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新自由主義崩壊した新情勢 -本紙記者座談会・世界金融恐慌- 個人競争排し社会性回復を 【長周新聞】
http://www.asyura2.com/08/hasan59/msg/305.html
投稿者 Takeru 日時 2008 年 10 月 28 日 21:29:29: Tpb/svjJh8eR6
 

新自由主義の大罪を糾弾した地方紙の記者座談会です

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(転載はじめ)

新自由主義崩壊した新情勢 -本紙記者座談会・世界金融恐慌-
 個人競争排し社会性回復を        2008年10月24日
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/sinnziyuusyugihoukaisitasinnjousei%20kozinnsyugihaisisyakaiseikaifukuwo.html


 アメリカ発の金融恐慌が深まって、世界中が激動している。これは戦後世界の歴史を画する情勢の大転換をあらわしている。直接には、レーガン以来のニューエコノミー政策、新自由主義政策の破産である。アメリカに追随してきた日本の売国政府の構造改革・規制緩和路線の破産である。この情勢をどう見るか、人民にとってはどう展望を開くか、記者座談会をもって論議してみた。

 A 今度の恐慌の特徴から見てみたい。

 B サブプライムローン破綻が発覚したのが昨年8月で、1年が経過した今年の9月、10月に急激に金融市場のパニックが進行した。ウォール街の主役であったリーマン・ブラザーズが破綻し、その他の投資会社も大銀行に吸収されたりでみな退場した。全世界で株価が連鎖的に大暴落をはじめ、基軸通貨ドルも下落。取引停止とか市場閉鎖の現象も各国で起きている。震源地のアメリカでは、ファニーメイ、フレディマックといった住宅公社が破綻して国有化されるし、AIGが潰れて国有化されるといった出来事が起きた。そしてGMの株価が暴落するなど、ビッグスリーが破たん状況となっている。金融破綻はヨーロッパなど世界中に波及している。ヨーロッパも深刻で、アイスランドなど“金融立国”でやってきた国家が破綻に瀕している。

 C 恐慌はまだ進行過程だ。サブプライム破綻がきっかけだったわけだが、住宅価格の下げ幅は「まだ20%ほどであと20%は下がるだろう」といわれている。不良債権は、まだまだ増える。そのほかにも自動車ローン、クレジットローン、不動産など証券化されて焦げ付いたものも多い。金融派生商品だけで五京円とすごい金額だ。それがパンクしはじめた。ウォール街の主役だった大手証券会社が軒並み姿を消していった。
 「日本は金融力が強い」ようなことをいっているが、三菱UFJがモルガン・スタンレーに9000億円巻き上げられた結果、格付けは下がるし、株価が下がる動きになった。破産した大和生命はデリバティブをたくさん買い込んでいた。ハイリターンとはハイリスクだった。日本の金融資本を通じてアメリカに投資しているし、株とか国債とか証券などで、500兆円近く流出しているという。アメリカ国債なんて、一銭も戻ってこないだろうし、もっともひどい目にあうのは日本になりそうだ。

 B コントロール不能の恐慌なわけだが、このなかで競争相手を潰し、争奪戦をくり広げながら資本の集中が進んでいる。そして最終的にはいかに世界の労働者、人民にかぶせてしまうかとなっている。リーマンには政府資金は入らなかったが、多すぎる投資会社は淘汰しようという力でもある。アイスランドが国有化で全額預金保護を打ち出したら、そこにカネが集中して、慌てて他の国も預金保護といったりして、国家間の争奪戦も激しい。アメリカが借金による消費需要を請け負って、日本や中国、インドなどアメリカに輸出して経済を回していたが、このシカケが吹っ飛んで、世界中の実体経済のところで大恐慌が現実味を帯びてきた。

