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山師群がるガス産業 
http://www.asyura2.com/08/eg01/msg/212.html
投稿者 金十字架 日時 2009 年 2 月 07 日 14:40:34: mfAWtS4GF8MpY
 

http://www.recycle-solution.jp/shinki/dai3/05.html
より転載


ブラウンガスを活用した最新溶融技術の開発状況
   (株)光と風の研究所 所長  堀内 道夫


 今日は、あまり聞き慣れない名前で、ブラウンガスによるガス化溶融炉のお話をしたいと思うのですが、以前ここでお話をしたときには再生可能エネルギーの話、太陽光とか風力などの話をさせていただいたと思います。

前回の一番最後に、これから21世紀の少し怪しげな技術だけれども面白い技術という話をちょっとした覚えがあるのです。ご記憶の方もいるかもしれませんが。

実は、その怪しげな話が今日のテーマになります。

知っている方は、ブラウンガスと聞くと、ああ、例のまゆつばの技術かという話にもなるのですが、実際に岐阜・羽島市で10t炉のガス化溶融炉の実証試験がこの5月から始まりました。3カ月間実証試験をして、それで今後少し手直しをして実際の生産に入ると予定になっています。ですから非常にホットな話題で、一度、日刊工業新聞とあと何社かの新聞に取り上げられたのですけれども、今日はその話をしてみたいと思います。

 まずブラウンガスというのは、ブラウン運動のブラウン先生ではなく実はブルガリア生まれのユール・ブラウンさんという先生が発見したものです。

発見といいますか、簡単に言えば水の電気分解です。ふつう水の電気分解ですと水素と酸素を別々に分離して取り出しますけれども、彼の場合にはこれを混合気体として取り出す。そしてこの場合に分子状の水素と酸素を混合したものでなく、いきなり発生させたときの、つまり原子状の化学用語でいう発生期の水素、酸素ガスの状態でこれが出てくるのです。

私も化学の出身ですから発生期というのは大昔習ったのですけれども、非常に不安定な状態で、ものすごく短時間に原子状のものが分子になってしまう。そういうことしか教わっていなかったわけですが、どうもこのブラウンガスの場合には、だいぶその常識とはかけ離れたような挙動がいろいろ見られるのです。

 ブラウンガスというのは学術名というふうに我々は言っておりますが、学術名はブラウンガス。それを勝手にというか、皆さんが水酸素ガスとか、水素酸素ガスとか、あるいはZETガス。今日はZETガスの話に触れるわけですが、同じ言葉ですけれども、ゼロエミッション・テクノロジー・ガスの略だそうです。

あるいはCPガスというのはクリーンパワーガスとか、アクアガスとか、会社によって自分の名前を勝手につけているというわけです。

アクアガスというのは、アイエスプランという大阪の尼崎の会社が鉄を30cmぐらいの厚さまで切れるような溶断機、切断機を作っていたのですが、不幸なことに不渡りを出して、ついこの間、住友金属の子会社に引き取られて、そこでもっと大きな容量のものを作るそうです。これも一種のブラウンガスの応用です。あるいは、この間、幕張の展示会で台湾製のエポック水酸素炎などもあり、3cmぐらいの鉄を実際に分速50cmぐらいのスピードで簡単に切れる実験をやっていて、来た人たちはみんなびっくりしていました。そのようなことが最近のちょっと話題になっています。

 ブラウンガス自体は非常に単純なものですから、水を電気分解して水素と酸素の混合気体を取る。今までみたいに分離しないで。

そうするとどんな特性が現れるかといいますと、まず、非常にクリーンである。水素と酸素以外は入っていませんので。何か入っているのではないかというので、持ち帰って分析させろといってトヨタ自動車関係の人が来たそうですが、結局何も入っていなかったと言っていましたけれども、ともかく水素と酸素しか出てきません。

もちろん、水が不純物を混入していればそれが少し析出するということはあるかもしれませんが、ピュアな水であれば水素と酸素だけです。

 それでは水素と酸素が混合しているからものすごく不安定で、振動とかショックですぐ大爆発でもするのではないかと思うのですが、これは皆さんご存じのように爆発限界というのがあります。63、64%ぐらいになると爆発する可能性はありますが、これはちょうど水素と酸素が2対1ですから、約67%ということで、爆発限界から若干離れているわけです。化学の特性というのは非常にうまくできているもので、若干でも、これは全く爆発しない。

