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投書「陰謀論の罠」批判に答える = 週刊かけはし を読んで
http://www.asyura2.com/08/idletalk29/msg/500.html
投稿者 ダイナモ 日時 2008 年 2 月 01 日 12:31:41: mY9T/8MdR98ug
 

http://www.jrcl.net/web/frame080204e.html

 『かけはし』2009号(1月14日号)に拙文「読書案内・陰謀論の罠」への批判の投書が寄せられた。正直、私は「9・11陰謀論」自体は検討に値しないタワゴトとしか思っていないことと、まさか『かけはし』読者に「9・11陰謀論」の熱烈な信奉者はいないだろうと思い、その「陰謀の有無」の検討ではなく「9・11陰謀論」が一定浸透してしまっているメンタリティーについて論じたわけだ。
 S・S氏の投書はまったくの想定外ではないにしても、やはり「あんなタワゴトがここまで浸透しているのか」と驚きを禁じえない。陰謀論に酔っている人々との「白黒論争」など時間の無駄であり、する気もないのだが、「読書案内」を書いた以上、当該文献の著者の名誉を守る義務も一定あると思うので、最低限の反論だけはしておきたい。

ボーイング機
の「機体問題」

 S・S氏は「ペンタゴンに突入したとされるボーイング757機の残骸が全く見つかっていない」と主張しているが、『陰謀論の罠』冒頭のカラーページには機体の航空会社ロゴの部分の破片、エンジンの一部、車輪のホイールなど、五枚もの機体の破片の写真が掲載されている。S・S氏はまさか冒頭のカラーページも読まずに「反論」を書いているのだろうか。『陰謀論の罠』に対する「9・11陰謀論者」の「反証」などこの程度なのである、ということをS・S氏は自ら示してしまっている。もっとも、こう言ったところで「米政府が後から持ち込んだ破片ではないことを証明しろ」などと「9・11陰謀論者」の人々は言うのだろうが。
 まったく、「ないこと」の証明を迫り、「思い込み」から「そうに違いない」と結論付ける姿勢は権力がえん罪を作り出す論理構造とどう違うのだろうか。また、「9・11米政府自作自演説」を全面的に論じ批判した『陰謀論の罠』に対する全面的な反批判は、未だお目にかかったことがない。S・S氏同様、内容への批判ではなく「米政府の発表を鵜呑みにするのか」(これは「9・11陰謀論批判者」をやゆする殺し文句のようだ)と言うのみであるか、「著者はCIAかユダヤの手先」などとレッテルを貼るか、しかないようだ。

被害者は特定
されている

 こういうことは一事が万事なのでこれで終わらせてもいいのだが、せっかくだからもう少しだけ付き合おう。「9・11陰謀論者」は、ペンタゴンに突入したのは「巡航ミサイル」と主張しているが、ペンタゴンに激突したボーイング757機の乗員・乗客の遺体は発見され、犠牲者の氏名は特定されている。「9・11の真実」を解明したいなら、「ボーイング」などではなく「被害者と遺族」を捜せば効率よく「真実」にたどり着けるだろう。その程度の労を惜しんで、インターネット上で情報をもてあそぶだけで「陰謀」を解明しているつもりになっているのが、「9・11真相究明運動」なのである。まったく、お粗末な「真相究明」ではないか。
 また、「WTC発破崩壊説」だが、たとえば地上三十三階、床面積二百二十万平方フィートのビルを発破解体するのには、ビルの千百箇所に千二百三十三キログラムの爆薬が必要なのである。それを仕掛けるのには十二人がかりで二十四日間が必要なのである(シカゴのJ・L・ハドソンデパート解体の例―『陰謀論の罠』65ページ参照)。WTCは地上百十階、床面積は二棟併せて八百六十万平方フィートである。
 一日四万人が出入りしていたというWTCに数千箇所まんべんなく大量の爆薬を仕掛けることがはたして可能なのか(他に「水爆で爆破した」という説を唱える人もいるが反論する気も起きない)。ほんの少し自分の頭で考え、ほんの少しの科学とリアリティをもって調べさえすれば、「WTC発破崩壊」など想像もつくはずはないのだが、「9・11陰謀論者」の人々は、「権力は万能だから可能」という結論を見出すのみである。


「トンデモな
タワゴト」

 自らが世に吹っかけた「疑惑」が破綻しても「まだ謎が残っている」などとして永遠の論争を挑む「陰謀論者」との議論は疲れるし、誰もやりたくない仕事である。しかし、「トンデモなタワゴト」も放置すれば、アメリカのように市民に広く浸透することも起こるのである。もっとも、それは明確な世論というより、ブッシュ政権への不信感の歪曲された形による「気分」の表明といったほうが正しいのだろうけれども。その意味で、奥菜のような「陰謀論」批判の仕事は貴重であるし、左派や反戦運動がこのような「タワゴト」をきっちり批判することは、必要なことなのである。
 「9・11陰謀論」に固執するすべての人々に言いたい。人間は、一度表明したことを撤回するのはとても勇気と誠実さの必要なことであるが、破綻した「トンデモなタワゴト」に固執し続けることの方がよほどみっともないことである。
 虚偽を最大の武器にする帝国主義と対決するのなら、帝国主義とおなじ手法を拒否し、勇気と誠実さを発揮するべきであろう。あとは「生き方」の問題である。

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 以前に「ペンタゴンに開いた突入口はB757の機体機体の両翼のエンジンまでの幅と一致している」旨の投稿をしました。
ここ阿修羅の大多数の人たちは、ペンタゴンに突入したのはB757ではない、と考えていると思われます。陰謀論を支持する人たちは、WTCと同様に翼端まで含めた突入口が開くはずだと考えているのでしょうか。もしそうだとしたらペンタゴンとWTCとの違いを無視した考えです。WTCは外壁が脆弱で翼端まで穴があきましたが、ペンタゴンの外壁はコンクリート製で頑丈です。しかも右翼が激突した部分はとりわけ幅の広いコンクリート製の柱となっています。しかし左翼が激突した部分は幅の狭いコンクリート製の柱です。その結果、右翼部分は右エンジンの部分までしか突入口が開きませんでしたが、左翼部分はより翼端に近い部分の幅の狭い外側の柱までが完全に破壊されています。それはこの写真をみれば一目瞭然でしょう。

 この写真はアメリカ土木工学学会発行の「ペンタゴンレポート」のPDFファイルの19ページ目に掲載されているものです。この写真では1階部分だけ左側の柱は完全に跡形無く破壊されています。さらにその左側まで破壊されていると思われます。巡航ミサイルやグローバルホークをもちださなくともB757の激突で矛盾なくに説明できるということです。この事実から「ペンタゴンに激突したのはB757ではない」などといった陰謀論など不要なのです。
 さらに一言、グローバルホークの全幅は35.42mです。それに対してB757の全幅は38mです。その違いはわずか3m足らず。これをペンタゴン陰謀論を支持する人たちはどう説明できるのでしょうか。
 

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