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【APAグループ総師のBIG TALK】 植草一秀氏との対談「ユダヤの戦略に基づく国際金融戦略」(2002年12月)
http://www.asyura2.com/08/bd54/msg/397.html
投稿者 passenger 日時 2008 年 11 月 01 日 03:41:43: eZ/Nw96TErl1Y
 

(回答先: 【これが問題の論文!】小松基地金沢友の会・会長経営のAPAグループが最優秀に選んだ現職航空幕僚長の“読書感想文” 投稿者 passenger 日時 2008 年 11 月 01 日 02:46:01)

【APAグループ総師のBIG TALK】 植草一秀氏との対談「ユダヤの戦略に基づく国際金融戦略」(2002年12月)

植草一秀氏は2002年4月に野村総研主席エコノミストになり、翌2003年4月には早稲田大学大学院(専門職大学院)公共経営研究科教授や、大阪経済大学客員教授にもなったが、その翌年(2004年)の4月に品川で逮捕され、以来、警察司法テロとマスコミの不当な名誉毀損テロにより、事実上、公人としての人格は抹殺されてしまった。

APAグループ代表の元谷外志雄氏は、BIG TALK という対談を行ない、自社メディアで宣伝してきたが、2002年12月号の対談相手は植草一秀氏であり、対談のサブタイトルは「ユダヤの戦略に基づく国際金融戦略」になっていた。

もっとも、実際に対談を読めばわかるが、「ユダヤの戦略に基づく国際金融戦略」という発言をしていたのはホスト役の元谷外志雄氏であり、植草氏は、「ユダヤ」という単語を一言も発していない。

この対談で、植草氏は竹中平蔵流の経済政策を徹底批判したが、結局、今になってみれば植草氏が正しく、竹中流経済改革は呆れ果てた愚行であったことが歴然となった。

が、とにかく、この対談からほどなく、植草氏は国家権力とマスコミ洗脳産業によって、政治的に“暗殺”されてしまったわけである。


●以下が、植草氏を迎えての元谷外志雄「BIG TALK」
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http://www.apa.co.jp/appletown/bigtalk/bt0212.htm

BIG TALK 2002年12月号

日本の国家戦略
 ユダヤの戦略に基づく米国の国際金融戦略

  植草 一秀
   (野村総研主席エコノミスト)
  元谷 外志雄
   (APAグループ代表)  

元谷●いつも色々とご一緒させていただいたり、昼食会でお会いしたりしたんですけど、お送りしている『アップルタウン』はお読みですか。
植草●はい、ありがとうございます。
元谷●私は植草さんの書かれたものとかお話をお聞きしまして、非常に私と近いと思ってます。今の閉塞社会というのは、バブルの崩壊から始まって、冷戦のときまでは、日本が経済成長を遂げることはアメリカにとっても利益だったけれども、冷戦が終結したらアメリカの戦略って、やっぱり変わるじゃないですか。それに合わせて日本も国家戦略をもう一回きちんと立てて、それに対応していかないと、冷戦時代の漁夫の利を得て経済大国となった日本のため込んだ金融資産を、どう取り返そうかということで、クリントンがアメリカの国家金融戦略を発動して、日本の強みは間接金融にあり、その間接金融の強みをそぐためにどうしたらいいかと考えて発動したのがBIS規制であって、見事にそれにはまって、今こういう状況となったと思うんです。
植草●今、お話しされたように、国家としての政策とか、国家としての戦略というのは非常に重要で、現在の日本はそういう視点が欠落してしまってると思うんですね。
 まず、アメリカの対日政策、アメリカが理念を追求して、一つの真理を追究するという部分は確かにあると思いますから、それなりに国家をつくる際の考え方における正当性みたいなものを追求していくために、それはそれで尊重する必要はあると思います。一方で、国益とか、国策とかいうことを踏まえた外交上の戦略とか、対日政策というのがあって。
 戦後で言えば、最初アメリカは、日本が再び力を持たないようにというのが外交の基本で、日本を弱体化させ、産業の振興が進まないようにして、軍事力を排除した。これが終戦直後の対日政策ですけれども、そうした状況の中で、ソビエトが核兵器を開発したことが大きな衝撃であり、脅威になりました。ここから冷戦は始まり、これをきっかけにアメリカの対日政策は、基本的に百八十度転換して、日本にもう一度軍事力を持たせ、日本の産業復興を逆に今度は支援する立場をとった。これが非常に長く続いたと思いますが、それがもう一度大きな転機を迎えたのは、やはり冷戦終結ということだと思うんです。
 冷戦によっていわゆる資本主義対社会主義というイデオロギーの対立の時代が終わって、どういう時代が来るのかいろんな議論がありましたけれども、九三年の七月にサミュエル・ハンチントンが「文明の衝突」という論文を『フォーリン・アフェアーズ』に発表していますが、この論文を私なりに解釈すると、二つ重要な指摘をしていて、一つはイデオロギー、社会主義対資本主義の対立が終わった後の時代は、今度は文明と文明の対立の時代になる、そしてもう一つ実は重要な指摘をしていて、それは冷戦の時代は軍事力の競争の時代だったけれども、ポスト冷戦の時代はいわゆる経済力の競争の時代に変わるんだと、こういう認識なんですね。
 特に九〇年代に入って、重要と考えられる産業分野が幾つか出てくるわけですが、一つはやはりITを中心とした情報通信ですよね。それからそれにも関連しますが、知的所有権という分野、それからバイオテクノロジー、もう一つが金融産業ということで。ナノテクノロジーも最近は入ってくると思いますけれども。
 冷戦が終わった後に、最初に発足した政権というのはクリントン政権で、クリントン政権はまさに、サミエル・ハンチントン論文をベースにして、ITやバイオテクノロジーを中心に経済力の強化を着々と進めました。
元谷●伝統的に民主党政権というのはユダヤの支持をたくさん受けている政党でもあって、クリントンはそういう意味で、ユダヤが好む、金融をもって世界支配というか、金融支配をやろうということで、九七年のアジアの通貨危機などもまさに、そういう側面があるかなと私は思ってるんですけども。そういうことがアメリカにとっては当然、東西冷戦が終わって、血と汗と金を突っ込んで勝利した、いわば戦勝国ですよ。戦勝国アメリカにとっては、当然、その間ぬくぬくと経済成長を遂げたアジアの諸国、特に日本の一千数百兆と言われる金融資産は、日本人はもうけることはうまいけど、それを使わないでため込む習性があるということで、安心してため込ませたけれども、冷戦が終わったから、さあ、そろそろ返してくださいよと始まったのが、クリントンのユダヤの戦略に基づく国家金融戦略だと思います。
 それに気づいて、日本はこのあたりで、防衛戦に入っていかないといけないのに、小泉さんのやってることは、むしろアメリカの政策に便乗したような形でやっていて、特に竹中さんの政策というのは、まさしくアメリカにとって利することはあるとしても、日本の国益から考えると、今、このような政策でいいのかなと思う。私は非常に不安を持っている一人なのですが、竹中ショックと言われる現象、これはいかがですか。
植草●小泉政権が発足するときから、実は竹中さんの主張と私の主張は全面的に対立してたんですね。
元谷●対極でしたよね。全くそういう意味では反対。
植草●どこが一番違ったかというと、金融処理のやり方については、非常に近いものがありますけれども、一番の違いはこれは一種の外科的手術で、患部を摘出する手術なので、私の主張は手術をするのであれば、栄養と睡眠を与えてまず体力つけて、輸血とか点滴とか麻酔とか施して手術をしないと、なかなか手術は成功しないということです。
ですから、順序として言えば、まず景気回復に全力を注いで、回復を進める中で改革をやる。回復なくして改革なしなんですね。
元谷●だから、今やってることは、いわゆる不良債権の処理をしないと景気が回復しないと言ってるけど、反対に景気の回復をせずに、不良債権を処理したのではデフレスパイラルを招き、さらに景気を悪化させると…。サッチャーの政策とかレーガンの政策に見られるように、今は公共投資よりも、大幅規制緩和と減税なんですよ。減税も、広くする減税じゃなくて政策減税。
 私は常々、不動産の政策減税をやるべきだという持論を、エッセイには書かせていただいてるのです。例えば保有にかかわる固定資産税を減税しちゃうと地方の財政がもたないと、こうなるでしょう。ところが、地方の財政がもたなければ、国が補助金を出したっていいじゃないかと思います。
 やはり今あがりすぎた固定資産税を軽減しないと、不動産に魅力がない。買うときも登録免許税に不動産取得税・建物消費税・事業所税がかかって、持っていれば大変な固定資産税がかかり、年々地価が下がっていく中でも固定資産税が上がっていく逓増方式で地価が下がる情勢になってきても、反対に税金が増えていくようなこととなった。これでは不動産の魅力がないですからますます地価が下落する。地価が下落すれば、当然持ってる会社の資産内容が悪くなり、株価も下がる。だから、土地が下がり株が下がれば、銀行はそれを担保に貸しているお金が不良債権となる。
 不良債権を処理しようとして売りなさいと言えばまた地価が下がる。株式も株が下がっているときに株を売って持ち合いを解消しろと言えばまた下がる。だからみんな売りなさいと言えば、また下がる。正反対なことを絶えずやってる。私はこの大蔵省というか財務省の考え方って少し愚かではないかと思ってるんです。
 真っ当にその辺をきちっと見られていらっしゃるのが植草さんと、私はいつも思っているのですが。