 C トヨタなど日本国内の大企業も株価下落が急激だ。小泉改革をつうじて輸出主導型の国にしてきたが、外需が縮小してしまうと直接に影響する。国際競争力といってコスト削減をやって、おかげで労働者はひどい目にあってきたが、減産、減産でさらに大打撃だ。北九州ではトヨタや新日鐵、住友金属、TOTOなどがリストラをはじめている。苅田で自治体職員が「自治体の税収も下がる」といっていた。行政運営にも波及してくる。

●日本では構造改革強行 レーガン以来の破産
 A レーガン以来の新自由主義の破産があらわれている。戦後の資本主義の相対的安定期というものは、ベトナム戦争で疲弊してドル危機になり、70年代ニクソン・ショックと75年世界恐慌でパンクした。そのなかから新自由主義にすすんだ。新自由主義とは、ITを使った金融と軍事力で世界を支配するというものだ。金融資本主義、株主資本主義とかいうが、その大インチキが現在暴露された。
 「金融工学」といってノーベル賞まで出してやったが、大がかりな金融詐欺だった。サブプライムローンのシカケでも、収入も仕事もないような人たち、つまり支払い能力がもともとない人たちに、ローンを組ませて家を造らせた。住宅価格が上昇していることを前提にして、それを担保にしてカネを貸す。しかもクレジット・カードなどを付けたりした。住宅価格が上がっている間はバンバン買い物もできる。そしてしばらくしたら高い利息になってしまう。
 返済能力がないのに住宅会社がローンを組んで、住宅公社に売る。公社から証券会社・投資会社などに渡る過程で、さらに分割化して証券化してしまう。証券だけ見てもだれがもともと住宅ローンを借りていて支払うのか訳が分からない。その証券にAIGのような保険会社が焦げ付いた時の保険までつけて、格付け会社が「この証券はトリプルAだ」などとやるシカケがあった。保証もされていて絶対安心という格好でだました。しかしもともとの住宅バブルが崩壊したから元も子もなくなったわけだ。
 世界の金融機関もやばいとは思っていても、当面の金融競争に負けたらいけないから、稼ぎ欲しさに大量に抱え込んだ。金融派生商品の実体は把握できないし、どの程度の損害になっているかもわからない。
 日本でもホリエモンとか、村上ファンドとかが荒稼ぎをして、「金儲けをしてなぜ悪いか」と開き直っていたが、アメリカの投資会社やファンドの経営者連中はこの詐欺金融によって年収が50億円とか100億円という荒稼ぎをしていた。その一方で、労働者はさんざんな奴隷化、貧困化を強いられた。派遣労働などの非正規雇用が世界的に広がった。新自由主義の中身はそういうことだった。詐欺による利ざやで上澄みの人間だけが法外に儲かるものだった。

 D 実体経済を基本にして生産物の貿易交流で成り立たせていた経済は、ベトナム戦争によるドル危機まできて行き詰まっていた。資本は過剰になるし生産は縮小。75年以降は貿易も縮小する事態になっていった。この30年来はアメリカが新自由主義の方向に走って、異常で変則的な経済をやってきた。金融資本を中心においた金融覇権を目指し、世界中にアメリカ金融資本が進出できる状況をつくってきた。
 日本との関係では、90年代までは日米貿易摩擦がよく問題になっていたが、新自由主義の方向をアメリカが出して以降、問題にならなくなった。どうなったかというと、アメリカの金融資本そのものが日本に乗りこんでくるし日本の企業も多国籍化してアメリカや世界中に出て行った。これを可能にしたのが構造改革。「日本の経済システムやさまざまな制度が古くさい」ので、アメリカ金融資本がどっと押し寄せることを可能にしろという要求だった。そして、規制緩和をやりまくった。

 C 橋本内閣で実行された金融ビックバンは、小泉改革へとつながっていく地ならしみたいなものだった。この時期に日本のバブル崩壊があった。山一証券をメリルリンチが乗っ取るし、北海道拓殖銀行が潰れるし、長銀や日債銀は外資に売り飛ばされた。今や日本の上場企業株式の四割を外資が握っているのだから、半分彼らに奪われたような状態だ。そして金融危機に際して売り飛ばされて暴落している。

