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極右タカ派でスキャンダルの女王で単細胞のパーリン副大統領候補の正体
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投稿者 あおによし 日時 2008 年 10 月 11 日 12:52:15: OmoqeDDYlHsE6
 

(回答先: 日本のメディアには保守派にもまともな言論人が存在しない悲劇 投稿者 MAGIC 日時 2008 年 10 月 10 日 17:02:04)

共和党の大統領候補者のマイケンは劣勢挽回に、アラスカ州知事で極右のサラ。ペイリンを副大統領候補に指名したが、これがトンデモ人事であることに対して、日本のメディアは殆んど注目していない。それはペイリンと同じように極右タカ派のアソウタロウが首相になったので、タカ派の持つ危険性に対して不感症になり、日本のマスメディアの反応が鈍いためだろう。だから、ペイリンのことは「政治」のセクションでも誰も論じないので、それに対しての日本人の無知は極端に酷い。それは創価学会に対して批判的な記事に対して、電通がマスメディアに工作して記事にさせないのと同じで、日本のタブーに似たものがアメリカの極右の全米ライフル協会に関して、タブー視しているのと似たようなものといえそうである。共和党の全国大会の時点でスキャンダルは現れていたが、それを記事にした「ニューヨークタイムス」などの記事を「米流時評」が翻訳した、詳しいレポートが存在しているので、それを参考までに以下に貼り付ける。
<貼り付け>
マケインの安直な副大統領候補ペイリンの選択に、批判と醜聞の嵐
トルーパーゲイト、ベビーゲート、アラスカ分離独立主義者の疑惑

やはり私の直感は正しかった。マケインが副大統領候補に抜擢したサラ・ペイリン(正式の発音はセーラ)アラスカ州知事に関して。
臨時ニュースを見ての第一印象:やたら若くてやたら派手。/速報の経歴を読んでの感想:アラスカの人口9千人の町長から州知事に躍進して20か月。上院も下院も未経験で大丈夫かね?/テレビのライブ中継で受諾スピーチを聴いての衝撃:だめだ、こりゃ! なに考えてんの、マケイン? オヤジジョークは顔だけにしてほしい。

何がダメといって、まずその演説内容のレベルの低さ。国政の「こ」の字も出て来ない。いわんや世界の政局などさかさに振っても落ちて来ない。ひたすらマケインに選ばれたうれしさと、ヒラリー支持者へのゴマスリに終始した。これではPTA会長の就任挨拶である。ヒラリー・クリントンが大統領選で女性に対するガラスの天井を破った。勝たなかったけれど、その時にくだけ散った1,800万票の女性票を無駄にしてはいけない……とまあ、簡単に要約すると臆面もなくそう言っておりました。何なの、この盗人猛々しい論理は? これが民主党候補だったら、そう言う主張も成り立つけれど、ともかくも共和党の候補でしょ。

ましてや、プロライフ(中絶反対)/銃規制反対の全米ライフル協会メンバー。クリントンと共通するのは女性であることだけ(あと耳障りなヒステリックな声も)。要するに、オバマへと簡単には鞍替えできない頑固なクリントン支持者の膨大な票をかき集められれば、現在オバマと5分5分のマケインへのサージになる……という単純な発想でしょう。 余りにも安直でお粗末すぎる抜擢理由。これには共和党系の評論家にすら「マケインは米国の未来を選挙戦の勝敗に賭けた」と批判され、彼自身への支持理由の根幹をゆるがす事態を招いています。

あまりにもお粗末すぎる。アメリカの有権者は、オバマの草の根キャンペーンで民主主義のルネッサンスに目覚めてしまったというのに。そのへんの、世の中の大きな流れがまったく判っていない。アメリカは今、建国以来2度目の民主革命で、ブッシュ政権と言うアンシャンレジームを打倒しようとしているのに…… 世論調査の数字を見てマケイン追い上げとか喜んでいる方々へ。あんな操作の効く数字など今や誰も信頼していません。今どき30才以下の有権者で、コードのついた旧式の電話を使っている人なんていませんから。
(ITに保守的な団塊世代の我が家ですら、主人も私も仕事用と私用の2機ずつ携帯を利用してますが、地上ラインはネットでファクスが使えるようになった2年前に廃止しました)

