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YouTubeというのは、すごいですね
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投稿者 最大多数の最大幸福 日時 2008 年 1 月 27 日 22:03:30: d1qFhv8SE.fbw
 

 YouTubeというのは、すごいですね。

 誰でも、気軽に簡単に、動画を、世界中に配信できる時代。

 弱者の生活実態を、たくさんの人々に知ってもらえるようなコンテンツを作って、
 配信していけばいいかもしれない。

 面白くないと、あんまり見て貰えないと思うので、工夫は必要でしょうがね。

 しかし、誰でも、動画配信できるプラットフォームが、あっと言う間に出来てしまったのは、驚きであり、
 マスコミ主導の世論形成に対する、ひとつの革命につながるのではないか?と、期待しています。

 以下、転載。


YouTubeというマーケティング手法
経営コンサルタント 大前 研一氏
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/109/index.html

YouTube(ユーチューブ)はチャド・ハーレー、スティーブ・チェンという2人の若者がカリフォルニア州サンマテオで
2005年に設立した動画共有サイトである。翌06年10月、約16億5000万ドル相当の株式交換でインターネット検索のGoogleに買収された。

 YouTube はサービス開始から1年足らずでテレビなどマスメディアや企業のマーケティングに大きな影響を及ぼし、
ネット利用者のカルチャーをも変えてしまった。

 わたしは YouTube がサービスを開始した当初からAlexa.comやGoogle Counterを使ってアクセス数をプロットし、
同時にトラフィック、世界のどの地域からのアクセスが多いかを観察していた。
すると2006年の6月に入って、日本からのアクセスが急増したことが分かった。地域的には東京都北区がトップである。
都市在住の高校生たちが、「わたし、○○のビデオ撮っといたから見てみて」といった仲間同士のやり取りに使い始めたのだ。

 駅の伝言板にメッセージを残すような感覚である。彼らにしてみれば、ビデオを張りつけてみんなで見られさえすれば、
そのサイトが日本にあろうと米国にあろうと関係ない。第三者に見られるかもしれないといった懸念もあまり持っていないようだ。

 その後、YouTube へのアクセスは世界中から激増し、9月ごろにはビデオ投稿サイトでの一人勝ちが明らかになった。
YouTube 人気の沸騰に関しては米国より日本が先行していた。
その意味で YouTube を最初に「発見」したのは、日本の高校生だったと言えるだろう。
創業者たちもこのような現象が起こることは想定していなかった、と認めている。
現在でも YouTube へのアクセスに占める日本人の比率はきわだって高い。

世界中が夢中になる、かつてなかった現象

YouTube の特徴は、一つの映像を世界中のネットワーカーが共有することである。
「Where the Hell is Matt?」というビデオを投稿したオーストラリアのマット青年は、
奇妙な踊りが受けて世界的な有名人になってしまった。会社を辞めて世界旅行に出たマット青年は、
エジプトの古代神殿の前やボツワナの象の前など、世界中のあちこちで、
お世辞にもうまいとはいえないダンスを踊ってビデオに収め、YouTube に投稿したのである。

 ところが、これが大受けして YouTube の人気ランキングで2週連続、断トツの1位となってしまった。
おかげでスポンサーがついて旅費を出してくれるようになり、その後も南極で踊り、インカ帝国の遺跡で踊り、
ビデオの最後にスポンサー名が出るまでになった。まさに世界的大ブレイクである。

 2006年の夏には「Lonely Girl 15」というビデオシリーズが話題をさらった。
ブリーという16歳の少女のビデオ日記という触れ込みなのだが、少女がかわいらしく、話も気が利いていて、大人気となった。
だが話の内容やビデオの編集がうまく出来すぎていた。「プロが作っているフィクションでは」という疑問が出され、
ネット上で論争が勃発。それも話題を呼んで、一時は視聴者数が300万人に達したという。

 結局、9月になってビデオはニュージーランド出身で、俳優志望の20歳の女性による演技であり、
シナリオライターもついていることが判明。だが、その時までには世界中の何百万という男性が一人の少女にあこがれ、
米国の女子高校生の私生活をのぞくという“楽しみ”に夢中になっていた。夏にビデオが投稿され、秋に事実が発覚するまで、
世界各地でほぼ同時進行で人気が沸騰したのだ。これはYouTubeが引き起こした、かつてなかった現象といえる。

