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へたり牛の問題とアメリカ型新自由主義(天夜叉日記)
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投稿者 忍 日時 2008 年 2 月 21 日 10:47:33: wSkXaMWcMRZGI
 

へたり牛の問題とアメリカ型新自由主義
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最近、下記のようにアメリカの食肉会社が牛海綿状脳症(BSE)感染が疑われる「へたり牛」を出荷し、これが告発によって暴露され、過去最大の牛肉回収を招いた問題が報道されました。

米国に住んでいるものとして、本当に牛肉を食べるのは恐いですね。

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北海道新聞
「へたり牛」回収 米農務省、監視に甘さ 消費者軽視、強まる批判(02/20 07:23)
 【ポートランド19日枝川敏実】米国カリフォルニア州の食肉処理会社「ウエストランド食肉・ホールマーク食肉加工」が、食用が禁じられている「へたり牛」を出荷し、過去最大の牛肉回収を招いた問題で、米国内では、同社ばかりか、業界を監督する米農務省の消費者軽視ともいえる姿勢に批判が高まっている。

 へたり牛は歩行困難な症状を示し、牛海綿状脳症(BSE)感染が疑われている。農務省は食肉会社に対し、へたり牛の廃棄を義務づけているが、同社はそれを無視していた疑いが持たれ、過去二年間に出荷した牛肉約六万五千トンの回収を命じられた。動物保護団体が同社工場に作業員として潜入、ビデオ撮影して問題が発覚した。

 米食肉検査法は食肉会社に対し、同省の食肉検査員が工場内で牛や肉のチェックを行うよう定めている。今回、問題を起こした同社にも、検査員はいたが、CNNテレビは「農務省は食肉会社への監視を厳格に行ってこなかった。BSEの心配はないと言うが、信じられない」と、同省を痛烈に批判した。

 シカゴトリビューン紙などによると、検査員はどの工場でも慢性的に不足。検査員自身が牛を調べるのはまれで、現場からの報告書をチェックするだけで済ますケースが多い。農務省は現在の検査員数について、一九九二年と比べて二百五十人増の七千四百五十人とするが、「実態は退職者の補充がされず、千人分が空席になっている」(内部関係者)。

 全米規模の消費者団体「消費者同盟」のハロラン理事は「すでに牛肉の多くは消費されてしまい、農務省の回収命令は遅すぎる」と指摘。オレゴン州では、問題の牛肉が学校給食に使われ、大きな騒ぎになっている。今回、不正を告発した動物保護団体のウェイン・パレス代表は「農務省は農業関連業界の保護を重視し、消費者の方を向いていない」と非難している。

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私はジャーナリストの田中宇氏の「狂牛病とアメリカ」という文章を読んで以来、牛肉の購入をできるだけ控えるようになりました。とくに、ミンチは絶対に購入しないようにしています。

一部を引用します。


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2004年7月6日

業界に乗っ取られたアメリカの役所

 ニューヨークタイムスによると、農務省の広報担当責任者であるアリサ・ハリソンは、アン・ベネマン農務長官によって現職に任命される以前は、牛肉産業の業界団体である「全米牛肉協会」の広報担当部長をしていた。ハリソン女史は、牛肉生産者のために米政府による安全強化政策に抵抗したり、「アメリカには狂牛病は存在しない」と主張するプレス発表をおこなうことなどが仕事だった。

 ハリソン女史は、農務省に入ってからも「アメリカには狂牛病は存在しない」とする発表資料を作り続けたが、農務省に入ることで、彼女は自らの主張を「業界」の主張から「国家」の主張へと格上げすることに成功したことになる。

 このほか、ベネマン長官のもとで政策を立案している農務省の高官たちの中には、畜産や農業の業界団体の戦略家から転進してきた人が多い。たとえば長官の首席補佐官をつとめるデール・ムーアは全米牛肉協会の首席ロビイスト(政府に圧力をかける担当)だった。農務省は、業界に乗っ取られている感がある。ブッシュ政権は、選挙時に政治献金をもらう見返りに、業界の戦略家が官庁に入って業界寄りの政策を立案することを許したのだと思われる。