 では、爆発しないで火をつけたらどうなるかというと、これは爆縮するのです。凝爆ともいいますが、爆縮とか凝爆。英語で言った方が分かりやすいのは、爆発はエクスプロージョンですが、凝爆はインプロージョンです。うちに爆発するというか、爆縮です。

そのために、例えば着火しますとバッと燃えて周りが真空になるわけです。つまり空気の容量から液体の容量に、水になってしまうわけですから、液相に移るわけですから、その空間がなくなるので、これは真空になる。ですからバーナーの炎を手に近づけて、このぐらいの炎が出ているとしますと1cmぐらい近づけてずっと手を置いておいても、全く熱く感じない。火傷もしない。そういう非常に集中した、エネルギーを外に無駄に流さないと言った方が……(素人的にはいえば、)そのような特性があります。

 さらに面白いのは、炎の温度だけは280℃と非常に低いのです。ところが、これを鉄に当てますと、鉄板1mmでも2mmでも簡単に孔がスポッとあきます。ちょっとサンプルを持ってきました。これは日銀さんには悪いけれども百円玉をブラウンガスで、小さな普通のアセチレンバーナーと同じものを使ってあけたのです。そうすると、これは4〜5秒で孔がスポッとあいてしまう。ふつうアセチレンを当てますと、このニッケルの百円玉は真っ赤になって溶けることはしないのですが、これがブラウンガスですと5〜6秒でスポッと孔があいてしまう。

 それから、タングステンの棒を用意します。タングステンというのは融点が3480℃ですから、鉄よりもタンタルよりも高いわけです。そこにブラウンガスを当てますと、例えば1cmぐらいの太さの棒がすぐ真っ赤になります。15秒ぐらいで真っ赤になって、タラッと溶け出します。溶けるだけではなくて、激しく燃えるというか、昇華します。ですから少なくとも3400℃の熱がそのブラウンガスが出ているわけで、それが蒸発しますから、5000〜6000℃以上の温度になっているのでしょう。つまり、相手の物質次第で温度が自由に上がる。こういう不思議な炎というか、特性を持っているのです。

 それでいろんな用途が考えられて、1つは灰溶融、焼却灰の溶融炉に使おうと。つまり溶融灰は重金属とかガラス質とかケイ素とかアルミナとかいろんなものを含んでいますがそこに当てますと、それが瞬時にして溶けはじめるのです。これを応用して1t炉をつくってプレテストを行い、それでうまくいったものですから、今度はスケールアップして10t炉にして実際の焼却灰の実証試験を始めたということです。

それで実は、超高温になって相手の原子に反応して加工対象物だけしか温めないので、空間で燃している間はそんなに高温にならない。そういう特性がありますので、小さな炉にして灰を表面融溶する。そういう形にもっていっているわけです。

 それから、未解明の理論といいますが、なぜこれだけすごいエネルギーが出るのかがよく分かっていない。そのために、一部の学者さんたちは訳が分からないので面白いからといって手を出している人が結構いますけれども、大会社は、理論の分からないものは、ほんまかいなということで手を出さないというところがあります。

 なぜ、今までそんなすごいものが使われなかったのだろうか。今の理由も一つですが、これはユール・ブラウンさんがソ連で研究していて、その後GPUに追われ、それでオーストラリアに逃げて、それから韓国へ行って韓国で研究して、オーストラリアでも韓国でも弟子ができてその人たちが細々と小さな発生機を作り、最後は中国へ行ったりしています。

そういう所でいろんな弟子がブラウンガスをつくって、細々といいますか、せいぜい冷蔵庫の大きなものぐらいの発生機を作ったりしていたわけです。ですから、小さなものはもう世界中に何百台も出回っていまして、これは小さな炎でスポッと溶融しますから宝石の加工に非常に向いている。あるいは歯科技工の加工機とか、今一番出ているのは鉄とかステンレスの溶融切断です。これは産業としてまだあまり知られていませんけれども、ある程度普及し初めて浦安の鉄工団地などで使われています。


