実上、事業を行っている。ハリバートンはチェイニー副大統領がかつて最高経営責任者を務めるなどブッシュ政権に近い企業。
米国は昨年、日本が契約したアザデガン油田開発に難色を示した。(読売新聞 2005/01/11)

イスラエルはイラン核施設攻撃の恐れ=米副大統領が懸念表明
【ワシントン20日】チェイニー米副大統領は20日、米MSNBCテレビとのインタビューで、イランは世界の問題国のトップに挙げられて当然だと述べるとともに、イスラエルがイランの核計画をつぶすために攻撃をかける恐れがあると指摘した。チェイニー氏は、イランがイスラエルの破壊を政策目標として公言していることを考えれば、イスラエルが先制攻撃に出るのはあり得ることだと述べた。
同副大統領はイランの核計画に強い懸念を表明した。イランは、自国の核計画は民生用の発電が目的だと主張しているが、米政府は原子力発電を隠れみのにした核兵器開発計画だと非難している。ただしチェイニー氏は、米国がイランに対して軍事行動を起こす可能性については否定的な見解を示し、外交で解決するのが最善だと述べた。
チェイニー副大統領は同日、ブッシュ大統領に先立ち、ワシントンの議事堂前の階段で2期目の就任宣誓を行った。〔AFP=時事〕(時事通信 2005/01/21)


ref. Cheney Says Israel Might 'Act First' on Iran
(New York Times 2005/01/21)

米副大統領「イランが問題地域リストのトップ」
【ワシントン=森安健】チェイニー米副大統領は20日、MSNBC番組に出演し「世界の潜在的な問題地域を見回せば、イランがリストのトップにある」と述べ、ブッシュ政権がイラン問題を最重要課題と認識していることを明らかにした。チェイニー氏は、イランが確固とした核開発計画を所持していることと、テロ組織を支援しているとの理由をあげた。
このうち核問題を巡っては「英独仏の欧州連合(EU)3カ国が透明性を高めようとしているが、イランが協力しなければある時点で国連安保理に付託し国際制裁を目指す」と明言。このままでは核問題に懸念を抱くイスラエルがイランの核施設を電撃空爆する可能性があると示唆した上で「中東での戦争は望んでいない。外交的に処理できれば皆にとって有益だ」と語った。(日本経済新聞 2005/01/21)

米副大統領の服装、反発買う、アウシュビッツ収容所跡式典
ワシントン──ポーランドのアウシュビッツ強制収容所跡で1月27日に催された解放60周年記念式典で、米代表として列席したチェイニー副大統領が身に着けた「カジュアル」な服装が、犠牲者や元収容者への哀悼や畏敬(いけい)の念に欠けるとして、米マスコミなどでひんしゅくを買っている。ロイター通信が伝えた。
副大統領は当日、毛の装飾があるフード付きの防寒具、スキー帽やハイキングなどに用いるブーツ姿で現れ、儀礼用のコートに身を包んだシラク・フランス大統領やプーチン・ロシア大統領らとは好対照を成した。
米紙ワシントン・ポストのファッション担当記者は28日、チェイニー氏のこの姿を、「まるで、典型的な除雪作業員の姿のよう」と皮肉り、「(他の指導者が)成人の身なりをしているのに、彼は小心な少年にように見えた」とも突き放した。
英国の一部新聞も、副大統領のカジュアルな服装に言及している。
ポスト紙の記者は、チェイニー氏が1月20日に行われた米正副大統領の就任式典で、雪交じりの天候ながら、濃い色のコートを着用、帽子を使用していなかった事実を指摘。その上で、アウシュビッツ収容所解放式典で、「防寒具を着て、彼は暖かったかもしれないが、寒さを我慢して収容所の犠牲者へ敬意を示すことより、自分の防寒対策に気を配っていたとの印象を与えた」と結んでいる。
チェイニー氏側はコメントを出していない。(CNN 2005/01/29)

米副大統領の娘がNO2に 国務省中東担当
【ワシントン14日共同】米国務省のバウチャー報道官は14日の記者会見で、ライス国務長官がチェイニー副大統領の娘、エリザベス・チェイニー氏を国務省内の中東担当ナンバー2の地位となる筆頭国務副次官補に充てる人事を決めたことを明らかにした。
同氏は、中東地域の民主化推進を目指す拡大中東・北アフリカ構想の調整官も兼務する予定。イラクに対する主戦論を唱え、開戦に導いた副大統領の肉親が対中東政策で要のポストに就くことになり、核問題が指摘されるイランはじめ中東諸国の警戒を呼びそうだ。(共同通信 2005/02/15)

国連大使に強行派ボルトン氏、米副大統領の提案か
【ニューヨーク=大塚隆一】米誌ニューズウィーク最新号(14日発売)は、ボルトン米国務次官の国連大使指名はチェイニー副大統領が提案したものだったと報じた。
複数の政権当局者などの話として伝えた。
それによると、国連批判を繰り返してきた強硬派ボルトン氏の起用は、副大統領のほか、大統領の政治顧問カール・ローブ氏とアンドルー・カード首席補佐官が進言。このうちボルトン氏の最大の後ろ盾の副大統領は「彼に大きなポストで報いたい」と考えていたという。ただ同誌は、ボルトン氏が望んでいたのは国務副長官や国防総省ナンバー3に当たる政策担当の国防次官だったとしている。
一方、ライス国務長官はボルトン氏の国務副長官への就任を拒否、国連大使への起用も望んでいなかったという。(読売新聞 2005/03/15)

「最初に戦争ありき」 米副大統領がとパウエル氏
【ベルリン30日共同】パウエル前米国務長官は31日発売予定のドイツ週刊誌シュテルンとの会見で、イラク戦争について、チェイニー副大統領らブッシュ政権指導部が当初から戦争を始める方針だったと述べた。
前長官は「とりわけ副大統領は最初から戦争をするつもりだったのは間違いない」と述べ、外交解決を信じていた前長官と見解が違っていたことを明らかにした。
また、戦争への協力を各国に呼び掛けた際に「あまりに大声で叫びすぎた」とし、協力を取り付ける方法に問題があったと認めた。しかし、フセイン大統領を政権の座から追い落としたことは成功だったと強調した。(共同通信 2005/03/31)

