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ＮＹ円、５日続伸 92円70―80銭、米株急落でリスク圧縮の動き
http://www.nikkei.co.jp/news/market/20081028m2ASM7IAA05281008.html
【ＮＱＮニューヨーク＝荒木朋】27日のニューヨーク外国為替市場で円相場は5日続伸。前週末比1円50銭円高・ドル安の1ドル＝92円70―80銭で取引を終えた。世界景気の悪化懸念や株安などを背景にリスク資産圧縮の思惑から円買い・ドル売りが優勢となった。
世界的な金融危機と景気悪化懸念などを背景に日経平均株価が26年ぶりの安値を付けた。欧州株も売りが先行し、投資家のリスク資産圧縮の思惑が引き続き根強く、円の支援材料になった。
米株式相場が朝安後、一時上げに転じたため、ニューヨーク市場で円は上げ幅を縮小する場面が見られた。しかし、米国株が取引終了間際にかけて急速に売りが膨らみ大幅安となると、これに連動する形で円は再び強含んだ。米株安の流れを引き継ぎ、アジア株式相場が軟調な値動きになるとの警戒感も強まり、円買い需要が高まったとの声が聞かれた。この日の円の高値は92円68銭、安値は94円18銭だった。
東京市場で7カ国（Ｇ７）財務相・中央銀行総裁会議が円高をけん制する内容の緊急声明を発表した。一方、フランスのラガルド財務相が米メディアとのインタビューで、Ｇ７による円の協調介入に否定的な発言をしたと伝わった。実際に介入に動いた場合の効果に懐疑的な見方が広がり、介入警戒に伴う円売り圧力が和らいだとの見方があった。
円は対ユーロで大幅に続伸。前週末比3円10銭円高・ユーロ安の1ユーロ＝115円85―95銭で終えた。ドイツのＩｆｏ経済研究所が発表した10月の企業景況感指数が前月比2.7ポイント低下し、市場予想以上に悪化。ユーロ圏景気の悪化が意識され、ロンドン市場で一時、113円62銭と2002年5月以来の高値を付けた。
ニューヨーク市場では米株式相場が堅調に推移した局面で持ち高調整の円売り・ユーロ買いが一時優勢となったが、午後に米国株が急落すると円も急速に買われた。欧州中央銀行（ＥＣＢ）のトリシェ総裁がマドリードでの講演で次回11月の会合で「利下げの可能性を考慮している」と発言したこともユーロの重しになったという。
ユーロは対ドルで大幅続落。前週末終値の1ユーロ＝1.26ドル台前半から1.24ドル台後半に下げた。ロンドン市場でユーロは一時1.2335ドルと2006年4月24日以来の安値を付けた後、ニューヨーク市場で1.2587ドルまで下げ渋った。ただ、午後に再びユーロ売りが優勢となった。ニューヨーク市場での安値は1.2394ドルだった。(07:12)
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