  非を認めない、ごまかす、自画自賛する


植草●先ほどのお話で言うと、去年の三月に、少人数の勉強会があって、私がそのとき発表者で、金融問題も大事だけれども、景気回復を実現しない限り金融問題の解決はないということを言ったのですが、竹中さんは逆に、金融問題が解決しない限り景気回復はないと、ですから正反対なんですね。その日の夜に竹中さんがテレビに出られて、世の中には、景気回復をしなければ、金融問題が解決しないという意見を言う人がいるけれども、これはもう完全に間違いだということを確認してから、話を始めたいと言われたんです。
元谷●ばかじゃないですか。
植草●結局、現実に起きていることは、景気回復を放棄して金融問題の処理とかあるいは財政再建だけ進めた結果何が起こったかというと、株が下がって、地価が下がって、不良債権は増大して、不良債権問題そのものはどんどん拡大しているんですね。この中でさらに不況を放置して、不良債権の処理だけ進めるというのは、結局、患者にまず断食をやらせて、それから血を抜き取って、輸血も麻酔も点滴もしないで執刀するようなものですから、これはもう、ほとんど殺人に近いものになっちゃうと思うんですね。
 ただ問題は、小泉政権もそうですし、竹中さんもそうですし、財務省もそうなんですが、これを三原則と言っていますが、まず非を認めない。それからごまかすというのがあるんですね。例えば、三十兆実際超えてるのに、見かけだけ三十兆にするとかですね。三つめは、自画自賛する。非を認めない、ごまかす、自画自賛する。
元谷●それと常に、植草さんがおっしゃる足して二で割るということをやる。
植草●最終的にはそうなんですね。
元谷●小泉さんは足して二で割る、結局知的確信がないから、二つの意見があったら足して二で割るようなことをやっちゃうじゃないですか。
植草●だから、小泉さんの人生哲学とか、あるいは経営理念のようなものは、これは多分国民は賛同する人は多いと思うんですね。厳しさに耐えていこうとか。
元谷●単純に考えると、そういう気になるんだけれど、もうちょっと深く考えると、彼はほんとうに自分の考えというのは持っていなくて、どちらかというと大蔵省の考え方に振り回されて…。私は現下の不況は大蔵省不況と言っていいんじゃないかと。もともと橋本大蔵大臣のときの不動産融資の総量規制から始まった、一連の、いわば不動産いじめとも言えるバブルの急速崩壊を促した。
 確かにバブルはけしからない。土地の値段がどんどん上がっていくことは評価できないかもしれないけれども、それ以上に、上がった地価をもとの値段まで下げたらいいなんて極論に走って、大蔵省は不動産融資総量規制をやった。日銀も金利を棒上げして、国土庁も監視区域をつくって強制的に地価を抑え込むことまでやった。そして固定資産税にプラスして地価税をもうけた。もうトリプルどころか、マルチプルいじめをやっちゃったわけです。
 あれでは、私は大変なことになるだろうと思って、持ってる資産を全部売っちゃったんです。私はその辺を先読みしたおかげで今も笑ってしゃべってるんですけど。全部売って、バブルの利益でジェット機を買って、その償却赤字と損益通算しました。そして今度は、ジェット機のレバジットリースの戻りの特別利益を利用してホテルを一万室つくろうと計画しました。金利は安いわ、建築費は安いわ、バブルの利益、特別利益が戻ってくるわで、これを利用しない手はないということで、私は今は百年に一度のチャンスのときと思っています。ただ、私の会社はいいとしても、このままで日本はいいはずがありません。大蔵省は、何でもかんでも日銀に責任をとらすようにして、自分達のやることには間違いはないと。バブルの処理も正しかったと、その非を認めていない。すぐに処理すれば被害がもっと小さくて済んだのが、そのときやると責任者が生まれる。そこで五年たてば時効となり、また地価も上がるだろうと先送りしてしまったのです。
 さらに今はほんとうのことを言うと大変だからと言って、覆い隠す。私はもう既に、日本の銀行のすべてが債務超過と言ってもいい状態に陥ってると認識してます。もうここはドラスティックな政策を打ち出し景気を刺激して、経済をよくして、それで税収を増やす等、何かしていかないと、ただ処理するという緊縮策をやっている限りは、ますますらせん階段を滑り落ちていくだけです。アメリカもここまで日本を弱体化させるつもりはなかったのに、彼らの思う以上に、日本は自虐的に弱体化していって、最後は日本発世界金融恐慌の引き金を引いてしまうことになることを恐れている状況です。
今回の日本の不況は、アメリカにとっても心配になってきています。日本を弱体化したいと思っているうちに、本当にそれが引き金で世界恐慌になってしまうじゃないかと。
 先日李登輝さんとの対談で彼は、日本の景気をよくするのは簡単だと言っていました。「鳥小屋と言われていて台湾よりも狭い。日本の住まいを倍にすれば、大きなテレビも大きな家電商品も家具もみんな売れるじゃないか」とおっしゃっていました。日本はお金を持っているのに、もうけたお金を使わずに貯金している。それが今、ペイオフでどうなるとか、国債を買って国債バブルが崩壊してどうなるとか、こんなことを言っていますが、アメリカはもうけた以上にお金を使う、せめて日本はもうけた分使って、その豊かさを実感する。その豊かさを実感するには大きな住まいに住む。そのためには、大きな住まいに住みやすい税制に改める。あわせて日本は法人で認めているような建物償却が個人の建物には認めていません。アメリカは自分の家を買っても、償却を認めてます。なぜなら形あるものは必ず壊れるし、日が経てば傷むし朽ちていくのは常識だからです。ところが、日本の税制は個人の持つ住まいはいつまでも取得原価なんです。アメリカですと、自宅ともう一軒の別荘までは償却を認めてます。これを早く個人の住まいにも償却を認めるようにする。
 それからいわゆる租税特別措置法によって小さな家を持つ小規模な宅地を持つ人にだけ三分の一・六分の一に固定資産税を減額し、それによって不満を抑え込んでいるような政策を改めて、すべての固定資産税を大幅に減税する。地方財政が成り立たない場合は、国税でもって補助します。それによって住宅需要が興り、景気が回復すれば税の自然増収で回収できることなので、まず景気を回復するほうに力をいれない限り、日本の景気は奈落の底に落ちます。
 だから、もうこの辺で、財務省は自分の非を認めて、今までのように日銀だけのせいにして銀行の保有株を買い取らせたり、RCCに不良債権を簿価で買い取らせるなどとんでもないことを言っていますが、非常にモラルハザードを問われるところではないかと思います。