●各国の国民経済も破壊 日本をモデルに
 A レーガン以後の新自由主義の過程で、新興国にバァーっと投資し、バブルを起こしておいて、資本を一斉に引き上げ、当該国の国民経済をパンクさせる。そこにIMFが乗り込んで構造改革をさせ、外資が一斉に乗り込むというのがつづいてきたと思う。真っ先に狙われた中南米ではメキシコ危機などが起きた。
 すごいインフレが起き、債務不履行になっていった。そこにIMFが乗りこんで構造改革を融資条件にした。「アメリカの裏庭」と呼ばれた中南米は80年代からひどい目にあっている。
 日本の場合、中曽根の時の土光臨調から民営化など新自由主義による改革が始まった。85年にはプラザ合意があり、アメリカの脅しで低金利と円高が押しつけられた。アメリカの貿易赤字を解消する口実だが、同時にアメリカより低金利にすることで日本の資金が赤字を抱えるアメリカに流れるようにした。1j=240円だったのを120円まで円高にした。円がジャブジャブなったところでバブルになり、パンクして「失われた10年」になった。日本でも、バブルでつぶしておいて、構造改革をやらせていった過程だ。

 D アジア各国も同じだ。タイに始まってインドネシアがやられ、97年に韓国が破綻。翌98年にロシア。ソ連東欧の転覆策動にも関わっていたといわれるジョージ・ソロスのようなヘッジファンドが莫大な資金を投入して、経済が成り立っているかのように思っていたら、突然引き上げるのだ。その後、IMFが市場開放をさせて外資が入りやすくして巻き上げるし、民生予算を削らせて、人民が生きていけないような状態を作っていく。アメリカ金融資本が自由勝手に各国に進出していって、各国人民を搾り上げていく構造を作り上げていった。

 C 韓国は経済破綻から改革が先行しているから非正規雇用率など日本よりうんと高い50%くらいだ。日本に来ている留学生が広島などで数年前とは様相が違う意識になっている。「加害者、被害者」とかいわない。「アメリカはろくでもない」という意識が強くなっているが、経済面でアメリカにやられたという経験をしている。
 アメリカは各国でバブルを起こして需要をつくってきたが、ついにアメリカ本国バブルに発展していた。2000年にITバブルが崩壊する。エンロンやワールドコムが不正経理などばれて倒れる。その破綻の中でNYテロ事件でかわしてアフガン・イラク戦争に持っていった。軍需景気を刺激しつつ、今度は住宅バブルをやって浮かれていた。
 アメリカ経済というのは戦争による軍需景気とバブルで成り立っていたということではないか。この30数年にわたる金融力と戦争・軍事力による新自由主義改革が破綻したということだ。

 D 89年に社会主義国を倒して91年の湾岸戦争。そして10年後にはNYテロ事件をでっちあげて今度はアフガンを攻め、すぐイラクに行く。軍事力で経済を支配してアメリカ化していく流れだ。覇権主義で好き勝手に構造改革をやり、アメリカへの従属を強いてきた。

 B 食料危機も深刻になっているが、アメリカが意図的にやってきている。食料自給していた各国の第1次産業をアメリカの補助金つき農産物の輸出で淘汰してきた。アメリカのトウモロコシ農民の話がテレビで出ていたが、中国国内で自給できているトウモロコシをアメリカから売り込むのだといっていた。それがいうには、「肉食を普及していく」という。肉食にしたら飼料として育ちがいいトウモロコシを必ず買うようになるという。それで国内自給体制を破壊してしまう。意図的に食料支配をしているのだ。戦後日本でやってきた食料支配がモデルになっているといっていた。

