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インタビュー:今後も金融ハイテクは必要=作家・石田衣良氏 [東京 29日 ロイター]
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投稿者 乃依 日時 2009 年 1 月 08 日 18:40:12: YTmYN2QYOSlOI
 

インタビュー:今後も金融ハイテクは必要=作家・石田衣良氏
2008年 12月 29日 15:58 JST

 [東京 29日 ロイター] 作家の石田衣良氏はロイターとのインタビューで、米国を起点にした世界的なバブル崩壊現象を踏まえたうえで、金融機能を全否定するのではなく、規制や運営方法を見直した上で金融ハイテク技術は必要だと指摘した。

 その上で個人が市場経済の影響から免れることはできないとし、積極的にリスクと向き合う個人投資家にエールを送った。金融市場が個人にも開かれていることを強調し、社会として欲望をコントロールする新しい価値観を創造することの重要性についても述べた。

 石田氏は小説「池袋ウエストゲートパーク」でデビューし、2003年に「4TEEN」で第129回直木賞を受賞。青春や恋愛小説だけでなく、ITや金融を題材にした作品まで幅広く手がける。2001年に発表した「波のうえの魔術師」で1990年代後半の金融危機を背景に株式市場で勝負を挑む青年の成長を描いた。「大学時代、アルバイトで稼いだ100万円をジーンズのポケットに証券会社にはじめて口座を開い」て以来の個人投資家で、その経験が小説の中で生かされている。今でも毎朝、日経平均株価をチェックし、場帳を付けることを欠かさない。

 インタビューの主なやり取りは以下の通り。

 ――今回の金融危機をどう受け止めたか。

 「今回のバブル崩壊は、震源地のアメリカ経済の規模が大きかったので、それが破れて大変なことになったというだけのことだ。構造変化が大きく起こっているわけではなく、何かの終わりの始まりだとか、経済がまったく変わるのだとは考えなくてもいい。どこの国でもバブルは必ずある」

 「日本人は潔くあることが好きだ。1980年代のバブル時に当時の日銀総裁が、バブルの泡は一粒たりとも見逃さないと発言して極端な引き締め政策を取った。今回の件でも、金融市場主義が崩壊したとか、金融はもう一切ダメだという雰囲気になっている。しかし、人間が作ったさまざまな技術はやはり必要で、多くの人にとって有用だから生き残っている。今回も金融に対する規制や運営方法を見直した上で、金融ハイテク技術も必要だと考えるべきではないか」

 ――モノ作りに回帰すべきだという意見もある。

 「モノ作りもちゃんとやり、金融もきちんとやらなくてはならない。日本のような大きな国がモノ作りだけで生きていくのは無理だ。日本が資本主義国として成熟してきた今、金融だけ、あるいは、モノづくりだけというどちらかだけでは成り立たない。額に汗して働くことも大事だが、その本業と同時に金融技術も伸ばしていかないといけない。そこを認めた上で、自分の本業と自分と金融市場との付き合い方やあり方を考える時期ではないか」

 ――強欲資本主義の象徴としてマーケットが見られているのではないか。

 「日本では、お金に対する欲望が全否定になる。欧米ではプロテスタンティズムなどの宗教で全肯定されている。宗教の根付いていない日本では難しいかもしれないが、金融やお金の分野で、うまく折り合いをつける新しい価値観をつくっていった方がいい。今回の金融危機で明らかになったのは、フリーターや普通の会社員、主婦、学生にまでマーケットの影響がものすごく及んでいるという点だ。学生の就職活動では、春採用と秋採用とでは状況が一変した。春まではすごく売り手市場で、内定を取った2―3社を蹴って秋に賭けた学生が全滅している。もはやだれもマーケットの影から逃れられない」

 ――個人はマーケットとどう向き合い、付き合うべきなのか。

 「会社員や契約社員の人たちは生活が苦しくて大変だとも思う。いつも使われていることばかり考えていて、だれが雇ってくれるんだろうかという不安もある。しかし、労働も大事だがマーケットも大事だ。僕はかつてフリーターだった時、世界経済の動向をずっと考えていた。そうすれば、自分の仕事のきつさと同時にマーケットにあるチャンスも分かってくる。世界の見方も複層的になる。1つの世界だけですぐに行き詰まってしまって、もうだめだ、死んでしまおう、ということにならなくなるのではないか」

 「個人にとってマーケットほど公平なものはない。自動車工場をこれから作りたいと思っても不可能だ。しかし、(マーケットでは)少額でも自分のビジョンを持って参入し、1つの利益構造を作り上げることができる。得をしてもおごらずに成長できる人が理想の資本家、投資家だと思うが、そうなれる可能性が多くの人に開かれている。金融は汚い、働けばいいんだ、と言っている人は逆に言うと資本家のカモになりやすい」

 ――危機の中で日本の経済社会にとってのチャンスは何か。

 「日本の問題は金融危機ではなく、政治危機だ。今さら麻生太郎首相の悪口は言ってもしょうがないが、その対抗馬である民主党の小沢一郎党首も30年前の顔だ。僕は日本の政治のことはあきらめていて、国のお荷物だと思っている。しかし、2009年には総選挙もあり、ここにメスが入る可能性がある」

 「多くの人が金融や市場の悪だけを見ている。その中にはチャンスがあったり、新しい展開があるはずだ。日本にはまだまだ余力があるはずなのに、恐れているだけで手を引いてしまっている。アメリカの株式を直接日本の公的資金で買い取る組織を作るとか、中国と日本とでアメリカの不動産を買い支えるなどの議論があってもいいのではないか」

 ――個人投資家が株式市場に参入してきている。 

 「リスクと向き合う個人投資家の参入は素晴らしいことだと思う。日経平均5000円の可能性もあるので、これから先にひと山もふた山もあるだろう。しかし、勇気ある人はいつか必ず報われる。逆に言うと、政治にとって一番大事なのはそういう希望を作り出すことだ。明日はよくなるかもしれないという希望を作り出す仕事をしてほしい。アメリカはオバマ大統領就任でそれを作ろうとしている。日本でそれができていない。それが日本のマーケットの一番のマイナス要因だと思う」

 *このインタビューは26日に行いました。

 (ロイター日本語ニュース 布施太郎記者;編集 田巻 一彦)

© Thomson Reuters 2009 All rights reserved.

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-35655620081229
 

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