ギャラップやら旧態依然のアンケート会社が、たかだか千人ほどに電話調査して聴きだす相手は、多分60代以上のリタイア家庭なのだと思う。だから、現実とはまるきりかけ離れた超保守的な回答データになる訳ですよ。そのせいで、予備選での世論調査からの得票予測はすべて外れました。オバマ支持者の中核をなす若年有権者層(18〜39才)のミレニアム・キッズが、昼日中に旧式電話の前に座っているはずがないでしょうに。アンケート会社は調査のシステムを根本的に改革しないと、現状からどんどん乖離するばかりですね。メールやサイト上でアンケートをとる方がずっと早くて詳細なデータが採れるし、人手も時間も大幅にカットできるはずです。最近ではニュースサイトでのアンケートの方が瞬時に出て正確だし……何しろ数万人単位のデータですから。

このお粗末候補を選んだマケインの、あまりにも安易な判断と安直なプロセスが、まるで泥沼の表面にぶくぶくと浮かんでくるガスのように、際限なくメディアの表面に浮上してきています。もう全ての記事が「drop the jaw/唖然」とする「tell all as it is/真相暴露」ばかりで、ハリウッドの脚本家ですらここまで徹底してドラマチックでスキャンダラスな(しかもお粗末な)キャンペーンは書けないだろう、と変なところで感心したり。

雪崩撃つスキャンダルの中でも、一番衝撃的なのは「サラ・ペイリンはアラスカ独立党員だった!」という事実。グルジアで言えばアブハジアや南オセチアの、中国で言えばチベットや東トルキスタンの、トルコで言えばクルド人の独立運動家と同じようなもの。ブッシュ政権の、いや合衆国のどの大統領の任期であっても危険人物視されて当然の、国家の統一に反旗を翻す分裂主義者です。(もちろん、中国の不当な弾圧に抵抗するチベットや東トルキスタンには、独立して当然の歴史的かつ民族学的な事由と権利がある、と確信していますが。)本来ならば数ヶ月かけるべき副大統領候補のQualification/資格審査に、マケインの場合数日しかかけなかったらしいです。(一説には数時間とも!)

すべてはマケイン特有の、短絡的でお粗末な判断力から出た見事な赤錆と言えるでしょう。「上院のマーベリック」と言われて久しい彼ですが、今回のペイリン抜擢の一件で、ある批評家などははっきりと「上院のペテン師」と断言しました。発表からわずか48時間しか経っていないというのに、早くも雪崩うつ数百という「ペイリン・スキャンダル」記事の中でも、早くて比較的まとまっていたニューヨークタイムズの一編を翻訳してお届けします。

【米国時間2008年9月1日『米流時評』ysbee 記】
||| スキャンダルクィーン サラ・ペイリン |||

副大統領候補に衝撃の指名後浮上したアラスカ州知事のスキャンダル

2008年9月1日 | エリザベス・バミラー/NYタイムス |  訳『米流時評』ysbee
ミネソタ州セントポール発 |共和党のジョン・マケイン上院議員が副大統領候補に選んだアラスカ州のサラ・ペイリン知事に関してだが、発表からわずか48時間しか経っていないというのに彼女が関わる一連のスキャンダルが表面化し「果たしてマケイン候補は共和党の大統領選チケットの片割れとして彼女を抜擢する前に、身辺調査などの資格審査を十全に行ったのだろうか?」という疑惑が持ち上がってきた。

