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緊縮財政を支持すると一言も書いてませんが?この金融危機にクルーグマンにノーベル賞を授与したの危険性を指摘したまで。
http://www.asyura2.com/08/hasan59/msg/245.html
投稿者 Ddog 日時 2008 年 10 月 26 日 22:30:25: ZR5JcjFY1l.PQ
 

(回答先: 緊縮財政をし続けて、これほど日本経済を落ち込ませてきた現実を見ても、まだこういう事を言う人がいる 投稿者 ブッダの弟子 日時 2008 年 10 月 24 日 02:07:43)

心外ですな。Ddogの投稿にいつ緊縮財政、財政再建を賛成したことを書きましたか?だいたい私の投稿部分をちゃんと読みましたか?クルーグマンが日本に無責任にインフレターゲット政策を時の金融相竹中をそそのかし危うく日銀が採用しかけた、経緯を問題とした。クルーグマンを否定したが、何処に緊縮財政を支持していますか?

2〜3年前であるならば、インフレターゲット政策はパンドラの箱を開けるようなものだと完全否定する投稿はしなかったでしょう。問題は、世界中がこれから「失われる10年」へ向かう時、クルーグマン教授がノーベル賞を授与されたことの意味を考えたとき、絶望的な気持ちとなった。その点を説明しなければなるまい。

クルーグマン教授がノーベル賞を授与されたことの意味を考えたとき経済政策を行う各国中央銀行へ間違ったクルーグマンの影響力が高くなることを意味します。各中央銀行は日本のバブル崩壊とその対応を教科書にその政策を決定していますが、その中にクルーグマンが日本に書いた処方箋としてのインフレターゲット論が含まれることが世界経済にとって危険極まりないことを私Ddogは指摘するものであります。

クルーグマンの言っていることが100%間違っているわけではないことは私も認めるところですが、そこが問題なのです。だからパンドラの箱を開けて安全というものではない。

週間エコノミスト2008.10.28に掲載された東大の伊藤隆敏教授のクルーグマンを絶賛する記事をお読み下さい。
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新古典派の「完全競争」仮定を突き崩した国際貿易理論
伊藤隆敏 東京大学大学院教授
スウェーデン王立科学アカデミーは10月13日、2008年のノーベル経済学賞を米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授(55)に授与すると発表した。彼の業績から判断して、いずれは受賞するだろうと予想していたが、年齢的にはまだ早いという意外感はあった。授賞理由に挙げられた「国際貿易と経済地理学」への貢献に加えて、クルーグマン教授の業績は、国際金融の分野など多岐にわたっている。彼の研究に共通する大きな特徴は、30年前には主流であった新古典派経済学の完全競争の仮定を突き崩そうとしたことである。完全競争の市場では、個人や企業は市場価格を見ながら消費、投資の決定をするのだが、個々の個人や企業は十分小さく、ひとつの家計や企業の活動が市場に大きな影讐を与えることはない、と仮定している。企業の生産は、規模が大きくなるとともに、資本の限界生産性(追加投入する資本に対する生産性)が落ちると仮定するので、ひとつの企業が市場を独占することはない。
完全競争の仮定では、市場価格は多くの家計や企業の上昇として需要と供給が一致するように決まる。つまり、アダム・スミスが言うところの「見えざる手」に導かれて市場が最適な資源配分を実現する。これを貿易論に応用すると「比較擾位」の原理が出てくる。
たとえば、ある国は農業に特化し、ほかの国は自動車産業に特化する、という結論が導かれる。ところが、これは現実のデータに合致しない。現実の瞳界では、先進国の多くは同じような財、たとえば自動車をお互いに輸出・輸入しているのである。これを「同産業内貿易」と呼ぶ。
クルーグマン教授は、生産に「規模の経済性」(生産の規模が大きくなるとともに生産コストが低下する)がある場合、そしてブランドカがモノを言って、同じ自動車という財でも企業によって異なる価格付けができる「寡占的競争」を仮定することで、企業が巨大化する一方で同産業内貿易が起こるといった、現実の経済現象を説明できるようなモデルをつくることに成功した。

