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イランの資源世界戦略は、中国の世界戦略と近い将来衝突する [ Asia Timesから]
http://www.asyura2.com/08/wara2/msg/424.html
投稿者 DOMOTO 日時 2008 年 5 月 11 日 19:40:58: VRQtq/0DZtRLQ
 


中国共産党が、その政権基盤の揺るぎの物議をかもしている中で、その盟友とも言えるイランが、資源を手段とした世界戦略を推し進めている。

中国株価大暴落の懸念や著しい経済格差から来る国民の不満、多民族支配の民族問題を抱える中国共産党政権の基盤が脆弱であるとすれば、資源争奪時代のただ中にあってアメリカは最大の敵として、中国と同時にイランを警戒しているはずだ。

「Yahoo!JAPN」のニュースサイトや他のマスコミ・サイトでは、イランや中央アジアの動きがわからないが、「Asia Times」では、中東、中央アジア、南アジア、中国、ロシア、アフリカ、そしてヨーロッパとアメリカの広範囲の地域にかけて、イランの世界戦略外交の動きを追っている。

Iran moving into the big league(5月3日)
http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/JE03Ak03.html

Iran woos Farsi-speaking nations(5月10日)
http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/JE10Ak01.html

上記の地図を見てほしいが、中東、カスピ海、中央アジア、南アジア、北アフリカに及ぶスンニー・イスラム圏の中央部に位置し、「インドとヨーロッパに対して等距離」のシーア派国家、イラン保守派の国家的野望は、この広範囲の『資源豊かな世界』を支配する事で、少し以前まで言われていた単なる中東地域での覇権支配ではない(Asia Times)。
国際情勢を扱う事のあるコミックで、『河の上流を押さえた者が勝つ』という台詞があったが(「河」とは石油と天然ガス)、イランの世界戦略論のベースがそれだ。

ロシアに次ぐ、天然ガス世界第2位の鉱床を持つイランは、パキスタン経由でインドに至る「天然ガスパイプライン事業」でそのパキスタンとインドへの支配力を強め、世界第2位の人口を持つインドのエネルギー保障の鍵を、イランが握る事になるとAsia Timesは述べている。
「ガス輸出国フォーラム(GECF)は、石油輸出国機構(OPEC)のような連合設立について協議している。米国とEUは、OPECに類似したガスの生産者団体の形成は、世界のエネルギー保障を脅かし、価格操作の余地を作り出す可能性があるとの見解を明らかにしている。専門家らは、ガス団体はOPECほど強い影響力を持つには至らないとしている」とロイターは伝えているが、世界のエネルギー保障を脅かすのにOPECの半分の影響力もあれば、充分だ。

ガス生産国、「ガス版OPEC」設立を協議へ=イラン外務省(4月28日 ロイター)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080428-00000470-reu-int

中国主導の上海協力機構の加盟国・準加盟国のほぼすべての国−中国、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタン、パキスタン、インド―との「資源支配外交」を、イランはこの数年で進めており、それに加えて、ヨーロッパに対しても中東のエネルギー資源支配を前提とした「支配外交」を推し進めている。

現在、黒幕的に中国とイランの連合軍が、アメリカを劣勢にしているが、近い将来中国とイランは、北アフリカからユーラシア大陸にかけてのこの広範囲の地域で、衝突し、覇権争いを起こす事になるだろう。

先ほど述べた、ブッシュ米政権が「イランの核開発資金となる」と懸念していた天然ガス・パイプライン事業は、勿論その理由だけからではなく中央アジアと南アジアにおける軍事バランスに影響を与えるものとして、アメリカ政府が神経を尖らせていた問題だ。

インドの政策研究センター(ニューデリー)の安全保障問題専門家、バーラット・カーナド氏はこの問題について、「インドが手を伸ばさなければ、中国に奪い取られるだろう。資源争いはゼロサムゲームなのだ。民主主義は関係ない」と述べたそうだが、『資源争いはゼロサムゲームなのだ。民主主義は関係ない』というこの「原則・定理」は、次の来たるべき時代を完全に規定するかもしれない。

【インド万華鏡】エネルギー安保戦略 “反米”国家と関係強化へ(5月6日 産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080506-00000048-san-int

ゼロサムゲームの資源争奪の時代、わけわからずのアメリカ民主党候補オバマのはるかに上を行く、マケイン候補の、無能な「国際連合」に替わる「民主国家連盟」創設の構想が、空論で終わる可能性は高い。

http://www.foreignaffairsj.co.jp/essay/200712/mccain.htm


DOMOTO
http://www.d5.dion.ne.jp/~y9260/hunsou.index.html


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