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2008年 11月 05日
オバマの「緑のニューディール」は鉄道と原子力
アルルの男・ヒロシです。
オバマがアメリカを沸かせた選挙投票日から一日経過しようとしている。
オバマ政権の対日政策について、いろいろメディアは報道しはじめているが、鍵になるのは「西海岸」とアメリカの各地を結ぶ、鉄道網の再生ということになると思う。そして、すでに報道されているように大量の原子力発電所の建設が行われていくだろう。このインフラ・ネットワークがオバマ政権の「緑の公共事業」（グリーン・ニューディール計画）の中核となる。
ここで出てくるのは、オバマの経済アドバイザー格の地位にある、ウォーレン・バフェット。さしずめ、民間投資最高司令官（Invester-in-chief）というところ。
バフェットの投資会社の「バークシャー・ハザウェイ」は、現在、鉄道会社と原子力発電会社に出資している。バフェットは、当初原子力は採算に合わないと言って投資には二の足を踏んでいたが、次期政権が予算をつけるので考えを変えていくだろう。小型炉から大型炉まで建設していくことで中東石油への依存を減らしていくはずである。官民一体がオバマ政権のキーワードである。竹中平蔵のような市場原理主義者は驚く政策が出てくるはずである。
インドとの原子力協力協定ができているので、アメリカのプラント輸出でこの鉄道網を使い、アメリカの西海岸のロス・アンゼルス近郊のサン・ペドロ湾の港からコンテナ輸出で、インドや中国の各国にプラントを輸出するはずである。
フィナンシャルタイムズの１０月２８日の別刷りでは、ロス・アンゼルス特集があり、このサンペドロ港のことが特集されていた。それでピンと来たのである。
そして、GE、ウエスティングハウスのような重電企業に加えて、環境企業の仲間入りをするのは、なんとグーグル社である。
グーグル社のCEOでビルダーバーグ会議メンバーでもある、エリック・シュミットは、FTへの寄稿で、次期政権に、補助金をシリコンバレーに落とすように要請していた。グーグルはIT企業なので、電力の送電の総合管理を行う「グリッドシステム」への参加を検討しているようだ。グーグル社自体が、風力発電を建設する可能性もある。
オバマは、すでに公共投資に大量の資金を投入することを表明しているが、この投資先は原子力、鉄道、IT企業、シリコンバレーと軍需産業だろう。軍需産業もエコに投資する可能性がある。（直接的には関係がないが、イギリスの政府系軍需R&D企業が、風力発電所がGPSやレーダーに与える影響を調査しているようだ。）
エコ関連の投資はアメリカの軍需産業から重厚長大産業、IT産業まで、幅広く資金配分されるだろう。無論、道路や橋の補修、ダムの建設も行われるが、「新しさ」を打ち出すためにエコにをなんでもかんでも結びつけて投資する。これで総需要の喚起を行って恐慌から脱出するというルーズヴェルト政権と同じことをやるのである。
それでも景気が回復しなければ、ほかにやることは「テロとの戦い」の継続、大国を巻き込んでの戦争というわけである。
テレビ朝日の番組に、日本研究家のケント・カルダー（元駐日大使経済顧問）が出演していた。カルダーは、ここまで明確にしたわけではないが、公共投資路線については指摘している。
私は、早い時期に財務長官とエネルギー省長官、国務長官は決まると思う。
それから、読売新聞が報じているが、数週間以内に、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官が北朝鮮を訪問するという。北朝鮮へのアメリカの投資計画も本格化してきたようである。そういえばキッシンジャーといえば、日高さん、見事にはずしてしまいました。私も最初、ヒラリーではずしたけど、やはり予測は難しい。
最大の外交政策の焦点となるイランからみで、イスラエルでは、オバマ政権発足前後になぜかリクードのベンジャミン・ネタニヤフ元首相からみのスキャンダルが次々と暴露されるかもしれない。それで女性首相になれば、イラン情勢は安泰だろう。
＜参考記事＞
キッシンジャー氏ら超党派の訪朝団検討…米報道
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081102-OYT1T00409.htm
Ports give economic edge to California
By Matthew Garrahan
Published: October 28 2008 02:00 | Last updated: October 28 2008 02:00
http://www.ft.com/cms/s/0/f3b08a24-a48d-11dd-8104-000077b07658.html?nclick_check=1
Google and GE in energy alliance
By Richard Waters in San Francisco
Published: September 18 2008 00:09 | Last updated: September 18 2008 00:09
http://www.ft.com/cms/s/0/cd8d0e4e-850c-11dd-b148-0000779fd18c.html
America will find opportunity in scarcity
By Eric Schmidt
Published: November 2 2008 18:03 | Last updated: November 2 2008 18:03
http://www.ft.com/cms/s/0/8bd131d0-a8f5-11dd-a19a-000077b07658.html
US railroads on track
Published: October 30 2008 02:00 | Last updated: October 30 2008 02:00
http://www.ft.com/cms/s/1/35e40fda-a621-11dd-9d26-000077b07658.html
Why Warren Buffett is buying a train set
By Senior Writer Eoin Gleeson Apr 23, 2007
http://www.moneyweek.com/investment-advice/why-warren-buffett-is-buying-a-train-set.aspx
September 18, 2008, 3:03 pm
Buffett’s Bet: Constellation Deal Shows The Billionaire Likes Nukes
Posted by Keith Johnson
http://blogs.wsj.com/environmentalcapital/2008/09/18/buffets-bet-constellation-deal-shows-the-billionaire-likes-nukes/
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現時点では主要閣僚の予測は次のようにしてみたいと思う。何個か当たっていればご愛嬌。
財務長官 ティモシー・ガイトナー（ビルダーバーグ会議メンバー）
エネルギー省長官 アルバート・ゴア・ジュニア
国務長官 リチャード・ホルブルック（ビルダーバーグ会議メンバー）、あるいは、アンソニー・レイク（イスラエル・ロビー）
国務次官 ジョン・ハムレ（ＣＳＩＳ所長）
国防長官 リチャード・ルーガー上院議員（共和党・オバマの政治的師匠の一人）、あるいは、ウィリアム・コーエン元国防長官（民主党・中国人脈）
大統領国家安全保障補佐官 スーザン・ライス
外交政策最高顧問 ズビグニュー・ブレジンスキー元大統領国家安全保障担当補佐官
大統領首席補佐官 デヴィッド・プローフ（選挙スタッフあがり）
商務長官 ウィリアム・デイリー元商務長官（シカゴ政界人脈）
ＦＲＢ議長 当面はベンジャミン・バーナンキ
主席報道官：サマンサ・パワー
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