  米国に対する日本企業の払い下げ


植草●私は九一年の秋に中央公論に『バブル崩壊後日本経済の行方』という論文を出して、それで次の年、それをもとに本を書いてるんですが、もともとは「漂流する日本経済に明日はあるか」というのが私のつけた題ですが、結局日本のバブルの生成と崩壊の過程に相当アメリカの政策に翻弄されている部分があるんですね。
 アメリカは八〇年代前半にレーガノミックスという経済政策を行って、双子の赤字、高金利・ドル高で、二百五十円を超すようなドル高になって、保護主義が非常に強くなったので、ドルを下げなければならなくなりました。これがプラザ合意で、ドルが急落して、円高になった結果、日本では金利が低下して、株高・地価上昇になりました。つまり、日本の力がどんどん強くなるんですね。
 八八年の十一月に大統領選挙があって、これでブッシュさんが当選しますが、ブッシュさんは選挙キャンペーン中からストロングアメリカ、ストロングダラーという言い方を始めて、アメリカの力が回復するんだと言ってました。日本が強くなった背景というのはよく調べてみると、円高・金利低下・株高なので、逆に円安・金利上昇・株安にしてやれば、日本は弱体化する。そういう考えがあって、結局これが八八年以降、為替が今度は百六十円に向かって円安が進んで、金利の急上昇が始まり、株価の暴落が始まっていくわけですね。
 ですから、私は八九年の二月の社内会議で、「認識されてない重大な危機」というテーマで発表しました。それが今は円高・金利低下・株高で、証券会社は我が世に春だけど、それが逆流する時期がもう近づいてるので、それに備えるべきだということですね。それが一年後にそういう状況になったので、九〇年二月十九日のある雑誌に論文を出しているのですが、この日から株の暴落が始まっています。
 今度、九〇年代をずっと見てみると、九三年以降クリントン政権は経済を重視した戦略をとりました。日本に対して、一番ターゲットになったのは金融です。やがて日本は魅力の徐々になくなる国になってきていますが、金融のところだけ、まだかなり食べ物が残されていたので、この金融を支配しようという、つまり、今度進めてきたのが日本版ビッグバンです。これも「フリー・フェア・グローバル」というコピーも、アメリカの証券会社から橋本首相の秘書に渡された紙に書いてあった言葉だと言われてるわけですけど、日本がそれを金融や経済が一番弱くなったところで進めれば、当然そのメリットを受けるのはアメリカです。
それが今、着実に進行していますが、この中で、小泉政権とか竹中さんがとっている政策をというのは、結局今、景気をよくする政策をとらずに、不良債権の処理だけやると。実は、アメリカも特に民主党の政権、クリントン政権というのは、マクロ経済の専門家が非常に多くて、日本に対して、比較的景気重視というコメント、メッセージを発してたのですが、ブッシュ政権になってからそれが非常に薄くなって、景気はいいから不良債権を処理しろと、小泉さんが言ってる事に近い話が強くなって。そして、小泉さんはアメリカもこう言っているし、財政を使って景気を支えるのはよくない、金融処理だけやってくれと言うわけです。
 そして、景気を回復せずに、金融処理だけ進めてるのですが、その結果、株がどんどん下がるし、地価もどんどん下がるし、景気も悪くなっていますが、これを実は喜んでる人がいるんです。それはアメリカを中心とした不良債権処理業者とアメリカのファンドですよね。
元谷●ハゲタカファンドとかですね。
植草●そうすると、日本の政権がアメリカの意向を鵜呑みにして、そういう政策を進めて、日本の市場を全部根こそぎアメリカに渡すというのは、ほとんど国を売る行為になってしまってますね。
元谷●それは、国益という観点が欠けてるからですね。例の九七年のときに、東南アジアの通貨危機で、空売りされて暴落させられて結局、外資がみんな優良企業を取っちゃったわけです。韓国のサムスンなども非常に良いと言われてますが、中身は株の過半は外資が握っているのと同様に、日本も言った通りにやってよくなりましたねと。三年たったら不良債権もなくなって、景気もよくなっていいのではないか。しかし全ての会社の過半の株主が外資となって、カルロス・ゴーンさんに似た人が社長になって、日本人はまじめな労働者として賃金をもらい、給料もそこそこでいいと言うのであれば、構いません。しかし、小泉さんの進めてることや竹中さんの言ってることは、ある意味では、国益という観点を抜いて考えていけば一つの選択肢ですが、日本は独自の国家戦略を持つべきだという観点に立つとちょっと情けないと思います。
 だから、例えば私が今年、赤坂見附で買ったビルも、第百生命の持ってたビルなんですけど、そこから買えばもっと安く買えたのに、バルクでモルガンスタンレーが第百生命の持つ資産をまとめて安く買ったのの一つを競争入札させられて、私は高く買ったんですよ。高いといってもバブル時から見ると、相当安いから買ったのですが、何故外資に儲けさせてしまうのか。日本の資産を一旦外資にただ同様に安く売って、日本人はそれを高くして買い戻すという、その利鞘はどこに入るのでしょう。これがおかしいですよ。だから、みんなバルクで云々というと、日本企業にはなかなか参入の機会がなくて、いわゆるヘッジファンドとかハゲタカファンドとか言われる、向こうが日本の不良債権処理のために手ぐすねを引いて待ってる連中にまとめて売って大きな利益を与えて、そしてその後、日本の企業でまだ力ある勝ち組と言われるところが買い戻すわけだけど、私はそういうやり方は日本全体で考えると、ばかばかしいと思います。
植草●ほんとうに注意して見ないといけないのは、やっぱりリップルウッド・長銀方式なんですよね。ですから長銀を破綻させて、それを一種入札にかけて、手を挙げる会社は何社かありましたけれど、これは結局リップルウッドが買ったんですね。実はこのときに何社か日本の銀行も手を挙げてましたが、そのときちょうど私はワシントンに行っていろいろ情報を集めてたんですが、既に先にリップルウッドは確定していました。リップルウッドに落とすというところは実は決まっていて、ただ直接それをやるわけにいかないので、何社か手を挙げさせてリップルウッドにやったと。結局、ここにルービンまで、すなわち財務長官まで、役員で入って報酬を受けている。コンサルタントはゴールドマン・サックスが入って、コンサルタント料をがっぽりもらってますね。
結局、今日本で進めてるのは、不況を促進して資産価格を暴落させて、企業整理をし、その後に入札方式で売り渡すのですが、その大半はおそらくはアメリカを中心としたファンドに落ちています。明治に官業払い下げというのがありましたけども、今度は米国に対する日本の企業の払い下げなのです。
元谷●要するに、日本人が日本人においしい資産を売ったらやっかみがあるので、外国人である白人とかユダヤ人などに売るのならあきらめもつくと。故にリップルウッド社であればいいだろうということで、最初にリップルウッド社ありきと考えるわけです。それを設立して三年ぐらいの会社に安売りしてはちょっと問題があるから、権威づけのために、やれルービンやら、やれ何たらという形で格好をつけて、早い話、日本の国民に納得するようなお膳立てまでつくってあげて、彼らにおいしい思いをさせてるということです。
 その構図が今あらゆるところで、バルクセール、不良債権のバルク売りとかいう形をとったり、株価をどんどん下げて、株を買い占めて、健全になったときに、ハッと見たら、株主構成割合が全然変わっていたということが起こっています。近い将来、国益という観点に立って考えたときに、彼らは売国奴じゃないかという指弾をされるときが来るんじゃないですか。
植草●まさに今はそのような図式で、本来日本の国策としては、外資による日本占領の図式をできるだけ回避するような政策努力が必要です。それは何かというと、結局景気を回復させて、安易な買収が入ってこないような防波堤を設定することなんですよね。
 私はずっと財政再建が重要だと言い続けたんですね。ただ、財政再建はアメリカの場合にも例えば九二年度に、三十兆を越す財政赤字があったのが、九八年度に黒字になっていますが、アメリカのやり方というのはまず景気を回復させて、景気が軌道に乗った段階で、かなり思い切った支出の削減や増税を行って、財政再建させました。ところが日本の場合には、橋本政権も小泉政権もそうですけど、いきなり緊縮策に踏み込んでいって、経済を落とし込んでしまうので、税収が落ちて財政赤字はむしろ膨らんでるわけですね。ですから、景気回復なくして財政再建なしと私は言っているのです。
まず経済という木をしっかりと育てなければならない。財政というのは経済という木が生み出す果実をもとにして行う活動ですから、実ができたらもぎ取って、芽が出てきたら摘み取って、葉っぱができたら刈り取っていたら、木が枯れてしまいます。その発想がないんですよね。