 こうした傾向は農務省だけの話ではない。電力自由化をめぐっては破綻したエンロンがホワイトハウスなどに対して大きな影響力を持っており、エンロンなど売電業界の主導で電力自由化が進められた結果、カリフォルニアなどで大規模停電が起きた。イラク戦争に際しても、チェイニー副大統領が以前経営していたハリバートン社や、共和党と結びつきの強いベクテル社など一部のインフラ整備会社が無競争で儲かる仕組みが作られている。

 業界と政府が癒着するのは、ある程度ならどこの国にもある話だ。日本でも農林水産省などは、消費者より生産者を重視しすぎていると批判されている。だがアメリカの場合、業界の侵入の仕方がもっと本格的だ。業界の戦略家が役所の要職に就き、直接政策を作ってしまう。

 これは「自由化」「規制緩和」の名目で1980年代のレーガン政権時代から徐々におこなわれてきた流れの究極形である。役所には、業界が悪いことをしないよう、国民に代わって監督する役割がある。自由化は「業界には自主規制する自浄能力があるので、役所の監督機能をある程度低下させた方が、経済活性化には良い」という理論で拡大されたが、今のアメリカの役所は業界に乗っ取られ、監督機能が低下しすぎている。

***

自由化政策によって市場原理を重んじるアメリカでは、不良品を回収する判断は業界に任される傾向が強く、肉が狂牛病感染していると分かっても、当局は業界に強制的に回収廃棄させる権限を持っていない。回収が業界の自主的な判断に任された結果、狂牛病の牛の肉やその他の部位が広く流通してしまった。

***

 本来、米農務省はへたり牛の食用流通を禁じるのではなく、へたり牛に対する狂牛病検査を義務づけるべきだったが、そうした展開にはならず、問題は政治的に解決されるかに見えた。ところが今年2月になって、昨年末にワシントン州で狂牛病の牛はへたり牛ではなかった、という証言が出てきた。これは、へたり牛でなくとも狂牛病になっていることがある、という実証例だった。農務省は「問題の牛はへたり牛だった」と発表したが、問題の牛を屠場まで運んだトラックの運転手、屠場の作業者と経営者が「牛は自力で歩いていた。へたり牛ではない」と証言した。

 さらに今年4月には、テキサス州で脳に障害があると観察されたへたり牛が検査なしで屠殺され、その肉が規制を無視して市場に流通していたことが報道で暴露された。当初、屠場の担当検査官はこの牛を検査した方が良いと考え、農務省傘下の研究所に送ったが、農務省の上級検査官が検査しなくても良いとする決定を下していた。そして、この上級検査官から現場の関係者に対し、へたり牛の肉が出荷されたことについて口外するなと示唆する電子メールが送られていたことまで暴露された。

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>業界の戦略家が役所の要職に就き、直接政策を作ってしまう。これは「自由化」「規制緩和」の名目で1980年代のレーガン政権時代から徐々におこなわれてきた流れの究極形である。

新自由主義によって政治が行われると、業界団体の利益を代表する者が国の政策を牛耳るようになるということですね。

非常に恐ろしいことです。

日本でも新自由主義を信奉する財界の代表である「経済財政諮問会議」や「規制改革会議」が単なる諮問機関としてではなく、実質的な政策決定機関として振る舞っているのは皆さんもご存知のとおりです。

規制改革会議は、健康保険が適用される診療と適用されない診療を併用する「混合診療」の全面解禁を主張しています。これは、外資を中心とした保険会社に利益を誘導するために他なりません。もし、「混合診療」となれば、国民には大きな経済的負担が襲いかかるのは間違いありません。

医療が裕福な者のためだけのものになるのです。

非常におかしなことではないでしょうか。

結局、こういう会議がいきすぎた格差社会やワーキングプアの問題をはじめ、日本社会荒廃の原因をつくっているのではないでしょうか?