 実は、あまりにもデモを見るとすごいので、いろんな山師たちが群がってそこで一旗儲けようということもありまして、余計ブラウンガスの業界といいますか、フィールドを怪しくしてしまって、そんなものには手を出すなということもあるのです。


そういう中の一つに、先ほど理論が分からないけれど、核変換がどうもこのブラウンガスで現象的には起きるらしいと。

これは元MITのミルズ先生が自分のホームページで世界中の学者のディスカッションを載せていますが、常温核融合もその中の一種になり得るということで、常温核融合学会の中でもこのブラウンガスのペーパーが出ていると聞いております。ともかく常温核融合とか核変換なんていうと、ますます自分たちの身近とは遠くなってきて、なんか怪しくなってくる。

 一例を言いますと、六ヶ所村で灰放射能の処理施設を2兆円もかけて造っているわけですけれども、これがもしブラウンガスで、溶融してしまうと放射能が減じるとか消えてしまうという実験が韓国の工業技術研究院ではなされているそうで、実際にその現象があると聞いています。これは日本に来ている王さんという先生から聞いたのですけれども、本当にそうかなあと、我々は追試をしてみないと大体こういうのは疑ってみるわけですが。そのような面白い現象がたくさん出ていまして、技術開発が最近すごく進んだためにまた脚光をあびるようになってきたと考えてください。

 それは、電気分解が非常に高効率にできるようになったと。今までブラウンガスをつくるのには、例えば1のエネルギーを入れて10分の1ぐらいのエネルギーのガスしか取れなかった。

それがどんどん効率化してきて、例えば1m3のブラウンガスをつくるのに大体2kW以内でいける。
ということで、今、岐阜・羽島の実験では2kW以下の電力で実際に賄われています。

そうすると、コストパフォーマンスが非常に良くなって、従来の化石燃料の約2分の1のコストでいけるだろうというようになってきました。

燃料によって違います。例えばアセチレンガスで鉄を溶断するという場合には、アセチレンガスは結構高いですから、ブラウンガスでやるとそれの3分の1ぐらいでできますので、その場合には3分の1ということも言えますし、天然ガスが1m345円位ですから、電気代次第なんです。そのように考えると、例えば20円ぐらいでできるのであれば半分。

ですから、電力コストの安いところへ行けばブラウンガスはますます安くなる。灰溶融炉というか、焼却炉で最近はどんどん発電を併設したコジェネをやっていますから、あれの電力というのは3〜4円で買えます。そうすると、これはメチャクチャに安い灰溶融炉の電力になり得るだろうと考えられます。

 そのほか、技術改良点は電気分解の効率化だけではなくて逆火防止、フラッシュバックです。これは今までものすごいスピードで爆縮が伝わりますので、火を消した途端にそれがホースの中に入って、大本のタンクのところまでいってしまう恐れがある。そうすると、そのタンクが爆縮で応力がかかって壊れてしまうということもあるのです。エクスプロージヨンではないですから飛び散らないわけですが、逆に、中が真空になるためにいかれてしまうということがあるわけです(一時的に圧力が増加し、すぐ真空状態になる)。


 ここで、焼却灰を使って実験を今始めているのですが、結局これを取り壊すのに大変なお金がかかる。ダイオキシンなどで汚染されていますからこれ全部をこの溶融炉で処理してくれないかという話が今出てきまして、なるほど、そういうニーズもあるんだなあということをちょっと感じました。

 これが実際の炉です。この築炉自身は、韓国と共同でやっているものですから、これはサムスンの子会社が炉をつくり、発生機も日本のスペックで向こうがつくった。先ほど言いましたようにブラウン先生の弟子が韓国に結構いまして、その中には一山当てようということで日本に法外な値段を吹っ掛けてきて、だまされた人も私の近くで何人か聞いていますが。幾つかの流れがあって、その人たちが出たり入ったりするという業界ですので、ますます怪しくなっているのではないかという気がします。

