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自然エネルギーの行方(SUEの日記)
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投稿者 あややの夏 日時 2009 年 11 月 17 日 10:06:17: GkI4VuUIXLRAw
 

だいぶ前の話になるが、川崎市麻生区役所にて、太陽光発電設備設置5周年記念の 『「エコのまち麻生」をめざすまちづくり』フォーラムに参加してきた。

川崎市民ではないのだが、川崎市の麻生区の主婦たちの
「ごみの勉強会」に参加したのを期にお誘いをいただいていた。

川崎市は、「CCかわさき」と題して、エコに取り組んでいる。
これは、「カーボン・チャレンジ川崎エコ戦略」の略称だ。

川崎市って、すごく長いので、各区によって、特色が全部違う。
例えば、「高津区」は、「エコシティー高津」を掲げて、レジ袋を
断る運動を続けている。
「中原区」は、ゴーヤを日除けに使うという試みを行っている。

7区ある中で、麻生区は、居住者16万人を突破し、住宅地が
増える一方で、里地・農地・樹林地は減少している。
その現状を踏まえて、今後の麻生区の可能性を探っている。
そして、さまざまな活動をしている諸団体の活動内容が
発表されるというものだ。

第1部は、環境エネルギー研究所所長
の飯田哲也(てつなり)さんの基調講演で始まった。
この人は、麻生区に住んでたこともあり、ゆかりのある人だ。
以前、原子力の仕事をしていたそうなので、エネルギー関係は詳しそうだ。


今、石油の高騰が話題になっているが、2012年には石油供給不足になる
可能性があるそうだ。そうなったら、石油がどれだけ値が上がるかわからない。
何十円と言う単位ではないことだけは確かだ。
また、同時期に天然ガスもピークを迎える可能性があるらしい。

ということは、石油や天然ガスにたよるのではなく、
持続可能なエネルギー社会を目指さなければいけないということだ。

持続可能なエネルギー社会を目指すには、
 @エネルギー利用を減らす
 A自然エネルギーを増やす
この両方が両輪になってくる。
そして、それを促す社会の仕組みが必要だ。

例えば、ロンドンのスーパーマーケットでは、製品が生産される
までに排出したとされるすべての「CO2」の量が記載されている
そうだ。あとは、消費者がそれを見て判断する。
これだと、各企業も必死でCO2の掛からない製品を作ろうと
するんだろうね。

また、実際に、今使用している自然エネルギーの1万倍の量が、
使われることなく流れているらしい。
じゃあ、これらを拾い上げてやれば、自然エネルギーで
すべてまかなうことは十分に可能なのではないだろうか?

実は、「東京電力」と「東京大学」の石原教授の研究チームで、
「海の上に立つ風車(フロート型)」でどれだけ日本の電力を
まかなえるか共同研究したそうだ。

さて、問題!

 ○「銚子沖」
 ○「水深200Mのところに設置」
この条件に「海の上に立つ風車(フロート型)」を設置したら
日本全国のどれだけの電力がまかなえるでしょうか?


答え:95%

というような試算がされたのだが、この研究結果を見た「東京電力」
は、あわてて石原教授にこのことを発表しないように要請したそうだ。

電力会社としては自然エネルギーに切り替わると困るらしい。
電力会社が儲からなくなるから困るということか?
またまた、お得意の隠蔽工作に走るだけのようだ。

よって、自然エネルギーだけですべてをまかなえる可能性は十分に
あるのだ。

ただし、日本は、こと「自然エネルギー」に関しては前を向こうとは
しない。

日本は、温室効果ガスを1990年の水準から6%削減するという
京都議定書の公約も守りきれず、逆に8%も排出を増やしている。

一方、「ドイツ」が掲げる目標は、「自然エネルギーの比率」を
2030年までに「45%」に引き上げようとしている。
「EU全体」の目標値は2020年に「30%」、
「中国」の目標値は2020年に「21%」
「アメリカ」の目標値は2020年に「15%」を
掲げている。

では、日本の目標値はというと・・・・・・・・・
2014年の目標ではあるが、「1.63%」!

