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ロシアとグルジアが戦争に至った7日間 食い違う証言――フィナンシャル・タイムズ
http://www.asyura2.com/08/wara4/msg/102.html
投稿者 ワヤクチャ 日時 2008 年 8 月 31 日 21:58:35: YdRawkln5F9XQ
 

ロシアとグルジアが戦争に至った7日間 食い違う証言――フィナンシャル・タイムズ(1)
http://news.goo.ne.jp/article/ft/world/ft-20080830-01.html
2008年8月31日(日)14:51

FTのグルジア紛争記事
ロシア軍の最前線でくらくらと混乱し(8月17日)

傷ついたプライドのせいで発火、南オセチアの偶発戦争(8月10日)

(フィナンシャル・タイムズ 2008年8月26日初出 翻訳gooニュース) フィナンシャル・タイムズ取材チーム

南オセチアの州都ツヒンワリ郊外の丘の上に、ロシア平和維持部隊の基地がある。黒こげに焼け、中味は空っぽで、瓦礫に囲まれ。入り口には焼け焦げた戦車が1台。基地内には、ロシア平和維持部隊の司令官補佐ウラジーミル・ウィアノフ大尉がひとり瓦礫を横に立ち、グルジア軍とロシア軍が今月初めに戦闘を展開した渓谷を手で示しながら、自分の物語を語った。これが一週間前だ。

この短い戦争の歴史が最終的にどう記録され、誰の行為がどう正当化されるのか。それを決めるのはイワノフ大尉をはじめとする、一握りのロシア人やグルジア人、そして一部のアメリカ人だ。彼らはそれぞれに、この短い戦争を記憶している。そしてどのバージョンが最終的に「正史」として勝ち残るかが、この紛争のデリケートな次段階を決める核心的な要素となる。各国政府は目的達成のため、真実を最大の武器としてこれから政治と外交の戦いを繰り広げるのだ。

ロシア政府は26日、南オセチア自治州と近くのアブハジア自治共和国(1990年代初めに短い独立戦争を戦い、事実上の独立を獲得した)の独立を承認。この決断は、この地域におけるロシアの目的が200年前からほとんど変わっていないことを示している。いま問われているのは、グルジアがこれから外に向かってどういう政治的な存在になるかどうか、だ。東欧における、北米・西欧協調の出先機関として今後も存在するのか。それとも今一度、モスクワの「勢力圏」に戻っていくのか。軍事顧問130人をグルジアに駐在させている米国は、グルジアに今後も同盟国でいてほしい。なので今年4月には、北大西洋条約機構(NATO)への加盟もいずれできるだろうと約束し、ひるがえってロシアを激怒させた。

対立のエスカレートは、双方の利益にかなっていた。多くの専門家はそう言う。ロシア政府としては、「グルジアのサアカシュビリ大統領は血気盛んで無責任な男で、NATO加盟国としての責任など果たせようもない」と見せ付けたかった。一方のグルジアとしては、歴史的にコーカサス地方を抑圧してきた帝国主義的な侵略者として描きたかった。そうすれば、グルジアはNATO加盟すべきだという説得力が高まるはずだった。

ロシアもグルジアも周到に準備を重ねた上で、切迫する必要に応じて行動したと見せかけ、素早く行動した。サアカシュビリ大統領は繰り返し否定しているが、先に銃を抜いたのは明らかにグルジアだ。とは言うもののロシアもあっという間に反応した。グルジア大統領はロシアが用意周到にしかけていた罠にはまったのかもしれないと思わせられるほどだ。

サアカシュビリ大統領は、8月7日にツヒンワリ攻撃という派手な誤算をしでかして、ひろく非難されている。この攻撃をきっかけにロシア軍が、市民保護のためにグルジア領内に進攻してきたのだ。しかしサアカシュビリ氏は、悪いのはロシア政府だと主張して譲らない。

「真っ先に何があったかというと、ロシアの戦車がやってきたのだ」 サアカシュビリ氏は先週末、フィナンシャル・タイムズにこう話した。しかしグルジア政府はこれまでのところ、裏付けとなる証拠を提出できずにいる。

丘の上にいるロシア平和維持部隊のイワノフ大尉の位置からは、戦闘の舞台をそっくり見下ろすことができる。何がどういう位置関係にあるのかが、一望できるのだ。8月1日に最初の戦闘が始まったこの渓谷には、グルジア人たちの村があり、その家並が見下ろせる。遠くには南オセチアの境界を越えてグルジア本体があり。その境界を越えて7日夜、グルジア軍戦車が最初に現れたのだ。

目撃証言の大半は、緊張関係を最初に悪化させたのは南オセチア分離派だと言う。分離派が8月1日にグルジアの軍用車を爆破し、グルジアの平和維持部隊兵士5人を負傷させたことが、武力衝突の直接的なきっかけだったという。グルジアは暴力に暴力で応じ、南オセチアの民兵6人を殺害。これは当時ツヒンワリにいた西側外交官の話だ。

2004年以来最悪となったこの戦闘に続き、南オセチア自治州政府は市民の避難を開始。ロシアとの武力衝突は回避できないとすでに分かっていたのかもしれない。あるいは……と、親グルジア派は言う。すでにこの時点でモスクワの計画は進んでいたのもしれない、と。南オセチアの元副首相で、今では産業復興のための特別委員会を率いるテイムラズ・チョチエフ氏が、市民の避難を主導した。

「8月2日と3日に避難を開始した。狙撃戦争が始まって、1日で6人が死んでしまった」

緊張が高まるに伴い、南オセチア自治政府は女性と子供たちを、立錐の余地もないバスにぎゅうぎゅう詰めに乗せて避難させた。避難のバスは危険な道を北へ進み、ロシア国境を越えてウラジカフカスまで市民を運んだのだという。

戦闘はしばし中断したが、8月7日にはさらに激化。双方がお互いを非難しあう展開となった。使われる武器はどんどん大掛かりになり、「片方が60ミリ迫撃砲を使えば、もう一方は90ミリでそれに応じ、すると122ミリが出てくるという案配だった」と西側の目撃者は言う。(2へ続く)
 

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