 この炉自身は、見たところ、日本のいわゆるストーカ炉とか流動床とかガス化容量などを考えますと、とても小さな規模で、何となくこれでいいのかなという感じがするような外観をしていますが、耐火レンガで、特にジルコニア入りの耐火レンガに対しては、直接当てなければ耐火性は結構いいのです。例えば普通のレンガにブラウンガスを15秒ぐらい当てますと、その当てたところが、チョコレートがトロッと中から出てくるような宣伝がありますが、あれと同じようにレンガが真っ赤になってトロッと溶け出す。それは本当にびっくりします。レンガ自身が溶け出すのです。ですから私はこの技術を、アスファルトとかコンクリートを無音で切る技術にしあげたいなあということで、もう少ししたら実験を始めるところです。うまくいけば、コンクリートブロックだけだったら30cm位切れるそうです。ところが、舗装道路になっていますと今度は炎の行く場所がなくなりますから、せっかく切ったところがまた溶着してしまう。それをどうするかとか、いろいろな実験が必要になるわけですが、ともかくそのような高温の切断性、溶着性を利用しますと、これから土木だとかそういう分野で使えるわけです。トヨタの研究所の人たちは、将来これがエンジンの、つまり今までの燃料水素などにかわることができないだろうかと考えはじめていますが、とりあえずは廃車を切断するとか、ゴムタイヤを切断するのには中にスチールが入っていますから普通はなかなか切れないのが、これですとスパッと切れますので、減量とか搬送をしやすくするための、あるいは解体しやすくするためのデバイスとしてもこれから使いたいという話をしております。
 今度は実験用に作った1トン炉です。これをトラックの上に積んでいろんなところで実験してみたい。例えば医療廃棄物を自分のところで実験してみたいというときに、わざわざそこまで来ないで、トラックに積んで、ブラウンガスも4tトラック1台に積めますが、国内どこでも実験に行けるという体制ができました。7月末、8月になるとタービンの燃焼室をブラウンガスで実験をやろうということで、これによって石化燃料をブラウンガスに置き換えることができそうだという基礎実験が終わったので、本番の実験のための燃焼炉をつくる。ただし、ここのMCL(現在(株)ゼットに社名変更)という会社は、元住友建機さんにいた人が社長をやっている、まだ小さなベンチャー企業ですから、これから大きな炉を自分でつくるとか、タービンを自分でつくって何かをやるという意思は全くありません。いろんなニーズに対してブラウンガスを供給して一緒にテストをするとか、そういうようなことを今心掛けております。

 溶融炉のことをもう少しお話ししますと、灰溶融炉がなぜ必要かということはもうやめまして、この溶融炉実験について話しをします。10t炉で今、羽島市の旧ゴミ処理場で実際1400℃〜1600℃の雰囲気に保ち、これが放射熱や炉壁にあたって高温化したものと実際に灰とかスラグに当たって高温になり溶融するわけですが、焼却灰とフライアッシュの両方混合したものを実際に溶融後最初の分析結果は次にお見せいたしますけれども、全くクリーン過ぎるぐらいクリーンです。ガスの発生量は今、毎時 400m3やっています。今まで、こういう大量なブラウンガスの発生機というのはなかったのです。せいぜい60m3とか90m3でした。これが 400m3というのは大変な発生量です。

 これが分析結果です。スラグの分析表としては、ろ過テストの結果で、ほんの少しスラグの中に出てきているものは銅とか六価クロムが0.01mgl 。これはスラグの中ですから、実際に溶融固形化したものは、いったん固形化してしまえば外に溶出しませんので、ダイオキシンなどは全部分解したあとですから、そのような分析が出ております。
 それで実際に必要なものはダイオキシンの分析結果、これは一切測定にかからない。ピコグラム以下であるということで、これは大変クリーンなものだと言っていいでしょう。 ただし、今は、まだテストを始めたばかりですので、焼却灰とガラスの破砕したものを混焼しているのです。最初はガラスを 100%で実験をしながら、ガラス質で炉壁を覆って保護しながら、それからだんだん焼却灰を増やしていっています。50%までついこの間いきまして、50%いったときの分析結果を今、分析センターの方に依頼しています。

