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「アフガン関係各国世論調査とイラクにイラン」―朝日ニュースター「ニュースにだまされるな!」より
http://www.asyura2.com/07/war96/msg/558.html
投稿者 千早@オーストラリア 日時 2007 年 10 月 07 日 14:22:15: PzFaFdozock6I
 

恵さんからのメールを転載します。
ここ阿修羅掲示板でもどこかで「メディアの記事が主語を変えて変にねじ曲げられていた」
という内容の話が指摘されていたと思いますが、数年来大手メディアがすっかり大本営発表しか
しないという現状ですね。これをなんとか変えさせないことには、昏睡状態の国民を起こすことは
難しいと思います。

以下、転載します。


「アフガン関係各国世論調査とイラクにイラン」―朝日ニュースター「ニュースにだまされるな!」より


長文で申し訳ありません。以下の文章を転送・転載なさる場合は、加筆や削除はせずに全文をそのままお使い下さるようお願い申し上げます。

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杉並区のマリネッリ恵です。

9月22日(土)、朝日ニュースターの「ニュースにだまされるな!」を見ました。出演者は次の方々でした。

レギュラー出演者

金子勝氏―キャスター(慶応義塾大学教授)
中村うさぎ氏―司会(作家)
アンドリュー・デウィット氏―(立教大学経済学部教授)

ゲスト出演者

谷口尚子氏―(帝京大学専任講師)
山本譲司氏―(元衆議院議員、介護福祉活動家)
雨宮処凛氏―(作家)
石田英敬氏―(東京大学情報学環教授)

件名は筆者が勝手に考えてつけました。

この議題で声を発したのはレギュラー陣のみでした。
金子勝氏はよく中村うさぎ氏(自称:政治に疎い人間)に説明する形の発言をなさいます。

御発言はなるべく正確にお伝えしますが、アンドリュー・デウィット氏の語りはかなり聴き取りにくく、また聴き取れても意味が解からない場合もあるので、その点ご了承くださいませ。 (^^;)

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うさぎさん:  デウィットさん、“テロ特措法”が日本で問題になってますけど、海外ではどんな感じなんでしょうか。

デウィット氏:  あーぁ、ハハハッ、ほとんど感じないんですね(??)。

金子氏:   えっ、いや、要するに・・・“テロ特措法”自体は、

デウィット氏  あまり意味がないことですね。

金子氏:   そう。“テロ特措法”を延長すること自体、意味があるって言ってる人そんなに多くないよねぇ。

デウィット氏:  あーのぉ、逆ですね。実は英国の「エコノミスト」ご存知ですね。それ・・・9月15日に・・・、テーマはね、「日本総理の辞任」。とにかく“テロ特措法”のことについて少し言及されたんですが。日本のその活動は、あまり意味がないんですね。

うさぎさん:  給油活動が。

デウィット氏:  うん、うん、その給油活動、そのインド海でね、パキスタン戦艦に。それおかしいです。あんまり大事なことじゃないんですから。

海外から、あのー、エリートから、まあ例えばブッシュだとかドイツのメルケル首相もね、それを要求してますが・・・。まあ世界でその活動、アフガンで、実はNATO軍ですが・・・、その活動はほとんど支援されてませんし。ご存知ですね。

金子氏:   分かってます。アフガンのあの国際治安支援部隊でしょ。

デウィット氏:  そう、そう、そう。だから日本で、国内のディベート、まあ勿論それをフォローしてますが、今年6月27日にリリースされたピュー、

金子氏:   ああ、ピュー・リサーチ・センターっていう、ギャラップと並んで非常に有名な世論調査の会社なんですよ。

デウィット氏:  そう、そう。47各国の世論調査実施したその結果が、6月27日に出てきましたが。まあ、見るとね、アフガンからNATOの軍人が撤退すべきであるかどうか。米国ででもね、42%撤退すべきと思ってます、カナダは49%。

ただ特に印象的なのはね、ドイツは49%、イタリアは55%。ほとんどヨーロッパで撤退すべきだと思われてますが、イスラム教の国々、バングラデッシュは89%、インドネシアは80%、マレーシアは74%とか、そういう結果がありますから。

