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日本経済はどこから立ち上がる? 日本経済回復について早くも考える。
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投稿者 Ddog 日時 2008 年 9 月 08 日 00:34:00: gb2b4T9TetGkU
 

日本経済はどこから立ち上がる?
日本経済回復について早くも考える。


日本が景気後退局面に入ったと思いますが、もともと実感なき格差拡大景気であったため、私を含め、バブル崩壊以降ずっと不景気な気分を多くの方がお持ちだと思います。
R25以下の方は不幸にも、もの心ついて以来不景気しか知らない世代となってしまいます。

過去の日本経済の回復局面を検証することで、始まったばかりの景気後退は、どの時点で底入れをするのか、この秋に投資していいのか考察してみました。

バブル崩壊前までの景気回復局面の平均的な特徴として、@在庫調整の一巡から増加、AB金利低下を受け住宅投資・設備投資が増加、Cインフラ投資・公共事業による景気下支え、D個人消費の増加、E輸出の増加などが経済学の教科書には書かれています。過去、好景気政策をとった場合、金融緩和と財政出動が効果的な処方箋とされた。

1990年代以降、巨額な財政赤字とゼロ金利政策により、金融政策の効果が大きく低下してしまった。
バブル崩壊時、借金が多い企業=不健全な企業として市場より排除されてしまったトラウマにより、企業はキャッシュフロー作りに狂奔した。有効なキャッシュフローとして、資金調達面で間接金融から直接金融へのシフトが進んだ。その結果企業がキャッシュフローの範囲内で設備投資を行う傾向が強まった。特に、ゼロ金利以降は追加的な金融緩和余地が無くなってしまった。

また、ばら撒き方の無秩序な予算も、財政健全化の流れのなかで景気下支え効果が限界に達しつつある。

過去「景気の谷」の時点で個人消費が急増した時点から、1四半期程度遅れて在庫が積み増しに転じ、住宅投資増加のタイミングは個人消費より遅く、設備投資の回復は景気の谷に大きく遅行していた。

現在の状況は、個人消費を握る鍵として、ガソリン価格に注目したい。個人的なことだが、最近は電車もしくは自転車で行ける範囲でしか買い物へは行っていない。

ガソリン価格の騰落が米国の消費を左右するように国内個人消費動向を予測する指標となる可能性がある。まだ、その研究レポートは検索できてないので、どなたか本職のアナリストの方に作成してもらいたい。

また、個人消費を減退させているのは、将来の不安である。借金をしてまで日本人は消費しないため、社会保障の信頼の喪失は極めて個人消費回復に重大な障害をもたらせている。

政局の混乱は国民生活に直結し、次期政権が民主党を中心とした連立政権の可能性が高い。自民党と民主党の大連立もありえると考えるが、政局の混乱が収まるには時間が必要となる。次の参議院選挙まであと2年、先日のブログ記事でも今回の景気後退全治3年としたが、景気回復までには、衆議院選挙はあと2度ほど繰り返すこととなるかもしれない。
政局はまた10年混乱することを覚悟しなければならない。政局の安定は経済の底打ちの指標とはなりえないかもしれない。

現在の日本経済が底打ちを見極めるには、輸出の拡大と原油等の国際商品価格の安定(下落)この2点だけが、日本経済の底打ちを確認する要因として有効だと思う。
輸出は、@北米A欧州B中国Cその他アジアを含む、インド、ロシア、ブラジルの新興国
の景気動向がどの時点で底入れするかだと思う。

T各国の景気の底入れ
@北米。1990年代までは、日本から米国に多くの消費財が直接輸出されていた。円高による工場の海外移転が進み2000年以降、日本から米国への直接的な輸出は減少したが、中国韓国などを経由して、最終的には米国の個人消費は世界の最終需要者である。デカップリングが論ぜられたが、世界の中で重要なシェアを占めており、特に自動車需要は日本企業の収益に対して依然として大きな影響を与えている。そのため、過去の日本経済の底入れ局面では、わが国の景気の「谷」に1〜4か月程度先立って、米国の消費動向調査が底打っている。

北米の景気に関する少々ややこしい経済レポートを幾つか読みその結論だけから判断すると、現在米国で起きているストック(設備投資・住宅・耐久消費財)の調整は、金融不安再燃や、住宅価格下落による逆資産効果の発生といった景気の更なる下振れは懸念されているが、ストックの循環の範囲内で、2009年に底入れする可能性が高いとのことだ。

北米の経済はアナリストが発表する小難しいレポートを読まなくとも、FRBの金融政策を観察すれば、ある程度は把握できる。まだ、米国ではゼロ金利政策を行わずに済んだ為、.日本とは違い、金融政策の効力が十分に残っている。この点は最近批判に曝されているグリーンスパン前FRB議長に敬意を表さなくてはならないかもしれません。

