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「WTCビル崩壊」の徹底究明”(童子丸開)を読む〈安東次郎〉
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投稿者 木村愛二 日時 2007 年 11 月 07 日 13:01:53: CjMHiEP28ibKM
 

http://chikyuza.net/modules/news3/article.php?storyid=248

「WTCビル崩壊」の徹底究明”(童子丸開)を読む〈安東次郎〉
〈あんどう・じろう:ちきゅう座会員〉
1.物理現象としてのWTCビル崩壊
前回は“9.11事件は謀略か”(D.J.グリフィン)を紹介したが、今回も9.11事件を扱った本、 “「WTCビル崩壊」の徹底究明”(童子丸開氏:社会評論社)を紹介しよう。
童子丸氏はネット上では(<バルセロナより愛を込めて>というハンドルネームで活躍されているから(注)、ハンドルネームのほうは、ご存知のかたも多いであろう。その童子丸氏がこれまでの膨大な9.11事件に関する研究をまとめられたのが、今回出版された“「WTCビル崩壊」の徹底究明”である。童子丸氏は、この本では課題を<物理現象としての[WTC]ビル崩壊>に絞りこんでいるが、それは次のような問題意識によっている。
「WTCビル崩壊」という<事実は、それを見た人々を・・・愕然とさせ、・・・震撼させ>た。<ところがその事実には、即座に一つの「意味」が付与された>。<事実を外から覆いくるむ「イスラム・テロという意味」だけが一人歩きを始め>た。しかし、<我々にとっての原点は、・・・何一つ政治的な意味や文脈を付与されていない一つの純然たる物理現象としてのビル崩壊>である。だから<本書には、ネオコンもPNACもCIAもモサドも登場しない>。
童子丸氏は<この事件からありとあらゆるそのような「意味」を剥ぎ取り>、ひたすら<実際に起きた事実・・・その事実をガリレオやニュートン以来の物理・化学的な諸法則と照らし合わせて理解>しようとするのである。
もちろん、童子丸氏がこれらの「作業」に成功しているかどうかは、“「WTCビル崩壊」の徹底究明”をお読みの上で判断して戴くしかない。しかしすくなくとも童子丸氏の姿勢が近代科学の精神を正当に受け継いだものであることは、否定できないであろう。
童子丸氏の詳細な、ひたすら事実にこだわった論述を少しの「引用」でもって紹介することは、不可能だ。したがって以下は、私なりにまとめてみたもの・私が理解した限りでの『童子丸氏の見解』であること、しかも第2ビル崩壊の問題以外はほとんど触れることができなかったこと、をお断りしておく。したがってWTCビル崩壊の真相に興味のある方は、ぜひこの本を手に取ってじっくりお読みいただきたい。
(なお童子丸氏本人の著述の引用は<>で、またFEMA、NISTなどの見解の引用は“”で行うこととする。また[]内は私(安東)の補足・意見である。)
2.WTC崩壊の公式説
さて、WTC崩壊メカニズムについての説明は、多数の説があるわけだが、いわゆる「公式説」、すなわちアメリカ政府機関(FEMA=米国連邦緊急事態管理局およびNIST=米国国立標準技術研究所)の主張は、あらかじめ紹介しておいたほうがよいだろう。それは次のような「説」である。
“ビルの鉄骨構造が飛行機激突の衝撃と火災によって弱められ、それがビルの重量を支えきれなくなったときに、重力の働きによって連続した崩壊が起こり、結果として全体が崩壊した”。
この説は、FEMAが唱える“火災現場での床の崩落(座屈)が次々と下の床を連続して崩壊させた”という「連続パンケーキ崩壊説(トラス崩壊説)」と“コアや外周の支柱が強度を失い連続した破壊が起こった”という「支柱崩壊説」(NISTの主流説)に分かれるが、トラス崩壊説でも支柱を問題にせざるをえず、その逆もまた言えるので、この2つは「相互補完的」である。そして“地球の重力以外には崩壊に直接のエネルギーを与えたものは存在しない”[この点は極めて重要]という点では、両説は一致している。またNISTの方は崩壊開始以降の分析を放棄している点にも注目しておくべきであろう。
3.WTCビルの構造
童子丸氏は<ビルの構造を知らなければその壊れ方も分からない>として、WTCビル(タワー)の構造に関してかなり詳しく触れているが、ここでは、ごく一部だけ紹介する。
@まず注目すべきは、外壁部の柱とは別に、両タワーのセンター部分に「コア」と呼ばれる鉄柱群があり、<このコアの鉄柱群がビル全体にかかる重量の60%を支える設計>であったという点である。
この本には、これまで隠されていた「第1ビルの図面」の一部が掲載されている。これは2007年3月になってスティーブン・ジョーンズ博士(元プリガム・ヤング大学教授)のもとに『内部告発者』から送られてきたという図面261枚にうちの一部である。
(なお、FEMAが主張した「パンケーキ崩壊説」(「床の座屈」説)は『強固なコアの存在』を『無視』したものであったから、『強固なコアの存在』が設計図面によって確認されたからには、FEMAの説は『崩壊』せざるをえないだろう。)
A途中に4箇所メカニカルフロアー(各2階)があり、この部分は壁も床も普通の階よりも頑丈に作られていること。
B外壁の構造に関しては<全体としてちょうど網目のような構造の外壁が鉄の柱と板によって形作られ>ており、<一部が崩れても決して全体的な崩壊に結び付かない>構造であること。[この点についても部材や部材の連結のされ方が画像で示されている。]
Cコアの支柱群と外周の支柱群の全体では、ビルの重みの三倍に当たる負荷に耐えるように設計されていること。
4.飛行機激突自体によるダメージは?
