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第109回 松岡氏の遺書に隠された秘密 消えた「政治とカネ」の真相 (2007/05/29)
http://www.asyura2.com/08/senkyo56/msg/803.html
投稿者 ROMが好き 日時 2008 年 12 月 10 日 19:46:29: Dh66aZsq5vxts
 

(回答先: 第108回 「謎の自殺」遂げた松岡農水相 安倍内閣が抱える「闇」の正体 (2007/05/28) 投稿者 ROMが好き 日時 2008 年 12 月 10 日 19:45:17)

第109回 松岡氏の遺書に隠された秘密 消えた「政治とカネ」の真相 (2007/05/29)
http://web.archive.org/web/20071127012244/www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070529_shinsou/

2007年5月29日

 松岡前農水相の自殺事件で、私がもっともだと思ったのは、民主党の鳩山由紀夫幹事長の、

「(安倍首相は)もっと早く(松岡氏を更迭して)解放して差し上げればよかった。首相がかばいつづけていたので、ご自分のなされたこととの相克で悩んでいたのではないか」

 の一語だ。

 
鈴木宗男議員が語った真相
……………………………………………………………………
 今日(5月29日)のテレビインタビューで、松岡前農水相の朋友であった鈴木宗男議員が明らかにしたのも、まさにそこのところだった。

 鈴木議員は、松岡前農水相と最も親しい関係にあったから、以前から二人は毎日のように会ったり、連絡を取りあったりしており、死の前後もそうだった。

 熊本に急に帰郷した5月25日(いまそのあたりで最終的な死の決意がなされたようだと伝えられている)も本当は会う予定になっていた。実はその日、鈴木議員がある場を国会内に設定してあり、松岡前農水相がそこにくれば、

 「いままでの発言はウソでした。本当はこうです。申し訳ありませんでした」

 と謝ってしまう段取りがつけられていたのだという。

 
next: しかし、松岡前農水相はその場にあらわれず
http://web.archive.org/web/20071127012244/http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070529_shinsou/index1.html

 しかし、松岡前農水相はその場にあらわれず、

「自分としては、そうしたいのはやまやまだけど、もうそうもいかなくなった。党(国会対策委員会)のほうからも、政府のほうからも、これまで通りの主張でいけという指示が出ているので、いまさら、自分の一存で変えるわけにはいかない」

 と弁解したのだという。

 (この鈴木議員の話をぶつけられた中川自民党幹事長は、そんなことを自民党の側から松岡前農水相に指示するはずがないと弁明していた)

 
官邸周辺が与えた心理的プレッシャー
……………………………………………………………………
 安倍首相があれほどバカげた論理(法律上適正)で、松岡前農水相をかばいつづけたのは、松岡前農水相のためというよりは、自分のためだったといってよい。

 光熱水道費問題(ナントカ還元水問題)で、松岡前農水相のこじつけ答弁が社会の笑いものになりだした頃、すでに弱気を起こしそうになっていた(答弁の仕方を変えそうになっていた)松岡前農水相のもとに、

「この線(法の正しい手続きに従ってやっている)でがんばり通せば、この線でいける。こちらもこの線で支えつづけるから、この線でがんばれ」

 という指示が、官邸周辺から松岡前農水相周辺に飛んでいたという。

 
next: 「松岡コケたら、安倍もコケる」
http://web.archive.org/web/20071231110109/http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070529_shinsou/index2.html

 「松岡コケたら、安倍もコケる」

 という連鎖倒産的な事態が発生することを恐れた官邸周辺が、松岡前農水相に心理的な無理を強いたということだろう。

 一見鉄面皮すぎるほど鉄面皮に見えた松岡前農水相にも、心理的限界点があったということである。

 
遺書の中の不思議な一節
……………………………………………………………………
 遺書の中に不思議な一節がある。

「家族への手紙は、女房が分かるところにありますので、ぜひ探さないで下さい。女房が来るまでは、どこにも触れないで下さい」

 これは遺体を最初に発見するであろう人(秘書か?)あてのものとみられるが、これが何を意味するのかよくわからない。

 しかし、文面から明らかなことは、松岡前農水相が死んだら、関係者が真っ先に探しにかかるであろう重要な文書又は資料又はモノがあるが、それは松岡夫人にかねてから伝えてある隠し場所に置いてあるから、めったやたらな場所は探さないでくれ、といっていると受け取れる。

 
next: そこに隠されているものが事件あるいは
http://web.archive.org/web/20071231110115/http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070529_shinsou/index3.html