FRBがどのタイミングで金利を上げてくるかで、その四半期後日本の景気の底打ちを予測することができます。FRBの利上げは日米金利差の拡大とドル高をももたらします。FRBの金利の引き上げを確認したら、自動車など輸出企業の調整が大きいものから投資を検討されるのがいいかもしれません。

A欧州に関しては昨日レポートを書き上げましたが、結論からすれば、ユーロの更なる調整が米国の金利上昇が後予想され、米国の回復の後の回復。バンカメのアナリストの分析によれば、欧州経済は原油価格のピークから6〜9ヶ月後底打ちをする。早ければ2009年前半底打ちするかもしれません。

B中国
北京オリンピックが終了し、当初北京五輪は、中国における北京周辺開発のGDP寄与度は僅かで、五輪反動不況は中国に関しては当てはまらないとの、論理的な説明が流布され、それを信じるアナリストも多数存在していた。いや今も多い。2008年の中国の公式な成長率目標は2007年同様+8%であるが、都市就業者新規増加数からすると+10%以上の成長が望ましいとこだが、経済の過熱を抑えるため8%(実質GDP成長率予想+10.2%)の数字におさえているのだという。中国経済は、純粋な「市場経済」ではなく、「杜会主義・市場経済」である以上、最終的な中国経済は中国共産党の意向で決定される。

最大の間題は、中国の引き締め政策を今後どうするかが最大の鍵であろう。3月の全人代では、『消費者物価指数(CPI)が高めの状況のもとで、金利を上げなければマイナス利率となってしまい、カネが株式市場や不動産市場に流れ、そうした状況は資本市場や不動産市場の健全な発展にマイナスとなる。』として、金融引き締め策を選択している。

中国人民銀行は、先進諸国の中央銀行とは異なり、中国政府の一機関に過ぎない。中国人民銀行の政策決定は、党や全人代の決定を越えることは出来ない。

7月下旬の中国共産党の政治局会議では、今後のマクロ経済目標の一部が「景気過熱の防止」から「経済の安定的で比較的速い発展の保持」へと変更された。中国のマクロ経済政策の軸足は「インフレ抑制」から「景気下支え」へと移行しつつある。

北京オリンピック(08年)、建国60周年(09年)、上海万博(10年)と3年連続でビッグ・イ
ベントが実施されることや、道路、鉄道、港湾、空港といった各種のインフラ整備の計画が目白押しとなっていることも、短期的な景気のサポート要因として働く。このため、米国経済の失速と、金融引き締めによる中国経済の失速が重なるという日本にとって最悪のシナリオは、なんとか回避できるのではないか。

2008年から11年までの3年間については、中国の政策当局がよほど急激な金融引き締め政策を実施しない限りは、中国経済が失速してしまったり、それによって世界経済が未曾有の大不況に陥るリスクは小さいといえる。ただ、問題は上海万博が終了した後、すなわち201l年以降の中国経済がどうなるかである。より中長期的な視点に立って考えると、中国発の世界恐慌が起こる可能作は排除できない。
http://blogs.yahoo.co.jp/ddogs38/15578913.html

U原油等の国際商品価格の安定(下落)
日本が底入れに向かうのに必要なのは商品価格の沈静化であろう。

米国の実質輸入と原油価格の関係から推計される原油価格の適正水準は、昨夏以降の平均1バレル65ドル前後で、投機筋によって実体経済では説明不能なレベルにまで押し上げられている。当面WTI1バレル100ドルの攻防可能性が予想されるが、65ドルまで下落する余地は十分にある。

原油格に概ね度先行すると'われている世界株価指数MSCIが2007年11月にピークアウトしているため、原油価格は現在調整中で、更なる下落期待がある。

バーナンキFRB議長とポールソン財務長官の活躍で、米ドルのドル相場が安定的に推移しだし、世界のホットマネーが米ドルへ回帰し始めた。米ドル相場とコインの裏表の関係にある商品相場に対して、更なる調整圧カが強まるものと予想される。

以上により、日本経済の底入れは2008年末から2009年前半に底入れする可能性がある米国が何もとも無く無事に回復軌道に乗れば、2009年後半にはその兆しが見えることになる。

となれば、2008年秋誰も投資しない東京株式市場こそ投資する絶好のタイミングになる可能性が高い。PBR1倍割れの輸出産業を皆様選んでみるのが面白いと思います。

【Ddogのプログレッシブな日々】
http://blogs.yahoo.co.jp/ddogs38/16476329.html
 

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