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僕は歩兵でいい(非国民通信)【一人一人の選択の集積の結果として今がある;何を当たり前として生きるか】
http://www.asyura2.com/08/senkyo52/msg/585.html
投稿者 sunflowers 日時 2008 年 8 月 17 日 11:47:39: ckO5KdhvfhXzc
 

http://blog.goo.ne.jp/rebellion_2006/e/89e377a7599c812da83b579c34ead5cdより転載。

僕は歩兵でいい

 VDT連続操作の場合1時間までとし、1時間連続操作した場合、当該業務において少なくとも10分間の休止時間を設ける。

 ......と、私の雇用契約書には明記されています。厚生労働省が示したガイドラインと大差ないので、たぶんどこの職場も規則としては同じ様なものでしょう。そして言うまでもなく、このガイドラインは守られていません。まぁ工夫して自分なりにサボるなどして保身に努めるわけですが、この辺はどこの職場でも似たようなものでしょう。では、この規定が反故にされているのはどうして?

 勿論、全ての職場で反故にされているわけではありません。中には例外的に、ガイドラインが適正に運用されている職場もあるでしょう。そこで労働基準を遵守している職場と、それを反故にしている職場があった場合、我々の社会はどんな反応を見せてきたでしょうか。そう、労働基準を守っている職場を「怠けている」などと言って声高に非難し、労働基準に違反する職場を「当たり前」と呼んできたわけです。こうした国民の声が反映された結果として、今の労働環境があります。

 有権者の声が反映されないからこうなったのではなく、反映されたからこうなったのだと、そう考えてみる必要があります。とりわけ労働に関してはそうです。職業に貴賎はないとばかりに社会的に尊敬されていない職種に対してもホワイトカラーと同等の給与を支払ったり(参考http://blog.goo.ne.jp/rebellion_2006/e/1aaecca35bdf065579663b5b6efdc5a2)、上で述べたように労働基準を遵守したりすれば、それこそ非難囂々ですから。あるいは賃金の上昇や雇用の保障に対してさえ非難の声は無視できないほど大きい、その非難は御用学者からではなく下からも、労働者層、とりわけ貧困層からも根強く存在し、決して無視されることなく反映されていると言うべきでしょう。国民の望んだ方向に世の中は動いています。

 ところが、望んだ方向に世の中が動いているのに不満顔の人も少なくありません。これはどうしてでしょうか? 自分が何を望んでいるのか、自分の望んだ結果が反映されたらどうなるのか、その因果関係が理解できていないこともあるでしょう(参考http://blog.goo.ne.jp/rebellion_2006/e/ece8dc6ef84eb476bfd23c258d78bac9)。他には? 自分達の願望が社会を動かしていることに気付いていないからでしょうか。その自覚がないから、自分には責任がないつもりでいられる、いつまでも被害者気取りで妄想に浸っていられるのかも知れません。

 あるいは、その人の世界観にも左右されるのでしょうか。住民なり有権者なりが社会を形作っていくものという発想が根底にあるのか、それとも英雄的な指導者が現れて世の中の悪を「改革」していくものと考えているのか、そこで別れるところもあるでしょう(参考http://yy31.kakiko.com/test/read.cgi/x51pace/1140156221/833-834%A1%A1)。前者であれば、社会的な不満の解決のために、有権者自身が変わっていくことを必要とし、それを要求します。一方で後者はどうでしょうか? 世の中に問題があるのは自分達の責任ではなく、どこかに悪い奴がいるから、ならば悪い奴を退治してくれる正義のヒーローの訪れを待ち望むしかない……

 勧善懲悪のごとき世界観を持ってしまう原因にもいくつかありそうです。一つは素朴さから、娯楽作品と同じ世界観から抜け出せていないケースでしょうか。とにかく悪い奴がいるから問題がある、その悪い奴を正義のヒーローが退治することで問題が解決する、そう信じたまま齢を重ねているケースです。もう一つは、自分がその社会の一員であるという自覚に乏しく、あたかも観客であるかのごとき錯覚に陥っているケースですね。政治や自身の境遇に失望した、それでいてプライドの高いタイプはこうなります。

