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イスラム過激派の地下活動が「北京五輪」めがけて活発化 [ 7月4日 宮崎正弘の国際ニュース・早読み ]
http://www.asyura2.com/08/wara3/msg/332.html
投稿者 DOMOTO 日時 2008 年 7 月 05 日 11:37:57: VRQtq/0DZtRLQ
 


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)7月5日(土曜日)
通巻第2242号 (7月4日発行)

 http://www.melma.com/backnumber_45206_4151222/

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 チベット代表団との話し合いを北京は始めたが、
  イスラム過激派の地下活動が五輪めがけて活発化

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 チベットのダライラマ亡命政府代表と北京との二回目の話し合いは、7月3日に行われ、北京は初めてチベット急進派(「チベット青年会議」)とチベット亡命政府との区分けを示した。
従来は「ダライ一味」と呼び捨てて両者を一括してきたが、軌道修正し、実力行使を辞さないセクトを話し合いの場から排除したということだろう。

 一方、ウィグル人の反中国活動は、世界的規模に広がっており、中国共産党にとっては頭痛のタネ、政治的苦痛とオリンピックの政治的成果とのジレンマが日々強烈になっていく。

 新彊ウィグルの南部パミール高原から陸伝いにタジキスタン、アフガニスタンからタリバン軍事基地で訓練を受けたウィグル過激イスラム教徒が、ロケット砲や、マシンガンなどの武器を携行して新彊へ潜入している。
 この道は同時に麻薬、覚醒剤の密輸ルートでもあり、またイスラム団体の支援を受けて、東トルキスタン独立を志向するゲリラが潜入してくる。
 中国は「かれらの資金が潤沢なのは麻薬だ」と非難している。イスラムの喜捨によることを理解できないらしい。サウジはアルカィーダとの繋がりを否定しながらも巧妙なイスラムの喜捨システムを利用してアルカィーダとに献金したように。

 パキスタン、アフガニスタンに散在する亡命ウィグル人は、どうやら「東トルキスタン」独立を謳って欧米社会にとけ込んだウィグル人とは同床異夢の様相で、前者は「ウィグルスタン」としての独立を求めている。
 「スタン」というのは場所、国家という意味で、パキスタン、アフガニスタン、タジキスタン、カザフスタンなど。インドもヒンズー語を充てれば「ヒンズースタン」と呼称されている。

 東トルキスタン独立を求めるのは北部(イリなど)地域出身者。南部ホータン、カシュガルのそれは、もっと広大に「ウィグルスタン」建国が最終目的で、この両者の間に共通の政治綱領はない。
 ワシントンで一昨年結成されたウィグル人会議が憲法を発表したが、各セクトは別の思惑で動いている。

 現在の新彊ウィグル自治区には、貧困、失業、社会的差別にくわえて元々存在している宗教的部族的独自性が混沌として混在し、中国共産党への失政への不満が爆発する。原油ビジネスの美味しいところは殆どが漢族が占めている。


 ▼過激組織、穏健派、そしてタリバン派

 暴力による独立の訴えなど、すべてのウィグル人が賛同しているわけではなく、カディール女史のように非暴力主義の団体もあって、統一がとれていないのがチベットとまったく異なる。

アフガニスタン北方のタリバン基地で軍事訓練をうけているセクトは、新彊ウィグル自治区から中国全土への潜入をはかり、五輪競技会会場およびその周辺や外国機関への爆破などを画策しているらしい。
そういう情報がチャイナウォッチャーのあいだに飛び交っているが、カディール女史などは「北京が大げさに吹聴して、弾圧の口実に使っている可能性がある。情報操作の一環」と批判している。
 しかしウィグルのどのセクトも北京五輪を絶好の機会ととらえ、国際社会にウィグル人の置かれた位置や、主張を訴えるチャンス到来とばかりに、様々な運動形態を模索してきたのだ。

 上海シックスの警戒網をかいくぐって、過去二年間だけでも、四つの注目すべき事件がおきた。

 第一は07年1月5日、「グローバル・イスラミック・レジスタンス」を名乗る組織が爆弾闘争を準備していた、そのアジトを警官隊が急襲し、18名が死亡した事件。
 アジトには「ジハードを訴えるアル・スリ師のビデオが見つかったとされた。
 このセクトは「東トルキスタン・イスラム運動」の組織とも言われる。ヴィデオには、この他にタリバン最高指導者のひとりザワヒリ師が中国を敵視した発言が挿入され、さらには四人の中国人の標的が明示されていたという(AFP、07年3月9日)。


 第二の事件は「五輪を標的」とした過激セクト(本部ウルムチ)の手入れで、やはり銃撃戦で二人が死亡し、15人が逮捕されたという。本当にあったのか、当局のでっち上げ情報なのかは分からない。

 第三の事件は、飛行機乗っ取り、もしくは飛行爆破未遂事件で、中国南方航空6901便に搭乗したパキスタン国籍の女性が、機内トイレで爆発物引火直前に取り押さえられた。08年3月7日である。
 この事件は日本でも報道された。
 警備当局が驚いたのは女性がパキスタンのパスポートを所持していたからで、共犯の男も一緒に逮捕された。男は30歳前後で氏名も名乗っていないという。
 この前後には中南海付近でバスの爆発テロもおきた。

 第四の事件はホータンで起きた千人規模の抗議デモである。
これは3月23日におきたとされ、豪商でイスラム運動の大スポンサーでもあり、篤志家としてしられた実業家=ハジム氏の当局に拘留中の不審な死を発端に大規模な抗議行動が発生、おりからのチベット争乱に呼応したかのように見られ、厳重な警戒態勢が敷かれた。(シドニー・モーニング・ポスト、3月15日付け)。

 イスラムのテロルと関わりは不明だが、7月1日には上海で警官五人をナイフ男が刺殺する事件も発生。警備本丸で警官が殺されるというのは綱紀粛正の必要がある。

 治安の安定は遠い先のはなし、目下の話題は北京五輪の警備に関する事ばかりである。


 

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