  土地の譲渡と取得に関する税制を五年間凍結し、ゼロにし、固定資産税を大幅減税する


元谷●日本は官僚社会なんです。官僚による官僚のための官僚の国家ではないかと私はよく言ってますが、天下りをもって自分の権益、利権を退職後もずっと省ぐるみで、先輩の面倒をみれば自分がまた面倒をみてもらえるという、そういう官僚が生涯過ごしやすくするために、壮大な無駄をやっている。これを直すには大幅規制緩和をどんとレーガンやサッチャーのようにやる。これをマスコミは支援しなければいけないのに、その辺のことをわかってないのか、それとも自分の利害からいったらマイナスになるのか知りませんけれども、第四の権力としての立場を放棄しています。
 世の中に、官から民に売られるもので談合のないものはなかったわけだし、今もないわけです。それを必要悪というような形で、マスコミもほとんど指弾せず、トカゲのしっぽ切りでいつも終わっているじゃないですか。そして公社・公団のときに必ず天下りの人がいて、その関係会社が膨大な利益を出しながら、本体は赤字だから、支援をしないといけないということで税金をつぎ込み、無駄なことばかりですよ。
 そういうことを考えると、公共工事でやるべきことは日本にはたくさんある。例えば、大深度地下に、個人や法人の法的権限の及ばない法律をつくって、地下六十メートル以下を公共の空間として、そこに循環道路でも横断道路でも、首都圏の交通渋滞を解消するものをつくるべきです。今でもクモの巣のような電線を張りめぐらせているような町が多いけれど、電線の地中化とか、水道・ガス・公共下水道だとかまとめて共同溝にしなければいけません。
 先日、ラスベガスに行って、あの町並み、道路の幅の一つ一つに凄さを感じました。それを思ったら日本は、これでどこが経済大国なのかと。全然、実感として経済大国でないじゃないかと。ただ単に、給料も高いけど物価も高いだけで、差し引きは何にもいいところがない。高物価非効率社会で、数字だけ見ると、アメリカの平均的なサラリーマンよりも日本の平均的サラリーマンの給料がそこそこいいじゃないかというから、何か安心するけど、ガソリン買ったら倍も払わなければいけないし、飲んでも食べても高く払って、いつも貧しい思いをしている。満員電車に揺られ、あまりの渋滞で、まるで駐車場のような高額有料の首都高に乗ったりと。
これはやっぱりきちんと五年後、十年後を見据えた国家戦略・国家ビジョンを、植草さんとかを中心にすすめるべきです。思い切って、外国人を入れてもよい。それは白人でもユダヤ人でもアングロサクソンでもよい。明治のときはそういう人が来て、都市計画や国家戦略をつくったじゃないですか。今、政治家には大変失礼ですけど、そんなに聡明な人はいないですよ。私が会った李登輝さんの方がよっぽど頭いいですよ。だからそういう意味では、政治家も納得する世界基準で、識者というか賢者を集めて日本の国家戦略本部みたいなものをつくる。ビジョンを示して、そのためにこうすると言ったら、国民も納得するし、マスコミもついてくる。それにはまず豊かさの実感できる社会をつくる計画が必要です。人間、自分の住む家が豊かでないと…。一生のうちに一番長く滞在するのは結局みんな自分の家です。その家が貧しいから豊かさが実感できない。その家を豊かにするのには、家のスペースを大きくする。大きくしやすい政策、それをやれば景気回復には一番です。
 それといわゆるインフラ投資です。公共投資でもって、私権をある程度制限してでも、例えば道路の立ち退きの問題とか、それから成田の飛行場拡張が三〇年経ってもできないでいるのはナンセンスです。そういったことができる法律を改正することによって、まだまだやるべき公共事業もでてきます。今やってるダムがどうだとか、地方に道路がどうだというのではなく、東京に相当まだやるべきことが残っていますよね。豊かな日本、これを目指す政策を実行できる政権を選んでいかないと、今のままでは期待が持てないと思います。
植草●私も、元谷さんがおっしゃることはほぼ賛成です。構造改革も大事なんですが、別に緊縮財政をやることとか、会社をつぶすことが構造改革じゃなくて、私はよく三つ言うんですが、一つは官と民の関係ですね。官が上にいて民が下というのは千六百年体制と言ってるんですが、戦後の憲法は一応国民主権なので、水平の関係にしなければならない。それをわかりやすくするのは天下りの撤廃なんですね。それをまずなくす。それから企業の活力を高める一番の方法はやっぱり競争促進なので、規制を撤廃する。
元谷●資本主義市場経済社会というのは競争社会なんだから、その原則にのっとるということですかね。
植草●はい。競争があれば、どんどん変わるんですよね。それからもう一つは、公共事業です。何が問題かというと、百お金が出てるのに、工事に五十しか回らずに、五十がどこかに消えるというこの構図が問題で、鈴木宗男議員が悪いとかいうのではなしに、その構造を直さなかったら何の意味もないんですよ。そういう意味の改革は実はあんまり進んでません。結局、財務省が力を持って、財務省の関係する天下り機関の特殊法人などは、ほとんど何も手がついてない状態なんですね。逆にいうと、財務省にとっては国土交通省とか、郵政省が目障りな存在で、ここだけターゲットを当ててやろうとしてるんですよ。
 結局、財務省の王国を今、築きつつあるのがまさに小泉政権で、実はいろんな問題があります。一番問題の中心になるのは財務省で、それまで経済政策の決定権を持ってきたところなんですが、実はほとんど経済政策の専門家がいないんですね、法律や行政の専門家はいるんですが。この人たちが依然として自分たちは何でもできるという過信の上に立って政策を決めるから何度でも失敗してしまっている。今であれば、特に景気をよくするための政策で、減税というのは一つあると思うんです。公共事業は、中身を変えれば必要なものはたくさんあるわけです。減税も、例えば個人消費を刺激するとか、設備投資を刺激するということも大事です。もう一つは、やっぱり住宅が我々の豊かさの実感という面で非常に重要です。土地に関連した税制の、先ほども出てきた不動産取得税とか登録免許税とか固定資産税とか譲渡所得課税とか。
元谷●ダブル課税とかトリプル課税があるじゃないですか。登録免許税の他に不動産取得税を取って、建物消費税も取って、事業所税の新増設税も取って、色々ダブッててすっきりしない。
植草●私はこれは、五年間凍結でもいいと思ってる。全部ゼロにするぐらいですね。
元谷●そう、ゼロ。その間、地方の税収が減少するのであれば、別の形で補てんすればいい。それから地方も国も小さな政府、金のかからない政府にしないと。今は石を投げたら議員さんに当たったり市役所の職員に当たったりするようなぐらいで、小さな町に行くと、その何割かはほとんど議員か村役場に勤めてるか、そこに嫁に行ってるか、みんなそこにつながってるような、そういう社会になっているじゃないですか。だからちょっと合併して減らして、小さな町にそんな何人も議員も必要ないですから。国会だって、衆議院、参議院の数があれだけ必要なのかという問題もあるでしょう。
植草●ですから、日本に今、三千二百程度の地方公共団体がありますが、総選挙の区割りが三百ですから、日本の地方公共団体も三百にすれば…。それで、地方議会の議員と首長や市長、村長、町長、さらに国会議員を合わせると、日本に大体七万人位いるんですよ。
元谷●おやおや。
植草●おそらく、七千人でも何の問題も生じないと思うんですが、もし三百に地方公共団体を統合して、地方議員などを十分の一に減らしたら、それだけ膨大なコスト削減になるんですね。ですから、民間がリエンジニアリングをやっているときに、それをやらない手はないと思います。
 ただ今の日本は大きな問題が二つあると思います。一つは李登輝さんと対談された中でも出てましたが、結局今の日本には官僚もそうですし、国会議員もそうなんですが、「私」と「公」というので、「私」しか考えてない人ばかりなんですね。本当は「私」を離れて、「公」で考える人が政治とか行政をやらなきゃいけないんですが、それがあまりにも減り過ぎてるのが一つですね。
それからもう一つは、国民の世論調査などを見ると、国民の側も物事の本質を見る力をかなり失っているというか、見かけの顔のよさとか言葉の歯切れのよさとか、パフォーマンスだけにいってしまっている。ワールドカップのときに、ベッカムの人気が出ましたが、その感覚で政治まで決めてしまったら、国は滅んでしまいます。