 C 「アジアの穀倉地帯」といわれた東南アジアでも、ほとんどコメが輸出できなくなってしまった。最近もフィリピンやインドなどが食料危機に見舞われた。食糧戦略を通じていうことを聞かせるものだ。

●過剰生産危機が顕在化 資本主義は行詰り
 A 戦後の資本主義は第2次大戦による破壊からの復興過程だ。復興需要による相対的安定期がおとずれたがニクソン・ショックまできて崩壊。過剰生産危機が顕在化する。それで新自由主義だ。さらに戦前からの流れでみると、資本主義が帝国主義段階に発展して第1次大戦が勃発。ドイツなどやっつけて大戦後のバブルになる。しかし崩壊して30年代の大恐慌になっていった。この大恐慌からの脱出は、アメリカでいえばニューディール政策だった。ケインズ主義で公共投資をやりダムなどをつくったりしたが、それでもカタがつかない。最後的にカタがついたのは第2次大戦だった。日本もヨーロッパも戦争で破壊して、競争相手をつぶしてアメリカの優位をつくるとともに、復興需要をつくった。
 ちなみに今株価がどうなるか話題だが、戦前でいうと日本の株価は、昭和恐慌で暴落して以後第2次大戦まで上がっていない。また終戦後には、預金封鎖になって、みなが預金を引き出せないうちに、すごいインフレになり、預金とか保険は二足三文のはした金になってしまった。年寄りはみな経験していることだ。

 B 大戦当時は「これは利子がすごくいいよ」といって国民に国債を買わせていたが、敗戦になって本当に紙屑になった。敗戦後は物物交換になったのもそのためだ。田舎に都会のおばちゃんが着物を持っていって芋とかコメと交換するあのときだ。そして長い間配給制だった。

 A 貯蓄とか株とかチャラになったのが第2次大戦の経験だ。昭和21〜22年頃に2年間ぐらい預金封鎖していた。政府は全部借金をチャラにしてしまった。人民の方はすってんてんになった。「人のものは俺のもの」と思っているわけだ。いまやっている商売のやり方はハチャメチャだし、そういうこともやりかねない。
 資本主義のどん詰まりまできているが、アメリカ経済を救うというので、日本から巻き上げるというのは現在進行形だ。米国債とか証券、株など、日本から600兆円ほどアメリカに流れている。国家財政と地方財政をあわせた借金は1200兆円といわれるが、アメリカに流れたカネは属国などに返す気などないと見るのが普通だ。最後はドル暴落、債務不履行ということもやりかねないし、大インフレで大借金をチャラにすることなどだろう。
 それ以上にあり得ることは大戦争だ。第2次大戦のように、帝国主義間の競争相手をつぶすとともに、戦争による破壊で、再度復興需要をつくる、そうすれば資本主義はまたしばらく安泰と、もくろむ危険性が高くなる。ここで日本はアメリカの属国で玉よけの位置であるし、「日本全土をまた焼き払ってください」と手を挙げているような位置だ。

 日本国内もズタズタに 新自由主義導入で
 B 日本国内では、とりわけ中曽根以後の新自由主義導入でズタズタに社会が破壊されてしまった。経済や金融を中心に外資の支配が強まったし、労働者は派遣法など労働法制改悪によって奴隷化が進行した。年次改革要望書は93年の宮沢・クリントン会談後の94年10月から始まっている。97年に独占禁止法改正、98年に大規模小売り店舗法廃止、99年に労働者派遣法の改正ときている。

 A プラザ合意前後から日米構造協議をやっていた。アメリカは金融を中心とした構造改革をしろと要求していた。それがもっと具体的な形で年次改革要望書で出てきた。バブル崩壊をさせていて年次改革要望で構造改革をやれという線だ。金融から変えていくわけだが、郵便局まで株を売ったり投資信託を売ったりするようにした。

 F 構造協議では内需拡大と低金利が押しつけられ、全体で630兆円もの公共投資を約束させられた。バカみたいな公共投資をやった結果が市町村合併だ。ようするに赤字をつくらせて市町村をつぶしていった。国・地方あわせ財政赤字は1200兆円にもなった。日本は1番の借金国だ。

