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(事例)団塊世代に就農の勧め(日本農業新聞)
http://www.asyura2.com/08/idletalk30/msg/410.html
投稿者 そのまんま西 日時 2008 年 3 月 08 日 16:57:37: sypgvaaYz82Hc
 

(回答先: ある「ビジネスモデル」を考えてみる 投稿者 そのまんま西 日時 2008 年 2 月 14 日 00:58:23)

団塊世代に就農の勧め/各県、技術習得へ支援【東北】(日本農業新聞)

 各地で団塊世代を対象にしたIターン、Uターン者の就農促進が展開されているが、東北地方にも移住して農業を始める人が増えてきた。行政なども支援策を打ち出し、移住による就農を推し進めている。実際に移住した人の暮らしぶりや、課題などを紹介する。

■全国を調べ福島移住 夢はソバの産地化/浪江町の柴田さん

 福島県浪江町の柴田猛さん(65)は2001年10月、定年退職と同時に東京都町田市から引っ越してきた。それまで半導体製造の過酷な仕事にかかわってきた柴田さんは、定年後は自然の中でゆっくり過ごしたいと考えていた。

 全国から30カ所の物件を調べ、農地や山林、耕運機2台がついていた浪江町南津島字広谷地地区の住宅を購入した。情報は雑誌や不動産屋で得た。購入した農地は2.8ヘクタール、そのうち水田は30アールだ。

 「米作りは初めて。近所の農家に丁寧に指導してもらった。行政やJAの作ったマニュアルも参考になる」と柴田さん。肉体的にはきつい時もあるが、そんなに難しくなかったという。「あきたこまち」「ゆめさやか」を栽培、収穫した米は市場出荷せず、首都圏で暮らす妻や子どもたちに送っている。

◇   ◇

 米のほか、麦、エゴマなどの穀類、自家消費用の野菜を栽培。買うのは肉、魚、牛乳くらい。年金だけで十分暮らせる生活だ。

 引っ越す前に不安だったのは、やはり近所付き合い。ただ広谷地は戦後開墾された地域で、東京から入植した人も多く、よそから来ても温かく受け入れてもらえた。現在は1人で暮らしているが、今年7月には妻もやって来る予定だ。

 柴田さんは「電機関係の仕事をしてきたので、イノシシを防ぐ電牧システムを作る時は、経験を生かせた」と語る。ただ農業機械を買うのには金がかかった。中古でも全部そろえると300万円は必要。修理代もみておかなくてはならない。

◇   ◇

 今後はIターンした仲間たちと、ソバを作って産地化を目指すプランがある。広谷地は標高650メートルほどで昼夜の温度差が激しく、ソバの栽培には適している。さらに県が養成している「森の案内人」に認定され、都会からやってくる子どもたちに木工品作りを教えるなど、グリーン・ツーリズム活動にも汗を流す。

 減農薬・減化学肥料栽培や耕畜連携農業にも挑戦、時代を先取りした農業を実践する柴田さん、今年は米の作付けを10アール増やし、40アールにする計画だ。

■基礎からみっちり 農大校に多彩なコース

 農水省や各県は、団塊世代のUターン、Iターンを地域農業活性化のチャンスとして、就農支援策を推し進めている。

 農水省は、団塊世代が培った能力を田舎で再び生かして活躍してもらおうと、「人生二毛作」をスローガンにした施策を展開する。農業の経験がなくても就農できるよう、県の農業大学校で研修会を開くほか、就農後の技術支援もする。

 青森は、団塊世代の大量離職を「農林業活性化のチャンス」(三村申吾知事)ととらえ、遊休農地を活用した施策を行う。農地や空き家の情報発信や、市町村を対象にした研修会を開き、受け入れ態勢の充実を図る。

 定年退職者を担い手と位置付けるのは福島だ。中山間地域の園芸産地の担い手として定着できるよう、啓発活動や研修会、産地体験を行う。具体的にはアスパラガスなど、栽培しやすい作物を考えている。

 各県の農業者大学校も就農支援プログラムを用意している。青森県営農大学校は、短期間で必要な基礎知識、技術を習得したり、大型特殊免許など資格を取得する講習がある。

 岩手県立農業大学校は、初心者を対象にした入門塾や経験を積んだ人のための実践コースを用意している。

 山形県立農業大学校は、年間通したプログラムを1999年度から開講している。Uターンした人や、移住した人も参加しているという。

 福島県農業総合センター農業短期大学校は就農準備と新規就農の2つのコースを用意し、就農準備コースは日曜日に開講。用語解説など基礎的なことから指導する。

■まずは2地域居住 無理せず徐々に慣らす

 特定非営利活動法人(NPO法人)ふるさと回帰支援センター(東京)の話 新規就農した人が定着するには、地域のサポートが必要になってくる。移住し就農しようとする人も、最初は2地域居住から始め、徐々に慣れていったほうが無理がないかもしれない。行政が主催する移住セミナーなどに参加して、どのような町づくりが行われているか調べておくとよいだろう。地方サイドも都市に向けて情報発信するべきだ。

http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/modules/bulletin8/article.php?storyid=1233


(コメント)

「自給自足を前程としたモデル」としての「事例」として取り上げてみました。

ここから一歩進めて、
「商業ベースにおいても成立し得るモデル」について考えてみたいと思います。

前程として、「価格がある程度高くても購入したい」という「ニーズ」に合致した
商品(作物)及びクオリティが求められると考えます。

そのため、システムとしては「高品質・少品種少量生産」ということになります。
市場の全てを賄うというよりは、「品質を重視するユーザー(比較的富裕層か?)」に
対しての「安全で安定した」供給システムとして位置づけられるものと考えられます。

そのシステムを支えるための「人的ニーズ」として、若年労働者を導入していくというのが本論の「骨子」となります。

ここで気をつけなければならないのは、若年労働者をただ単に「単純工程作業の代替」
として見てしまうと、「何の問題の解決にもならない」ということです。
(現在の「フリーター」、戦前の「小作人」と何の変わりもありません。)

キーポイントは
 @OJT(オンザジョブトレーニング)による就業能力(農業に限らない)の向上
 A希望に応じて「持ち株制度」に参加して頂き、日常生活に必要な「フロー所得」だ けではなく、その人の将来の基盤となる「ストック所得」の形成を促していく

となります。

(次回に続く)


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