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トイレットペーパーより軽い命(天木直人のブログ)
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投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 6 月 13 日 11:42:24: twUjz/PjYItws
 

http://www.amakiblog.com/archives/2008/06/13/#000930

2008年06月13日
 トイレットペーパーより軽い命


  13日の読売新聞のテレビ番組の解説記事「セリフ考」を読んでいて、またひとつ教えてもらった。

  7月8日午後9時から日本テレビ系で「あの日、僕らの命はトイレットペーパーより軽かった」という題名の戦争ドラマが放映されるという。

  オーストラリアの収容所で実際に起きた集団脱走事件を題材にしたドラマであるという。

  それを読んですぐにぴんと来た。カウラ大脱走の事であると。

  私は93年に豪州大使館に勤務するまで、この事件の事を知らなかった。

  シドニーの西方300キロほどのところにカウラ市がある。そこにあった捕虜収容所で44.8.5未明に日本人兵1200名の大脱走事件が起きた。脱走は失敗し231名の兵士が自決した。

  のちにカウラ市民と退役軍人が日本人墓地を造って弔い、それに感謝した日本政府がそこに桜並木の日本庭園を造り、以来毎年日豪共同で墓参をし、戦争の惨禍を繰り返さない事を誓ってきた。

  そのカウラ大脱走事件の裏で、このような実話があった事をこの記事で知った。

  脱走を最後に決定する時、捕虜収容所のトイレットペーパーに○×を記入して投票で決めたという。

  「生きて虜囚の辱めを受けず」という軍隊教育に忠実だった一部の捕虜が呼びかけて、その投票は行われた。

  圧倒的多数が○をつけた中で、主人公を演じる大泉洋は×をつける。

  そして「生きたい」との思いを押し殺し、○を投じた戦友たちに、切々と訴える。

  「僕は誰も殺したくないし、自分も生きたい」

  「大切な誰かを守ろうとして必死に戦ったから捕虜になったんだ・・・そうだろう!(捕虜になることは決して恥ずかしいことなんかではない!)」

  そのテレビ解説を書いた清岡央氏は言う

  「・・・戦時下で、国の建前に異を唱えることはいかに勇気が必要か。現代でも、『KY(空気がよめない)』という言葉がはやるのは、日本人の気質が、当時と変わっていないからではないか・・・」

  心に鋭く迫る言葉だ。

  人間が生きていく上で、譲れないものがあるとしたら、それは自分の命を大切にする事ではないか。それはとりもなおさず、他人の命をも大切にすることだ。

  人の命がトイレットペーパーのように軽く扱われていた時代がかつては確かにあった。

  その反省の上に戦後の日本が出来上がったはずだ。

  それがどうだろう。今日の日本の政治は人命をあまりにも軽視してはいないか。人の尊厳を軽んじてはいないか。

  何も出来ない一人一人であっても譲れないものはある。声をあげなければいけない時はある。

  

 

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