第2ビルの場合、飛行機(公式説によればUA175便)は、左に傾いた状態で南西面(78〜83階)に激突したが、激突位置は中心よりやや右(南)側である。外壁部分を突き破った機体は、コアに激突するが、コアは――機体から見て――横6本×縦8本(ただし一列だけは縦7本)、すなわち合計47本の柱から構成されている。
NISTのシミュレーションによれば、この47本のうち切断されたものは10本(コアの南側に集中)、へヴィー・ダメージが1本、モダレト・ダメージ6本、ライト・ダメージ5本で(したがって25本がダメージなし)であった。
もちろんこの程度のダメージを受けただけでは、78〜83階のコアは崩壊しないし、他の階のコアは(少なくとも、ほとんど)影響を受けていないであろう。
[童子丸氏は、このシミュレーションを鵜呑みにしているわけではない。ただNIST(公式説)でさえ、航空機激突によるダメージをこの程度に見積もっているという点は重要である。また航空機がB767-200ERであれば、重量は最大で179トンであるから、速度を推測すれば、運動エネルギーは容易に計算できる。計算すると、公式説でビルを崩壊させたとされるエネルギー(後述)と比較して極めて小さい値であることがわかる。]
5.航空燃料による火災の影響は?
それでは、航空燃料による火災はビルに「ダメージ」を与えたのだろうか?
「公式見解」(NIST回答)は“多くの階で起こったジェット燃料による異常に大きな(温度が1000度Cにまで達した)火災が断熱材のはげた床材と支柱を重大な意味を持つ程弱め”たと記述している。しかし童子丸氏は、この文章を『ビル全体の鋼鉄材が1000度Cになったために非常に弱められた』と読むのは粗忽者であり、あくまでも部分的、一時的に『1000度Cに達した』ということなのだという。この本には、飛行機激突50分後の(つまり崩壊が迫っている)第2ビル81階の温度分布の(NISTによる)シミュレーションが載っているが、これによれば、600度C以上(これには証拠がない)になっているのはごく一部、300度C以上でさえ一部であり、大半の部分(コア支柱のほとんどを含む)は150度C以下であるからだ。これでは強度の低下はほとんど生じないことになる。
しかも、NISTは1000度Cになった証拠を持っているわけではない。NISTの最終報告には以下のように書かれているのだから、『証拠』はまったく逆のことを示している。
“16の外周支柱パネルで170箇所以上を検査した結果、わずかに3つにその鋼鉄が250度Cに達したことを示す証拠があるのみだった。”“メタログラフを用いた分析によって、NISTはあらゆるサンプルで温度が600度C以上に達した証拠は無いと断定した。”
[積載燃料は――175便であれば――約34立法メートルである。また民間用ジェット燃料は灯油に近いものだが、灯油1リットルが完全燃焼した場合のカロリーは10の7乗cal程度であるから、すべてが完全燃焼すれば、大きなエネルギーを発生する。しかし熱エネルギーの総量がいかに大きくても、燃焼温度が低ければ、熱せられる鉄の温度はそれ以上には上昇せず、破壊も大きな強度低下も起きない。さもなければ灯油ストーブなどは簡単に『崩壊』してしまうだろう。9.11では黒煙の発生で証明されるように不完全燃焼となっていたため、上記のサンプル結果にしめされたような温度しか発生しなかったであろう。]
6.流れ落ちる溶解した金属
第2ビルの崩壊過程で、童子丸氏がまず
注目するのは「輝く液体状の物質」で、これは第2ビル崩壊の少し前に80階付近から流れ出たものである。
これについては、NISTもコメントしているので引用しておこう。
“9時52分少し前に第2ビル80階の窓の上側に輝く場所が現れ・・・、窓が・・・外れてすぐに輝く液体が流れ始めた。この流れはおよそ4秒間続いて終わった。タワー崩壊にいたるまでの7分間、この付近からのこういった液体の流れが多く観察された。”
NISTは、この溶解した物体がアルミニウムであったと結論づけるが、これには無理がある。なぜなら溶けたアルミニウムは銀色であるが、撮影されている液体は薄黄色〜赤色であるからだ。[NISTの『珍説』については長くなるので割愛する。]