1日月曜の朝、ペイリン知事と夫のトッド氏は「夫妻の17歳になる未婚の長女ブリストルは妊娠5か月であるが、その子供の父親と結婚する意向である」という異例の発表をした。[注:この書面での緊急プレスリリースは、生後4か月でダウン症のペイリン知事の幼い息子が、実は彼女の長女ブリストルの子供ではないか?という疑惑が、ブログ界で数時間の間に全米に広まったのを打ち消すためと解釈される。詳細はこの前の記事のコメント欄で]

トップの写真:左からサラの夫トッド、三女パイパー、次女ウィロー、長女ブリストルと次男トリグ、マケインの妻シンディと長女ミーガン/下の写真:副大統領候補指名発表のステージで夫トッドとサインに応じるペイリン知事

Disclosures on Palin Raise Questions on Vetting Process
'Premature to say that it was a valid threat,' source says of man's arrest
SEPTEMBER 1, 2008 | Elizabeth Bumiller — New York Times | Translation by ysbee
ST. PAUL, Minnesota — A series of disclosures about Gov. Sarah Palin, Senator John McCain’s choice as running mate, called into question on Monday how thoroughly Mr. McCain had examined her background before putting her on the Republican presidential ticket. On Monday morning, Ms. Palin and her husband, Todd, issued a statement saying that their 17-year-old unmarried daughter, Bristol, was five months pregnant and that she intended to marry the father.
__________________________________________________________________
SEPTEMBER 2, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版


  N E W Y O R K T I M E S | P O L I T I C S
副大統領候補抜擢後に続々浮上するサラ・ペイリンのスキャンダル旋風
米国時間 2008年9月1日 | エリザベス・バミラー/ニューヨークタイムス |  訳『米流時評』ysbee

1. Official member of Alaska Independence Party
文字数制限のため英文省略
州知事がアラスカ分離主義者?
上記の「ベビーゲート」のほかにもやや注目度の低い彼女をめぐるニュースとして主なものだけでも、指名発表後わずか48時間で次のようなスキャンダラスな話題が浮上してきた。
▶「トルーパーゲート」 サラ・ペイリンの妹は警官の夫と脅迫まじりの醜悪な離婚争いの最中だったが、ペイリン知事は彼の上司でありかつまた自分の部下であるアラスカ州の公安局長に、その義弟を首にするよう命令した。しかし公安局長は「知事の職権乱用だ」として彼女を訴える法廷闘争に出たため、現在ペイリン知事は個人的に弁護士を雇って係争中。
▶「AIP ゲート」 サラの夫であるトッド・ペイリンは原住民イヌイット族の血を継承しており、アラスカを米国から分離独立させようという『AIP/アラスカ・インディペンデンスパーティー(アラスカ独立党)』の正式党員であったが、サラ・ペイリン自身も90年代に2年間正式に登録した党員だったことがわかった。
▶「DUI ゲート」 夫のトッド・ペイリンは、22年前にDUI (Driving Under the Influence of Alcohol=飲酒運転) で逮捕歴のある事がわかった。(飲酒運転に関しては、もし彼女が民主党だったら「人間としてよくあること」で済まされたかもしれないが、彼女の基盤である共和党右派はカルトに近いほど聖書の戒律に厳しく、酒・タバコは罪悪視される非常に保守的な信条を継承しているので、当然風当たりは強くなる。)

地元アラスカ州では80%の支持率と言われるが、自然環境破壊を無視して沿岸での油田開発を大手石油会社に許可しその見返りとして納税者一人当たり1000ドルの返還金を与えたためだと言われている。つまりアラスカという自然の別天地の環境保護を金で石油会社に売り払った時代の逆行者として、アル・ゴアなどの良識派には批判されている。

2. Surprise! Surprise! Shocking revelation
文字数制限のため英文省略
驚愕の事実に詳細調査を開始したマケイン
マケイン氏の選挙参謀は、ペイリン女史の背景をさらに完全に見直すために、現在アラスカの現地である州庁所在地のジュノー市と自宅のあるワシラ町へ、調査チームを派遣したところだと取材に答えた。しかし、マケイン陣営のキャンペーンの実態に詳しい共和党消息筋の話では、マケイン氏の副大統領候補指名として政界を驚愕させたペイリン知事の名前が発表された金曜の前日の段階では、この調査班は副大統領候補としてまだ現地入りしていなかったと証言している。

