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最後までかみ合わなかった日米の対北朝鮮外交(その1)(天木直人のブログ)
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投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 6 月 20 日 18:31:48: twUjz/PjYItws
 

http://www.amakiblog.com/archives/2008/06/20/#000948

2008年06月20日
 最後までかみ合わなかった日米の対北朝鮮外交(その1)

  ライス国務長官は18日、ワシントンのヘリテージ財団での講演で、北朝鮮のテロ支援国家指定解除というブッシュ政権の方針を明らかにした。

  対北朝鮮外交をめぐる壮大な日米両国の立場の食い違いの、劇的な終了宣言である。

  ブッシュ政権が北朝鮮をテロ支援国リストから外すことは、ライス長官の名代であるヒル次官補から日本側はそれとなく聞かされていたに違いない。

  しかしライス国務長官が日本の外務大臣に直接明言した事はなかった。

  それをライス長官はワシントンの講演という形で発表した。

  そしてライス長官は来週来日し、事後通報の形で日本の首相や外相に引導を渡すのだ。

  日本政府の立場を一顧だにせず、最後まで日本の面目をつぶし続けた米国の対北朝鮮外交を象徴する幕切れである。

  私は、国益という美名をかざした権力者に翻弄されたあげく、最後は、「死んだものは帰ってこない」と、突き放されることになる拉致被害者家族がかわいそうでならない。

  その心情を14日のブログで書いた。

  7年前の突然の訪朝とピョンヤン宣言が、国交正常化に名を借りた、外務官僚の功名心と歴史に名を残したい小泉元首相の野心の所産でしかなかった事も述べた。

  更に言えば、国交正常化を最優先する左翼イデオロギストたちが、拉致や日本人妻の帰還問題に一切口をつぐみ、靖国参拝を強行するような小泉元首相が北朝鮮との国交正常化を行う事を絶賛する、その違和感についても指摘した。

  それらについては書くべきことは山ほどあるがここで繰り返さない。

  ここでは、日米の対北朝鮮外交の食い違いに焦点を当てて、過去7年を振り返ってみたい。

 7年前の突然の訪朝と国交正常化宣言は、一人の幹部官僚が、記録も残さず、省内の十分な決裁手続きを経ることなく、おまけに米国側への通報も、了解もないままに、小泉元首相と行った異形な外交であった。

 あの時は小泉元首相も、外務省も、核問題などは二の次で、もっぱら拉致問題をどう解決するかであった。

 そして一部の拉致被害者の生還と引き換えに、国交正常化と経済援助を約束した。

 それがピョンヤン宣言の正体であった。

 本来ならばこれでめでたし、めでたし、であった。

 その意味で、「約束を破ったのは日本だ」と非難する北朝鮮の言い分は正しい。

 ところが小泉元首相と外務省には大きな誤算があった。

 一つは拉致被害者とその家族に対する同情から起きた世論の強い反発である。

 もう一つは、北朝鮮が核を保有している事を知っている米国が、たった一枚の紙切れ上の口約束だけを信じて国交正常化を進めようとした日本に、待ったをかけた事である。

 ここから拉致問題の二国間交渉が始まり、

 核問題に対する6カ国協議が始まった。

 6カ国協議は、北朝鮮との二国間協議の交渉でだまされた米国が、その轍を踏まないように、他の関係主要国を北朝鮮との交渉の場に引きずりだし、団結して北朝鮮に圧力をかけようとした米国の戦略から生まれたものであった。

 日本外交の最初の失敗は、この米国の6カ国協議に賛同し、おまけに拉致問題までその場で話し合おうとしたことである。

 すなわち6カ国協議では、一方において核問題では何の権限も影響力もない日本が、北朝鮮の核放棄を強硬に迫って北朝鮮を硬化させ、他方において、本来ならば二国間で厳しく迫るべき拉致被害者の救済問題を多国間協議の議題としたため、拉致問題に関する関心度や立場がそれぞれに異なる6カ国の間で、歩調が進まず、挙句の果ては、日本が「6カ国協議の足を引っ張るな」という批判におびえることになった。(続く)

 

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