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イスラエル軍のガザ侵攻と民衆の虐殺(JCJ)
http://www.asyura2.com/08/hihyo8/msg/583.html
投稿者 ダイナモ 日時 2009 年 1 月 09 日 19:15:35: mY9T/8MdR98ug
 

http://jcj-daily.seesaa.net/article/112256845.html#more

 イスラエル軍の軍事侵攻に対して、世界各地で非難の声が高まっている。イスラエルのガザ攻撃に世界各地で抗議デモが行われている。
 AFPがガザ地区の医療筋からの情報として伝えたところでは、3日夜に地上戦が開始されて以降、戦車砲や空爆によるパレスチナ人の死者は少なくとも70人が確認されているという。先月27日の空爆開始からの総死者数は510人を超えており、そのうち87人が子どもだという。 イスラエル軍の攻撃で現在ガザ地区では電気、水道が止まり、食糧も圧倒的に不足、人道危機が悪化していると援助関係者は警告している。(JCJふらっしゅ:Y記者のニュースの検証)

 東京新聞は6日付社説に「ガザ侵攻 地上軍の撤退を促せ」を立て、「悲惨なのはガザの市民や難民キャンプの住民である。舞い上がる真っ赤な炎と黒煙の中で傷つき、逃げ惑う日々が続く。主食のパン用小麦が足りず、パン屋には数百メートルの行列ができている。電力は一日八時間程度で、暖房や炊事用のガスが不足したままだ。検問所の封鎖は続き、医療団も近づけないため、医薬品不足から負傷者の手当てができない。ガザは巨大な無防備の収容所と化している」と指摘した。

 国際社会から即時停戦の呼びかけが強まる中でも、イスラエルは強硬姿勢を崩していない。先月27日からイスラエル軍はガザ空爆を開始、3日夜から4日にかけ、ハマスの拠点45カ所にミサイル攻撃を加えているが、そこには情報機関の施設やハマス系のラジオ局も含まれるという。

 CNNによると、ガザでは重機関銃の音や空爆による爆発音が鳴り響いている。イスラエル軍は空爆に続く地上侵攻を作戦の第2段階と形容、長期に及ぶことも明らかにしている。ハマスのロケット弾発射の阻止や関連施設の全面破壊を目的としている。
 一方、ハマスの報道担当は地上侵攻を受け、「戦場を捨てない。ガザはイスラエル兵の墓場になる」と言明し、最後の1人までの徹底抗戦を改めて宣言している。AFPは「ハマスはロケット弾や路上爆弾でイスラエル軍の戦車部隊に応酬。爆発音や銃声がガザ市内に轟き、人々は市外に避難したり地下室に隠れて地上戦2日目の夜に備えた」と報じた。

 イスラエル軍の地上部隊は4日にはガザ市を包囲し、5日未明には、郊外でガザ地区を実効支配するイスラム原理主義勢力ハマスと激しい戦闘に突入、南部のラファでもエジプトとの境界に作られた物資密輸用のトンネルなどを標的とした空爆を続け、ガザ地区北部のベイトラヒヤ、ベイト・ハヌン、ジャバリヤでも、激しい戦闘を繰り広げたことが伝えられている。

 前述の東京新聞社説は「ハマスにしても徹底抗戦の構えを崩さず、イスラエルへの報復テロの心配もある。軍事報復の連鎖で収拾がつかない事態に陥り、新たな中東戦争の懸念すらある」と厳しい見通しを書いている。

 国連安全保障理事会は、米国の反対で、即時停戦を求める決議はおろか声明さえ採択できない状況だ。潘基文国連事務総長は停戦で結束できない安保理の姿に異例の批判を加えたことも報じられた。

 イスラエルを擁護する米国が反対していることについて、東京新聞同社説は、「中東ではすでに多くの命が失われている。ここはまずイスラエルに自制を求める。それを実現できるのは米国を除いてない。地上部隊の撤退を働き掛け、続いてハマスに対しても停戦の道を探る努力をすべきだ。拡大一途の武力衝突の影響は中東にとどまらず、経済危機にある世界にとっても、衝撃となるのは間違いないからだ」と呼びかけている。