米大統領:夫妻の04年収入は8390万円 WH公表
【ワシントン笠原敏彦】ホワイトハウスは15日、ブッシュ米大統領夫妻とチェイニー副大統領夫妻の04年の所得申告状況を公表した。ブッシュ夫妻の収入は78万4219ドル(約8390万円)。一方のチェイニー夫妻の収入は、副大統領が00年まで最高経営責任者(CEO)を務めた米エネルギー大手、ハリバートン社からの報酬19万5000ドルを含む約175万ドルで、大統領夫妻を大きく上回った。
公表資料によると、ブッシュ夫妻の収入の内訳は、大統領としての給与39万7000ドルと投資収入などから成り、課税対象額は約67万2000ドルで昨年の約72万7000ドルを下回った。所得税額は約20万7000ドル。夫妻は昨年、教会や赤十字、インド洋大津波の救援団体などに約7万8000ドルを寄付している。
チェイニー夫妻の収入で目を引くのは、ハリバートン社との取り決めにより副大統領のCEO辞任後も同社から受け取っている報酬の存在。同社は、駐留米軍への燃料輸送などイラク関連事業で米政府機関から多額の受注を行っているが、昨年は新たに過剰請求の疑惑も浮上した。
夫妻の収入のうち、副大統領としての給与は20万3000ドルだが、収入総額に対する所得税額は約39万3000ドルで副大統領給与を上回っている。慈善活動への寄付でも大統領夫妻を大きく上回り、その額は約30万3000ドルに上っている。(毎日新聞 2005/04/16)

テロ警戒レベルを引き上げ=副大統領陣頭に対応策−米
【ワシントン7日時事】米国土安全保障省のチャートフ長官は7日記者会見し、鉄道や地下鉄などの公共交通機関に関するテロ警戒のレベルを引き上げると発表した。米本土へのテロ情報は今のところないものの、ロンドンで発生した同時テロ事件に対応した措置。テロ危険度は現在上から3番目の黄色(かなりの危険)だが、これを2番目のオレンジ(高度の危険)にする。
米政府は2001年の同時テロ以降、国内のテロ危険度を5段階で示しており、昨年8月にも世界銀行や国際通貨基金(IMF)などを対象に引き上げられたが、その後黄色に戻されている。
一方、CNNテレビによると、グレンイーグルズ・サミットに出席中のブッシュ米大統領に代わり、チェイニー副大統領がホワイトハウスの危機対応室に入り指揮。大統領もテレビ会議でワシントンに残る政権幹部に対し、情報収集に当たるとともに適切な対応を取ることなどを指示した。(時事通信 2005/07/08)

ハリバートンなど米政権関係企業、ハリケーン復興を受注
ワシントン──ロイター通信によると、ブッシュ政権高官との関係が強い企業が、ハリケーン「カトリーナ」被災地の復興関連事業を次々と受注していることが明らかになった。
被災したメキシコ湾岸地域の復興事業の一部を、石油関連大手ハリバートンの子会社ケロッグ・ブラウン・アンド・ルート(KBR)と、ショー・グループが受注した。両社とも、2000年米大統領選挙のブッシュ陣営全国選挙対策委員長で連邦緊急事態管理庁(FEMA)の前長官、ジョセフ・オルボー氏がロビイストとして代理を務める企業。ハリバートンは、チェイニー副大統領が1995〜2000年にかけて最高経営責任者(CEO)を務めていたことでも有名。
ハリバートン子会社KBRは9日、ルイジアナとミシシッピー両州の海軍基地復旧事業を受注。事業規模は2980万ドルという。ハリバートン広報はロイター通信に対して、今回の復旧事業は海軍とKBRの間の包括的契約の一部で、ハリバートンがオルボー前FEMA長官をロビイストとして迎えた今年2月より前に締結されていたものだと説明している。
オルボー氏がほかにロビイストとして代理するショー・グループ(本社・ルイジアナ州バトンルージュ)も8日、1億ドル相当の住宅建設事業をFEMAから受注したと発表。9日には、米陸軍工兵隊から1億ドル相当の契約を受注したと明らかにしている。
同社広報はロイター通信に対して、オルボー氏が同社に「ビジネスについて全般的な助言を提供している」と説明する一方、同氏がハリケーン復興事業受注にどういう役割を果たしたかは明らかにしなかった。
FEMAはさらに、サンフランシスコに拠点を置くベクテル・グループ参加のベクテル・ナショナルに、被災者の仮設住宅建設を発注した。ベクテルのライリー・ベクテル会長兼CEOは、ブッシュ大統領の輸出諮問委員会の委員。ベクテル・エネルギー・リソーセスのロス・コネリー元CEOは現在、政府機関・海外民間投資公社(OPIC)のCEOを務めている。(CNN 2005/09/11)

米ハリケーン:ブッシュ政権の関係会社、復興事業を受注
【ワシントン吉田弘之】大型ハリケーン「カトリーナ」の復興事業に、チェイニー米副大統領関連の大手エネルギー会社「ハリバートン」の子会社などブッシュ政権に関係の深い会社が相次いで受注を決めた。災害対策を担当する米連邦緊急事態管理局(FEMA)の前局長が、同社など受注2社のロビイストを務めるという不透明さも指摘されている。イラク戦争で批判された軍官産の利権構造が、将来的に数千億ドルとされる巨大災害の復興費用を巡り再び姿を現している。
米国の民間団体「政府監視プロジェクト」などによると、政府関連事業を受注したのは「ハリバートン」の子会社「ケロッグ・ブラウン・アンド・ルート」(KBR)社、総合建設会社「ショー・グループ」など。
ハリバートン社のホームページによると、KBRはミシシッピ州やルイジアナ州ニューオーリンズの米海軍施設の復旧などを受注した。ハリバートン社は、チェイニー副大統領が95〜00年にかけて最高経営責任者(CEO)を務めた。KBRはイラク復興で米軍とイラクへの燃料供給契約などを結び、1億ドルを超える水増し請求をした可能性を指摘され問題となった。
また、ショー・グループは米陸軍工兵隊やFEMAからニューオーリンズの排水作業などを受注し、下請けを公募している。
一方、ロビー公開法により米上院がホームページで開示しているロビイスト登録によると、KBRとショー・グループが雇うロビイストは前FEMA局長(01〜03年)で、ブッシュ大統領の00年大統領選で選対責任者を務めたジョー・オルボー氏。
同氏はブッシュ大統領がテキサス州知事時代からの深い関係で、かつて独立機関だったFEMAの国土安全保障省への組み入れに尽力。ロイター通信によると、今回の災害で対応の遅れを指摘され、現場指揮官を解任されたブラウンFEMA局長の友人でもある。
同通信によると、ハリバートン社のスポークスマンは「(オルボー氏は)いかなる特定の契約にも便宜を図っていない」と答えている。(毎日新聞 2005/09/12)

