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麻生政権 @ 「政と官」癒着の構造 (植草一秀の『知られざる真実』)
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投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 10 月 03 日 10:56:31: twUjz/PjYItws
 

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-4007.html

2008年10月 3日 (金)
麻生政権@「政と官」癒着の構造


「政官業外電=悪徳ペンタゴン」=「利権互助会」が利権を死守するため、政権交代阻止に向けて、総力を注いでいる。攻撃の対象は民主党である。次期総選挙を想定する場合、小沢一郎氏が民主党代表として陣頭指揮を執り、民主党が結束して選挙戦に臨むことが与党にとって最大の脅威になる。自民党は小沢一郎代表の求心力を低下させるための工作活動を仕掛け続けてきた。


昨年の福田政権下での大連立構想は、民主党が受け入れれば、脅威を取り込むことができ、民主党が大連立提案を拒否すれば、小沢氏の求心力を低下させることができた。小沢氏の影響力を低下させるための謀略であった可能性が高い。


日銀総裁人事では、福田政権の最後の提案であった渡辺博史氏元財務省財務官の副総裁起用案は、自民党が民主党内の工作を進め、民主党の国会同意人事検討委員会の了解を取り付けつつ、他方、小沢代表が財務省からの天下りに反対の意向を有しているとの感触をつかみ、小沢代表の影響力を排除する謀略として実行された可能性が高い。


NHKが単独インタビューの形態で小沢一郎氏を日曜討論に出演させ、渡辺氏人事案に反対の意向を語らせる一方で、民放では、テレビ朝日「サンデープロジェクト」が鳩山由紀夫民主党幹事長から渡辺氏人事容認と受け取れる言質を引き出した。小沢氏のNHKでの発言が民主党決定で否定されれば、小沢氏の影響力を排除できるとの謀略が画策されたものと考えられる。


複数候補による民主党代表選をメディアが執拗に誘導しようとしたのは、民主党代表選挙報道を通じて、小沢氏に対するネガティブ・キャンペーンを大々的に展開するためだった。対立候補が立候補すれば、必ず小沢氏批判と受け取れる発言を行う。報道は発言を針小棒大に報道し、小沢氏のイメージを徹底的に低下させようと待ち構えていた。また、財源問題、安全保障問題での党内対立を際立たせることが目的だった。


小沢代表の政治資金管理団体が不動産を所有していた問題も、小沢氏攻撃の材料として利用されている。新しい政治資金規正法では不動産の取得について規定が設けられたが、従来の法律には規定が存在していない。政治資金管理団体の不動産保有はまったく法的問題がないが、自民党は今後もこの問題を蒸し返す可能性がある。


すべての事項は、自民党が、小沢一郎氏が求心力を維持した民主党を心底恐れていることの表れである。政治権力に支配され、かつ迎合しているテレビメディアは、小沢氏のイメージを引き下げることに必死である。次の総理にふさわしいのは麻生氏か小沢氏かと質問すれば、就任直後の麻生氏の数字が高いのは当たり前である。この数字を引き合いに出して、「国民人気の低い小沢一郎氏」のプロパガンダを懸命に流布している。


10月1日付記事「麻生首相代表質問VS小沢代表所信表明演説」に記述したように、自民党が総選挙日程を先送りする意思を固めたのは、自民党による選挙区調査で自民惨敗の予想を得たからだ。自民党は60年余にわたり、日本の政治権力を欲しいままにしてきたが、いよいよ退場の時を迎えつつある。断末魔の叫びをあげている。


自民党が急速に支持を失いつつある背景を示すのが、「政官業外電=悪徳ペンタゴン」=「利権互助会」である。かつての自民党も本質は変わらなかったが、一部に「あいまいさ」を残していた。「自営業者」、「農林漁業従事者」、「大企業従業員」、「地方名士および土木建設業者」に利権の一部を配分し、自民党支持者として取り込んでいた。


しかし、小泉政権は「あいまいさ」をすべて除去し、「官業外電」の利権と自民党が直結する政治を実行した。「外」=「外国資本」を利権集団に明確に組み込んだのは小泉政権である。「外」に重心を強くシフトさせ過ぎた部分が「売国政策」として表面化した。


「電」=マスメディアを完全支配したのも、小泉政権だった。テレビメディアから正論を主張する言論人はほとんど排除された。とりわけ「NHKの偏向」は顕著になっている。政権交代が実現した場合、「NHKの解体的な抜本改革」が最優先課題のひとつに位置付けられなければならない。


小沢一郎代表が10月1日に衆議院本会議の代表質問を行い、民主党政権の所信を表明したが、民主党は「政官業外電の利権互助会」に正面から対峙する姿勢を鮮明に示した。経済活動の結果得られる果実は、「資本」と「労働」に分配される。「資本」に有利な政策は必然的に「労働」には不利なものになる。自民党政権は「大資本」の側に立つ政策を実行してきたが、民主党は明確に「働く国民」の利益重視のスタンスを採用した。


