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補足:【省略部分】施行前に廃止を
http://www.asyura2.com/08/senkyo56/msg/793.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 12 月 10 日 18:23:54: twUjz/PjYItws
 

(回答先: 裁判員制度のウソ、ムリ、拙速―大久保太郎(元東京高裁部統括判事)(来栖宥子 午後のアダージォ ブログ) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 12 月 10 日 14:00:11)

↑上記文章の省略分だけ

池内ひろ美と考える 裁判員制度
http://ikeuchihiromi.cocolog-nifty.com/saibanin/2008/07/post_bc2e.html

より抜粋転載――


◇施行前に廃止を

 当局やマスコミは、裁判員法は平成二十一年五月までに当然に施行され、裁判員制度が始まると言い、国民もそう思い込まされているが、これはおかしい。
 
 裁判員法附則二条二項は施行に条件をつけている。同法の施行の日を決める政令を定めるに当たっては、政府および最高裁の広報活動「の成果を踏まえ、裁判員の参加する刑事裁判が円滑かつ適正に実施できるかどうかについての状況に配慮しなければならない」と規定しているのだ。裁判員法を作ってもそれが円滑かつ適正に機能するかどうかは、裁判員になる国民の協力如何によるのだから、その協力が得られることを確認してから施行せよと言っているもので、当然のことだ。平成二十一年五月までに当然に制度が始まるように言うのは、この規定を無視するものである。
 
 ところで最高裁は平成十八年一月、二月に裁判員制度について全国の二〇歳以上の男女八三〇〇人を選んで意識調査を行い、六二・三%に当たる五一七二人から回答を得たが、回答によると、「参加したい」「参加してもよい」が計二八%、「参加したくない」「あまり参加したくない」が計六二%であり、参加に積極的かどうかを問わず参加可能日数の問いに対し「一日も参加できない」が二九%、「三日以内」が三九%、「四〜五日」が八%であり、それ以上の日数は計五%、「わからない」が一九%であったという(同年4月28日付主要紙)。
 
 また読売新聞社の平成十八年十二月の全国世論調査では、七四・九%の人が「参加したくない」であったという(平成19年1月16日付読売新聞)。
 
 さらに内閣府の平成十八年十二月の特別世論調査では、「あまり参加したくないが、義務であるなら参加せざるをえない」が四四・五%、「義務であっても参加したくない」が三三・六%で、「参加消極派」は計七八%だと総括されている(平成19年2月2日付朝日新聞。同旨同日付産経新聞)。
 
 当局は裁判員制度の広報に躍起になっているから、今後同様の調査をすれば参加積極派の数は多少は増えるかも知れない。しかし国民各自が生活目的を持って忙しく活動しているという社会基盤は変わりようがないから、「参加可能日数」が大幅に増えるとはとても予測できない。
 
 そうだとすれば、今後いくら期間を置いて広報に努めても、公判期日数十回、期間数カ月以上を要する事件を含むすべての重大事件について、裁判が円滑かつ適正に行われ得る見通しなど、とても立つものではないであろう。
 
 もし裁判員法の施行を強行すれば、特に長期の審理を要する事件では、裁判員を揃って選任できないことになる。それは被告人の迅速な裁判を受ける権利の侵害にほかならない。またかりに裁判員になる人がいたとしても、その人が日当目当てだったりする危険性は排除できず(このようになることは国民一般の最も忌むところだろう)、しかも審理の中途で裁判員の不出頭により定数が欠ければ、前述の通り憲法に従う限り審理を打ち切らざるを得なくなるのだ。
 
 すなわち裁判員法附則二条二項の定める施行の条件が満たされる見込みが立たないのであり、裁判員法はこの理由によって施行を断念し、廃止されるべきものである。

「裁判員法を施行してみてうまく行かなければ考え直したらよいのではないか」とか、「段階的に良くして行ったらよいのではないか」等の意見は、どう考えても誤りだ。裁判員法の対象は重大事件であり、その一件一件の裁判の帰趨に被告人の人権が、被害者を含む社会公共の利益と安全が、切実に関係している。重大事件の裁判が全体として円滑適正に行われ得る確実な見通しもないのに、試行錯誤的に、いわゆる見切り発車的に、裁判員法を施行することなど、国としてあまりにも無責任であり、同法附則二条二項に違反し、違法なことであり、間違っても許されることではない。

 法律が施行前に廃止された例として、グリーンカード制に関する所得税法の一部改正がある(昭和五十五年三月に成立後、施行がいったん延期されたが、同六十一年一月からの施行を待たずに同六十年三月に廃止された)。
 
 さだまさし氏は「信号も守れない人に裁かれたくない」とする文章(高山俊吉著『裁判員制度はいらない』中の特別寄稿)の名かで、「もうひとつ言いたいこと。たとえ凶悪犯人であっても、人としての尊厳は守られるべきです。素人判断を押しつけ、被告人を不安の淵に追い込んでもよいという理屈はないはずです」と言っている。これは千金の値のある言葉だ。本来なら司法の指導的立場にある人が言わなければならない言葉であろう。それが民間の識者の口から出ざるを得ないところに、この制度の問題性が端的に現れていよう。
 
 最高裁、法務省、日弁連は、もしどうしても裁判員法を施行するというのならば、以上に指摘した問題点について、国民にきちんと説明すべきであり、説明できないならば施行を断念すべきである。これが国民に対する誠実な態度であろう。今や司法は、その誠実性が問われているのだ。
 
-------------文藝春秋2007.11月号

 

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