「規制緩和」、「自由化」の名のもと、大企業が力を持ちすぎてしまい、その結果、国による「企業の監視」という国民のためにバランスをとる仕組みがなくなっているのではないでしょうか。

そして、その結果、多くの国民に様々な危険や負担が生じているのではないでしょうか。

日本国民は、はっきりと「経済財政諮問会議」や「規制改革会議」のような、財界に利益を誘導するためだけの集団を拒絶するべきだと思います。

コメント
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■新自由主義を克服するには

ダブルムーン様

面白い記事でしたのでこちらに書きます。

へたり牛の話題について

米国産の牛肉の問題は1995年くらいからあるとすると、ぼちぼち日本で人間に臨床症状が出ていてもおかしくないかもしれませんね。英国での例を考えると10万から100万人の人口で発症一人くらいの確率でしょうか。前線の医師は注意が必要でしょう。

実は米国での認知症の研究でこの話題を追った研究者が消されているという情報を聞いたことがあります。

ベンジャミン・フルフォード氏だけでなく、多極化を提唱する田中宇氏まで読んでおられるとは。

> 新自由主義に代わる新たな考え方やシステムを日本は必要としているのではないでしょうか。

西欧の中で反英米の流れは独仏や北欧などにもその答えはありますが、もう少し根源的なものにさかのぼって近代という時代を捉え、その中で、貨幣システム特に、金利について焦点をあて考えています。お金を預けたり貸したりする際の利子というのは現代では当たり前のようですが、中世まで遡るとこれは当たり前ではないです。これが今日の金融システムを育み、諸悪の根源だという主張があります。今日のような信用が無限増殖し、お金がお金を生むようなシステムでは、新自由主義もまた必然であり、お金を貸す際の利子をとる金融システムの変革なくて新自由主義の克服はないとするものです。

そこで経済学が苦手な私ではなく、「晴耕雨読」早雲氏のBlogを紹介します。記事を読んでいただきたいと思います。膨大な知識や、圧倒的な問題意識にささえられた「論文集」です。ここのコメント欄はレベルが高いです。
http://sun.ap.teacup.com/souun/

上の考え方には鳥肌が立ったのを覚えています。

すべて興味深いのですが、2つほど挙げると、
「近代システムの破壊について等」
http://sun.ap.teacup.com/souun/184.html#readmore
国際金融資本の原形についての歴史的考察です。

「「近代」は、アメリカ大陸の暴虐的収奪から始まり、覇権国家米国の没落で終焉する
http://sun.ap.teacup.com/souun/327.html#readmore

「そのとき」は次の米国大統領のときになるでしょう。近代を克服する実験的な考えを次の世代のために考えていく必用があります。


ya98 2008-02-20 21:50:23 [コメント記入欄を表示]
■ありがとうございます。

>ya98 様

大変興味深いサイトを教えて頂きましてありがとうございました。このサイトの中の

>少し話は変わるのですが、私は常々「これはひょっとしてサギか?」と感じていたことがあります。 我々は民主主義体制下で一人一票の投票権を与えられておりますが、
これは政治家を選出する場合のみであり、
経済界においては、企業のトップ人事を決定するのに決して一人一株ではない、ごく一握りの人間(財閥)が「投票権」を独占している、という仕組みです。そして経済界(財閥)の意向が政治家を左右できるので、資本主義体制の元では必然的に民主主義の力が削がれているのではないか、ということです。


ここの部分に共感いたします。現在の日本政府の動きを見ていると、政府は財界や米国の方しか見ていないのではないかとよく感じます。日本は民主主義国家のはずです。ところが、国民の利益はほとんど無視されていて、常にマスコミを使ったプロパガンダで国民をコントロールしようとしているのがよくわかります。資本主義と民主主義が相容れない部分をいかにしてうまく処理するのか、ここの部分が大事なように思われます。

今後ともよろしくお願いいたします。

ダブルムーン 2008-02-21 09:32:18 [コメント記入欄を表示]

天夜叉日記
http://ameblo.jp/showatti/entry-10074044561.html

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