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書評:民間防衛 あらゆる危険から身をまもる  スイス政府が国民に1970年以前に無料で配ったあらゆる戦争に対する心構え
http://www.asyura2.com/08/wara4/msg/285.html
投稿者 ブッダの弟子 日時 2008 年 10 月 03 日 18:00:32: WrVq5GKL9DWTY
 

民間防衛 新装版―あらゆる危険から身をまもる (新書)
http://www.amazon.co.jp/%E6%B0%91%E9%96%93%E9%98%B2%E8%A1%9B-%E6%96%B0%E8%A3%85%E7%89%88%E2%80%95%E3%81%82%E3%82%89%E3%82%86%E3%82%8B%E5%8D%B1%E9%99%BA%E3%81%8B%E3%82%89%E8%BA%AB%E3%82%92%E3%81%BE%E3%82%82%E3%82%8B-%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%82%B9%E6%94%BF%E5%BA%9C/dp/4562036672?&camp=759&creative=4431&linkCode=wss&tag=migi1-22
原書房 2003/07
今、確認したところ6379位ですが、最近は2000位前後でずっと推移しています。

初版は1970年
http://www.amazon.co.jp/%E6%B0%91%E9%96%93%E9%98%B2%E8%A1%9B-%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%82%B9%E6%94%BF%E5%BA%9C/dp/4562012668/ref=sr_1_3?ie=UTF8&s=books&qid=1223023008&sr=1-3

何故、この昔の本が今売れているか?という話です。そこから日本人が何を考えているかが見える。

1970年以前にこの様な考えがあり、大衆に無料で配られた事に驚きました。あらゆる形の戦争、とは、経済戦争、情報戦争(洗脳)も含み、それに対する備えという事です。今、手元にないので、気になった部分だけ紹介します。

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・・・さらに、われわれは、一国の占領というものには、いろいろな形態があるという事を考えねばならない。強大国は、核破壊兵器を保有しており、弱小国に対しては、これを用いずに戦わずして手に入れようと、圧力をかけてくることも可能である。核戦争によって砂漠の様に荒廃した国を手に入れるよりも、物資が十分供給されている国に手をつけるほうが、得策ではないだろうか。そこで、戦争は、心理戦の形態をとるようになり、誘惑から脅迫に至る、あらゆる種類の圧力を並べ立てて、最終的には、国民の抵抗意志を崩してしまおうとする。現代においては、宣伝の技術や手段はきわめて発達しているので、あらゆる形での他国に対する浸透が可能である。我々の記憶に残っている所でもいくつかの例が挙げられるが、ある国のごときは、防衛の態度をなんら示さないうちに敗北し、占領されてしまった。なぜかといえば、それは、その国民の魂が、利害関係のある「友人」と称するものの演説に心地よく酔わされて、少しづつ眠り込んでしまったためである。
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この様に、武力以外の手法に対して大衆に啓蒙しています。日本政府では考えられない事。というか、最後の部分は日本の事じゃないでしょうか。魂が眠り込んでしまっている。

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最悪の事態には、わが国の領土の一部、場合によっては全部が、侵略国の占領下に置かれる事もあり得る。このような悲劇的な事態になっても、われわれは決して闘争をやめてしまってはならない。占領下においては、レジスタンスが、まず秘密のうちに始められ、それが次第に活発になり、そして解放の日まで続けられるのである。
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こういう事が書かれているのです。占領されないために、たとえ占領されてもいつか奪還する為に・・・という強い意志。

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敵はわれわれの内部における抵抗力を挫折させるための努力をしている。わが国民に偽りの期待を与えて欺こうとしている。われわれをスパイし、わが国政府に反対する世論をあおり、われわれの制度を批判し、時には、脅かし、時には、取り入ろうとしている。我々の批判精神、判断力は、厳しい試練にさらされている。我々を取り巻く偽りの網の中から、絶え間なく真実を選び出さなければならない。我々に提供される偽りの情報や、我々の指導者や政府に対する悪口を、十分に警戒しなければならない。国際情勢も、悪意あるやり方で我々の前に示されることがある。我々の義務は、断固たる態度を取り、嘘を言いふらさないことである。新聞、テレビ、ラジオの義務は、客観的に報道する事である。それによってのみ真実が取り戻される。
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つまり昨今のメディアを使った洗脳を、1970年以前に明確に理解していたのです。日本政府がこの様に大衆を啓蒙した事は当然のごとく無し。

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戦争のもう一つの様相は、それが目に見えないものであり、偽装されているものであるだけに、いっそう危険である。また、それは国外からくるようには見えない。カムフラージュされて、様々の姿で、こっそりと国の中に忍び込んでくるのである。そして、我々のあらゆる制度、あらゆる生活様式をひっくり返そうとする。このやり方は、最初は誰にも不安を起こさせないように、注意深く前進してくる。その勝利は血なまぐさくはない。そして、多くの場合、暴力を用いないで目的を達する。それに対しても、また、しっかりと身を守る事が必要である。我々は絶えず警戒を怠ってはならない。この方法による戦争に勝つ道は、武器や軍隊の力によってではなく、我々の道徳的な力、我々の意志によるほかない。
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これは、小泉・竹中時代の事がまさに当てはまるでしょう。カイカクと称して、日本の資産を買い叩いていった。