  教育制度に問題がある


元谷●それは教育制度に問題があると思います。今の偏差値教育はデジタル記憶勝者を良しとしていますから。
 みんなそれぞれが本来は、自分の強み、すなわち私はこれは強い、私はこういう能力がある、私にはこういう特徴があるとみんなが自信を持って生きられる社会から、偏差値というものさしで、みんな自信をなくしてしまいました。良い学校を出たあの人が言ってるなら間違いない、大蔵省が言ってるなら間違いないと、みんなその辺にシフトしていくでしょう。
 私などはあまのじゃくですから、どちらかと言えば、変わり者と言われています。それは、一切権威を否定して、世界六十四カ国を回っていろんな人に会って、いろんな話を聞く。日本をちょっと離れてみるとわかるんです。この国民をつくった教育がおかしいから、まさしくアメリカが、再び日本が白人社会に刃向かっていかないように日本を弱体化しようと思って、貧しい農業国に転換させる為にやったことがここまでうまく効くとは思わなかった。アメリカの期待以上に効いて、占領下に与えた憲法をいまだに後生大事にするのが当たり前になっています。
 これがおかしいのであって、新聞社もマスコミもその辺に責任があります。教育の問題、マスコミの問題、これを改めていかないと、学校で違うことを学んで、いざ社会に出てみたらマスコミが違うことを報道してたら、違うものと違うものを合わせたら正しくなってしまったら、これは正しいものだと思い込んでしまいますから。この思い込みがだんだん自虐的になり、いつまでも謝り足らない。もっと謝らなければと謝り続ける。韓国の人ももちろん、中国の人でも日本はおかしいと、ちょっと一歩離れるとそう言ってるんです。ところが表に立つとけしからん国だ。戦争のときの従軍慰安婦がどうとか南京虐殺がというたびにODAを…。だから、彼らは金をどうやってせしめるかというだけでこう言っているのに、それに乗っていつまでも謝罪外交しているのは情けないことです。
植草●そうですね。今まで結局、日本の教育は、評価の尺度が非常に画一的に、偏差値だけなんですね。その偏差値というのは何かというと、ほとんど記憶力と算術能力だけなんですね。ですから、これは能力の一つですけど、ただ、新しい問題が出たときにどういうふうに考えるかとか、あるいは複数の選択肢があったときに、どういう基準で選ぶとか、そういうのはほとんど無関係で、記憶力と算術能力だけあれば、偏差値は上がるんです。これは一つの能力ですけど、ある断片でしかないのに、その尺度だけで全部序列をつけてきたのです。
もう一つは日本の教育というのは、結局できるだけ個性を持たないようにして、平均的なことについてはうまくできるようにして、上の言うことには逆らわないように、軍隊のよい兵隊になるような教育なので、そういう人たちは結局権威に弱いんですね。権威に弱いから、格の高いもの、だからみんな勲章を望んだりとか、それにみんな迎合してしまって、マスコミでさえ権力になびいて報道するから、一色に染まってしまっています。
元谷●そうなんです、それが駄目ですよね。だから、ディベートをやらないのが一番悪いところなんです。本来教育というのは、何が真実かというのをディベートを通じて探し出さなくてはならないのに、先に答えありきで、その先の答えを暗記して、暗記力がいつまで持続したかというテストだからだめなんですよ。本来は記憶力も能力の一つであるならば、創造力や、自分を表現する表現力も能力になるはずです。だからいろんなものを自分のものとして、一つの思想体系というか価値体系というか世界観といいますか、そういうものをつくり出して、自分を表現する能力、これはやっぱりディベートで鍛えていかないと身につきません。だから、日本の外交官というか外務省の人は偏差値教育で上がってきた人でほかの国と議論した所で、中国の十三億人の中で口げんかのうまい人間が勝ち抜いて外務官僚になってくるんだから、全然歯が立たないわけです。
 ですから外務省のいろんなことがぼろぼろと報道されて、初めて日本の国民は、外務省とはひどいところだと気づきます。ところが、もっとひどい人間が財務省にいますが、気づいてないだけなんですよ。だから、外務省がひどいのではなく、外務省はそういうふうにぼろぼろ出たからひどく見える。でもさらにひどいのは、最も高い偏差値の学校教育を受けてる人間がたくさんいる、財務省ですので心配してるんですよ。
植草●例えば、歴史の教育でも、ドイツの子供たちは、手を挙げるときに手を挙げないんですね。手を挙げるのはハイル・ヒトラーになるので、指を挙げます。その意味を学ぶのが歴史の教育なんですが、日本の場合には、一一九二年に鎌倉幕府ができたとか、年号を覚えてるんですよ。ほとんど無意味なことをやってるわけですね。
 もう一つ言えるのは、国家の尊厳というか、例えば小泉さんが平壌に行って、その場で、結局八人死亡という情報が知らされました。ただこれが何かというと、完全に国内で行われてる犯罪、すなわち誘拐殺人に近いようなものです。
元谷●オウム真理教と一緒じゃないですか。オウム真理教の麻原に会いに行ったようなものじゃないですか。
