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自民党は、当選予定者党と落選予定者党の2つの党に分裂しているようであり、民主・国新は双方に手を突っ込むべきです。
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投稿者 小沢内閣待望論 日時 2008 年 10 月 27 日 21:05:25: 4sIKljvd9SgGs
 

http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20081027-01-1301.html
「私が決めます」
2008年10月27日 The Commons
 解散について聞かれると麻生総理は決まって「私が決めます」と言う。解散権は総理にあり「私が決めます」と言う必要はない。「私が決めます」と言う総理は珍しい。解散と公定歩合について総理は嘘を言っても構わないとされているから、これまでの総理はたいてい「私の頭の中にはない」とか「考えていない」と表現してきた。そして「ない」と言いながら解散を断行した。
 
 解散をやる気もない総理が「ある」と言ったらおしまいである。言った途端に議員は走り出して止めようがなくなる。総理の意図とは関係なく解散せざるを得なくなる。だから総理は本当に解散を決意するまで決して「ある」とは言わない。ところが麻生総理は自民党総裁選の最中から解散を意識した発言を繰り返してきた。解散をするために選ばれる総理だからである。総理に就任した9月24日頃は臨時国会での冒頭解散を考えていたようだ。月刊誌にわざわざその事を吐露している。麻生総理は最初から「ある」と言った珍しい総理なのである。
 
 ところが総理就任後に自民党が行なった選挙調査を見て愕然とした。民主党に政権を奪われかねない結果が出ていた。当選が危ぶまれる議員の中からは選挙先送りの声が出て来た。敗色濃厚な戦いと知りながら選挙に打って出るべきか。迷っているところにニューヨーク証券市場の株価大暴落のニュースが飛び込んできた。世界金融危機の始まりである。ここは権力者の資質が問われる場面であった。
 
 私の経験から言って、突発的な危機に際してすぐに立ち上がり、あれこれ指示をするリーダーは信頼するに足らない。必ず間違いを犯す。危機に際してまずはじっと状況を見極め、一呼吸おいて指示を出すリーダーこそが信頼足りうる。その一瞬を我慢できない人物は臆病な性格でリーダーに向かない。今回の株価の暴落はアメリカの問題であり、日本の総理はじっとして危機の本質を見極めれば良かった。しかし選挙回避の口実が出来たと思ったのか、麻生総理はすぐさまこれに反応した。「危機に際して政治空白は許されない」と言って選挙先送りを決めた。少し前に与謝野経済財政担当大臣は「日本は蚊に食われた程度の影響だ」と言ったが、総理は「危機だ、危機だ」と騒ぎ出した。
 
 危機だから選挙を先送りすると言う理屈は実は成り立たない。与党にとって危機こそ選挙のチャンスである。選挙をするからと言って内閣が消滅する訳ではない。内閣は選挙中も機能し続ける。野党は演説するしか能がないが、与党は政府と組んで様々な対策を打ち出す事が出来る。産業界も国民も危機になれば政府の方を向いて対策をお願いする。誰も野党など相手にしない。それなのに経済対策が先だと言って選挙を先送りした。
 
 選挙より経済対策が先だと言うのにも首を傾げる。危機の本番はまだこれからである。今は金融商品という名のギャンブルに狂った人間が損をした段階で、それは自己責任で解決してもらうしかない。しかし額に汗して働いてきた人たちが被害を受けるのはこれからだ。その被害の程度がどれほどになり、何が最も有効な救済策かは一呼吸おいて作る方が良いものが出来る。慌てて作れば税金の無駄遣いになりかねない。危機の火元であるアメリカで新政権が始動するのは来年1月である。それなら日本もそれまでの間に選挙を済ませ、本格対応を取ろうと考えるのが筋道である。
 
 「世論調査で国民は解散よりも景気対策を望んでいる」と麻生総理は言った。しかし「解散」と「景気対策」を二者択一にするところに問題がある。二者択一にすれば誰だって「景気対策」を選ぶに決まっている。「景気対策」は自分の生活にプラスだが、「解散」はプラスになるのかマイナスになるのかが分からない。分からないものを選ぶ人間はいない。そもそも「解散」は政策課題ではない。「景気対策」と一緒に並べる方がおかしい。それを混同しているメディアは露骨に政権に協力しているか、頭が悪いかのどちらかである。総理は意味のない選択肢にしがみついている。
 
 結局、麻生総理が選挙を先送りした理由は、選挙で落選しそうな議員たちの悲鳴に動かされただけである。それがこれからも与党の中で通るだろうか。全くそうは思わない。わずか20名の弱小派閥のリーダーが今後も政権運営を行なおうとすれば、党内最大派閥と公明党の協力が絶対的に不可欠だ。その二つともが早期解散を求めている。さらに選挙に勝てる議員たちは既に走り出している。当選の可能性があるのは選挙運動を熱心にする候補者である。彼らは選挙がこれ以上先延ばしされたら怒り狂うだろう。当選して永田町に戻ってくるはずの議員の声を聞かずに政権運営も何もない。
 
 麻生総理が本気で選挙に勝とうと思うなら、落選が予想される議員の声など聞かず、むしろそんな議員は切り捨てて、差し替えを行なうべきなのだ。民主党の小沢代表は現在それを行なっている。厳しく査定され公認を取り消された候補者もいる。それに引き換え自民党の公認は大甘である。小泉チルドレンをはじめ落選候補がうじゃうじゃいる。そんな体たらくを棚上げし、選挙が危ないからと時期を先延ばしするようでは話にならない。勝つ努力もしないで勝とうとしているだけの話だ。
 
 戦いは状況が有利か不利かで始めるものではない。戦わなければならない大義があるから始める。しかし戦うからには必ず勝利を目指す。どんなに不利な状況でも勝利に向けて努力する。解散をするために戦うために選ばれた総理がその気概を見せないのはどういうことか。いまさら解散の時期を探るようでは「天命」が泣く。そして「私が決めます」などとは言わないことだ。それを言えば、自分の思い通りにならない状況が党内にあり、それに抗して突っ張っていると思われる。実際私は総理の思惑がどうであろうと別のところで解散の時期は決まると思っている。
(田中良紹)

 

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