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(回答先: イラン地下核実験準備、北からの支援受け…英紙報道【読売新聞】・・イラン攻撃の口実を一つ追加！ 投稿者 たけ(tk) 日時 2007 年 1 月 24 日 21:24:05)
またまた、イラク侵攻の大ウソと同じ、イラン侵攻の口実作りが飛び交ってる模様だ。われわれはもういい加減に「もっともらしいウソ」または「明確な証拠のない警告」に騙されてはいけない。
この記事（http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2007/01/24/wiran24.xml）は１月２４日付けの英国Daily Teregrahのエディター：コン・コクリンよって書かれたものだが、単に欧州の国防当局高官とか情報機関との言い回しでソースの明示がいい加減である。またイランの核実験の兆候について物証を何も提示しておらず裏付けがない記事である。
コン・コクリンはタカ派であり−サダム その秘められた人生−という本の著者でもあるが、その中で彼は、「こうした証言の裏付けを得ることは難しい」と言いながら、フセイン元大統領が自らの手でシーア派の反政府活動家を塩酸を満たした浴槽に投げ入れて殺す場面を描く編集者である。また、今次のイラク戦争の最中２００４年９月にはシリア相手に今回の記事と似たような論法でTeregrah紙に掲載した記事（http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2004/09/26/wiran26.xml&sSheet=/portal/2004/09/26/ixportaltop.html）がある。サダム政権崩壊直前にイラクの秘密警察とシリア諜報機関が、研究データと共にイラクの核科学者をシリアに匿わせる相談をして、イラクの核科学者１２人ほどを亡命させたと言うものだ。しかしアメリカに発覚してテロ戦争の標的になること恐れるシリアは、亡命した核科学者と重要物資をイランに移動させ、イランの核開発を手伝わせるとともに、イランの核研究情報を共有することをシリアに持ちかけたとする疑惑記事である。これも欧州の某諜報機関からの憶測情報であり、事実関係の物証は何も提示していない記事であった。
今回のイラン核実験準備？の記事の根拠も似たような論法である。ただ「北朝鮮とイラン人原子物理学者の交流が活発であり」従って「イランが今回の北朝鮮の核実験のデータを共有したであろう」「過去の北朝鮮のミサイル実験にもイラン軍人は数多く研究参加してきた」また、最近「イランの核施設が活発に動き出してる模様だ」といった、所属国も組織名も不明の某情報機関からの憶測話しである。ＣＩＡが過去何度も間違った情報をリークしたのを忘れてるのだろうか？
一方、日本国内の各社報道はDaily Teregrahの記事を咀嚼せずに「核実験は誰にも見えない（判別出来ない）ような形で行われそうだ」とあたかも実験は確実であり、人には知られないようにやると受け止められかねない書き方である。
ところが原文ではそういうニュアンスでは無いのだ。原文では「実験場所の位置は未確認（知らない）である。衛星でも目につかない山岳部で行われるかも知れない」と言う趣旨の表現なのだ。つまり、もともと物的証拠がなく憶測の域を出ないことを告白してるのと等しい発言なのだ。衛星でも云々・・も人をバカにした話だが、もともと無い「でっち上げ」情報なら確かに「見えない実験」のほうが将来でもウソがバレずに都合がいいだろう。この「見えない実験」発言は、地震波や放射能検出による核実験の確認が困難だった北朝鮮の核実験で、安直に思いついたものか？と勘ぐりたくなる話でる。
北朝鮮問題と同様に、あたかもイラン脅威説を煽ろうとしているとしか思えない日本の各紙であるが、このような曖昧な記事の裏付けもよく検証せずこぞってトップ記事で書きたてる、日本のメディアの無見識さが見えて空恐ろしい。「国境無き記者団」による日本のメディアの国際的評価が、１６８ヵ国中、日本は先進国には見あたらない５１位で、チリ、ドミニカ、ボツワナ、クロアチア、トンガなどの国と同等ランクだというのもうなずいてしまう。昨今の日本のメディアは見識も無く、どの社も詰まるところ「親方日の丸」だから、実は、今回のニュースが北朝鮮絡みとされてることから北朝鮮脅威説に結びつけ、対北朝鮮強硬策の後押しをしてるわけでもないだろうな言いたくなる。関心事は米国と北朝鮮と韓国と中国だけの我が国民性を思い合わせれば、なるほどその意図があってもおかしくはない。
重ねて言うが今回の原文記事には、具体的に衛星で、核実験に必要な機材や施設などの集積が衛星で確認されたとかの物的兆候や、証拠文書など何も提示されてないのだ。イラク侵攻の大量破壊壁のウソ情報とまったく同次元の話である。原文を読めば判るが、物証や数値データなども無い芸能ニュースもどきにすぎない。私が確認した１月２４日時点ではDaily Teregrah以外の各国メディアは記事にしていないがそれも当然であろう。記事を読めば読むほどうがった見方をせざる得ない。米国が最近のイラン外交官拉致挑発やイランに対する恫喝的行為が年開けて目立って露骨になってきており、イラン侵攻の予測がまことしやかに語られ始めている。そのような政治的タイミングに合わせるように出てきたニュース記事であり、引き続きさらなるイラン侵攻の口実作りを狙ったものと受け止めるとなるほどつじつまが合う。その戦略として前回の恥さらしな自国発のウソ口実の轍を踏まぬよう、欧州の国防当局高官や某情報機関と言った無責任な匿名を使って「でっち上げリーク」の演出を試みたのであろうというのが私の記事に対する強い印象である
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