 この場合、そこで起こっていることが正しくないと感じているものの、自身が問題の当事者であるという意識がなく、自分に罪や責任はない、自分とは違う誰かの「悪」が問題の根源だと考えるわけです。評論家の視点、神の視点でもありますね。ただ原因となる「悪」をどうにかしたくとも、現実の自分は評論家でもなければ神でもない、罵ることは出来ても実際に手を下すことは出来ません。そこで彼らは自分に変わって「悪」に罰を下してくれる執行者を待望するのです。

 その社会を構成する人間が変わっていくことで社会も変わっていくと考えるか、それとも正義のヒーローによってしか救済されないと信じるか、それ次第で通じる言葉と通じない言葉が出てきます。自身の境遇に恨み言を繰り返す人がいたとして、「ではなぜ何も行動しないのか」と問われたとき、逆ギレとしか呼びようのない反応を見せた挙句、自己正当化に終始する人がいるわけですが、これはいったいなぜでしょうか?

 ここで、社会が変わるのは主権者たる国民の選択によってではなく正義のヒーローの剣によってであると考える人は、とんでもない無理難題を突きつけられた気分に陥るはずです。社会を変えるのは選ばれた救世主の役目、そんなことが自分に出来るはずがない、出来るはずがないことを要求されている! そうしたいけれど出来ないから、今を堪え忍んでいるのに! 奴らは出来るはずがないことを要求しておきながら、それをしないことを非難している、奴らは社会の犠牲者である我々に責任を押しつけようとしているのだ!と。かくして被害妄想が直ちに創造されるのです。彼らは行動することを不可能(=自分達の仕事ではない)と信じており、行動を求められることを無理な要求、責任の転嫁と感じるわけですね。

 実際は出来るはずがないことであるにもかかわらず「どうして○○しないのか」などと言われれば誰でも腹立たしく思うものです。そして彼らなりに(それはしばしば見当外れではあるのですが)世のためを考えている、ただ自分達ではそれをどうにかすることは出来ないと感じているところに、こうした不可能(と感じられている)提案をされたとしたらどうなるでしょうか? 「悪い奴がいるから」「救世主が到来していないから」、不満の原因はそこにある(=自分にはなく、自分は純然たる被害者)と信じている人にとって「どうして行動しないのか」という問いは、どうやら他人の咎を被害者たる自分に押しつける自己責任論であるかのごとく感じるようです。まぁ愚かさの故なんでしょうが。

 実際のところ、そんな大それたことは誰も要求していません。不可能である以前に、無意味ですから。英雄となって「悪い奴」をやっつける役割を果たせと、「一人で」「即座に」自分の不満を解決しろと、そんな要求をしているわけでもなければ、それを果たさないことを非難しているわけでもありません。ここは勧善懲悪の舞台ではなく、現実に必要とされているのはそんな行動ではないのですから。まずは第一歩として考え方を変えるだけでいいのです。英雄になって悪い奴をやっつけようとする努力など、空に向かってパンチを繰り返すようなものに過ぎません。

 結果的には一党独裁が続いているとは言え、それでも軍事独裁政権のようなやり方が、すなわち力ずくで住民や労働者を脅しつけて一方的に上の命令に従わせる方法論が通用するものでもありません。権力がその暴威を奮うためには、世論の後押しや共感―――あるいは抑圧される少数派の声を世論が黙殺すること―――を必要とします。そのために権力は国民にささやきかけますし、ささやきに国民が賛同した結果として世の中が動いてきたわけです。そこに「悪い奴」はいたかもしれませんが、追従してきたのは国民です。

 若年層や貧困層が割を食ってきた一方で、今尚こうした割を食わされた階層ほど政府与党への支持が強い傾向にあります。これが逆に、自分に割を食わせる政策及び政党は支持しない、自分達に利のある方を選択していたら、話は違ったはずです(まぁ、自分にとっての「利」とは自身の労働環境や生活環境の改善よりも、虚栄心を満たしてくれる方にあるようでもありますが:参考http://blog.goo.ne.jp/rebellion_2006/e/ab2f18fa23e1a258b6d71f8212a09a66)。世の中が変わるためには、まず国民が、自分自身が変わらなければならない、今の権力を支えてきたのは誰かを知る必要があります。世の中は黒幕の暗躍やヒーローの活躍で変わるのではなく、一人一人の選択が積み重なった結果、国民の「当たり前」が積み重なった結果として変わるのです。  

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