CIA工作員名、情報元は副大統領と 米紙報道
ワシントン(ロイター) 米政権幹部が中央情報局(CIA)の工作員名をメディアに漏らしたとされる事件で、24日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、訴追が取りざたされるリビー副大統領首席補佐官に工作員の身元を明かしたのはチェイニー副大統領だった、と伝えた。
米メディアでは03年7月、対イラク開戦を批判したウィルソン元米大使の妻、バレリー・プレームさんがCIAの工作員であることが報道された。記事を執筆した記者らは、カール・ローブ大統領次席補佐官とリビー氏が情報源だったと認めている。事件を調べているフィッツジェラルドと区別検察官は近く、両氏を偽証罪などで訴追するとの観測が流れている。
ニューヨーク・タイムズによると、リビー氏が03年6月にチェイニー副大統領と交わした会話を記録したメモが残っている。この中で副大統領は、ウィルソン氏の妻がCIA工作員であることをリビー氏に伝えている。ただし、バレリーさんの名前は出していないという。さらに、この情報を当時CIA長官だったテネット氏から得たことも示唆している。
リビー氏は連邦大陪審で、バレリーさんについての情報は、記者らから聞いて初めて知ったと証言していた。副大統領が漏えいに関与したことが明らかになれば、ブッシュ政権にはさらに大きな痛手となる。(CNN 2005/10/25)

米外交に破滅的な災禍 チェイニー・ラムズフェルド一派を批判
イラク開戦など重要な米国の国防政策をめぐる意思決定が、“徒党”を組んだチェイニー副大統領とラムズフェルド国防長官一派にによって密かに下された──と、パウエル前国務長官の首席補佐官を務めたローレンス・ウィルカーソン氏がブッシュ政権の指導体制を痛烈に批判している。(ベリタ通信=有馬洋行)

ウィルカーソン氏は25日付の米ロサンゼルス・タイムズ紙に「ホワイトハウスのカバル(徒党)」と題する一文を寄稿。ブッシュ政権の意思決定システムが、チェイニー・ラムズフェルド氏らによる少数グループによって牛耳られ、この結果、米国の外交政策に破滅的な災禍をもたらしていると指摘している。
同氏は、重大な国防政策は国家安全保障会議(NSC)によって意思決定が行なわれるはずなのに、ブッシュ第1期政権下では、NSCが事実上無視され、チェイニー・ラムズフェルド一派が、ブッシュ大統領の全面的支持あるいは委任によって密かに意思決定を行なったと指摘した。
NSCは第2次大戦後制定された国家安全保障会議法に基づき、1947年に誕生した。同年には米中央情報局(CIA)も作られている。国防政策に関する意思決定を行い、大統領に助言する重要な任務を持つ。事務局長は大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が務める。
ブッシュ第1期政権ではライス氏(現国務長官)が事務局長を務めた。メンバーは、大統領、副大統領、国務、国防両長官。統合参謀本部議長やCIA長官も出席することがある。
ウィルカーソン氏はNSCが形骸化し、政府内に「二重の意思決定システムが存在した」と述べ、NSCをまとめる役割を持つ当時のライス補佐官は、チェイニー・ラムズフェルド一派に圧倒され、その役割を果たしていなかったと批判した。
またチェイニー・ラムズフェルド一派の意思決定のプロセスを「狭量かつ秘密的」と述べ、この手法は、迅速かつ効率的に意思決定を行なうことに都合がよいかもしれいないが、これでは、民主主義というより独裁制に近いものになると批判した。
さらにチェイニー・ラムズフェルド一派が国務省内などの反対意見を無視し、その後の外交政策に多くの不具合を生じさせたと指摘。指導部に属する者は、反対意見にも耳を傾け、「分析し、総括し、熟考し、そして決定する」ことが必要だと指摘した。
一方、ウィルカーソン氏は、パウエル国務長官が当時、「新人で経験のない大統領」を懸命に手助けしたと賞賛。パウエル氏の支援がなければ、ブッシュ第1期政権は、もっと惨めなものだっただろうと述べた。
具体的には、01年4月に起きた中国軍用機と米偵察機との接触事故の後始末や、イラク戦争をめぐって関係がこじれた欧州諸国との調整役を務めた。
ブッシュ政権の対イラク戦争をめぐっては、イラクの復興支援に従事した国務省高官のロビン・ラルフ氏が、米議会が資金提供している非営利組織「米国平和研究所」が行なっている口頭記録作りの中で、ブッシュ政権は、対イラク戦争に準備不足のまま、性急に突入したと批判している。同氏は、イラク戦争を急いだのは、ブッシュ大統領の再選キャンペーンを有利に運ぶのが狙いだったとの見方をしている。
一方、父親のブッシュ元大統領の補佐官を務めたスコウクロフト氏も、最近米誌ニューヨーカーに対し、イラク戦争に異常なまでの熱意を見せたチェイニー副大統領の独走を嘆く見解を寄せている。同氏は、「チェイニー氏を友人を考えている。彼を30年間も知っているが、今やチェイニーのことがわからない」とさじを投げる発言をしている。(日刊べリタ 2005/10/26)


ref. The White House cabal (Los Angeles Times 2005/10/25)