100%の分析結果がほしいのですけれども。煙突から出てくる排煙温度というのは50℃なんです。信じられないくらいです。煙突はせいぜい高さが地上から5〜6mですから、非常に低いものです。そこの煙突の真ん中で測って50℃なのです。つまりこれは爆縮してこのブラウンガスが水になりますので、水気が非常に多い蒸気を含んだ煙で出てきます。そんなことで、今までみたいにコークスを燃たりしてその炎が冷却塔を設けなくてはいけないということがないものですから、設備費も非常に安いわけです。ただ、今実験をやっていて、50%以上燃しますと少し煙に色がつくので、これは二次燃焼をもっとちゃんとやろうということで、バーナーの一番最後の煙道のところにもっとバーナーをつけて完璧に煙が出ないようにしようと。そういうようなことで、一つひとつステップアップしながらやっているようです。

 ブラウンガスの特徴、この溶融炉の特徴というのは、前処理が不要だとか、溶融炉とスラグ相で成り立っているので均質したスラグができる。それから溶融時間が短い。設備空間が小さくて、建築費が安くて、維持コストが安い。いいことだらけですけれども、炉の温度はバーナー専用機で自動温度制御が可能である。比重選によってスラグを分類させることができる。これは他のガス化溶融炉でも同じなわけですが。

 ブラウンガスの将来性というのは、先ほどちょっと述べました。これは以前私がここで述べたり、あるいは日港連のところでお話ししたこともありますが、これから21世紀は水素エネルギーの社会になるだろうと。これはトヨタもこの間発表しましたし、BMWなどは前から水素自動車と言っていますし、もちろん燃料電池車はホンダが2003年末までには必ず出すと言明しています。そういう意味では、必ず水素社会経済になるだろうと。そういうときにブラウンガスというのが非常に近い存在になるのです。というのは、PEFC型の燃料電池にいきなりブラウンガスを入れてちょっとした工夫をすると、それで小さな豆電球がつきますから、水素を分離しなくてもいけるという実験結果もあります。そんなことを考えると、家電メーカーさんが、あと2年ないし3年後に家庭用の燃料電池の10キロぐらいのものをリーズナブルな値段で発売すると言っていますので、そういうところにこれが使えそうかなあと期待しています。そうすると、電気と水だけあればこの燃料電池がどんとんできるわけです。

 これはまたちょっと面白いことですが、それだったら、なぜいきなり電気を使わないのかということになるわけです。、これはカロリー計算では、1のエネルギーを入れて潜在エネルギーが3のエネルギーを持ったブラウンガスが出ているからです。

そんなバカな、そんなことを言うと学者として怪しまれるよ、ということで手を出さない人も多いわけです。これは熱力学の法則に反するではないかというのですが、どうもそれはこういう考え方があるのです。

水が持っているポテンシャルエネルギーをブラウンガス化することによって顕在化した、1のエネルギーが3のエネルギーを持つことになり、そのブラウンガスを燃すことによって今度はコジェネを動かすと、もしかすると1以上の電力になって、ずっとあと水だけおぎなって、あとは電力が取れると。

これも韓国の先生が実験的には正しいということを言っているのですが、まだ私が見たわけでもないし、検証したわけでもないので、「そういう可能性がある」という声があることだけお話ししておきます。

 利用分野としては、先ほど言いました貯蔵用としては、これから自然エネルギーの一つとしてマイクロ水力発電を利用できます。日本で、もし50kW以上のところだと30万カ所ぐらい良いサイトがあるのです。今はもう大きなダムなどつくれませんので、50kWぐらいの小さな電力を山間地で生産する。今まではそれを系統連携しようとすると、配線の費用がかかるし、電力会社は3〜4円で買いたたきますからペイしないので、そんなものはやらなかった。ところがブラウンガスにして貯蔵しておきますと、あとは貯まったら輸送すればいいので、風力発電でも何でもエネルギー貯蔵用としてこれからは相当いけるのではないかと感じています。

 そのほか各種の利用分野というのは、化石エネルギーの代替分野。これは何にでも使える。工業用、農業用、家庭用、先ほどのタービン、それから有害物質の熱分解、これは本当に小さな企業体レベルでできるようになるでしょう。溶接とか金属の溶解とか。このような分野が開けていますので、もしご興味があれば見学も含めて私に言っていただければ、しょっちゅうというわけにはいきませんがアレンジすることはできますので。
 ということで、雑駁な話でしたけれども終わらせていただきます。