植草●そうなんです。麻原に会って、過去にうちの若いもんが何かやってたらしいけど、おれは関係ないと言ったら、それはよく認めてくれたと握手して、経済援助の約束にサインしてくる。これはあり得ないんですよ。だから平壌宣言などを見ると、拉致の拉の字もないし、それについて謝罪の謝の字もないし、一方であるのは、新たに戦前の日本の謝罪と、それから日本の経済援助だけなんですよ。こんなことに署名してきたわけです。
元谷●席を蹴って帰ってくるべきだったということですね。
植草●ええ、私は小泉さんが帰って来た日に、即刻退陣の大合唱になっていいと思って、そういう記事を書きましたけど。
元谷●そしたら逆に支持率が上がって。(笑)
植草●それは国民の側に問題がありますけども、逆に、だから私はそれは署名せずに帰るべきだったと言いました。
元谷●大体北朝鮮には行くべきじゃなかったと思います。安否を知らせてもらうのに一国の総理が出向くなんて、まったく情けないことです。
植草●それは何かというと、結局国のためじゃなく、個人のためなんですよ。すべての行動が、自分が次官になるために一発大逆転をしなくてはならないという…。
元谷●今の外務省批判を避けるために。
植草●ですから、国家として、国民として、国家の尊厳みたいなのを重んじる国民の風土がなければいけないし、上に立つ人は少なくともそういう判断力を持たずに行ってはいけない。署名せずに蹴らなくとも静かにいすを引いて。(笑)
元谷●いや、やはり席を蹴って帰ってくるべきでしたし、そもそも行くべきでもなかったのではないですか。
植草●行くのはいいとしても、あそこで署名したことの言い訳にはなりませんね。
元谷●どうして日本はこういうていたらくな国になったかというのは、先の大戦の総括ができてない、ここに問題があると思います。先の大戦が非常に悪いことをした、こればかりを教えられて、学校、報道、テレビ、新聞などでそう教えられるから、みんな自分のおじいさん、お父さんは大変な悪い国民で悪いことをしたんだと思ってしまう。自分の民族に誇りが持てない。歴史に誇りが持てない。そこから自虐的な発想、自虐史観とか全部始まっているのです。
 では日本が戦争を始めた時、一九四一年十二月に、世界で、有色人種で独立国家が幾つあったのか。アジアでは日本とタイですか。アフリカではエチオピアと南アしかなかったらしいですよ。今、幾つありますか。あるいは日露戦争で、日本がロシアに勝ったことが、アメリカがオレンジ計画を始めた原因でもあるし、いわゆる白人種であるヨーロッパやアメリカが震撼したわけですよ。これで将来アジアがみんな、日本の勢力下、有色人種の勢力下になってしまうということから日英同盟が破棄されたわけだし、破棄するようにアメリカが巧妙に仕込んだわけですよね。その辺から歴史をきちっと教えていくと、こんな自虐的な国にならないです。
 私は、冷戦終結までは間違っていたとしてもよかったと思っています。今の憲法を守ったり、アメリカの半植民地状態だったかもしれないけれども、冷戦まではよかったと。しかし、それはアメリカの利益に沿って日本が戦後の経済復興を遂げていく、ある意味ではうまく利用したとも言えるので、それはそれで容認できることです。しかし、その後今もってやってることはとんでもないと思います。このまま行くと、骨の髄までしゃぶられてしまいます。この辺できちんとした国家観と国益というものを持った政治をやったり、外交をやったりしないと、大変なことになります。ここのところは警鐘を打ち鳴らしたいなと思っているのです。
植草●私もそう思いますが、ただもう一つ言えるのは、第二次大戦などを見ると、第二次大戦の後半というのはもう戦況が相当不利になってきたんですよね。ですから、我がほうの被害は甚大だったんですが、毎日、我がほうの被害は軽微なりという報道をした結果、二十年までずれ込んで、二十年になって東京も沖縄も広島も長崎も全部やられてるんですね。もし事実を正確に公開していれば、十九年にやめてた可能性は非常に高いと思うんですね。
 それは今も実は一緒で、過去十年間何度か景気対策をやりました。景気対策をやると株も上がって景気もよくなるけども、結局時間がたつともとに戻って、後には財政赤字とむだな公共投資の山なので、これをやめようという話にみんな洗脳されてしまってるのです。しかし、事実は、景気対策をやって浮上したときに、九六年とか二〇〇〇年はそうですけど、そこで先を急ぎ過ぎたがむしゃらな緊縮財政を始めた結果、すべてもとに戻して突き落としてしまったんですね。この事実をもし人々が知れば、景気対策が悪かったのではなしに、景気対策を打ってかなりよくなったときに、がむしゃらな緊縮財政を財政再建原理主義と言ってますけども、この原理主義で経済を破壊したということに問題があるというのはすぐにわかるはずなんですね。ところが情報が操作されて、間違った情報が流布されてるために、国民は間違った情報をもとに、「欲しがりません、勝つまでは」と言ってる間に株が八千円になったり、七千円になったりしているということになってるわけですね。