独身時代は出身地アリゾナ州のミスコンで優勝した事もある美人で名高いマケイン夫人のシンディ。しかし2000年の大統領選で共和党指名候補を夫のジョン・マケインと現行大統領で当時テキサス州知事だったジョージ・W・ブッシュが最後まで争ったときに、コカイン常習で入院したりした過去も明るみに出た。現在は上院議員夫人として慈善事業にたずさわるほか、親から受け継いだビール財閥のCEOとして、膨大な資産を管理運営している。数ヶ月前にも、彼女の1か月のクレジットカード使用額が3千万〜4千万円という富豪生活の実態がマスコミをにぎわせた。

3. Timeline about Bristol Palin's pregnancy
文字数制限のため英文省略
サラの長女の妊娠を知らなかったマケイン
キャンペーン本部が共和党員に電話をかけ、ペイリン女史の意外な抜擢に対処して身辺調査をするようアラスカ行きを命じたのは金曜の発表の後であり、遅かったとすれば日曜の夜ぎりぎりになってからだったという。さらには「ベビーゲート」と呼ばれるペイリン知事の長女ブリストルの妊娠問題である。マケインのキャンペーン側では、ブリストル・ペイリンが未婚の母として妊娠している事実は、マケインがペイリンに副大統領候補の申し込みをする以前から知っていたが、そのことが候補失格の条件になるとは捉えなかった、と説明している。
(このスキャンダルは、当初ブログ界でペイリン夫妻の一番下の子供、まだ生後わずか4か月のトリグに関して、実際は夫妻の息子ではなく長女ブリストルが生んだのではないかという疑惑から生じた波紋である。もしこれが事実であれば、未婚の娘の出産と言う俗世間での醜聞よりも、出産届を偽った「公文書偽造罪」でれっきとした犯罪になるからである。しかもその犯罪を犯したのは、その州の州知事)

そもそもはペイリン夫妻の末子で生後4か月のトリグの出生をめぐって、当時16才のブリストルの出産を隠すためという噂が一夜で全米に広まったことに端を発する。この噂を否定するために夫妻はブリストルは現在妊娠中と発表。しかしその相手のリーバイは、ネットのフェイスブック上でブリストルとは別れたと公表していたが、公式声明の数時間前にそのページは消却されてしまった。(↓この下の写真のキャプションへ続く)

4. Questions swirling around Ms. Palin
文字数制限のため英文省略
ペイリン知事の安直な資格審査への疑問
数時間で全米の噂の的となった事態の発展に驚いたペイリン夫妻は、翌朝1日月曜になって「ブリストルは現在妊娠中であり、その相手とは将来結婚する予定」と公式発表した。これを聴いたメディアの取材陣が、今度はマケインのキャンペーン本部に対して、指名の前から事実を知っていたのか?と質問した。これに対して選挙参謀は「マケイン候補は、サラ・ペイリン知事に副大統領候補として参加するよう申し込む前から知事の娘の妊娠の事実は知っていたが、それが副大統領として失格になる要素ではないと判断した」と答えたが、記者団がそれ以上の質問「マケイン氏はいつ、誰から、どのような手段(電話・メールなどの)で知ったのか?」という問いに対してはお茶を濁した(top aides were vague on...)。

(↑この上の写真から)米国のメディアではペイリン周辺の悪い噂を打ち消すために、夫妻あるいはマケイン陣営がブリストルのボーイフレンド、リーバイ・ジョンストンを説得して「ショットガンマリッジ (脅迫による強制結婚)」に持ち込んだのだろうと結論づけている。これが指名発表からわずか48時間以内の進展。他の地元のスキャンダルも続々と毎時のニュースで暴露され、米国民も唖然を通り越してうんざりしてきている状況。しかし、マケイン陣営が取材拒否や過激な非難声明でメディアを拒絶し敵に回してしまったので、スキャンダル禍はますます白熱してきた。この風速の強さでは、サラ・ペイリンが無傷で投票日まで持ちこたえるとは思えない。