「労働」の利益のみを追求し、企業が全滅すれば「働く国民」も共倒れになる。「企業」と「労働」は共存しなければならないが、小泉政権以来の自民党政権は「資本」の利益だけを追求したと言って間違いない。


「弱肉強食奨励」の「市場原理主義」は「セーフティーネット破壊」の原動力でもあった。年金・医療・介護の社会保障、高齢者、障害者、子育て世帯、一般労働者、農林漁業従事者、中小企業、に対するセーフティーネットが破壊され、国民生活が根底から揺らいでいる。民主党の政権公約は「一般国民の生活を防衛することが政治の役割である」との政治理念を、具体的政策に形を変えて示したものである。


「大資本」、「外資」、「権力と癒着したマスメディア」の利害の対極に位置するのが「一般国民」の利害であり、政治の対立軸がこれほど鮮明に、明確に示されたことはかつてなかったと言ってよい。


麻生政権は「官」とも「利権互助会」で結合している。


その明白な証左が三つ明らかになっている。


第一は「日本政策金融公庫」が「天下りパラダイス」として発足したこと。


第二は「日本政策投資銀行」、「国際協力銀行」が「天下りパラダイス」として発足したこと。


第三は霞が関省庁が自民党の出先機関と化している動かぬ証拠が明らかになったことだ。


「日本政策金融公庫」は取締役22名のうち、11名が霞が関天下り官僚である。財務省元次官の細川興一氏、元財務官渡辺博史氏が副総裁に就任した。統合された各機関のプロパー職員出身の取締役は22名のうち6名にすぎない。


日本政策投資銀行、国際協力銀行についても、まったく同様だ。トップの総裁には民間人を起用しているが、実質的な権限は財務省天下り官僚の副総裁が握る。自民党総裁選で「霞が関をぶっ壊す」と、遠吠えのように叫んだ候補者がいたが、自民党は「特権官僚の天下り利権」を排除する考えをまったく持ち合わせていないことが、事実によって明らかにされた。


麻生政権が「官僚利権の排除」、「霞が関の無駄を排除したうえでの国民負担増加策検討」を主張するなら、まず、財務省から「日本政策金融公庫」、「日本政策投資銀行」、「国際協力銀行」への天下りを全面的に排除するべきだ。この三つの公的機関は「財務省の天下り御三家」なのである。民営化されれば、ますます国会の監視が届きにくくなる。財務省はJT(日本たばこ産業株式会社)においても、国民資産を利権の源として「天下り利権」を確保し続けている。


もうひとつの重大な問題は、野党から霞が関省庁への資料請求について、自民党が各省庁に対し、事前に自民党の国会対策委員会に相談せよとの要請をし、各省庁がその要請に従っていた事実だ。


三権分立に反する、重大な問題である。


国家公務員法は次の規定を置いている。


(政治的行為の制限)


第百二条  職員は、政党又は政治的目的のために、寄附金その他の利益を求め、若しくは受領し、又は何らの方法を以てするを問わず、これらの行為に関与し、あるいは選挙権の行使を除く外、人事院規則で定める政治的行為をしてはならない。


野党からの資料請求に対する対応を、与党に事前相談するのは、国家公務員法の「政治的行為の制限」規定に明白に違反する行為であると考えられる。日本国憲法にも抵触すると考えられる自民党の行動は、国会で厳しく追及されなければならない。


私が大蔵省財政金融研究所で研究官として勤務した1985年から87年にかけて、当時の中曽根政権が「売上税」を導入を国会にはかった。自民党が「売上税」導入の方針を決め、内閣が方針を閣議決定して、大蔵省は内閣の指揮の下で準備作業に取り組む。これが正しい手順である。


しかし、実際には自民党が発行した自民党と記載のある「売上税Q&A」と題するマニュアル本を、閣議決定よりもはるかに早い段階で執筆、制作したのは大蔵省だった。私の直属の上司は、「このような行動は憲法違反であるので、決して口外しないように」と私に注意した。上司の人物を特定することもできる。


霞が関と自民党は一体となって行動していたのだが、大蔵省官僚が明言したように、これは明らかに「憲法違反」である。


「政官業外電のペンタゴン」が癒着して、一般国民を不幸にする政治を一掃しなければならない。多くの国民が自分たちが粗末に扱われ、不幸にさせられているのに、自民党を支持している。国民は目を覚まさなければならない。目を覚まし、現実を直視すれば、何をすべきかが見えてくる。政治を国民の手に取り戻さなければならない。「官僚がすべてを仕切り、官僚の利権を温存する政治」が国民を不幸にしている。


政権交代を勝ち取り、「国民を幸福にする政治」を実現しなければならない。

 

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