この液状の金属が、鉄であるのはほぼ確実だろう。[ビルの構造材として使用されている金属はもちろん鋼鉄であり、溶解した金属の色は鉄のものと一致している。]またNISTも認めるように実際崩壊現場からは溶解した鉄が大量に見つかっている。
民間機用ジェット燃料の燃焼は、最高温度に達したとしても、その温度は1100度Cであり、鉄の融解温度(1500度C)には達しない。それなのに、どうして1000度C以下の火災で鉄が溶解するのか?これについてのNISTの説明は次のようなものである。
“溶解した鋼鉄は・・・瓦礫の山の中にふくまれる可燃物に長時間さられていた結果としての高熱によるものである可能性が高い”
これでは、<40度Cのお湯に長い間つかっていると体温が60度C、70度C、80度Cと上昇し、しまいに100度Cに達して体中の血が沸騰する!>ことになる。
[なお童子丸氏は、ネット上で、NISTのこのような(あからさまにナンセンスな)記述や火災温度に関する事実の報告(温度が600度C以上に達した証拠は無い)は、むしろNISTの政府に対する抵抗とみるべきではないかとしている。]
それでは鉄を融解させる高熱は――実際には――どのようにして生じたのか?一つの推論としては、サーマイト(テルミット)の使用があるが、<これはアルミニウムと酸化鉄の混合物で、2000度Cを超える温度と溶けた鉄、そして酸化アルミニウムの白い煙を作り>だす。サーマイトが使われたとすると、溶解した大量の鉄は、酸化鉄が還元されて生成したものであるかもしれない。
[この本にも崩壊現場にある高熱で切断された(しかも斜めに)としか思われない鉄骨の画像(他でご覧の方も多いだろう)が掲載されている。ただし童子丸氏は、「サーマイトが使用された」と断定しているわけではない。]
いずれにしてもビル崩壊が始まる数分前には、すでに構造材の一部が破壊されていることは否定できないだろう。
7.第2ビルの崩壊現象
(液状の金属の流れの後)第2ビルが崩壊する最後の10秒程度の過程をビデオ画像で確認すると、<まず北東面80階付近から急にいくつかの黒い煙が列になって吹き出し始め>、続いて南東面<79階での爆風の吹き出し>があり、また<同じ階の北側角付近に奇妙な閃光>が見える。ほぼ同じ時点の画像では、<北東側面にかぎ裂き状の亀裂が入り、東側稜線と北側稜線が既に南東側に向かって傾き始めている>。その直後<92〜93階付近にも閃光が見え>、また<81〜82階付近と93〜94階付近から真っ黒い爆風の吹き出し>が生じている。こうして第2ビルの上層部が下層部から切りはなされて、どんどん傾斜していく。
この先どうなるか?巨大な構造物が急激に傾き始めているのだから、もはや止めようはない。当然転倒するであろう。しかし現実には第2ビル上層部が倒れなかった。それは、倒れつつあるビル上層部全体が急激に崩壊したからである。
[いったん倒れ始めた第2ビル上層部(とその下にある下層部)がカタマリのままであれば、上層部はそのまま転倒する。しかし下層部はまだ崩壊していない。したがって「ビル上層部が急激に崩壊した――カタマリであることを止めた」としか考えられない。]
しかし、このような急激で全面的な崩壊は、重力の働き(公式説)ではどうしても説明できない。[傾斜することで、力は『上層部の下端の一部と下層部の上端が接触している部分』に集中するから、その『部分』は壊れるかもしれない。しかし上層部を「転倒」(加速)させている力は、重力の分力であるから、下層部にかかる力はそのぶん減少していく――と思うのだが。この辺は、物理ができる方に教えてほしいですね。]
さらに童子丸氏はこの崩壊が水平方向の崩壊であることを――画像を証拠として――示している。たしかに、水平方向(や上方)にビルの残骸が飛び出しているさまを示す画像が存在する。これを説明できるのは爆破以外にありえない。
したがって、下層部が上層部の重さで崩壊したということもありえないことになる。なぜなら上層部は急激に――しかも相当の質量が水平方向に吹き飛ばされることによって――崩壊してしまったのだから。