5. Uncertainty swirling around RNC
文字数制限のため英文省略
暗雲渦巻く全米共和党大会
今週水曜3日に控えた副大統領候補への正式の党指名が窮地に陥ったという兆候はまだ現れていないが、RNC全米共和党大会の初日の段階で、すでにペイリン女史の周辺には次々と浮上する疑惑が渦巻いている。今年はミネソタ州の州都ミネアポリス市のツインシティ(ミシシッピ川をはさんで二分されている)セントポールのセンターで、1日月曜から4日間の大会がスタートしたが、開幕前からすでに暗雲が立ちこめた。
ひとつはカテゴリー3のハリケーン・グスタフがニューオーリンズ来襲というニュースで、3年前のカトリナの際の悪夢の記憶が甦ったこと。(グスタフ接近を理由にブッシュとチェニーは前代未聞の大会欠席を宣言。これはマケインが不人気な現体制から距離をおくポーズとしての「ブッシュ離れ」を強調するためと解釈されている。)

共和党全米大会前日、メキシコ湾を北上するハリケーン・グスタフの上陸に備えて、カトリナ被害の再現を防ぐためにルイジアナ州ニューオーリンズの全市民に避難命令が発令された。写真は無人となったフレンチクォーター界隈。

6. McCain's questionable qualification
文字数制限のため英文省略
大統領としての判断力が問われるマケイン
もうひとつは、全国的にはまったく無名でワシントンでの国政経歴皆無のペイリン知事を、副大統領候補に突如指名したマケイン候補の審議過程 (センセーショナルな抜擢とその後に続くスキャンダル旋風で「ハリケーン・ペイリン」と俗称される)への疑問。オハイオ州デイトンで遊説中のマケイン候補が、アラスカ州のサラ・ペイリン知事を副大統領候補として紹介したのは29日金曜で、党大会開催のわずか3日前というインスタントな決断だった。
かくして今回のマケインの意外な選択で、重要な問題に直面して決定的裁断を下す国家の責任者としての能力(ability to make crucial decisions)が、急遽各方面から疑問視されるようになってしまった。大会を目前に控えて、短絡的で不安定な状況を迎えたことに対する危惧が募ったためである。

アリゾナの自宅で先週開催の民主党大会中継を見る共和党マケイン候補。大会2日目にオバマに負けたヒラリー・クリントン候補が登壇した。その演説で「女性の昇格を阻むガラスの天井は厚かったが、予備選で私に投票した1800万の支持者に感謝する」と強調した時点で、マケインの瞳孔に1800万の数字が焼き付いただろうことは想像に難くない。

7. Decisional term, only 2–3 days
文字数制限のため英文省略
わずか2・3日前まで未定だった候補
ペイリンの名を公表した時点からさらに48〜72時間さかのぼった先週の半ばまでは、マケイン氏の頭の中では、いまだに彼の親友であるコネチカット州選出の民主党中道派、ジョゼフ・I・リーバーマン上院議員が、最後まで大統領選の相棒として残っていたと、マケイン陣営の消息に明るい共和党議員は漏らしている。
マケイン候補の検討の対象としては、彼のもう一人の親友、元ペンシルバニア州知事で前国家安全局長官のトム・リッジ氏も考慮にいれていた事実も明らかにされている。しかし、副大統領候補としてマケインが最後まで考慮していたジョー・リーバーマンとトム・リッジ両氏は、共和党が勝つための基盤となる票田であるキリスト教右派の信条とは根本的に反対の立場をとってきた。