 読売新聞が4日付社説「急変する世界 国際秩序安定をどう図るか、米新政権が背負う重い課題」で、「テロとの戦いは続く」と一項を立て、「世界をとりまとめ、安定と繁栄へ導いていく能力を有する責任ある大国は、米国以外にはあるまい」「日本は、米国と緊密に連携しつつ、対北朝鮮交渉ではより能動的な対応が求められる」と書いているが、この対米従属、米国追従の姿勢と、この東京新聞の指摘とは対極にある。

 私は東京新聞の社説のほうに賛成である。

 同社説は、イスラエル側の攻撃の狙いについて、「狙いは明らかだ。直接的にはハマス軍事部門を解体し、国民を守る。来月の総選挙を控え、与党カディマ政権としては、右派連合リクードへの対抗から、強硬姿勢を見せる絶好機とみたらしい。空爆に対する国民の八割の理解を背に、ハマスの軍事無力化を狙う地上作戦に打って出たとみられる」と背景を整理している。

 朝日新聞も6日社説に「ガザ侵攻―国際社会は停戦に動け」を掲げて、停戦を呼びかけている。対立激化の根底にあるものとして、「パレスチナ勢力の分裂」を挙げ、「長く自治政府を担ってきた主流派ファタハは腐敗などから住民の支持を失い、06年の選挙でハマスに敗れた。だが、ハマスはイスラエルに対する武闘路線を捨てず、中東和平は頓挫してしまった」とパレスチナ内部の状況を指摘する。 

「ハマスとファタハは一時は連立政権を築くなど連携を模索したが、結局、07年夏にハマスがガザからファタハを追い出し、ヨルダン川西岸を支配するファタハとの間で分裂状態になった」ことを振りかえる。
 そこを突いてイスラエルはガザを封鎖して締め付けを強めていく。米欧や日本も含む国際社会もハマスを批判し、「政治的にも経済的にもガザは孤立を深めていた」(朝日新聞)とこの状況にいたる経過を整理する。
 そして「イスラエルとハマスがようやく合意した半年停戦が先月中旬に終わると、ロケット弾攻撃が再開され、これがイスラエルに武力侵攻の口実を与える結果になった」ことを指摘し、東京新聞同様、「2月のイスラエル総選挙を控え、政権側は軍事強硬路線に出ることで支持取り付けを狙ったものとも見られている」としている。

 朝日新聞社説は「今後に展望があるとはとても思えない」と指摘する。「イスラエルはハマスをたたいたあと、いずれアッバス議長率いるファタハにガザ統治を委ねるつもりなのだろうが、これだけ多くの犠牲者を出しては、ハマス支持の厚い住民たちの反発は避けられまい。パレスチナの混乱は深まるばかりだ」(朝日新聞)。

 NHKの初期報道には驚いた。イスラエルの侵攻がまるで当然であるかのように報じたのだ。ハマスがイスラエルへのロケット弾攻撃をやめないかぎり、イスラエルは侵攻と攻撃をやめないとする論調を貫くばかりで、あたかも報復戦争をそのまま是とするような勢いだった。明らかにソースは米国ないしはそれに近いところで、かつその立場を相対化することなく、自分のところの報道の表現として採用してはばからない。緊急に速報を入れる限界もあろうが、中東・パレスチナ問題などでは米国だけに軸足を置いた速報を不用意に垂れ流すことは、戒められなければならない。イラク開戦前夜もそうだった。その後しだいに「中立」的な立場をアピールするかのような姿勢に変化していくが、NHKニュースの初期報道はいただけない。イスラエルに理があるように最初に印象付けを終えてしまえば、あとは「中立」に逃げ込むのでは、報道の体をなしているとはいえない。とても公正とはいえない内容に私は驚きを禁じえなかった。

