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英『ビッグイシュー』最高経営責任者に聞く サッチャー「社会などというものは存在しない」→社会が崩壊し、小泉政治と類似
http://www.asyura2.com/08/senkyo54/msg/389.html
投稿者 ブッダの弟子 日時 2008 年 10 月 04 日 16:42:02: WrVq5GKL9DWTY
 

JANJAN
全文
http://www.news.janjan.jp/media/0809/0809190624/1.php


 ホームレスの自立を支援する雑誌「ビッグイシュー日本版」が今年9月、創刊5周年を迎えた。その記念イベントに合わせて来日した英国のビッグイシュー最高経営責任者イアン・マッカーサー氏に、英国でのビッグイシューの経営、ホームレスや若者をめぐる社会状況などを聞いた。

――ヴァージンやブリティッシュ・ペトロリアムといった一流企業でキャリアを築いてこれらたイアンさんが、社会的企業であるビッグイシューで働こうと決めたのはなぜですか。

 確かにビッグイシューは社会的企業(ソーシャル・エンタープライズ)ですが、私は、事業は事業、ビジネスはビジネスであると考えています。社会的企業も、通常のビジネスと同様の原則にのっとって経営すべきです。収益をあげ、その利益を活用することが大切なのです。損失を出し続けて事業を継続できなくなったのでは意味がありません。

――ビッグイシューの特殊性をどうとらえていますか。薬物中毒や肉体的・精神的トラウマといったさまざまな問題を抱えている人々をビジネスパートナーとして一緒に働くという点は、通常のビジネスと大きく異なると思うのですが。

 ビジネスという点では同じです。ビジネスは、効率的かつ効果的に経営し、収益をあげなければならない。私はここ(ビッグイシュー)も、音楽業界・石油業界と同様に経営しています。

 まず、人材を確保する。彼らが目標を達成できるように助力する。折を見て話し合い、彼らが正しい方向へ進んでいるかどうかを確認する。ビジネスとして大切なのは、前線に立っている販売者たちです。ですから、販売者たちにとって何がベストかということを常に考えています。販売者にとってベストなことは、ビジネスにとってベストなことでもあるわけですから。

 販売流通部門は、小さな町でもビッグイシューを販売できるようにするため、何台か車両を購入しました。それによって英国全土にビッグイシューという雑誌を浸透させることができた。チャリティではないのですから、満足感を得るためには、お金を稼がなければなりません。

――有限会社ビッグイシュー日本代表の佐野さんについて、思いやりのある人と評されました。しかし、思いやりとビジネスを結びつけて考える人はあまりいないと思います。

 ホームレスのことを気にかけているという人は、大勢います。やさしい(ソフトな)こころをもっている人はたくさんいる。しかし、ビジネスには頭、ハードヘッドも必要ですからね。そうでなければ前進できない。思いやりも必要ですが、それだけならチャリティでよいのですから。

 私たちは、社会的企業も(普通の企業と同様)、収益をあげる経営が可能だということを示さなければならない。この数年間でビッグイシューの売上は、英国内で25%も伸びました。

――それはすごい!

 雑誌の質を良くしたからです。また、販売者との連携を強めました。そうする必要があったのです。それが私がやりたいことでした。より多くの雑誌が売れれば、販売者の収入も多くなる。これは私がよくいうことなのですが、英国には文字通り何千というホームレス支援組織があります。すべてチャリティ(慈善団体)です。ビッグイシューは、販売者にまともな収入手段を提供する唯一の組織なのです。他の団体はすべて、彼らに寝場所や靴を与えるだけ。しかしそれでは、彼らは路上生活から抜け出すことができません。

 私たちは、彼らに仕事を、チャンスを与える。彼らは仕事を得、朝起きて、雑誌を売って収入を得ることで、自尊心が芽生え、己を律することができるようになる。私たちは彼らを立ち上がらせることができるのです。

――日本では近年、通り魔事件などの凶悪犯罪が続発しています。背景として、小泉内閣の新自由主義的改革が影響しているのではないかと感じています。英国では80年代にサッチャー首相が同様の改革を推し進めました。その影響は、英国の若者や労働者にどう響いたと思いますか。

 彼女は「社会」という考えを排除してしまったと思います。彼女は、「社会などというものは存在しない」と言明したほどです。

――ずいぶんショッキングなコメントですね。

 ええ。とても衝撃的でした。残念ながら、そうした考え方、つまり自分さえよければすべてよしという悪しき個人主義が、社会に広まってしまったと思います。その結果、英国社会というものが壊れてしまったといってもよいくらいだと感じています。英国は、飲酒、暴力、疎外など、若者に関わる多くの問題を抱えています。

 また、これは個人的に感じていることですが、英国では、スピリチュアリティが失われてしまっています。いわゆる宗教のことをいっているのではありません。こころを大切にするというのでしょうか。とにかく、ほんとうのスピリチュアリティが欠けていて、消費主義、物質主義が蔓延しています。過剰に消費主義にとりつかれていると思います。どんな服やバッグを持つべきかを気にするよりも、自分の頭や心(ソウル)の中で何か起こっているのかをもっと気にかけるべきだ、というのが私の意見です。