なんか国連の安保理理事会で支持されてるみたいですね、その活動はね。ただ、世界の人々の声を反映してないでしょ。

金子氏:   あのね、もう少し言うとね、要するに“テロ特措法”そのものを国際世論が支えてるっていうのはもう、デウィットさんが言ったように、もう少なくとも普通の国々では、元々もうアフガンやイラクから撤退しろっていう世論が圧倒的になりつつあると。

で、国連の決議も非常におかしくて、いわゆる国連の治安支援、維持活動と米軍が展開してる作戦とは全く別物なんですね。それを無理やり前文に入れちゃって、前文は拘束力がないんですけど、それでロシアが棄権するという状態になってるので、どう見てもその“テロ特措法”を多くの国々が望んでるという状態ではないと。で、もっと言うと、中東情勢も考えると、かなり危険でしょ、これ。

デウィット氏:  そう。その“テロ特措法”について延長すべきであるかどうかの話だったら、じゃあ中東がどういう状況なのか、そのことについて少し考えたほうがいいでしょ。

先ずイラク。今日もね、日本版CNNに載ってる記事で、難民は220万人いますし、国内でも”Baghdad Burning”のブログを担当した彼女はね、

金子氏:   あのね、リバーベンドっていう人が「バグダッド炎上」っていうブログっていうか日記を公開していて、これが所謂宗派に関わりないイラクの生活を伝えてる本でね、どんどん翻訳も出てたくらいなんですけど、その人もシリアに逃げたんですよ。

うさぎさん:  はーぁ。

金子氏:   だから如何にイラク国内が混乱して、非常に怖い状況になってるか。で、そのブログ読むとね、シリアに行って僅か30分ほどで全く別の世界で、毎日黒装束の人物が家に入って来て殺される恐怖からやっと解き放たれたっていう・・・、そういう状況だと。

問題は、よく日本のテレビや新聞で、あの海上のガソリンスタンドはね、給油活動で、どうもイラクに行ってる船舶やなんかも給油してるんじゃないかって、アフガンだけじゃなくてというのが問題になってるじゃないですか。だけどもっと問題なのは、いまイランでしょ?

デウィット氏:  まあ、そうですね。それはイラクとは関係ありますからね。ブッシュ等がどうしてもイランを攻撃したいみたいですね。

例えばね、英国国際戦略研究所(IISS)の研究部長、パトリック・クローニン博士が、「イラクで行われてる代理戦争が国境を越えるかもしれない。今は極めて危険な時期です」と言ってますね。何故か。

金子氏:  要するにイラクとイランの国境で、イラクからイランに攻撃が行われる可能性があると。

デウィット氏:  そう、そう。ブッシュ等が今はね、まあ簡単に言えば、イランを攻撃する理由を探してますね。

金子氏:  最近、イラク革命防衛隊の軍隊を捕まえたっていうニュースが出てるでしょ。要するにブッシュ政権側は、イランがイラクに向かって大量の兵器を供給してると、シーア派の特にサドル派とか。で、それが車列爆弾で、路上に爆弾を置くと戦車も破壊するような強力な爆弾を、ゲリラ自身がつくれるはずがないと、イランから供給されてると。この供給路を断ちたい。

で、レバノンのヒズボラも、イスラエルが、その供給路を断つためにシリアを空爆するということが起きてる。この流れですよね。

デウィット氏:  そう、そう。ブッシュ本人の立場から見るとね、もういいさ、いい…さ?(良さ?)は無いんですね。イランの核兵器プログラム、あるみたいなんですね。それに対して、彼らが思うような適当な対策をやるのが我々だけだからね、もう直ぐやらないと、次の政権はそれをしないから、チャンス失って核拡散の問題が悪化したり、そういうアイディアが強いんですね。

