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[AML 21878] 村岡到:追悼 上田耕一郎 対話したかった社会主義者
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投稿者 gataro 日時 2008 年 10 月 31 日 14:15:02: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://list.jca.apc.org/public/aml/2008-October/021358.html

[AML 21878] 村岡到:追悼 上田耕一郎 対話したかった社会主義者
村岡到 logos at nn.iij4u.or.jp
2008年 10月 31日 (金) 08:48:32 JST

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村岡到:追悼 上田耕一郎
 対話したかった社会主義者

 今朝、新聞で訃報を知ったので、一筆した。『もうひとつの世界へ』次号に掲載予定

 長く日本共産党の副委員長を務めていた上田耕一郎さんが死去した(享年八一)。

 私が現在の政治的立場を形成できた一つの大きな契機は、上田さんの『先進国革命の理論』(一九七三年、大月書店)を読んだおかげである。一九七八年春だった。当時、私は第四インターの機関紙「世界革命」の編集部に配属され、共産党を担当することになった。それまでは、それ以前に一〇年以上所属していた中核派の時期にも、第四インターでの三年間も下部活動家として、党の指導部が与える情報の受け手にすぎなかったが、今度は機関紙に共産党について自分がものを書く位置に立つことになった。そこで、初めて共産党の理論を直接に自分で調べなくてはいけなくなり、編集部の階下の書棚に並んでいたこの著作を手にすることになった。私を第四インターに導いてくれた、同派切っての理論家織田進の蔵書だった。

 一読して一驚した。そこには、それまで与えられていた「共産党像」とはまったく異なる世界が展開されていた。「世界革命」の言葉が書かれ、現代における哲学の根本に虐げられた人の貧困を据える必要があると説かれていた。新左翼世界では、共産党を「一国社会主義」として断罪することが大前提であったし、部落問題を初め底辺労働者に敵対しているとされていた。以後、私は自分の頭で共産党の文献をよく読み、その上で批判することが必要だと考えるようになった。その結果、私が到達したのは「共産党との内在的対話」「社共(社会党と共産党)・新左翼の共同行動」の提起であった。

 残念ながら、「共産党との対話」はなおまともには実現していない。だが、端緒は切り開かれた。もう時効だろうから記すが、私のこの提起に対して「世界革命」紙に投稿を寄せた党員の妻が新日本出版社に勤務していて、同僚に、今は新党日本の衆議院候補になった有田芳生さんがいた。その人が同席して有田さんと出会うことになった。それで、有田さんを通じて共産党内の動向をいろいろ教えてもらった。彼は上田さんにも近く、上田さんは、当時私が発行していた「稲妻」なる小紙をファイリングしてよく読んでいたことも知った(私は上田さんには「稲妻」や私の著作を送付し続けた)。

 私は上田さんには直接は二度すれ違っただけである。二〇〇〇年に開かれた、社会党副委員長も務めた高沢寅男さんの追悼集会で、堤清二(=辻井喬)氏と同じテーブルに着席していた上田さんに「いつかお会いできませんか」と声を掛けた。「いやー、まだ」というような曖昧な返事が返ってきただけであった。この三人は、敗戦直後の東大で学生運動の仲間で、その会でも上田さんは高沢さんの五月祭をめぐるエピソードを聞かせてくれた。

 上田さんからは、たまに年賀状が舞い込むことがあった。私が三年前に『もうひとつの世界へ』を創刊する時期には、年賀状に「実にエネルギッシュな活動ですね」と書かれていた。現役を引退したときには、挨拶が届いてビックリした。

 一昨年夏、沖縄県知事選挙をめぐって何としても共産党が糸数慶子さん支持の立場に立ってほしいと思い、上田さんに初めて電話した。私が「村岡到です」と伝えたら、電話に出た夫人が、「いつも本を送っていただく村岡さんですね」と応じ、「主人はいま入院中ですが、お話は伝えます」と答えた。ご夫婦で村岡について会話することがあるのだろうと知ることができ、とてもうれしかった。

 一度はまともに対話・討論できる機会が訪れることをいつも期待していたが、果たせないことになってしまった。ご冥福を祈ります。

二〇〇八年一〇月三〇日 没 八一歳


 

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