マケインの選挙キャンペーン本部。熱気が渦巻くオバマ本部と比べると、人気がなくいまいち精彩に欠ける。

8. Predicted rejection of Ridge/Lieberman
文字数制限のため英文省略
トム・リッジとリーバーマンに固執したマケイン
そのため、マケイン候補がこの二人を真剣に検討しているという噂が外部に漏れた時点で、影響力の大きい共和党幹部たちは、大会会場での混乱を予測し怖れた。共和党の主要献金者で大票田であるキリスト教右派が基盤の保守強硬派の大会代議員たちが、リッジとリーバーマンのいずれにしろ拒絶して、大会が大混乱に陥るのは目に見えていると、マケインの選挙運動本部に「何を考えているのか」という憤慨叱責の爆撃が始まったからである。(bombarded by outrage from influential conservatives)

[注:妊娠中絶の是非=プロチョイス/プロライフ、科学的ダーウィン説をとるか聖書のアダムとイブ説に固執するか…etc.といった、馬鹿げた時代錯誤で凝り固まった、キリスト教原理主義者も含むキリスト教右派が、いまだに共和党の中核を占める。ブッシュが2度も当選した救いがたい選択も、彼らの盲信的な投票によるものである。それと選挙開票時点でのマシン操作などの謀略。]

2000年の大統領選ではアルゴア候補の副大統領役だった民主党のジョー・リーバーマン上院議員(左)民主党を裏切った「コウモリ」議員として共和・民主の両方から徹底して嫌われている。その右が共和党のトム・リッジ。元ペンシルバニア州知事・前連邦国土安全局長官でブッシュ大統領の持ち駒のひとりだったが、国民からの信頼は極めて薄い。

9. Something to shake up the race?
Perhaps more important, several Republicans said, Mr. McCain was getting advice that if he did not do something to shake up the race, his campaign would be stuck on a potentially losing trajectory. With time running out — and as Mr. McCain discarded two safer choices, Gov. Tim Pawlenty of Minnesota and former Gov. Mitt Romney of Massachusetts, as too predictable.....
ペイリンは凡庸なマケインへのショック療法?
共和党関係者の多くも漏らしているように、今回の選択が決定する際にもっと重要視された一点は、多分マケイン氏が共和党のトップから受けた次のようなアドバイスであろう。
「もしもマケインが沈滞している共和党側の選挙戦を根本から活気づけることができなければ、彼のキャンペーンは「負けのベクトル」へ一気に下降していくだろう……」
時間的締め切りは刻々と迫る。彼の片腕としてマケインが最後まで検討していた両人、ジョー・リーバーマンとトム・リッジは、共和党トップから拒絶された (ふたりとも共和党の進歩派なので、上述のキリスト教右派の票を説得できないため)。巷で最有力候補と噂されているミネソタ州のトム・ポレンティ知事と、元マサチューセッツ州知事で予備選中盤で大統領候補を断念したミット・ロムニー氏のふたりは、余りにも予測通りで意外性がない……

ペイリン指名当日に73才の誕生日を迎えた老兵マケイン。米国史上最高年齢の大統領候補者となった。評論家が二言目には「一朝事あればペイリン女史が大統領職を次ぐ事態になる」と心配するように、すでにポストマケイン状況を危惧する声が昂まっている。マケインが壮年であれば、ペイリンも補佐役としての批判だけで済んだのだろうが……

10. Impulsive choice by legendary reveler
文字数制限のため英文省略
マケインの脊髄反射的選択の結果
そこでマケインは、世間を驚かせる意外性という一点を重視してペイリン女史を抜擢したのだ (もちろん、キリスト教右派に歓迎される「Conservative Extremist/エクストリーム・コンサバティブ=保守過激派」) 。彼がペイリン女史と一対一で顔をあわせたのは指名発表前日の木曜であり、わずか20分余りの対談のあとで「副大統領候補はどうか」と申し込んだ安直な経緯が内部関係者から伝えられ、この事実は民主共和双方から衝撃をもって迎えられた。 »» 次号へ続く

【米国時間2008年9月2日『米流時評』ysbee 訳】
 

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