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Re: 朝日新聞記事では、イラク軍将校がアルカイダのテロを黙認した結果、爆破が起こったことになっている。
http://www.asyura2.com/08/wara0/msg/354.html
投稿者 gataro 日時 2008 年 1 月 23 日 14:06:29: KbIx4LOvH6Ccw
 

(回答先: 米軍発表「アルカイダの仕業」バクダッドの橋爆破 実は米軍機の爆撃だった [Press TV] 投稿者 はちまき伍長 日時 2008 年 1 月 23 日 02:44:11)

サラフィア橋が爆破されたのは4月12日のこと。この事件の記事がどこかに残っていないか調べてみたが見あたらなかった。唯一、朝日新聞記事を神浦元彰さんが概要を記していた。朝日報道では、アルカイダの犯行をワイロを受け取ったイラク軍将校が見逃した結果、爆破が起こったことになっている。

以下は軍事ジャーナリストの神浦元彰さんのHP、日本軍事情報センター
http://www.kamiura.com/new8_2k7.html)から転載。

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イラク軍将校、テロ黙認/わいろもらい警備緩和(朝日 8月7日 朝刊)

[概要]朝日新聞バグダッド支局が入手した軍内部の報告や関係者の証言から、イラク軍将校が武装勢力からわいろを受け取り、自爆テロなどを「黙認」している実態が明らかになった。治安権限の移譲を目指す米国とイラク政府に対し、軍内部から「最優先すべきは腐敗の一掃だ」との声も聞かれる。

 バグダッドの中心を流れるチグリス川に架かるサラフィア橋で4月12日、トッラクが自爆して少なくとも10人が死亡、橋は大破して通行不能になり、市民生活の命綱(ライフライン)を直撃するテロがあった。この爆破テロは橋の警備を担当する部隊指揮官の大佐が、スンニ派アルカイダ系組織から4万ドルを受け取り、検問所で大量の爆薬を積んだトッラクを通過させた。さらにこの大佐は、非アルカイダ系過激派のイラク・イスラム軍やシーア派の反米強硬派のマフディ軍などから数千〜数万ドルの現金を受領。見返りに兵士の配置を移動さえ、テロ攻撃をやりやすいようにしていた。

 バグダッドの市場でトッラクが爆破し、127人が死亡した4月のテロでは、別の指揮官がスンニ派過激派から2万ドルを受領。トッラクの検問所通過を黙認したことから、拘束された。

 シーア派の少佐は、兵士の給料を乗せた装甲車を襲撃。自ら所属するマフディ軍に横流ししたという。また配下の兵士17人を、武装勢力が待ち伏せする地点に向かわせ、殺させたスンニ派の大尉もいた。いずれも発覚して軍に拘束された。イラクの武装勢力は03年のフセイン政権崩壊後、贈賄に力をいれるものもある。軍は内部で摘発を進めているが、公表はしていない。

[コメント]これを新生イラク軍の末期現象かというと、実は逆なのである。すなわち末期ではなく初期現象なのである。だから公表しない。どうしてそうかと言えば、ベトナム戦争の初期の時代(60年代前半)に、同じようなことが起きていた。南ベトナム軍にアメリカが武器を供与すると、その日のうちに武器を満載したトラックの一部が、ベトコン(共産軍)の支配する解放勢力地区に向かった。南ベトナム軍の将校がベトコンからワイロを受け取り、米軍が供与した武器を売り渡していたのだ。その譲り渡した武器で、南ベトナム軍はベトコンから攻撃されていた。わいろを受け取った将校がベトコンのシンパというわけではない。戦場では私たちの常識では考えられないことが起きる。当時の南ベトナム軍では部下の兵士を水増しし、支給された給料を指揮官が猫ばばするのは日常茶飯事であった。これはベトナム戦争が激化する前の初期段階に起きて、この事実は当時の米軍からも隠されていた。

 本日の産経新聞に、6日付けワシントン・ポスト紙の記事が載っている。(時事配信) それによると米国がイラク治安部隊のために供与したAK47自動小銃や拳銃など19万丁が、04年〜05年の間に行方不明になった。その中にはイラクの反米武装勢力に渡った恐れがあるという。これは米会計検査院の報告書で判明した。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによれば、米国防総省の請負企業が04年〜05年、35万丁のAK47などをユーゴスラビアのボスニア・ヘルツェゴビナやセルビアで調達し、イラクに出荷していたとされる。・・・・・と、報じている。

 私がベトナム戦争の初期現象と酷似というのはこれである。

 そのような戦史を知って、逆のことを話すことになるが、軍の指揮官がワイロで軍や部下を裏切り、テロや攻撃を黙認しているという噂は、どこの戦場でも必ず聞く話しである。これは兵士が指揮官を信頼していなかったり、市民が軍を信頼していなければ、必ずこのような噂は真偽にかかわらず広がる。だから軍の憲兵隊は厳正に調査して、ワイロの噂が本当であったならば、指揮官に対して公開処刑などの厳罰を課し、軍の規律を維持するとともに、失われた信頼を回復させる。

 だからこのような事件を報じるマスコミは、市民や兵士の噂だけを安易に信じないで、徹底的な取材で事実を確認する必要がある。今回のこの記事では、収賄はサラフィア橋の警備責任者(大佐)で、4万ドルというワイロの額も特定されているので、この記事の信頼性が高いと思った。これから日本のマスコミに同じような話しが次々と出てくると思うが、記者が事実の再確認(裏取り)を怠って、噂だけで安易に記事にすれば、マスコミは読者から信頼を失うことになる。

 また米国防総省の請負企業が、ボスニアやセルビアでAK47自動小銃を35万丁ほど調達したという記事も、ちょっと気にかかる情報だ。請負企業は本当に35万丁を集めたのだろうか。本当は15万丁ぐらいで、35万丁の経費を米国防省に請求した可能性はないか。この手の企業(PMC・民間軍事会社)はインチキ屋が多いことも特徴の一つである。請負企業が正直に35万丁を調達し、その35万丁すべてをイラクに送ったとはとても思えない。この件では、これからも会計検査院の追跡調査が続けられる。

 このような調査・取材も軍事ジャーナリストの大事な仕事のひとつになる。日本でも同じような事件が起きていないという保証はない。

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