米副大統領関連の企業
イラク復興で水増し請求
監査委 2億800万ドル返還を勧告
【ワシントン=山崎伸治】米国の石油関連企業ハリバートンの子会社がイラクで受注した事業で手抜きないしは水増し請求をしていたとして、国連の支援を受けた監査委員会が最高2億800万ドル(240億円)をイラク政府に払い戻すよう勧告したことが明らかになりました。5日付の米紙ニューヨーク・タイムズが報じました。
問題の企業は、これまでもイラクの石油事業で水増し請求が問題となっていたケロッグ・ブラウン・アンド・ルート(KBR)社。親会社のハリバートン社は、チェイニー副大統領が最高経営責任者(CEO)を務めていました。
この勧告は、イラクの石油収入などからなるイラク開発基金を監督するため、国連が設けたイラク開発基金国際諮問監査委員会によるもの。米国防総省と米政府、民間の監査会社からの報告を分析した結果、判明したといいます。
KBR社はこの事業を米陸軍工兵・開発部隊から受注。事業内容は燃料供給のほか、石油パイプラインの建設、修理、緊急用の発電機の設置などです。経費はイラクの石油収入で賄われています。監査は現在も継続中で、最終的な返還額はまだ分かっていません。
監査委員会の一員は同紙に対し、監査が完了すれば「『これは水増し請求だ。払い戻さないといけない分だ』とKBR社に主張する権利がイラク政府に生まれる」と指摘。同紙は「同委員会の権限は勧告するだけで、水増し分を誰がどれだけ払い戻すのかを決めるのは米政府次第だ」としています。(しんぶん赤旗 2005/11/08)

石油業界首脳が虚偽証言か 副大統領側近との秘密会合
【ワシントン16日共同】米ワシントン・ポスト紙は16日、チェイニー副大統領側近と石油業界が秘密会合を開き、ブッシュ政権のエネルギー政策を立案していたことを証明する文書を入手したと報じた。業界首脳は議会の公聴会で会合への参加を否定しており、証言内容が虚偽だったと追及される可能性がある。
エネルギー業界出身者が多い現政権は、業界寄りとされる政策を打ち出してきた。会合の存在が裏付けられた場合、ガソリン高に苦しむ国民の反発が高まりそうだ。
同紙が入手した文書によると、会合は2001年2―4月に計5回開催。米石油最大手エクソンモービルや米国BPなどの幹部がホワイトハウスでの会合に集まった。議論の内容は明らかになっていない。
エクソンのレイモンド会長兼最高経営責任者らは、上院が9日に開いた合同公聴会で会合への参加を否定している。同会長らは証言に先立って宣誓していないが、同紙は議会での虚偽証言は罰金や5年以下の禁固処分の対象となるとしている。(共同通信 2005/11/17)

石油業界幹部が米議会で偽証、司法長官に調査要請=民主党
【ワシントン16日ロイター】チェイニー米副大統領が座長を務めていたエネルギー作業部会が、2001年にエネルギー政策の策定に当たり、環境保護団体の提言を無視する一方、石油業界と私的に接触していたとされる問題で、民主党は、先週上院で開催された公聴会に出席していた石油会社の幹部らが、同作業部会には参加していないと証言したのは偽証に当たるとして、司法長官に調査を要請した。
民主党や環境保護団体は、同作業部会が環境団体を議論に加えず、石油業界幹部と私的に会合を持ち、業界寄りのエネルギー計画を策定したと主張している。
先週の上院公聴会で、民主党のローテンバーグ議員は石油業界幹部5人に対し、各社もしくは各社の代理人が2001年のエネルギー作業会合に参加したかと質問。各幹部はしていないと答えた。
ただ、16日付のワシントン・ポスト紙は、ホワイトハウスの文書から、実際には、エクソンモービルとコノコ・フィリップス、シェル、BPアメリカの担当者がチェイニー元大統領の側近と接触していたことが分かったと報道した。これらの企業はいずれも、先週の公聴会で関与を否定する証言を行っていた。(ロイター通信 2005/11/17)

盗聴していれば9.11は防げたはず=米副大統領
【ワシントン18日】チェイニー米副大統領は18日の米ABCテレビのインタビュー番組で、米政府が国内の電子通信をモニターする権限を与えられていれば、2001年9月11日のニューヨークおよびワシントンでの同時多発テロは防止できた可能性があると述べた。
チェイニー副大統領は「9.11前にそのような権能があれば予防できた公算が大きい」と指摘した。
ブッシュ大統領が9.11後に裁判所からの承認なしに電話などの盗聴を許可していた事実はニューヨーク・タイムズ紙が16日に暴露し、ブッシュ大統領も17日の定例ラジオ演説でその事実を認めていた。人権団体と一部議員たちは、そのような盗聴には外国情報監視法に基づき裁判所の承認が必要だとして、大統領が法律を破ったと非難している。
しかしチェイニー副大統領は、9.11テロの犯人のうち2人は同テロの前にカリフォルニア州サンディエゴに滞在し、国外のアルカイダ筋と通信していた事実が9.11特別調査委員会の調べで分かっていると述べた。
またチェイニー氏は、ブッシュ大統領が盗聴を承認したのは米国の最高司令官としての憲法上の権限と矛盾せず、9.11後に議会が承認した決議にも矛盾しないと述べた。〔AFP=時事〕(時事通信 2005/12/19)

米副大統領、テロ対策には「強大な大統領権限必要」
【ワシントン=加藤秀央】中東などを歴訪中のチェイニー米副大統領は20日、国家安全保障局(NSA)による令状取得を必要としない国内盗聴をブッシュ大統領が容認したことへの批判に反論した。「過去4年間、米国が(テロ)攻撃を受けなかったのは偶然でない」などと強調、テロ対策を効果的に遂行するためには強大な大統領権限が必要だと力説した。移動中の機内で記者団に語った。(日本経済新聞 2005/12/21)

国民盗聴問題:チェイニー米副大統領へ批判高まる
【ワシントン笠原敏彦】ブッシュ米大統領が令状抜きの国民盗聴を認めてきた問題で、ホワイトハウスによる議会や司法制度の軽視が批判される中、大統領権限の強化を目指してきたチェイニー副大統領への批判が強まっている。ニューヨーク・タイムズ紙は23日付で「チェイニー氏の皇帝的な大統領職」との社説を掲載し、同氏が政権発足当初から内政、外交を問わず「大統領権限の驚くべき拡大を主導してきた」と批判した。
チェイニー副大統領はパキスタンから帰国の機上の20日の記者会見で「米大統領は安全保障の追求で憲法上の権限を害されてはならない」「私は強い大統領の権威を信望する。ホワイトハウスを良い形で次期政権に引き継ぐのは我々の義務だ」と持論を展開した。
同氏の見解の根底には、フォード政権(74〜77年)時代に大統領首席補佐官を務め、ウォーターゲート事件やベトナム戦争の反動で大統領権限が「制限」されるのを体験した経緯があるとされる。ニューズウィーク誌はチェイニー氏が権力バランスが議会に傾いたと懸念し、「ホワイトハウスの特権強化に全力を挙げてきた」と指摘した。
その延長戦上で浮上した問題が、ブッシュ大統領が同時多発テロ(01年9月)直後から、情報機関「国家安全保障局(NSA)」による令状なしでの米国民の盗聴を承認してきたことだ。通常の法手続きを省略した盗聴承認は大統領による「違法行為」との批判が収まらない。
ブッシュ政権は、盗聴承認は憲法の権限内だと主張するとともに、対テロ戦争で米国民の安全を守る大統領の「義務」を前面に打ち出し、批判に反論している。しかし、問題は盗聴論議を越えて、「大統領職」のあり方そのものへの批判に拡大している。(毎日新聞 2005/12/25)

