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「石内尋常高等小学校 花は散れども」96歳の新作映画/対談/新藤兼人さん/新藤風さん/1(しんぶん赤旗)
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投稿者 gataro 日時 2008 年 10 月 01 日 22:53:32: KbIx4LOvH6Ccw
 

以下は、「しんぶん赤旗記事情報・G-search」から検索、貼り付け。

「石内尋常高等小学校 花は散れども」96歳の新作映画/対談/新藤兼人さん/新藤風さん/1
2008.09.22 日刊紙 9頁 一般 (全2,341字) 

映画監督新藤兼人さん/映画監督新藤風さん/車いすで演出、現場は一致団結

 九十六歳、現役最高齢の映画監督・新藤兼人さんの新作映画「石内尋常高等小学校 花は散れども」が、二十七日から東京・シネカノン有楽町1丁目ほかで公開されます。小学校の恩師、市本義夫先生を描いた同映画は広島でのオールロケで作られました。新藤兼人監督と、「監督健康管理」の任務で監督にずっとつきそった孫娘で映画監督の新藤風さんに、映画をめぐって語り合ってもらいました。

 新藤兼人 こんどの撮影は車いすでやったんだ。足腰が悪いから。孫のふうちゃん(風)が押してくれたんですよ。だから、タイトルは健康管理者。

 新藤風 クレジットに「監督健康管理」って。

 兼人 あえてね、ぼくはそれを望んだんですよ。

 風 シナリオをもらって見たら突然そんなクレジットが書いてあるから、聞いてないよ、と。これで、途中で死んだら私のせい? みたいな。

 兼人 それで現場へ着きますと、仲間のスタッフが非常にやさしい。いたわってくれて。俳優さんたちも、気を遣ってくれて。

監督の体調などみんなが気遣い

 風 そう。ほんとうに、大竹しのぶさんとか、豊川悦司さんとか、スターの役者さんなのに監督が段差あるところにいったらすぐにぱっと手を差し伸べてくれたり。みんな監督の体調やら、朝のごきげんやら、全部じーっと見て、監督が気分よく仕事できるためにってすごく一致団結して。大竹さんなんか、こんなに楽しい現場は生まれて初めてだって、いってた。みんなでパーティーやっちゃったりね。みんな歌ったり踊ったりしてたもん。

 兼人 ええ。車いすなんだけど、現場へ行きますと、私が何十年もやってきた現場ですから、私の長いこと住んできた仕事場みたいな感じがするわけです。それで、みんなには助けられてね、いろいろ。だから、隅々まで思うようにできた。かえって、車いすだから、うまくいったんだ、ということです。

 風 そうそう。体力を温存しながらやれたというのがあるし、ちゃんと裏側も見てたり。でも、よく頑張ったと思うけど。

 兼人 そうなんですよ。

 風 途中でね、熱出したりしながらやってたから。

先生の怒り笑い考えに影響され

 兼人 ええ。それでね、先生のことは長いこととりあげたいと思ったんだけれど、なかなかね。先生は生涯の仕事として、平凡に教師の仕事をした。先生自身は大きな仕事をしたと思って死んでないんですよ。だけど生徒にとっては大きな先生だった。その先生が持ってる考え方とか、笑い方とか、怒り方とかは子どもにとって非常に大きな影響を与えるんだと思うんですね。

 風 初めてぶちあたる社会だからね。

 兼人 ええ。小学校が一番大事だというふうに思いますね。みんな、この先生みたいには生きられないと思うけれども、これから先生になりたいと思う人に見てもらいたいと思うんですね。

 風 今回、広島の石内小学校と山田小学校の生徒さんや、先生や、保護者の方に出ていただいたりとか、石内は監督の生まれた村なんですけれども、そこの方たちが撮影する場所の草刈りをしてくれて道をつくってくれたりとか、広島のバックアップ態勢がよかったよね。

 兼人 そうね。

 風 子どもたちもとっても純粋で素直でかわいい子たちだったし、先生たちも一生懸命。大変なのによくやってるな、という感じが見て分かったもんね。

生徒が生き生き生まれかわって

 兼人 子どもも、映画をやったことがないからね、初めはただの生徒だったんですよ。それが、訓練すると、ああいうふうに映像のなかに出てるような人格に生まれ変わるわけね。だから、それも先生の指導やなんかだと思いますね。六月にモスクワの国際映画祭第三十回記念の特別上映がありまして、それが終わりまして、テレビからインタビューを受けたとき、子どもが生き生きしている、といわれたんです。

 風 どうしてですか、どうやって特訓したんですかって。

 兼人 そういう質問があったんです。東京から連れていくわけにいかないし、連れていっても、東京の子どもと広島の子どもは違いますから、やっぱり、広島の子どもを訓練して…。

 風 広島の顔というのもあるからね。

 兼人 ええ。これは柄本さんなんかもうまくやってくれたんだけれど、こういう子どもたちの努力もあったから、うまくいってるんですね。

 (つづく)

 しんどう・かねと 映画監督、シナリオライター。1912年4月、広島県生まれ。50年、吉村公三郎さんらと近代映画協会を設立。監督作品「裸の島」(60年)、「裸の19才」(70年)、「生きたい」(99年)で三度にわたりモスクワ国際映画祭グランプリ受賞。「午後の遺言状」(95年)で日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞など受賞多数。

 しんどう・かぜ 映画監督。1976年11月、神奈川県生まれ。新藤兼人さんは祖父、映画プロデューサーで近代映画協会社長の新藤次郎さんは父。98年、日本映画学校卒業。00年、映画「LOVE/JUICE」を制作、同作でベルリン国際映画祭新人作品賞「ウォルフガング・シュタウテ」ほか受賞。「石内尋常高等小学校 花は散れども」あらすじ 大正の終わり、広島市から山二つ奥に石内尋常高等小学校がありました。6年生の担任は市川義夫先生、クラスには良人、みどり、三吉がいて、授業中に三吉が居眠りをしてしかりますが、夜通し田植えの手伝いをしていたとわかると、泣いて謝ります。全人格を生徒にぶつけた先生でした。30年後、良人は売れない脚本家となっていました。村の収入役をしていた三吉が中心になり、市川先生の定年祝いを兼ねた同窓会を開きます。

 〔出演〕柄本明、豊川悦司、六平直政、川上麻衣子、大竹しのぶ、ほか。

 

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