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世界を征服するという事は、われわれが敵に戦線を布告し、わが軍を持って敵を粉砕するしかないというわけではない。われわれには、同じくらい効果的で、もっと安くつく方法がある。まず、われわれの物の見方にまだ同調していない全ての国において、我々に同調する組織を強化拡大せねばならない。そして、地球上の全ての国々において、我々の同調者達に、その国の権力を少しづつ奪取させねばならない。同調者達がそれに失敗した国では、我々は永久革命の状態を作り出す必要がある。混乱の中で、経験と訓練を積んだ我々の同志は、だんだん頭角を現していくだろう。革命が困難と思われる国においては、我々が差し出す有利な条件を受け入れようとする、その国の労働者階級の絶望と空腹の状態を、十分活用しよう。最も経済効率の高い戦法、つまり、最も安上がりのやり方は、常にあらゆる方法で、その国を経済的沈滞ーーー不景気に陥れる事である。腹の減ったものは、パンを約束するもののいう事を聞くのだから。
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大衆を貧困にさせるのは、支配する上でポイントと明確に言われている。何故、日本がこれほどデフレ経済を続けたか、納得のいく事。支配者にとってメリットがある。豊では元気になって反抗する。

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経済も武器である

全体戦争の今の時代において、経済は、政治と戦争の基本的武器である。スイスが経済活動の面で外国に依存する状態にある事は、この点からいって重大な危機である。我々の攻撃者となるかもしれない国に、我々が必要とするものの供給を独占させることは、どうしても避けなくてはならない。
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第二次世界大戦後に平和になったと思ったら大間違い。経済戦争という形で、ずっと戦争だったのです。だから悲惨な自殺者数が毎年計上されていく。
政府の統計には実態を表さないものが多い。自殺数について
http://www.asyura2.com/08/senkyo51/msg/359.html

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全ての国の国民は、その願望、伝統および信条に従って自決の権利を有する。諸国は国際連合憲章の中でこの権利を正式に認めた。したがって、全ての国民は、外国の暴力行為に対しては、抵抗する権利を有する。どの国民も、もし、自由への固い決意に燃え、正当な手段を用いて侵略者に抵抗するならば、いつまでも抑圧され続ける事はありえない。国土を占領した抑圧者に抵抗する事は、厳しい努力を要する。地下抵抗闘争においては、罪のない人々が無駄に苦しまず、また、無益な血を流さぬように戦わなければならない
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こうして大衆を鼓舞、そして暴発しないように細かく説明されています。

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歴史の教科書の改訂作業も進められる。新体制の取る最初の処置は、青少年を確保する事であり、彼らに新しい教義を吹き込む事である。 教科書は勝利を得たイデオロギーに適応するようにつくられる。多くの国家機関は、あらゆる方法で青少年が新体制に参加するようそそのかすことに努める。彼らを、家庭や、教会や、民族的伝統から、できるだけ早く引き離す必要があるのだ。彼ら青少年を新体制にとって役に立つようにするために、また、彼らが新しい時代に熱狂するようにする為に、彼らを洗脳する必要があるのだ。その為に新聞やラジオ、テレビなどが、直ちに宣伝の道具として用いられる。個人的な抵抗の気持ちは、新国家の画一的に統一された力にぶつかって、くじかれてしまう。占領軍に協調しない本や新聞には用紙が配給されない。これに反して、底意のある出版物が大量に波のようにあふれ、敵のイデオロギーは、ラジオを通じて、また、テレビの画面から、一日中流れていく。それは、あるいは公園の樹木に仕掛けられたスピーカーから、あるいは町を歩く人に映像の形で訴えられ、吹き込まれる。
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若者は格好の洗脳対象。だから昨今、若者の右傾化と言う現象があるわけです。そして青年の定義を18歳にしようとする目的と合致。それを安部壷三はしようとした。

マスゴミによる洗脳をこうして政府が注意喚起をする。日本では考えられない事です。つまり、本当に民衆の代表が政府となっているという事。国民主権。

この本は、民主主義とは何か?という事についても、よく書かれています。大衆あっての国であり、それが壊滅的打撃を与えられれば、国は滅びていく。だから”民間防衛”なのです。明治以降の日本とは大違い。

後書きにも、日本の平和ボケについて書かれています。その懸念は今、まさに悪夢となって降りかかってきてしまった。ちゃんと警告していた人たちがいたのに。テレビは国民総白痴化って言葉があったように。見事にヤラれてしまいました。アメリカもですが。

日本がいかにスイスと比べて民度が遅れているか、嫌でも分かります。情けないくらいに。読んでない人は本当にお勧めです。  

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