 A 日本の低金利で調達した金で外資が日本企業を買収するなどした。アメリカのヘッジファンドの資金は日本の資金が相当流れている。そして国内には回ってこない。教育や文化、医療など「小さな政府」といってばっさり予算を削った結末は惨憺たるものだし、メディア関係の隷属度を見てもひどすぎる。社会的な機能を破壊してしまった。

 F 医療でもかつては被保険者は初診料だけだった。政管健保にしろ組合健保にしろ。それが1割負担になり、2割になって3割負担になった。教育でも中曽根・臨教審で「戦後教育の画一化が問題だ」となり、「個性重視」が打ち出された。教育の機会均等などを原則上も取っ払っていった。米ソ二極構造崩壊後の新指導要領で具体化され、教師の体罰問題などを煽って指導性を否定。「子どもの人権」が強調された。あの当時、教育の外側からの力が相当働いた。規制改革会議でオリックスの宮内などが果たした役割は大きい。市場原理を持ち込んで、学校評価、学校選択制、学力テストなどでランク付けして格差が広がり、機会均等を破壊した。まともな教育をさせないというものだ。

 A 国立大学の授業料は年間53万円だ。これに生活費100万円では生活できない。子ども一人大学に行かせるのに、それほどの大金を出せる家庭はそんなにない。進学できるのは金持ちだけ。国全体として世襲の金持ちだけで、ボンクラを増やすというもの。国力を落とさせたいのだ。

 F ドイツやフランス、OECDでも12カ国ぐらいは大学教育は無料だ。国の将来を考えてそうしている。そこから見ても独立国の体をなしていない。ヨーロッパは農業も保護している。医療などでも基本的に無償だ。

 A 「自由競争」「自己責任」で崩されてきた。日本は売国性がもっともすごい。このダメージは顕在化してくる。投資していたカネは戻ってこない。アメリカ金融資本を救済するために巻き上げられる。また、「アフガン戦費2兆円出せ!」とか「米軍再編3兆円出せ!」とか、三菱UFJなどもモルガン・スタンレーに9000億円を出資したというが巻き上げられたようなものだ。いくらでも日本から巻き上げるつもりでいる。
 日本の政治家も新自由主義型になって劣化がひどい。大衆のなかで鍛えられ、大衆を動員できるような政治家はほとんどいない。3代目の世襲のボンボンでどうなるかだ。小泉政府で対米従属の構造改革が一気に進んだが、このときの竹中平蔵。あれはアメリカ人として派遣されたようなものだ。アメリカ財界中枢と直接のパイプを持って、日本政府に派遣された関係だ。代議士でもないのに大臣になって采配をふるった。

 B 新自由主義による日本の構造改革。これが今度の金融恐慌まで来て破綻したということだ。自由、民主、人権イデオロギーで、経済は金融資本の天下労働者は徹底的に奴隷化して、社会そのものを崩壊させてしまう。「公共性」「社会性」というものをぶっ壊してきた。市役所も株式会社のようにしてきた。公共性など眼中になく、「効率化」だけしか頭にない。地方公共団体というのが昔の話になってしまった。効率、営利、株式会社論理で地方自治体までが運営されている。しかしそれじゃ世の中がもたなくなってしまった。

●統治能力の崩壊を意味 金融資本の横暴
 A 新自由主義でやりまくったが、それは金融資本の横暴さをあらわすものではあるが、反面では統治能力の崩壊を意味している。働く人間を世話できない。支配階級というのは、下下が世話になっていると思っているから支配が成り立っているが、権力的抑圧だけでは治められない。徳川時代でも治山治水をやるなどして「あの殿様のもとでは生活できる」という風にして支配階級がもっていた。戦後の高度成長時期にも「福祉国家」などといって人人を欺瞞していた。労働者のなかにも「資本主義のもとで分配を得ていい生活が出来る」というものが、欺瞞であったが流れていて、支配が維持されていた。それが今やすっかり崩壊した。現実に生きていけない。金融資本は労働者や人民を絞め殺してでも生きていくという感じだ。