機密漏えい「副大統領が許可」 CIA事件で新供述
米中央情報局(CIA)工作員名漏えい事件に絡み、偽証罪などで起訴されたチェイニー副大統領の前首席補佐官リビー被告が、イラクの大量破壊兵器に関する最高機密情報を記者にリークしてもよいと副大統領から許可を受けたと供述していることが9日、分かった。
議会専門誌ナショナル・ジャーナル(電子版)が、法廷に提出された記録や被告の弁護団の話として報じた。
問題のCIA工作員の身元については、副大統領から情報漏えいを奨励されたことはないと供述しているという。しかしイラク戦争への批判を抑え込もうと、政権の実力者である副大統領自らが機密リークを許可していたことになり、政治的、道義的責任を追及する声が高まりそうだ。
同誌によると、リビー被告は2003年夏、イラク開戦前に米情報機関がまとめたイラクの核開発疑惑などに関する最高機密文書「国家情報評価」の詳細を含む機密情報を、記者に話してもよいとの許可を副大統領らホワイトハウス首脳陣から得て、ニューヨーク・タイムズ紙のミラー元記者らにリークした。
被告はまた、現在も捜査対象になっているローブ大統領次席補佐官らと、戦争を正当化するためにどの情報をメディアに漏らすか話し合ったことも大陪審に証言した。(共同)(産経新聞 2006/02/10)


ref. Cheney 'Authorized' Libby to Leak Classified Information
(National Journal 2006/02/09)

米副大統領、狩猟仲間を誤射
ワシントン──チェイニー米副大統領は11日午後、テキサス州南部の牧場でウズラ猟の最中、狩猟仲間の男性を散弾銃で誤って撃ち、負傷させた。
複数の関係者によると、負傷した弁護士のハリー・ホイッテントン氏(78)は右側のほほと首、胸に散弾が当たり、救急車で病院に搬送され手当てを受けた。そばにいた副大統領の医療スタッフが迅速に対応した。同氏は命に別状はなく、容体は安定している。
副大統領は12日、病院にホイッテントン氏を見舞った。副大統領は同氏に深く詫びたという。
この事故を最初に伝えたのは、テキサス州の地元紙コーパス・クリスティ・コーラータイムズ。副大統領側は事故発生から24時間近く、情報を公表しなかった。
副大統領は熱心な狩猟愛好家で、毎年サウスダコタ州にキジ猟に出かけており、アーカンソー州もカモ猟でひんぱんに訪れている。ホイッテントン氏は長年の友人で、ほぼ毎年1回事故現場の牧場で一緒に狩猟を楽しんでいた。(CNN 2006/02/13)

米副大統領、狩猟中に友人誤射 公表遅れに批判も
チェイニー米副大統領は11日午後、テキサス州南部で狩猟中に一緒に猟をしていた友人の男性(78)の顔や胸などを誤射。男性は病院に搬送され、集中治療室(ICU)で治療を受けた。命には別条はなく、容体は安定しているという。米メディアが12日に一斉に報じた。
事故は12日に地元紙が報じて発覚。副大統領側が当初、率先して情報開示を行わず、事故から24時間たって公表したことについて、ABCテレビなどが批判的に報じた。
AP通信などによると、副大統領はこの日、テキサス州で弁護士業を営む友人らと、ウズラ狩りを楽しんでいた。事故は、男性が撃ち落とした獲物を捜すため副大統領から離れた際に発生。背丈の高い雑草の中に隠れていた友人の存在に気付かなかった副大統領が、ウズラの一群を狙ったところ、弾が友人に当たった。
事故のあった狩猟場は、テキサスの名家で駐英大使などを輩出したアームストロング家が所有。副大統領は大の狩猟好きで知られ、銃器業者の利権を代表する有力ロビー団体「全米ライフル協会(NRA)」とも近い関係にあるとされる。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、撃たれた男性は、ブッシュ大統領がテキサス州知事時代に州の監視機関のメンバーに任命したことがあり、2004年の大統領選では2000ドル(約23万5000円)の政治献金をブッシュ陣営に行った。(共同)(産経新聞 2006/02/13)

18%、チェイニー氏のみじめな支持率
「18%はどんなに低い数字なのか」
5日付の米紙ワシントンポストの記事の見出しだ。18%は先月22日〜26日、CBS放送が実施した世論調査でディック・チェイニー副大統領が得た支持率だ。
同紙は、チェイニー副大統領の支持率18%がどんなに低いものなのかを見せるため、「歴代の汚名人物」たちの支持率を紹介した。
まず、少年に対する性的虐待容疑がかけられていたマイケル・ジャクソンと、1994年に金髪の妻の殺害容疑で全米を震撼させたアメリカフットボール選手のO. J. シンプソンも世論調査をしてみると、それぞれ25%と29%の高感度を保っていた。
脱税容疑で辞任したアグニュー副大統領(ニクソン政権)も辞任する直前(1973年)まで45%の支持率を保っていたと、同紙は皮肉った。
チェイニー副大統領よりも人気のない人物は、女優のパリス・ヒルトンが唯一だった。世界的なホテルチェーンのヒルトングループの相続人で「間抜けな金髪のパーティガール」のイメージで知られるヒルトン氏の高感度は15%。
同紙は、「それでも35%は回答を拒否した」とし、「彼らはチェイニー副大統領の過去の支持者である可能性があり、今後、雰囲気を反転させるのに力になってくれるかもしれない」と書いた。(東亜日報 2006/03/07)