「PS3」対「Wii」の結末も

Google が YouTube を買収した06年の11月、ソニーの「プレイステーション3」が発売された。
驚いたことに発売されたその日の午後に、PS3の解体ビデオが YouTube に投稿されたのである。
ケースを外し、基板を1枚1枚外し、ついには空っぽになるまでの過程が逐一、何本ものビデオに分けられて投稿されたのだ。
しかも映像の背後から聞こえてくる声は日本語である。わたしはビデオの中に映っていたバッジからその正体を推測し、
後に確認した。一流経済紙の記者たちであった。

 彼らは、あれほどの高度な技術をあの価格でどのように実装したのかという、ものづくりの興味からPS3にアプローチしたのだ。

 一方、同じく06年の12月には任天堂の「Wii」が発売された。任天堂の YouTube への対し方はスマートだった。
YouTube 用に任天堂アメリカがCMを製作・投稿したのである。
内容は津軽三味線の音楽をバックに日本人らしき男性2人が米国を旅し、
「Shall We(Wii) play ?」と言いながらあちこちでWiiをプレイするというもの。
テレビと違ってCM放送費用がかからない上に時間制限がない。ゲームカテゴリーの若者たちと YouTube の利用者はぴたりと重なる。
広告効果は大きかったはずだ。

 この時期 YouTube 上では、二つのゲーム機についての比較ビデオがあふれた。その数、1万5000以上。
結果はWiiの圧勝である。発売1カ月足らずでネット上では勝負がついていた。ネットワーカーたちのPS3への評価は辛辣。
製品を選別し、意に沿わないものに対して声高に退出を求める有様は、現代のオストラコン(陶片追放)を見る思いだった。
一年経た今になって、新聞はWiiとPS3の累積売り上げ台数に3倍以上の大差が付いたことを報じているが、
YouTube をみていたら継続的に“支持率”が分かるのである。

大画面より小さな画面に興奮する

Youtube における最近のヒーローは Paul Potts である。彼は英国のスター誕生みたいな番組に出場した。
そして、その見かけのまずさ(歯がボロボロ、ずんぐりむっくり、など)を見ただれもがまさかと思うことをやった。
素晴らしい美声でオペラを歌ってのけたのだ。その後、最終戦で優勝し、25万ドルの賞金をもらっただけでなく、
今ではCDも出ている。パパロッティと重ね合わせた比較のサイトも出ているが、要はそのクラスの歌唱力と美声である、ということだ。
世界中がこの“醜い”スターの誕生のプロセスを一部始終、見ることになったのである。

 先週オーストラリアの総選挙で労働党のケビン・ラッド党首が首相になった。彼は中国語がうまいという記事が出ている。
こうしたときに「ラッド、中国語」という検索をすれば、彼の中国語でのインタビューや演説を見ることができる。
事実、彼の中国語能力はネイティブと言ってもよいくらいである。

 「プーチン、英語」では、ロシアのプーチン大統領が冬季オリンピック誘致の演説を見事な英語でこなし、
ソチに誘致した経緯が見て取れる。こうした場合に今ではほとんどの人が YouTube をビデオライブラリー代わりに使うようになっている。

 日本でもニコニコ動画など類似のサービスが台頭している。
しかし今、世界では、ほぼ同時に進行するドラマを動画で見ることができるし、
そこについているカウンターによって何百万人がそれを共有しているかが分かるのである。

 このようにして YouTube は1年足らずでマーケティングのあり方を一変させてしまった。
それはもはや不可逆的な社会現象であり、一般消費者を対象とするすべての企業は、この新しいネットメディアへの対処法を、
真剣に考える必要に迫られている。

 また日本では役所やテレビ業界が地上デジタル、大型フラットスクリーンと、
消費者の動向を無視した一方的な未来図を描いてきたが、YouTube による「小さな画面の興奮」の方が
どうやらインパクトが強いということも明らかになってきている。
他にもいろいろと理由はあるが、2011年の地デジ移行という「大本営発表による国家プロジェクト」の見直しも
必要になってきているのではないかと思うくらい YouTube 出現の影響は大きくなっている。
 
 
 

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