金子氏:   チェイニーが後ろで引っ張って。

デウィット氏:  チェイニーがそれを強くプッシュしてますが、例えばね、元米国のテロ対策の先任者(専任?)のヴィンセント・カニストラーロ、

金子氏:   CIAの・・・

デウィット氏:  そう、CIAの人がね、ブッシュ等が、政権がイラク(イランの言い間違い?)を空爆することはもう決まってるんですね。二段階の形で実施しますね。

最初にイランの軍隊の基地とかそういう施設に対して空爆して、それ、後はね、来年に入ってから、来年の春4、5月の前に、その施設に対して空爆する。

金子氏:   イランの核施設。もう決まってると。

デウィット氏:  ええ、もう決まってる。そういうタイプの研究者とか、エリートのインサイダーが警告出してますから、まあかなり信頼性ありますね。

金子氏:   ということはね、つまりもう中東情勢は、単に給油がイラクに行ってるかどうかじゃなくて、イランへの攻撃が起きたら、間違いなく日本が給油した空母から発信してくと。

で、シーア派とスンニ派の対立はさらに激化して来るから、どうも戻れない状況。で、民主党の政権になったら出来ないでしょ。だから今の内にやっちゃえっていうのと・・・。このままぐちょぐちょにしてしまえば、元々ヒラリーはイラクに対する姿勢が曖昧だから、ぐちょぐちょで退けない状態にしてそれをバトンタッチしちゃえっていう・・・、そういう状況になりかねないっていうことですよね。

なんかこんな危ない所で“テロ特措法”って、日本のメディア、呆けてません?

デウィット氏:  そう。それ、非常に不思議ですね。

金子氏:   緊迫した状況を伝えてないよねぇ。

デウィット氏:  そう、そう、そう。本当にこれはリアルですね。なんかの陰謀説じゃなくて、表ですね。

うさぎさん:  ところが社説とかを見るとですね、これがもう全く違うことが書いてあるわけですね、はい。

金子氏:   もう・・・、お馬鹿というか・・・、「安保理決議で苦しさ増す小沢氏の論理」(9/21社説)っていうんですけど、これ変えたほうがいいね。「安保理決議で苦しさ増す日経の論理」ですなぁ、日本経済新聞の。この社説は本当に極まりなくて・・・。

国連安保理はアフガニスタンに展開する国際治安部隊(ISAF)の任務を一年延長する。このことを採択したと。

これ、ごまかしなんですよ。だから民主党はこの国際的な動きに責任を持たなきゃいけないって、こういうロジックなんですね。で、途中いろいろ、ロシアも反対したこともあるだろうとか、いろいろ言い訳がついてるんですけど、筋は、給油活動を続けるため“テロ特措法”を延長しろ。

これ、根本的に間違ってるんですよ。何かっていうと、このISAFっていうアフガンの国内でやってる治安活動と給油活動は、別の活動なんですね。あれは「不朽の自由作戦」っていう、OEFというアメリカの個別的自衛権の発動に対してやってるわけですよ。

小沢が反対してるのは、これは国連の活動じゃないと言ってるわけです。それを、前文に入れて、ジャパンも無しで、拘束力もない前文に入れたことで、他の国が認めたことにはならないって言ってるわけで。

基本的に認識そのものが間違ってるのが第一点。これはイラク戦争に賛成をし、日本を突っ込ませた日本経済新聞の社説ならでは。全く反省がない。とんでもない新聞になっちゃってるんですよ、政治に関しては。

もう一つ、給油活動がテロを無くすために役に立たない可能性があるんですよ。いま問題になってるのは、朝日なんかが問題にしてるのは、イラクに持ち込まれるとかいう・・・、まだ寝ぼけてるんですよ、それでも。

イランに飛び火するかもしれんというところで、日本がこれ以上深くコミットしたら何が起こるのかっていう状況なのに、まだこういう反省のない寝ぼけた社説が出て来てると。

いや、でも、敢えて断っておきますけど、日経の中の記者の記事は決して悪くないのたくさんありますけどね。社説書いてる人が馬鹿なんで、この人が辞めてくれれば、きっともう少しいい新聞になるなぁと思います。

うさぎさん:   はい、変なフォローが入ったところで、CMです。
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このトピックに関しては以上です。 [文責: マリネッリ恵]


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