イランは核問題で大きな代償を払うことに=米副大統領
【ワシントン7日ロイター】チェイニー米副大統は7日、イランが核兵器を保有することは容認できないとした上で、イランが国際社会に背を向け続ければ「大きな代償」を払うことになると述べた。
親イスラエルのロビー団体、米国イスラエル公共問題委員会(AIPAC)での講演で語った。
イランの核兵器開発を阻止するため、米国はあらゆる選択肢を検討していると改めて表明し、「イラン政権は、現在の姿勢を崩さなければ、国際社会が大きな代償をもたらす用意があることを知るべきだ」と述べた。(ロイター通信 2006/03/08)

ブッシュの“取り巻き”が悪いとゴルビーが米国批判
ゴルバチョフ元ソ連大統領は3日発売の米誌タイム最新号で「米国は唯一の超大国としての地位に酔っている」と批判、米国の考えを他国に押し付けないよう求めた。
元大統領は「一部の人々」がブッシュ米大統領を「誤った方向」に追いやっていると指摘。米政権による「先制攻撃」や「国連安全保障理事会や国際法の無視」を批判した。安保理の武力行使容認決議がないまま開戦に踏み切ったイラク戦争を念頭に置いているとみられる。
ライス米国務長官については「(武力より)外交解決に向けて尽力する人物」と評価したが、チェイニー副大統領ら政権内の保守強硬派と対立した穏健派のパウエル前国務長官と同様に「苦労している」と語った。(共同)(ZAKZAK 2006/04/03)

対イラン攻撃、排除せず=「主戦派」はチェイニー氏か−ブッシュ政権
【ワシントン19日時事】米国による対イラン攻撃をめぐる憶測が原油高の一因となる中、ブッシュ大統領は18日、イラン核問題の外交的解決を目指すと強調する一方で、「すべての選択肢がテーブルにある」と述べ、軍事攻撃も排除しない考えを示唆した。
ブッシュ政権は今後、機会あるごとに攻撃をちらつかせ、イランのアハマディネジャド政権への圧力を強める「心理戦」を継続するとみられるが、イランの出方次第では、実際に攻撃に踏み切る可能性も否定できない。
国防総省当局者は「対イランを含め、さまざまな軍事的対応計画を練っていないと考えるのは非現実的だ」と述べ、攻撃を想定した準備を行っていることを事実上認めている。
攻撃の決定が実際に下されるかどうかが焦点となるが、米シンクタンク、カーネギー国際平和研究所のジョゼフ・シリンシオーネ不拡散部長は米公共放送の番組で、「ここ数週間、国防総省での対イラン攻撃立案の話や、チェイニー副大統領のオフィスでの(攻撃)論議などを耳にしている」と語り、副大統領が「主戦論者」との見方をほのめかした。(時事通信 2006/04/19)

副大統領の走り書き存在 米誌報道、漏えい関与か
【ニューヨーク14日共同】米誌ニューズウィーク(電子版)は14日、米中央情報局(CIA)工作員名漏えい事件で、工作員の夫であるウィルソン元駐ガボン大使がイラク戦争開戦についてブッシュ政権を批判したコラムに、チェイニー副大統領が強い関心を示していたことを示す自筆の走り書きが存在すると報じた。
同誌は、副大統領がこれまで考えられていた以上に事件で中心的な役割を演じていたとの見方を強める証拠と報じており、起訴された側近の前首席補佐官リビー被告の公判で証言を求められるのは必至だ。
走り書きは、事件を担当するフィッツジェラルド特別検察官が作成した公判用資料に含まれている。(共同通信 2006/05/14)

記録収集、副大統領が提唱 立案はヘイデン氏、と米紙
【ニューヨーク14日共同】14日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、米国家安全保障局(NSA)が令状なしで国内通話記録などを収集していたとされる問題で、NSAが同記録収集を行うよう提唱したのはチェイニー副大統領とアディントン副大統領法律顧問だったと伝えた。
また、収集活動の計画を立案した「立役者」は中央情報局(CIA)長官に指名されたヘイデン国家情報副長官だったと関係者の見方が一致していると報道。長官の指名承認は一層難航が予想される。
同紙が2人の情報機関高官の話として報じたところでは、副大統領らは2001年の米中枢同時テロ後、国際テロ組織アルカイダとの関連が疑われる人物が国内通話をする場合は令状なしの盗聴を行うべきだと主張。大統領権限の拡大を求め、ヘイデン氏が立案した計画の正当化を図った。
一方、15日発売の米誌ニューズウィーク最新号は、厳しく制限されていた国内通話の情報収集実施については、同時テロ後にブッシュ米大統領が発した「国家安全保障大統領令(NSPD)」が法的根拠と政権内では受け止められていると伝えた。(共同通信 2006/05/15)

米副大統領を提訴 漏洩事件で元CIA工作員
【ワシントン=有元隆志】イラク戦争にからむ米中央情報局(CIA)工作員名漏洩(ろうえい)事件で、米メディアに名前が報じられた元工作員とその夫の元駐ガボン大使が13日、国家機密である工作員の実名を漏洩されたとして、チェイニー副大統領らを相手に損害賠償請求訴訟をワシントンの連邦地裁に起こした。
訴えを起こしたのは元CIA工作員のバレリー・プレームさんと夫のジョセフ・ウィルソン元駐ガボン大使。訴えられたなかには副大統領のほか、ローブ大統領次席補佐官、同事件をめぐり偽証罪などで起訴されたリビー前副大統領首席補佐官らが含まれている。
訴状では、米紙ニューヨーク・タイムズでブッシュ政権のイラク政策を批判したウィルソン元大使に報復するため、ホワイトハウスの高官らがバレリーさんの名前をメディアに漏らしたと指摘。家族が生命の危険にさらされるなどの被害を受けたと主張している。具体的な損害賠償額は示していない。
バレリーさんの名前は2003年7月、米紙ワシントン・ポストで、著名なコラムニストのロバート・ノバック氏が最初に言及した。ノバック氏はこのほど、情報源はローブ氏ら3人だったと明らかにした。ただ、捜査にあたっているフィッツジェラルド特別検察官はローブ氏の弁護士に対し、同氏を訴追しないと伝えたとされる。
米国では諜報(ちょうほう)活動に当たるCIA要員の名前は国家機密に指定され、漏らせば法律で罰せられる。(産経新聞 2006/07/14)

