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ファンド勢の株売り/円キャリー解消止まらず(ロイター)
http://www.asyura2.com/08/hasan59/msg/264.html
投稿者 ダイナモ 日時 2008 年 10 月 27 日 20:34:17: mY9T/8MdR98ug
 

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-34549020081027

 [東京 27日 ロイター] 政府の市場安定化策や円高懸念を表明した7カ国財務相・中央銀行総裁(G7)声明にもかかわらず、27日の東京市場では株安に歯止めがかからなかった。

 決算を前にしたヘッジファンドなどの換金売りニーズは強く、日本株だけでなくアジア株全般が売り込まれたほか、米ダウ平均先物も時間外取引で再び8000ドルを割り込んだ。為替市場でも円高が止まらないのは根雪のようにたまった円キャリーポジションの巻き戻しの過程にあるためで、これらの株売り/円買戻しの流れは容易にはとまらない、とみられている。

 <26年ぶりの安値、日本の対策には反応せず>

 株式市場では日経平均がバブル後の最安値を更新、82年以来、約26年ぶりの低水準となった。朝方は小反発する局面もあったが、午後に入ると、香港などアジア株とともに下げ幅を広げた。

 銀行の株式保有制限や自己資本比率規制の弾力化、空売り規制の強化などが政府から打

ち出され、同時に円相場の急激な上昇を名指しで懸念するG7声明が発表されたが、効果

はあまりなかった。

 三菱UFJ証券・投資情報部長の藤戸則弘氏は「株式買い取りなどは需給面で下落スピードを弱めることはできるが、本格的に株価が反転するためには新たな需要創造が必要だ。利下げなど金融政策は前提条件」とし「21世紀版のニューディール政策など思い切った景気対策することが求められる。減税など消費者への対策と合わせ、ばら撒きではない有効な公共投資を打ち出すことが必要だ」と話す。

 ドイツ証券・副会長の武者陵司氏は、「現在の株価は、大恐慌が来れば行きすぎとは言えなくなる。このまま株価の水準が変わらなければ、あるいはさらに下がれば、現実がマーケットに追いつく形で破局的な経済悪化が起きるだろう」と身構える。そのうえで「今回の混乱は日本発ではないので、日本ができることは限定的だが、国際的なデフレ対策が進行する中で同調していくことが重要。金融緩和をするとともに、財政出動して内需拡大を行うことが必要」という。

 <需給不安の一言>

 打ち出す政策が市場心理の改善につながらないのは、株式の換金売りニーズが潜在的に強いためだ。運用難に直面するヘッジファンドは年末にかけて、さらに資産処分を迫られる、との見方が多い。

 ある邦銀関係者は「閉鎖の瀬戸際に追い込まれているファンドは数百から数千、との話もあり、これらのファンドからの潜在的な換金売りが警戒されている」という。

 新生証券、市場商品開発部部長の作本覚氏は「本格的な買い主体がいない。ショートカバーは入っても、新規買いがどこまで入るかは不透明だ。また、ヘッジファンドのレバレッジがどの程度かかっているのか、手仕舞い売りが今後どの程度出るのかが外部からはわからず、不透明感が強い」と話している。

 <ドル/円の単独介入、効果は疑問>

 為替市場は、株安との相互作用がとまらず、円の買い戻し地合いとなった。

 G7の共同声明への反応も限定的だった。

 みずほコーポレート銀行国際為替部の時田剛氏は「今回の円高急進は外為市場単体の問題ではなく、株式市場や金利市場が絡んだ上で結果として円高が進んだことを考慮すると、声明の効果は時間とともに薄れていきそうだ。大きな潮流を止めきれるかといえば少し疑問」という。

 ドル/円は朝方92円を割り込み、その後、買い戻されたものの、海外勢が本格参入する夕方になると、再び軟調地合いに戻った。

 為替市場への介入に関しては日本単独のドル買い/円売り介入の場合、効果を疑問視する声が多い。

 「豪州やハンガリーなどは、自国通貨防衛のために自国通貨買い/ドル売りを実施している。(日本が)自国通貨売りの介入を行うとすれば、国際情勢を見極める必要があるだろう」(邦銀)という。

 東海東京証券・チーフエコノミストの斎藤満氏は「円キャリーの巻き戻しが、対世界各国の通貨で起こっていることを念頭に置けば、円売り介入はドルに限定せず、他の通貨に対しても実施されるべきだろう。ただし、外貨準備で新興国の通貨を保有することが適当であるのか議論が必要だ」と言う。さらに、世界の市場がコラプス(崩壊)する中での円独歩高という現象は、ここ10年間に日本が超低金利を続ける中で世界中に広まり、累積した円キャリー(円売り/高金利通貨買い)ポジションが縮小過程にあることを示している、と斎藤氏は指摘する。

 <円債市場、日銀利下げも意識>

 円債市場は堅調。日経平均株価がバブル後最安値を更新するなどの外部環境を支えに国債先物中心に買われた。一部海外勢の先物買いにより、売り持ちの買い戻しを誘った。また、中川昭一財務・金融担当相が「政府・日銀が一体となって事態に対処、日銀も認識共有」と述べたため、「日銀利下げも完全にあり得ないオプションではなくなった」(欧州系証券)との声も出た。現物では、中短期ゾーンに国内勢の買いが観測された。

 みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は市場安定化策に関して「危機は世界的に広がっており、各国の対応も迷走気味だ。日本の対策だけで抜本的な市場の需給改善や不安心理が解消されるわけでもない」とみる。債券との兼ね合いでは「リスク許容度や収益バランスとの兼ね合いで上値が重いが、今後の運用の選択肢の狭まりや、景気悪化と信用不安の長期化を念頭に国債を中心とする債券への投資増加は避けられそうにない」と予想している。

 (ロイター日本語ニュース 橋本 浩)
 


 

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