「都市の集積」を説明
次に、経済地理学の分野について解説しておこう。
ここでは、都市の集積という現象を説明しようとする。なぜ、広大な国土を持つ国でも、非常に狭い地域に人口が集中するのか。集積の利益は、その地域の企業や住民にとって互いに良い影響を与えるという「外部性」や「規模の経済」によって説明される、とクルーグマン教授は主張した。
さらに、授賞の理由には挙げられなかったものの、通貨危機や為替レートの大きな変動の要因についても、重要な貢献をしている。
固定為替を採用している国では、経常収支の赤字が続いて外貨準備がゼロになると、為替の切り下げを余僕なくされるのだが、クルーグマン教授はゼロになる前に、取り付け的な行動が発生し、一気に外貨準備を失うという、通貨危機の「第1世代モデル」と呼ばれる
モデルを発表した。
また、1985年には当時ドル高と米国の経常収支赤字が維持可能ではない.と主張する論文を書き、それから2年闘のドル安を予測したことでも有名である。日本経済についても、デフレ克服のために物価上昇率の目標を定めて金融政策を行う「インフレターゲット」の導入を主張したことで知られる。
ブッシュ政権を批判最後に彼の人となりを紹介したい。クルーグマン教授とは同年代でもあり、20年以上の付き合いになる。
若いころは国際会議の場で、発表者を鋭い質問でやり込めることがよくあった。しかし、プライベートでは非常に気さくな人柄だ。40歳代から次第に現実の経済間題について発言するようになり、時として極端にみえる主張を展開し、論争になることも多かった。
近年は、米『ニューヨーク・タイムズ』紙のコラムニストとしてブッシュ政権の政策を批判し、リベラリストの論客として知られる。
しかし、彼はあくまでも経済学的な観点から主張しているのであって、ある国やある人に対して偏見や先入観をもって批判しているのではない。そのことは、実際に面と向かって議論するとよくわかる。裏表のない、実直な人である。
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真にごもっともな説ではありますが、全て正しいわけではない。伊藤教授は1985年のプラザ合意で日本の抵抗も無く難なく合意できたことが、ドル安になった直接の原因であり、当時レイガノミックス政策による歪んだドル高は大学生であった私の目にも歴然としておりました。ドル高の弊害で日本の輸出の津波により疲弊した米国経済はドル安に向かうのは誰の目でもあきらかで、クルーグマンの予測の正確さを絶賛するなど、よほど伊藤教授の経済予測はいい加減なものなのでしょうか?

クルーグマンの「資本主義経済の幻想」を読む限り、彼の主張する幾つかの点は実に正しい予想をしている。

例えば、景気循環論の消滅を批判した「物価変動の歴史を検証する」は至極当然であります。私もその通りだと思います。クルーグマンは景気循環論を支持している。

90年代好景気に沸く米経済絶好調時代に「常にニューエコノミー経済」は足元が弱く、米国経済の好調は幻想にすぎないと警告を発していたとされるが、確かにいつかは景気の大きな谷がくるでしょう。確かに2000年にITバブルの崩壊が発生し、需要不足をカバーする為にグリーンスパンマジックで、住宅需要を発生させ、米国経済は生き延びてしまいました。警告後10数年好調を維持した米国経済は、クルーグマンの予測どおり2008年やっと大きな後退が訪れました。

経済学的立場からすれば、はたして彼の警告は当たったと捉えていいものか非常に疑問であります。地震予知サイトが、毎日あと1月以内で巨大地震が来ると、地震が起きそうな地域を警告する記事を毎日ブログに更新しているようなものです。毎日危険な兆候や雲の写真を撮り、2.3年後に大地震が本当に来た時に、予知していましたと言い張るのとそうかわりません。「継続は力なり」クルーグマンは主張を一貫している点が賞賛すべき点かもしれません。

クルーグマンが言うように景気は循環するものです。景気が頂点に立ったら後退するだけです。クルーグマンが主張する400年以上前の産業革命の頃から(あるいは貨幣経済確立以前の太古から?)連綿と続いてきた真理にすぎません。

クルーグマンはデフレの日本に対し、デフレはインフレで退治しろというパンドラの箱を開けるような処方箋を書いていることが大問題だ。
仮に日本がインフレターゲットを実行したとしてもインフレを制御できたかもしれないが、非常に不透明だ。ただ制御に失敗し暴走する可能性が高かったかもしれません。

世界各国は日本の失われた10年を教科書にして金融政策を行っています。そんな中で次々打った政策に効果が無いとなったとき、日本が用いなかった最終兵器「クルーグマンのインフレターゲット政策」を実行する国が現れる可能性は高い。その場合はパンドラの箱をあけるようなもので、はたしてはこの底に希望すら残っていない結果になるかもわからない。

一旦世界経済がハイパーインフレに陥れば、世界中がジンバブエのようになってしまう危険性も十分ありえる。一国から飛び火する可能性もまた高い。世界中が火の海になりかねない危険な政策だと思います。それゆえ、今回のクルーグマンのノーベル賞受賞には異議有りです!
 

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