米、ヒズボラ攻撃立案に関与か=危機発生の前から―有力誌報道
【ニューヨーク13日】米誌ニューヨーカーは、レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラに対するイスラエルの軍事作戦について、米政府が立案に深くかかわっていたと報じた。記事は調査報道で知られるセイモア・ハーシュ記者が執筆し、それによると、今回の戦闘のきっかけとなった7月12日のヒズボラによるイスラエル兵拉致以前から、軍事作戦は立案されていたという。
同誌によれば、ブッシュ大統領とチェイニー副大統領はイスラエルによるヒズボラ爆撃が成功すれば、イスラエルの安全上の懸念が緩和されるだけでなく、イランの核施設に対する米軍の先制攻撃の「見本」にできると確信していた。
ハーシュ記者は米、イスラエル両国政府の現在の思考に詳しい中東専門家の話として、「イスラエルはヒズボラ攻撃の計画を策定し、イスラエル兵拉致よりはるか以前から、ブッシュ政権の当局者と計画の内容を共有していた」と報じた。
同記者は13日、CNNテレビに対し、「イスラエル兵の拉致は、同国にとってヒズボラ攻撃の格好の口実になった」と指摘した。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/08/14)

米副大統領:ブッシュ政権の対テロ政策成果を強調
【ワシントン及川正也】チェイニー米副大統領は10日、米NBCテレビに出演し、対テロ戦争について「(米同時多発テロから)5年を迎えるが、米国への新たなテロ攻撃は起きていない。米政府がとてつもない仕事をこなしてきたからだ」と述べ、ブッシュ政権の対テロ政策の成果を強調した。
副大統領は「国内の安全保障政策、テロリストの監視、テロ資金の流れの解明、拘束者追及」がテロ再発を防いでいると指摘。内外に批判がある令状なしの国内盗聴や米中央情報局(CIA)の海外秘密施設でのテロ容疑者尋問などの必要性を主張した。
また、ブッシュ政権がイラク戦争開戦の理由とした大量破壊兵器の存在やイラクと国際テロ組織アルカイダとの協力関係が上院報告書で否定されたことについて、副大統領は当時入手していた「最善の情報」に基づく判断だったと主張した。昨年5月、イラクの反米武装勢力について「断末魔にある」と表現したことについては「武装勢力がここまで持ちこたえるとは当時は思っていなかった」と釈明した。(毎日新聞 2006/09/11)

08年の大統領選、ヒラリー氏が出馬すれば勝利も=米副大統領
【ワシントン24日】チェイニー米副大統領は24日、フォックス・テレビのインタビューで、民主党のヒラリー上院議員が2008年の大統領選挙に出馬すれば、勝利する可能性があると述べるとともに、共和党議員に対し、誰も同上院議員を見くびってはならないと注意を喚起した。
チェイニー副大統領は、11月7日の中間選挙まで2週間を残すのみとなったこの日のインタビューで、「ヒラリー・クリントン氏は手ごわい候補者だと思う」とし、「私は望まないが、彼女は勝利すると思う。彼女とはほぼすべての問題で意見を異にするが、誰も彼女を見くびるべきではない。彼女は非常にすばらしい大統領候補だ」と語った。
ヒラリー氏は最近、2年後に大統領選に出馬すると思われているのは光栄だとしながらも、出馬するかどうかについてはまだ何も決めていないと述べている。
またチェイニー副大統領は、08年の大統領選への出馬を検討していると表明した民主党のオバマ上院議員については、魅力的な候補だが、大統領になるのに必要な経験に欠けると指摘した。
自分自身の大統領選への出馬についてはきっぱり否定し、「それについては、ずっと以前に決めている。この決意が変わることはない。仮に指名されても出馬しないし、仮に当選しても務めない」と述べた。〔AFP=時事〕(時事通信 2006/10/25)

米副大統領がテロ容疑者の水責め拷問容認と、批判と反論
ワシントン──チェイニー米副大統領は27日、保守系ラジオ局との会見で、テロ捜査に伴い、窒息死寸前まで容疑者らを水に沈める尋問の方法は有益と発言し、批判を招いている問題に触れ、言葉の趣旨が取り違えられているなどと反論した。
この問題では、国際人権擁護団体ヒューマン・ライツ・ウオッチが拷問を正当化するものなどと非難。11月の中間選挙への悪影響を懸念したブッシュ大統領が27日、「米国は拷問していないし、するつもりもない」などと指摘、事態の沈静化に努めた。ブッシュ氏はただ、国を守るに役立つだろう情報を持っているか、いないかを見極めるため、戦場外で拘束した人物の調べは続ける、とも強調した。
米国は、イラクやアフガニスタンの拘束施設で虐待の事実が暴露され、国際社会の反発を受けている。欧州では、米軍がテロ容疑者を調べる秘密収容所の存在疑惑が発覚、国家の主権や人権侵害と絡め、批判を招いた。
ロイター通信によると、米ホワイトハウスのスノー報道官は「米政府職員は公的に(テロ容疑者の)尋問の方法については語らない。機密事項だからだ」と述べた。
チェイニー大統領は24日、ノースダコタ州のラジオ局のインタビューに応じ、人命を守るためなら、水を使った尋問に同意するかと問われ、「考えるまでもない」と答えていた、とされる。同ラジオ局との会見は、11月の中間選挙へのキャンペーンの一環だった。
副大統領は27日、記者団に、ラジオ局との会見で「水の拷問などへの言及もしなかった。特定の尋問方法についてやりとりはなかった」と主張。「特定の容疑者の尋問は重要であり、米国の情報収集システムで大事な一部分とだけ説いた」と述べた。「水責め」の尋問については、ラジオ局の会見相手がすべて発した言葉としている。
これに反し、ヒューマン・ライツ・ウオッチの米代表関係者は、副大統領の発言は米国人がイランやシリアで拘束された場合、同じ尋問を受けることを承認したようなものだと、非難している。(CNN 2006/10/28)