 特番・特集などでは優れた番組を送り出すことが目立っているNHKだが、なぜ看板の「ニュース」でそれを生かせないのか。メディアのなかでも、特に第一報を担う放送に課された重みを自覚するよう求めておきたい。このケースでは、イスラエルはハマスが行ったイスラエルへのロケット弾攻撃を侵攻の理由としているにとどまるのであって、その理由が本当に侵攻や虐殺に正統性を与えるものかどうかは最初から疑わしいのである。パレスチナ問題をめぐる歴史的経過のそもそもまですべて振り返らなくても、最近のイスラエルの動き、ブッシュ米政権の中東における状況などから、そのことは自明であったはずだ。それでもなお、イスラエル支持に立つ米政権筋の情報を安易に垂れ流すのであるとすれば、それは日本の放送のありようとしては常軌を逸しているというほかなくなるのである。せめて「米(政権)情報筋はこう語っているが―」云々と、初動できないのか。いったいNHK内部にどんな理由があるのか首を傾げざるを得ない。お得意の「お上」の胸のうちを忖度する姿勢が、芯まで焼きついてしまっているのだろうか。それをそうと感じさせまいとするテクニックが制作態度に染み付いてしまっているのだろうか。公共放送の流すニュースとして、矜持が問われるところであろう。

 昨年暮れから火がついていたパレスチナ情勢、特にイスラエルの異常な力みぶりと、自己正当化で高揚した論調に違和感を感じていた人は多かったと思う。諸作業で「ふらっしゅ」の新年発行になかなか着手できなかったが、日本でもたくさんの市民がこの件ですばやく、精力的な活動を開始されている。年頭、まずそのことに敬意を表するとともに、今年の日本。大事な、歴史的な、日本の出直しときである。その新たな年をむかえるなかで、国民の国民による国民のための社会づくりの実現を程近く感じさせていただいた気がしている。勇気を頂戴し感謝申し上げたい。

 日本の社会システムがすくなくとも基幹の部分で健全に機能する限り、今年は衆院総選挙が必ず行われる年である。任期満了まで自民党は選挙をずるずる先送りするという惨めな状態を続けようとするのだろうか。自公政治にとっては政党としての生き残りがかかった選挙となる。これまでの失政にほおかむりして、選挙目当て、票目当ての漂流政治を続けるのだろうか。私たちはそれを許していいのだろうか。そういう状況こそが、新たな日本がスタートを切るべき状況、現実そのものを示しているのではないのだろうか。

 無策・無能なくせに自分たちは「お上」だと思い、信じ込んで愚に愚を重ねてきた自民党政治の寿命は、自民党支持者内部から声があがっているように、すでに尽きている。あとはいかに、握って離そうとしない一本一本の指を、素直に緩めるように誘導していくかであろう。間違っても、目先の「選挙目当て」のばら撒きや、これまでの国民を見下した弱肉強食政治から打って変わった国民懐柔政策にだまされるようなことがあってはならない。本質も基本路線も少しもかわっていないのである。

 彼らが今やるべきことは、失政・悪政を反省して、政権を降りてゼロから出直す以外にないのである。失政・悪政のツケが全労働者の三分の一の非正規労働者を直撃している。残りの三分の二の足元もぐらついている。やりたいほうだいやってきた結果がいまの状況をもたらしている。米国発の世界同時不況のせいにしているが、その発信源こそが小泉米追従ネオコン教の総本山であることを忘れることはできない。その米国一強・弱肉強食・戦争・マネーゲーム路線に追従して、民衆を見下して使い捨てにし、自分たちだけが権力の魔性に取りつかれて甘い汁を吸おうとした日本の自公政治による亡国の失政・悪政を棚上げにすることなど決してできないのである。

 いまその路線でゆれる自公政権が、税金を選挙目当てに駆使しようとしているが、税金は彼らのものではない。派遣切り、非正規使い捨てに対する緊急対策は日本の政権が果たす義務であり責任であることは、いまさら指摘するまでもないことだろう。亡国の「お上」政治をやって日本の経済社会をぼろぼろにした責任は重大である。いまおきていることは、「百年に一度」の米国発の世界不況のために起きたことではない。自民党の坂本哲志・総務政務官(58)=衆院熊本3区=が、「年越し派遣村」に集まっていた失職者らの就業意欲を疑問視する発言をし、その後撤回した。その非常識に象徴されるように、私たちはいま、いわゆる「自民党政治」の最後のときに立ち会おうとしているといえるだろう。今年はそういう年なのである。

 どうか今年もご指導、ご交流のほど宜しくお願い申し上げます。

(JCJふらっしゅ:Y記者のニュースの検証=小鷲順造)

 

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