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【コラム】地球で唯一の離散家族（下）【朝鮮日報】
http://www.chosunonline.com/news/20091002000033
離散家族
現在、家族や親せきに会いたくても会えない国は、地球上で唯一韓国と北朝鮮だけになった。
これまで数回にわたって離散家族再会事業が行われたが、実際に再会できたのはそれほど多くはない。
大韓赤十字社によると、1988年からこれまでに再会を申請した12万7500人以上のうち、すでに4万1000人以上が死亡したという。
2000年8月以降、南北から1700家族ずつ合計1万6000人以上が再会を果たした今も韓国側の申請者だけで8万人以上が家族と再会できていない。
このような状況の中で、70代の失郷民（北朝鮮に故郷を持つ人々）が自殺したというニュースが飛び込んできた。
今年の秋夕（中秋節）を迎えるにあたり行われた「南北離散家族再会事業」に参加を申請したが、対象から外れたイ某さん（75）が、水原駅で線路に飛び込み、自ら命を絶った。
（北朝鮮の）江原道北部から韓国戦争の際に韓国にやって来たイさんは、ここ10年にわたり、大韓赤十字社に対し離散家族再会を何度も申請したがその度に脱落し、今度こそ最後という思いで今回も申請したが、やはり脱落したため大きく落胆していたという。
この知らせを聞いて、記者は怒りと悲しみで胸が詰まった。
数日前に会った香港の大学教授は、「金大中（キム・デジュン）、盧武鉉（ノ・ムヒョン）両政権では、北朝鮮を開放させようとどれだけ多くの資金を投入したことだろうか。
おそらく“特別な指導者”がいないほかのアジア諸国なら、すでに太陽の日差しを浴びて服を脱いでいただろう」と笑った。
60年以上も離れ離れになっている家族に会えない彼らの恨（ハン）を解く方法はないのだろうか。
中国は国慶節と中秋節が重なり、10月1日から8日まで連休だ。大陸からは120万人の観光客が香港、台湾、マカオなどに押し寄せるとされており、台湾でも大陸から数十万人の客を迎える準備で忙しい。両岸（中国と台湾）を自由に行き来する親密な関係をとてもうらやましく思うと同時に、南北の硬直した現状を罪深く感じる1日だった。
香港＝李恒洙（イ・ハンス）特派員
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
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