 C 原油高騰の問題で噴き上がった世論にしても、「食料生産を守れ」とか「公共の運輸を守れ」など社会的な使命感からスローガンが発せられていた。労働者にも波及している。個人生活からよくするというのでなく、社会全体をよくすることによって個人もよくなるという関係がはっきりしてきた。したがって社会全体をよくするために、たたかわないと生活できない。横暴な金融資本と政府にたいしてたたかうことによってのみ生活できるというのを強く思うようになってきている。政治も教育、文化、福祉、医療、全部含めてだ。個人や資本の利益よりも社会の利益優先、社会みんながよくなることを第一において、個別の利益も実現するんだ! という方向性が必要だ。

 D ベネズエラではチャベスの最初のスローガンは「腐敗の一掃と貧困の解消」からはじまった。空艇部隊の中佐をしていた男が、それを叫んで1日1jくらいの生活をしている圧倒的な貧困人民がワッと支持して権力をとった。土地改革をやり、多国籍企業に乗っ取られて吸い上げられていた富をとり返そうとやるのに対して、ものすごい攻撃がかかってくる。クーデターやゼネストも仕掛けられる。しかしたたかって何度かの選挙も勝利し、中南米の他の国でも同じような動きになっていった。貧困の解消、そのためには自国の富を我がものにする、そういうものでなければダメだと。独立要求が浸透していって、次から次へと左翼政権ができている。社会のため人民のための生産、政策でなければいけない。そのための分配でなければならないとなっていった。

 A 中南米は新自由主義で真っ先に狙われたから、破綻が早い。そのなかから人民の斗争が強まっていった。これが今後、世界に広がっていく。「銀行救済に税金を使うな」の世界のたたかいに反響があるが革命的な情勢になってきている。黙っていたらとことん潰されるだけだ。全戦線からそういう動きが起こってくる情勢だ。

●影が薄い修正主義集団 米国美化論で欺瞞
 B 最近の発展する情勢のなかで、かつてソ連共産党を担いでいた共産党の看板を掲げた修正主義集団の影が薄いのが特徴だ。この修正主義集団の影響力がなくなったというのも人民の活性化の要因だ。かれらは戦後、アメリカ美化論で世界中を欺瞞していた。戦後のアメリカ支配の支柱になっていた。これが影が薄くなったところから、新しい革命的な運動が世界的に広がっている。

 D キューバでも革命のときにカストロは共産党ではなく民族主義者だった。アメリカ・独裁者をやっつけろと革命を成功させた。そのとき名前は違うが既存の共産党はたたかわず、人民から見捨てられた。カストロが武力革命で勝利して共産党をつくった。民族主義者の方が支持されたのは、人民の根本的な利益を代表してやっていたからだ。

 A 修正主義は親米で個人主義で小集団主義だからまったく相手にされなくなった。「ルールある資本主義」などといっていたら変革できない。資本主義の枠内でやろうというのだから。これらが体制擁護では先頭切って人民運動の阻害物として動く。社会全体の利益を犠牲にして自分たち小集団がいいことをする。しかし大衆の要求は違う。自分の損得ではなくて、「世のため、人のため」が合い言葉になっている。日本全体をよくするたたかいをやって個人の生活を守らないといけないのだ。共産党宣言は「万国の労働者団結せよ」だ。個人の利益、小集団仲間内の利益のために、「万国の労働者とケンカせよ」をやっている。