CIA工作員身元漏えい、米副大統領に公判証言要請
【ワシントン=五十嵐文】チェイニー副大統領が、米中央情報局(CIA)工作員の身元漏えい事件の公判で証言するよう要請されていることが19日、明らかになった。
工作員の身元を漏えいしたとして偽証罪や司法妨害罪で起訴されたルイス・リビー元副大統領首席補佐官の弁護人が明らかにしたもので、実現すれば、刑事事件で証言する初の現職副大統領になるという。
公判は1月16日から開始される。リビー被告は、元駐ガボン米大使の妻がCIA工作員であることを副大統領らから直接聞いたにもかかわらず、「記者から聞いた」などとうその証言をしたとして起訴された。リビー被告は当時、テロ対策などに忙殺されていたため工作員に関する会話については覚えていないと主張しており、弁護側が被告の上司だった副大統領に証言を求めた。(読売新聞 2006/12/20)

「ローブ氏の犠牲」と無罪主張=リビー被告、CIA事件で−米
【ワシントン23日時事】米中央情報局(CIA)工作員実名漏えい事件で偽証罪などに問われているリビー被告(元副大統領首席補佐官)の裁判が23日、ワシントン連邦地裁で開かれた。この中で被告側の弁護士は、ブッシュ大統領に近いローブ大統領次席補佐官を守るために、リビー被告が政権の中で犠牲になったとして無罪を主張した。米メディアが伝えた。
弁護側はまた、捜査の手が伸びていることを知った同被告が「自分だけ悪者にされようとしている」とチェイニー副大統領に相談したことを明らかにした。(時事通信 2007/01/24)

イラク失政論は「たわごと」=フセイン政権打倒の成果強調−米副大統領
【ワシントン24日時事】米軍のイラク進攻を主導した実力者、チェイニー副大統領は24日、CNNテレビのインタビューに応じ、「イラク政策が失敗とする意見はたわごとにすぎない」などと、ブッシュ政権のイラク政策を正当化する発言を繰り返した。
インタビューは、イラクへの部隊増派の必要性を訴えるブッシュ大統領の一般教書演説を受けて行われた。副大統領はこの中で、米軍が撤退すればテロリストの戦略を認めてしまうことになると警告、断固として増派計画を進めていく方針を明らかにした。
また、フセイン政権打倒は正しかったと強調。「フセイン元大統領が今も政権の座にあったなら宿敵イランと核兵器開発競争を繰り広げていただろう」と指摘。イラクになお問題があると認めつつも、「フセイン政権排除という所期の目的は達した」と成果を力説した。(時事通信 2007/01/25)

「ヒラリー議員は良い指導者になれず」=米副大統領
【ワシントン24日】チェイニー米副大統領は24日、米史上初の女性大統領を目指し2008年の大統領選に名乗りを上げた民主党のヒラリー・クリントン上院議員(59)について、選挙には勝てないだろうし、勝ったとしても、良い大統領にはなれないとの見解を示した。
チェイニー副大統領はCNNテレビに対し、「彼女(ヒラリー議員)が良い指導者になるとは思わない」と述べた。副大統領は昨年10月には、ヒラリー議員はブッシュ大統領をも打ち負かし得る強力な候補者だと語っていた。
なぜヒラリー議員が大統領選に勝利できないのかと問われたチェイニー氏は「彼女は民主党員だからだ。彼女の哲学や政策的な立場には賛成しない」と述べた。ヒラリー議員が大統領になるかどうかについては、「そうは思わない」としながらも、誰が勝利するかは明言を避けた。また、自身が大統領選に出馬する可能性も排除した。
ヒラリー議員は20日、米史上初の女性大統領を目指す意向を表明していた。〔AFP=時事〕(時事通信 2007/01/25)

「戦う根性ないと言われる」いらだつ米副大統領
「米国人は戦う根性がないとテロリストに言われる。それが最大の脅威だ」──。チェイニー米副大統領は24日、イラク問題で強まる米軍撤退論に、いら立ちをあらわにした。米軍増派への上院の反対決議については「決議では我々は止まらない。大統領はすでに決定を下した」と述べ、議会の意向を無視する考えを鮮明にした。CNNの番組で語った。
質問者から「イラク政策の失敗が政権の信頼を損ね、共和党内にも増派への疑問が広がっている」と問われると、チェイニー氏は「くだらない」と吐き捨てた。
これに対し、この日の上院外交委員会で増派反対決議案に賛成した共和党のヘーゲル上院議員は「副大統領は米国民を見くびっているのか。3000人を超える戦死者の家族に根性がないと言えるのか」と憤った。 (朝日新聞 2007/01/26)

イラク戦争は数代後まで チェイニー氏
チェイニー副大統領は29日発売のニューズウィークに掲載されたインタビューで、イラクでの戦いは4代後の米政権まで引き継がれるだろうと述べ、ブッシュ政権の時代には解決しないとの見方を明らかにした。
チェイニー氏は、イラクでの戦争は国際テロ組織アルカイダやイスラム教過激派との戦いでもあると指摘。この戦いに決定的な終結はなく「将来の2つ、3つ、あるいは4つの米政権をも忙殺させるだろう」と述べた。(共同通信 2007/01/29)

イラン核問題で空爆も排除せず・米副大統領
チェイニー米副大統領は29日発売のニューズウィーク誌のインタビューで、核問題で米国と対立するイランへの空爆の可能性に関して質問され、「国連を通じて外交的に解決したいが、あらゆる選択肢を排除しないことも明確にしている」と述べた。
イラン問題について副大統領は「中東の国の多くは、米国によって安全が保障されていると考えている。最近のペルシャ湾への空母増派は、米国がこの地域に関与し続け、イランの脅威に立ち向かう強いシグナルを送った」と指摘した。
また、自らをブッシュ政権の「悪役」として米メディアが取り上げることについては、「批判も称賛もされてきた。自分のイメージについて思い悩む時間はない」と一蹴(いっしゅう)した。
副大統領は映画「スター・ウォーズ」の悪役、ダース・べイダーにたとえられることもあるが、との質問に「ああ、まったく気にしない」「私は大統領のために働いている。そうした世論は気にかけない」と続けた。(ワシントン=丸谷浩史)(日本経済新聞 2007/01/29)


--------------------------------------------------------------------------------


【関連サイト】

Project for the New American Century (PNAC)- Cheney's Monstrous Scheme (Prison Planet.com)

Former Head Of Star Wars Program Says Cheney Main 9/11 Suspect (Prison Planet.com)

http://homepage.mac.com/ehara_gen1/jealous_gay/michael_kane.html

 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ      HOME > 戦争88掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。