  アメリカの豊かさと比べるとまだまだ日本は遅れている日本の再武装の名分


元谷●本格的によくするのは何なのかと言うと、これは規制緩和であり、投資減税とか、不動産政策減税とかやって本格的に豊かさの実感できる社会をみんなでつくっていく、そのためであるならば、国債が六百六十六兆、もう超したのかもしれませんが、三十兆の枠にそうこだわらなくてもいいと思います。例えば東京の地下に大循環道路、横断道をつくることがその後百年、二百年にわたって、みんなの便利を買うのであれば、良しとすべきです。自分の代の負債を孫の代に払わせていいかという説がありますが、私は孫の代に使うものは思い切ってやればいいと思います。例えば箱物つくって、維持してるだけで赤字で、十年か十五年たつと粗大ゴミと、こんなものをつくるのはよくないけど、恒久的に使える大型の都市改造計画、それにお金をかけるとすれば、それはむだ金じゃない。
 アメリカの豊かさと比べると、まだまだ日本は遅れてるし、ヨーロッパの豊かさと比べてもまだまだ日本は豊かさは実感できていないと私は思うのです。真に豊かさを実感できる社会をつくるべきでしょう。そのために今の財務省のやってる政策はおかしいし、私の財務省の友人、当然東大の法学部卒ですが、彼が言うには財務省は間違ってない、政治家が官僚を使うのであって、政治家が方針をきちっと出せば官僚はきちっとやりますよと。
 だから私は政治家はほんとうにしっかりしてほしいと思うんですよ。日本は、政治家は官僚の言う通りにやればいいのだというのは逆さまなんです。結局、世論調査でみんなが望むことをすればそれで良いと。まさに世論調査政治家はポピュリストなんですよ。だから本来、私はこうしたい、ゆえにこうしたい私を支持する人は私に一票くださいと。それが集まって政党となって、それが多くなって政権をとって、それが官僚を使うという、これが本来の民主主義の姿です。本来の民主主義をやってないことが日本のおかしな所です。だから非常に情けない国なんですよ。


日本のリーダーは読むリーダー

植草●本来リーダーっていうのはLで始まるリーダーですけど、日本の政治家のリーダー(leader)っていうのは官僚の書いた原稿を読むリーダー(reader)ですね。
元谷●うまいことを言いますね。初めてききました(笑)。readingのリーダー。
植草●例えば公共投資が非常に多いと言いますけども、国債を発行して、それでつくったものが将来百年、二百年使えるものであれば。百年、二百年で返済していくのは当然なんですね。
 ところが一方で、六百兆の国債は膨大だと言いますけれども、最近、ここ一、二年だけ見ても、二万八百円の株価がもう八千五百円ですよね。この間に、時価総額をどれだけ安くしたかと。それで株式と地価を合わせれば、多分、二百兆から三百兆ぐらいには目減りしてきてるのです。ですから、そういう全体像を見ないで部分だけ走って、見かけだけ追うということを進めたら、ほんとに国は滅んじゃうと思うんです。
元谷●私もそういう不安感は最近、特に抱いてますね。だから、いわば小渕さんはそのことにある程度気づいてケアをしてきたけれども、森さんもよく頑張ったんですけれども、今の首相になってからは、特によくない。小泉さんは、ちっともわかってらっしゃらないんです。これをわからせてあげるブレーンが必要です。それが先生の仕事ですよ。
植草●そうですね…。会社でも、会議の多い会社と上司の顔色ばかり見てる会社は悪い会社と言われますけど、今の政権というのは、結局、上の人が自分の耳に聞こえのよい話だけ好むので、みんな何かおべんちゃら使ってるような人ばっかりになってますし、何かあるとIT戦略会議とか産業局長会議とか言っています。
 特に金融問題の処理などは、人によって意見が全然違うんです。その人たちが、会議をやったら意見が落ちるところに落ちるかというと、邪馬台国が九州にあったと主張する人と近畿にあったと主張する人と会議をやっても。
元谷●そうはなりませんよね。
植草●ほとんど意味ないわけですからね。
元谷●だから、会議もほとんどディベートをやってないでしょう。ディベートをやらない会議で、みんなが自分のものを持ち合って、それを出し合いっこして帰ってくるのでは会議にならない。
植草●そうしたら、結局足して二で割ることになっちゃうんですよね。
元谷●ですから、やっぱりもうちょっと日本のリーダーの選び方を変えていかないと、大分この先、こういう時代が続くのではないかという不安感がありますよ。
植草●先ほど言われた日本の国家戦略とか、国家のビジョンとか、それを有志が集まってつくるべき時期ですよね。
元谷●そういう時期に来ていますよ。
 私は、まだ歴代の総理では中曾根総理ぐらいは国家を背中に背負ってるというか、ある程度、物のわかる、そして国を愛し、国益を考え、国民のことにも思いをいたす。でも今の、ここのところ年がわりでかわる総理は、その辺がちょっと希薄な気もしますよね。
 アメリカはいろんなシンクタンク、きちっとしたのが幾つかあります。だから、日本ももうちょっとその辺のしっかりしたものがあって、そして政権交代のときにバンとかわって、次はこっちの考え方でいこうとか、それは次のときにおかしいからこうやってと切磋琢磨をしていくようにしないと、首のすげかえはあっても官僚はかわらない。その官僚が日本で唯一のシンクタンクで、そのシンクタンクというのは世界を見てないじゃないですか。単に先輩と後輩との付き合いかたしか知らない。全然、世界を見てない、世界とディベートしてない、そういうシンクタンクが唯一あって、彼らは選挙で選ばれたわけでもないのに、何となく自分が国を治めてるような自負心だけは持ってるじゃないですか。ここまで官僚の悪口を言っていいのか分かりませんけど。(笑)
植草●いずれにしても、やっぱり今の日本の弱さ、国民の物を見る力が落ちてるのと、もう一つ、やっぱり野党が弱体化し過ぎですね。
元谷●ちょっとしっかりしてないですね。寄り合い所帯で、選挙に当選するためのボランティア組織なんですよ。ということはガラガラポンやらないと、自民党も民主党も両方とも党の中の幅が広過ぎて、足して二で割る的な政策しか出せないところの集まりでしょう。それと公明党を取り込んだじゃないですか。結局は、キャスティングボートを握る党の政策を取り込まないと、政策が決まらないじゃないですか。自民党対民主党じゃなくて、公明党対民主党という格好になってるから、ますますややこしくなってるんですよ。
 政権をとるための数合わせ、選挙に上がるための数合わせ、みんな数合わせで、政治家になった日から次の選挙に上がるためにどうしたらいいかということしか考えてない。
 私は、ブッシュさんの次の選挙に勝つためだけにイラクと戦争をするのではというふうに先月号のエッセイで書いたけれども、どこの国もそうなのかもしれませんが、特に日本は情けないですよね。だから、植草さんが発起人となって、意識ある人を集めて、きちっとした提言をして、だれが見ても、今の混迷な日本を脱却するにはこれしかないという理論をきちっと固めて、公開討議の場に付す、そして今の官僚、特に大蔵を中心とする彼らと議論する。要するに、どちらかを選べというぐらいにまで理論武装する。何か機会があれば、リチャード・クーさんなんかもいい考えをお持ちでもあるし、日本人だけでなくても、世界にはいろんな賢者もいます。アメリカなどにも植草さんの友人は多いでしょうし、そういう人と組んで何かできないかなと私はちょっと思ってるんです。
植草●代表のネットワークなどは、そういうものを組織するときには非常に有効でしょうね。