 C 独立、民主、平和、繁栄の日本をつくろうという政治意識が急激に動いている。日本の人民運動が戦後60年安保斗争まで高まった流れが、資本主義の繁栄のもとでおこぼれをもらっていこうという流れが強くなって停滞してきた。その停滞を突き破り、段階を画して動きはじめる情勢ではないか。
 90年前後の、米ソ二極構造崩壊という世界情勢の大問題が起きたが社会主義国を転覆させて次に現れた資本主義世界はメチャクチャだった。社会主義国という対抗軸があるあいだは、社会福祉などもやって人民が資本主義の方がよいと思うようにしなければいけない。しかし崩壊したら好き勝手はじめた。社会主義の存在は、日本でも世界でも労働者の実生活において非常に深刻な意味を持っていたということだ。この米ソ二極構造の崩壊は、帝国主義の腐朽と衰退の表れであったことは現在非常にはっきりと証明されている。

 A 帝国主義の争奪の中で第1次世界大戦が起こり、その戦争の中からロシア社会主義革命が起きた。第2次大戦の戦争の中から中国革命が起きた。それらは今はみな資本主義に変質してしまったが、経験としては残っている。今真に戦争を押しとどめ独立と民主、繁栄の社会を実現する斬新な運動が起こってくる情勢だと思う。新自由主義の側と一線を画した、社会性のある清潔な機運というのが広がって来つつある。労働者を中心とする社会的な生産を担う勢力こそ、金融資本の残酷な搾取や抑圧ともっとも対立しており、社会そのもののまっとうな発展を担っている勢力だ。社会をまともにしていく力は労働者の中にあり、新鮮な労働運動が起こる情勢が到来していると思う。

(転載終わり)
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コメント:

記者座談会といえばその大部分が、ワイドショーよろしく裏事情を得意げに並べ立てたり、徹底した追及心が希薄だったり、おおよそ権力の監視役としてのジャーナリストらしからぬものが大半です。
それは、権力に立ち向かえないメディアの企業体質と、権力にぶら下がり、食わせて貰っている記者クラブ制度の馴れ合い体質などが背景にあります。こうした温い環境のおかげで高給人生を送っているうちに、記者も論説委員など個人もいつしか組織防衛と自己保身に走りだす事になります。彼等はあたりさわりない範囲では見識者ぶりを見せるが、物事の核心に迫った場面では、難しい用語や仕組みの並べ立て・言葉の言い換えなどを駆使して「論点を巧みにすり替え」たり、議論を紛らすような展開に仕立てあげます。あるいはそのような核心的事柄には、そもそも意図的に触れないこともしばしです。ここに国民の知る権利が覆い隠されていく一方の原因があります。
ジャーナリスト精神の崩壊です。それが昨今の大手マスコミの、記者座談会や報道関係者のシンポジウムです。

長周新聞の記者座談会における、新自由主義の意図とそれがもたらした詐欺的破壊行為に対する告発は、現実とぴったり符号します。現実社会を照らし合わせれば、左右問わず誰しも納得出来るものです。
大手マスコミの者たちはこのような判りやすいことを語らず、厳しい糾弾もまったくしません。

マスコミの最大の使命が権力や支配者を監視することであることは、報道関係者なら誰でも承知している大原則です。ジャーナリストの資質は、1.取材能力、2.文筆能力、3.事実を知りその背景や意図を読み解く能力、の3つです。
なかでもこの3番目の能力が極めて大事ですがまた難しいことです。どんな困難があろうがこの3番目が出来て真のジャーナリストです。これが出来ない者は真のジャーナリストではない。

長周新聞の記者座談会はその意味で、ジャーナリスト精神の片鱗を示したものと言えます。

ただ、今回の座談会の締めくくりに「社会をまともにしていく力は労働者の中にあり、新鮮な労働運動が起こる情勢が到来していると思う。」と述べていますが、社会の各領域が相互に溶け合い、明確な労働者階級というものがもはや存在せず、これほどグローバルに問題が広がる現代、その主役は「全市民」であり「市民運動」と位置づけないと無理な時代です。

Takeru
 

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