〔 質疑応答 〕

○質問  今おっしゃった、つまり水を逆浸透膜で浄化してブラウンガスをつくると。エネルギーのもとは、ただの水ですか。例えば重水、軽水という水があるように、Hの原子量は1であって、酸素の方は16ではなくて17、18という類の水ですか。通常の水ですか。
○堀内  通常の水です。異性体はもちろん含んでいますから、16.000何ぼとか。

○質問  そうすると、今、奇しくもおっしゃったように、熱力学第2法則に反するわけですね。ポテンシャルエナジーとしては、例えば水素のエナジーの大きさしかないわけですね。
○堀内  水素のエナジーといっても、今、我々が測定しているのは分子状の水素のエネルギーです。発生期の水素のエネルギーというのは、あまりにも不安定で短時間なために、それだけを測定したという人はあまりいないでしょうし、あるいは測定器というのはないのです。

○質問  水を燃やしたら、水にこのブラウンガスをかけたらどうなるのでしょうか。つまり含水率の非常に高い生ゴミを燃やした場合ですね。
○堀内  実は、ブラウンガスだけを燃していても 280℃しか出ませんので、この中に水を少し入れる。そうしますとものすごい火炎が、例えば20cmぐらいの炎しかないブラウンガスに水を混ぜますと1m以上の火炎になって、本当に炎という感じです。

ブラウンガス自身はあまり色がついていなくて、見えるか見えないかのブルーの感じで先がほんの少し赤くなっているだけですが、これが水を混ぜますとブァーッと燃えるんです。一つの例でいえば、大火の時に水を掛けるとかえって爆発しますね。水蒸気爆発というのと、もう1つは、水を4000℃ぐらいにしますと水素と酸素が30%ぐらい分かれる。つまり分離するのです。

熱分解だけで水は水素と酸素……高温でなければだめですよ、4000℃とか、なかなか難しいわけですが、ブラウンガスがそれに到達しているので、ブラウンガス自身が水をまた加熱して一部ブラウンガスにして燃えますから、それでボンボン燃えるということが今言われています。

○質問  そうすると、生ゴミもちゃんと処理できるわけですね。
○堀内  はい。私はみんなとディスカッションしているのですけれども、生ゴミの方が楽かなあという話をしています。

○質問  貯蔵は可能でしょうか。
○堀内  私どもそれは大変興味あるところで、いろんな人に聞きまくっています。3気圧ぐらいで今みんな使っているけれども、これが10気圧まで上げても何でもなかったと。ところが韓国のある先生は、10気圧以上に上げるとこれがそのまま水になってしまう。つまり非常に不安定な状態なので、圧縮すると水になってしまうと言うのですが、10気圧に上げても大丈夫だったという人と両方いますので。

 これは変な話ですが、旭電化の研究所長で電気分解の専門家で取締役だった方が定年になりまして、私がブラウンガスの話を2年ほど前にしましたら、ニコニコ笑って「そんなバカな」と言って、ブラウンガスはこういうものだと一生懸命説明していても、あまり真剣に聞いてくれなかった。では、見に行きましょうといって実際に物を見たら、びっくりしまして、私は今まで何をやっていたんだろうというほど今は信用して、小型電気分解装置などを実験用に送ってくれました。

 その研究所長は、今までなぜこういう実験ができなかったかというと、水素と酸素を爆発する実験なんていうのは、ちゃんとしたところでないとできない。これは軍の施設などでないとなかなかできないので、みんなやりたくてもできない。何かあったら大変だということで。

ですから、みんなが言っていることを鵜呑みにするか、ほんの小さなところで命覚悟で実験するか、そのようなことをしないと今までできなかったからです。私自身もこの次お会いしてもっと確かなことが言えるときには、何気圧まで大丈夫でしたよと言いたいと思う。もしそういうことになれば、これはかえって水素自動車よりも安定して、簡単にガソリンスタンドで電気だけあればブラウンガスが供給できるような社会が来るかもしれないということで期待はしているのですが。あまり答えになりませんけれども。


ある日の夢に私はその技術のインストラクターとなり
私は二本の指で刀を作り土色の石板を綺麗に溶切していた

マヤかどこかの神殿に背の高い立像がある
その手には二本の指に特徴を持たせている
そうした機械を持っているようにも見える  

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