  核を持つ中国を民主化へとソフトランディング


元谷●だから私は、そういう意味でアメリカと一対一の関係よりも、日本とアメリカの関係を、例えば台湾とか韓国、李登輝さんとか、金完燮さんとか、もっと言うと先日モンゴルの首相にも会ったし、そしてフィリピンのデベネシア下院議長とも会談しましたし、シンガポールの胡暁子さん、例のタイガー・バームの彼女と一緒に食事をしながら意見交換したのですけど、いわゆるずっとこの辺の中国を取り巻くベルト地帯が、今後中国の膨張と崩壊、内乱分裂の危機をどう防ぐかと。要するに中国は分裂する、これはもう時間の問題です。
 なぜならば、十三億もの人間が一つの独裁政権のもとでいつまでも続くはずがない、民族も違い、貧富の差もだんだん拡大している、これは続かないでしょう。
 だけど彼らは核を持っている。核を持つ中国をいかにソフトランディングさせ、民主化していくかということが、今、我々にとって一番大事なことだと。そのためには、それに対抗するパワーとして、日本は憲法を改正して、日米安保条約を平等互恵で対等なものに改正するとともに、東アジアを中心とする一つのパワー、相互安全保障条約をつくって、それとアメリカとが同盟関係を結ぶ。いわゆるNATOとアメリカ的な関係を、この東アジアに日本を盟主としてつくるべきだと。そのパワープレゼンスが中国のソフトランディングを促すのではないかと論じあいました。私などは、本来はそんな役柄じゃないんですけど、そういう思いをちょっと彼らに話してるんです。 そういう意味で、植草さんを中心として、日本の国益を考えて、日本の将来を考えて、このままではいけない、何とかしなければいけないという人を募っていく時期に来ています。
 ところで、今日は大変長時間になってしまいました。最後に「若い人へのメッセージ」ということで締めさせていただきたいと思いますので、一言お願いします。
植草●私は日本に生まれ育って、日本が好きな人間の一人ですけれども、日本という国は、色々な面で優れている部分を持っていると思います。人間性だけを見ても非常によい人が多い国ですよね。
元谷●ええ、そうですね。
植草●伝統から来る行動様式も、立ち居振る舞いも、他国と比較しても非常に質の高い国だと思います。
 それに加え、能力もあるし、勤勉でもあるし、それから非常に潜在能力の高い国だと思うんです。しかし、今の日本は色々なものの組み合わせが、すべてアンバランスになっていて、非常におかしなことになっています。これをもう一度立て直さないといけない。似たような状況で、江戸から明治に移行する過程で維新の動きがありましたけれども、これも若い人が中心になって、「私」を離れて「公」のために行動するという部分が非常に強く、それが国をある一つの方向に導いた原動力の一つだったと思います。
 それから、国内で内戦をするよりかは、和解をして国としての体を守ろうという考えは、無血開城などにつながるわけです。やはり国家の尊厳とか国を尊重するという意識が強かったと思うんです。だから、自分も含めて若い人間が、「私」を離れて日本のためにどうしたらいいかと考えて、エネルギーを注いである運動を起こせば、次の時代を切り開くことができるんじゃないかと思うんですね。
元谷●日本はやはり国難があると団結する。そういう意味では、江戸末期の、開国を求めてペリーが浦賀にきたり、いろいろな欧米列強の動きが、ああいう形で日本に明治維新をなし遂げさせたと私は思うんです。
 ところが、今の日本を考えてみると、これだけ不況と言うけど、給料は下がってないです。物価が下がってるんで、今の状況を深刻に思う人の数が少ないんですよ。だから、もしほんとうに失業率が一〇%を超えたり、給料が例えば三割も四割もカットされるようなことになると、人々の意識は大きく変わります。
 だから、そうなって意識が変わるようでは情けないのですけど、何となく私は、このまま何も手を打たずに金融システムが崩壊して、銀行がばたばた潰れだすという話になってきたときに初めて国民の目が覚めると思います。でもそれでは遅いから、その前にそうならないような手をどう打つかという考えでやっていかなければいけないと思います。
 だから、若い人が余りにものんびり構えていては、危機が迫ったときに、過去は若い人が立ち上がったよと、今、もっと若い人がしっかりしていかなければならないよと私は言いたいです。
植草●今の日本は、平和ぼけとか豊かさぼけで、眠っちゃってる人がほとんどかもしれないですね。
元谷●結局、背中に土性骨がなくなったんです。世界市民になってしまい、日本人という意識がない。そこがやはり問題です。だから、国益も考えなければ何となく世界市民の一人という、ある意味で平和で、ある意味で豊かで、ある意味では結構いいことづくめなんです。
 でも、いいことは永遠に続けばいいことはいいことだけど、そのしっぺ返しというのがあるとするならば、ちょっと考えないといけません。私が知っている中で、いいことばかり続いたという歴史はない。いいことが続けば何かある、この辺で備えあれば憂いなしで、ちょっと考えないといけない。冷戦後の四十五年間の日本の経済成長は、アメリカの利益にもかなっていたからさせていただいたんだけど、今の日本はアメリカにとって主要な経済的ライバルです。その位置づけをきちっと理解すれば、安心してはいられません。その安心してはいられないという自覚を若い人は持つべきだと思います。そういう意味をきちっと解析して政治家にも官僚にも国民にも訴えられる、建白書を出して、それをもとに議論を起こしていけば良いと思います。
 かつて二十一世紀政策協議会というのがありましたが、あの程度の議論じゃなくて、もっとグローバルな世界基準で日本、それからアジア、世界というものを見た観点からの議論ができればなと思ってます。ぜひひとつ、またいい知恵を貸してください。
 きょうは、いろいろ忙しいところ、ありがとうございました。
植草●どうもありがとうございました。

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