 そこに隠されているものが事件あるいは、松岡前農水相の死因とどうかかわるのかよくわからない。しかし、この文面のニュアンスは、なにか松岡前農水相の死にいたる秘密の事情があって、その死因と直結する何ものかがそれだということだろう。

 
安倍首相の問題発言
……………………………………………………………………
 この事件に関して、私がとんでもない発言だと思ったのは、安倍首相の次の一言である。

「ご本人の名誉のために申し上げておくが、『緑資源機構』に関して捜査当局が松岡農水相や関係者の取り調べを行っていたという事実もないし、これから取り調べを行う予定もないという発言があったと聞いている」

 なぜこの発言がとんでもないのかといえば、これが、総理大臣による事実上の指揮権発動に近い発言と感じられるからだ。

 なぜこれが事実上の指揮権発動になるのかといえば、この発言が明らかにしていることは、官邸(安倍首相本人かその意を体した周辺の人物)が、(緑資源機構問題に関し)捜査当局に対して、誰と誰を取り調べたのかを問い合わせ、これから誰を取り調べるつもりであるのかを問い合わせたということである。

 
next: 政治世界では絶対の禁句
http://web.archive.org/web/20071231110119/http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070529_shinsou/index4.html

政治世界では絶対の禁句
……………………………………………………………………
 問い合わせにあたって、「誰と誰を取り調べろ(あるいは取り調べるな)」という発言があれば、それは指揮権発動そのものになるが、そこまで露骨なことをいわなくても、現に捜査が進行中の個別案件について、官邸(筋)からこのような問い合わせがあれば、それは現場では事実上の指揮権発動と受け取られてしまうということである。

 だから、これまでどのような政権担当者も、このような露骨なものいいをした人は一人もいない。指揮権発動のにおいが少しでもするような発言は、日本の政治世界では絶対の禁句なのである。

 安倍首相はあるいは、事実問題としては、このような露骨な問い合わせをしなかったのかもしれない。そして、このようなコメントを記者団に発表するだけで、同じような効果が発揮できると考えて、こういうものいいをしたのかもしれない。

 新聞報道によると、検察当局者の側からも、この安倍発言にそった内容の発言があったと伝えられている。

 問題はその前後関係である。検察発言が安倍発言を受けてのものなのか、安倍発言が検察発言を受けてのものなのか、あるいは両者全く無関係なのかである。

 
next: 不自然な検察関係者のコメント
http://web.archive.org/web/20071231110124/http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070529_shinsou/index5.html

不自然な検察関係者のコメント

 念のためにいっておけば、一般に、このようなこと(事件の容疑者の自殺など)が起きた場合、検察関係者が、

 「実は○○さんには××の疑いがあったので周辺の取調べを開始しておりました」

 とか、

 「近く調べる予定でした」

 などとコメントすることは、たとえそれが事実であっても絶対にない。

 だから、このような検察発言(捜査予定なしの発言)があったとしても、それは安倍発言の妥当性をいささかでも保証するものではない。

 安倍発言はそれ自体が(現に進行中の事件の特定被疑者についての見通しを総理大臣が語るということそれ自体が)不穏当なのだ。

 事実関係がいずれであるにしろ、このような発言をするということそれ自体において、この人は総理大臣という職務の持つ重さを十分に理解していない人というべきだろう。

 
■関連記事
・「謎の自殺」遂げた松岡農水相 安倍内閣が抱える「闇」の正体
・松岡氏らの自殺を結ぶ「点と線」 「緑資源機構」に巨額汚職疑惑

 
立花 隆

 評論家・ジャーナリスト。1940年5月28日長崎生まれ。1964年東大仏文科卒業。同年、文藝春秋社入社。1966年文藝春秋社退社、東大哲学科入学。フリーライターとして活動開始。1995-1998年東大先端研客員教授。1996-1998年東大教養学部非常勤講師。2005年10月 -2006年9月東大大学院総合文化研究科科学技術インタープリター養成プログラム特任教授。2006年10月より東京大学大学院情報学環の特任教授。 2007年4月より立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科特任教授。

 著書は、「文明の逆説」「脳を鍛える」「宇宙からの帰還」「東大生はバカになったか」「脳死」「シベリア鎮魂歌―香月泰男の世界」「サル学の現在」「臨死体験」「田中角栄研究」「日本共産党研究」「思索紀行」ほか多数。近著に「滅びゆく国家」がある。講談社ノンフィクション賞、菊池寛賞、司馬遼太郎賞など受賞。
 

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