 良い仕事や高い給料、社会的地位を得なければというプレッシャーがきつく、ペースの速い現代社会で、人々は心にぽっかり穴が開いたような気がしている。何かが欠けていて、そのことには気づいているから、その穴を埋めようとして、新しい服や車を買う。しかし、それはつかの間の慰めに過ぎない。だからまた惨めな気持ちになってしまう。

 そうした空虚感を克服する唯一の方法は、私心をなくして他の人々のことを考えること。利己的であることをやめ、自分に何ができるのかを考える。もっと大きな世界に思いを馳せることではないでしょうか。

――英国のホームレスに特徴的な問題は何ですか。

 ドラッグの問題が深刻です。販売者の多くが、コカインなどのハードドラッグを使用している。そうした人々は、子供のころに肉体的・性的虐待を受けていて、その痛みを和らげようとして薬物を使っているのかもしれません。薬物とアルコール濫用の問題は英国社会全体を蝕んでいます。

 ビッグイシューの販売者には、子供のころの虐待が原因で精神的な問題を抱えている人々が多くいます。ドイツやオランダといったヨーロッパの諸外国と比較しても、英国ではこの問題がより深刻だというのが私の印象です。そのため、ビッグイシューでは、販売者が通えるリハビリ施設にお金を出すなどしています。

 英国には、物乞いの問題があります。物乞いをするほうが、ビッグイシューを売るより稼ぎがよい場合もあります。雑誌を仕入れなくてよいわけですから。

 物乞いは、ただ地面に座って手を差し出しているだけで、販売者より多くを稼げる。問題は、いったんそうした生活を始めると、その生活が長期化してしまいがちなことです。路上というのは、住むには危険な場所です。私たちは、物乞いに施しをしないよう呼びかけています。彼らのためにならないからです。施しは、彼らを路上に留めさせてしまうのです。

 物乞い生活をしているときの様子はひどいものです。でも雑誌を売り始めるとすぐに生き生きとしてきます。人々と目を合わせられるようになり、きれいな格好をするようになって、再び社会参加を果たす。

 物乞いがビッグイシューの販売者になりたいと私たちのところにくるのは、彼らにとってはひじょうに大きなステップでしょう。彼らは社会復帰に関して不安を抱きつつも、もう一度社会で何らかの役割を果たしたいと望んでいる。これは、私たちにとっても大事なことです。だからこそ、私たちは、自分でお金を稼ぐ機会があるということ彼らに示し続けていきたいと思っています。

――ビッグイシューの経営は、現在とても順調だということですが、成功の秘訣を教えてください。

 より活気ある面白い誌面を作るようにしました。私は、ビッグイシューは、若者から高齢者までの幅広い年齢層にアピールする大衆誌であってほしいと思っています。そのためには、そういう人たちが読みたいと思うような魅力的な記事が必要です。販売者が気の毒だから買うというのではなく、楽しい雑誌だから、買うというようにしなければなりません。

――日本ではビッグイシューの認知度はまだそれほど高いとはいえないと思います。英国では、ビッグイシューの販売者は、社会に受け入れられていますか。

 英国では、もう社会の一部となっています。数年前に行われた調査で、ビッグイシューは、英国でもっともよく知られているブランドランキングの第8位につけました。私たちより上だったのは、コカコーラやマクドナルド、ケンタッキーフライドチキンなどです。12歳以上の英国人なら、誰でもビッグイシューを知っているといってもよいでしょう。

――過去に経験した音楽業界や石油業界とは違う、ビッグイシューというビジネスならではの大変さ、やりがいは何ですか?

 私がビッグイシューに関わり始めた当初、もっとも困難だったのは、収益を出せる組織体質にするために、スタッフの態度を改めることでした。スタッフは、会社がうまくいっていないということに気づいていませんでした。実際には、コストがかかりすぎていました。事業体としてはひどい状態だったのです。チャリティとビジネスが混ざり合ったような状態で、チャリティとしてやるべきようなことを会社組織が手がけていました。

 チャリティ精神あふれる社員が多く、彼らは「利益」ということばを汚いものかのようにとらえていました。しかし、会社組織としてのビッグイシューにとって、利益はとても大切です。だれかが助成金を出してくれるわけではないのですから。

 雑誌の購買者の年齢層は20歳から70歳までにわたります。ですから、幅広い年齢層に楽しんでもらえる誌面が求められていたのです。

 私は、困難に直面しても、どんなことでも乗り越えられると思っています。心に留めておくべきことは、自分では変えられないことは受け入れるということ。そうすれば人生はずっと楽になります。たとえば、天候は売上に大きく響きます。特に英国ではね。今年の夏の2、3ヶ月間、英国の天気はひどく、ノンストップで雨が降り続けました。販売者は、どしゃぶりの雨の中には出て行けない。けれど、いったい何ができますか?外に出て行って雨を止めることはできません。

 私は、日々、ビッグイシューの仕事を楽しいと感じています。毎日、何かが起こりますから。人生は静かな長い川ではない。毎日、いろいろなこと、やるべきことが新たに出てくる、変化の激しいものなのです。


ビッグイシューとは?
 ホームレスの人々の自立支援を目的に1991年にロンドンで創刊され、その後世界に広まったストリート・マガジン。ホームレスの人々が路上で販売している。売上の一部(日本版の場合、一部300円のうち160円)が販売者の収入となる。  

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