実際第2ビル崩壊の過程では、重力以外の力でビルが破壊されたことを物語る証拠が他にも複数ある。
そのひとつは、ビル上層部全体が傾斜し始めたあとに、上層部100階付近でも屈曲が見られることである。
他のひとつは、79階が崩壊を開始したあと、76〜78階を飛ばして75階(他の階より強固に設計されているメカニカルフロアー)が崩壊をはじめていることである。これは重力による連続崩壊説では到底説明できない。
さらにビル上層部がほぼ崩壊し、ビル下層部がいまだ崩壊にしていない時点で、下層部の壁面から多数の噴出が見られる。具体的には、32〜33階、41階、55階からの噴出が同じ時点で確認されている。これも重力以外の力でビルが破壊されたことを示している。
(なおNISTは、この巨大な噴出(圧力)はごくわずかの入力(圧力)によって生じたものだと説明している![パスカルもびっくりのこの説明も『意図的』なものかもしれない。])
8.ビル崩壊に要したエネルギーの大きさは?
最後に、FEMAが推計したWTC第1ビルの位置エネルギーとJ.ホフマンが推計したWTC第1ビル崩壊に要したエネルギーの比較を紹介しておこう。
FEMAが推計したWTC第1ビルの位置エネルギーは、4×10の11乗J(ジュール)=約11万1千KWHであり、公式説によれば、これが第1ビルを崩壊させたエネルギーである。(推計の根拠となる数値は、総重量が1.97×10の11乗g=19万7千トン、平均落下距離207m。)
これにたいして、Jホフマンが推計したWTC第1ビル崩壊に要したエネルギーは281万7千KWHで11万1千KWH超の約25倍となる。その算出根拠は次の通りである。
第1ビルのコンクリートを9万トン(FEMAの推計による)として、WTC第1ビルのコンクリート全体を60ミクロンの単位に砕くエネルギーを13万5千KWHと推計。
次にビル自体から発生した粉塵とガスを起源とした「雲」の体積を570万立法メートルWTC(第1ビルの体積約166万立法メートルの3.41倍)と推計し、この粉塵とガスの膨張の原因を、熱による気体の膨張のほか、コンクリート内の水などの気化によるものと考え、2380トンの水(ビルのコンクリート内に含まれるものなど)が水蒸気となったと考える。
これだけの水の気化に149万KWHが、また空気・建材を100度Cにまで上昇させるために118万6千KWHが必要で、以上の合計が281万7千KWHである。この推計が大雑把なものであるとしても、WTC崩壊に必要だったエネルギーが、公式説が示すエネルギーとは全く違う規模のものであることは確かであろう。
9.最後に――
以上みてきたように「WTC崩壊」の「公式説明」は近代科学の諸法則とは相いれない。
WTCでは、ニュートン力学も熱力学の法則もパスカルの法則も停止してしまったのだろうか。それとも停止したのは「人々の思考力」のほうか。
本書には多数の――そのほとんどがWTCビルの――画像が掲載されているが、最後の一枚は、なぜか「温泉につかっているお猿さんたち」の画像である。これは<お猿さん、・・・長風呂しちゃだめだよ!!NISTの偉い先生方によると、熱エネルギーは低いところから高いところに流れるそうだから>ということなのだが、この画像はまた「思考停止した人たちを猿に見立てた」ものでもあろう。
童子丸氏によれば、9.11とはなにより<人間の知性と思考力にたいするテロだった>のである。
(注)<バルセロナ…>氏が活躍されているサイト(阿修羅・戦争97)のアドレスを記す。
http://www.asyura2.com/07/war97/index.html
ただし戦争97だけでなく「戦争」の過去の板(96,95,94・・・)に掲載されている投稿をも参照していただきたい。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔comment215:071107〕



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