低い!低すぎる!

いろいろとへりくつをつけては、「もうできません」を
繰り返しているらしい。

日本は、京都議定書を離脱したアメリカ、カナダと並んで、
「地球温暖化防止の抵抗勢力」とさえ見られているふしがあるそうだ。

ドイツでは、風力発電を伸ばすために、「風力で作った電気は
電力会社が40%高く 買い取れ」という法律を作った。
このため、お金持ちになりたいと思った人はこぞって風車を
立てた。35期の風車を立てて、年間5億円の儲けを生み出している
人もいる。
この結果、ドイツの風力発電はここ10年で14倍に増えた。

一方、日本はどうか。
風力発電に少しは取り組む姿勢を見せているのだが、
数量限定にしている。
昨年、「九州電力」が風力発電を13万KWだけ買い取りますと、
募集をかけたところ、全部で180万KW分の応募があったそうだ。
よって、それを「抽選」するという、ばかげたことをやっている。

これでは、産業としても伸びない。


「太陽光発電」についても、日本は政策的に大失敗をしている。
このことは、今週の「週刊ダイヤモンド」にも出ているので、
興味のある方は読んで欲しい。

日本の「太陽光発電」はもともと世界でトップを走っていた。
2004年までは、セル生産量も導入量も世界一だった。

実際に「太陽光発電」の世界需要の成長率は40%を超えて、
成長性は大きい。
これをひっぱっているのが、環境立国として主導権を握ろうとする
ドイツだ。
累積導入量は、2005年に日本を抜いて首位となり、
2006年の市場規模は日本の約3倍に急拡大した。

ドイツが成長した原因はその政策にある。
「FIT」と呼ばれる固定価格買取制度だ。
事業者や家庭が太陽電池で発電した電力を、電力会社が
市場価格より高く買い取るように義務付けたものだ。

「太陽光による発電」は通常の電力価格の「2〜3倍」で
買い取られる。
毎年5%ずつ引き上げられるが、「20年間は 買取が保証」され、
「約10年で初期費用が回収できる」計算になっている。

これによって、ドイツでは、太陽電池を導入する企業や個人が
急増した。

スペインやイタリアもこの制度を導入し、順調に伸びてきている。


一方、日本では、ドイツで導入されたような「FIT」には
電力会社が猛反発し、2003年に「RPS法」すなわち、
電気事業者の販売電気量に応じて一定の新エネルギー利用量を
義務付ける法律が施行されたが、制度上の問題点も多く、
「FIT」に遅れをとる形となった。

そう、日本は決して「できない」のではなくて「やらない」・
「やろうとしない」国なのだ。

ドイツは自然エネルギー化が進んで、「6重の配当」を生み出したと
言われている。
 @電力供給の主力に自然エネルギーがなった
 ACO2削減:1億トン
 B産業経済効果
 C雇用効果:23万人(人口は日本の半分ぐらいの国がである)
 D地域の活性化効果
 Eマネーのグリーン化

スウェーデンも2020年までに石油を使わない社会を目指している。

いったい、日本はどこに向かうのか?

日本には「風力」も「太陽光」も「バイオマス」も十分に
技術も可能性もあるが、これを伸ばそうという政策がなかったがために
後手をとっているだけなのだ。

自然エネルギーに対してお金が集まるようなファンドを
作るのも有効な手らしい。
長野県の飯田市では、太陽光発電の市民ファンドを
作って、2%の配当を約束したところ、2億円のお金が
集まったそうだ。
それをもとに太陽光パネルを購入し、どこかのお宅に設置し、
太陽光で発電した分を電力会社に売って得た利益から配当を
まわしているということだ。
しかも、投資した人は、最初は、利益目的だったとしても、
おのずと太陽光発電に興味がわいてくるそうだ。

第2部は川崎市の各団体と飯田氏とのパネルディスカッション。

なのですが、ちょっと長くなりすぎたので、機会を見てまた書きます。

ここで、生ごみを有効利用しようとしている「麻生生きゴミ隊」と
交流ができ、来週の土曜日の午前中にゴミを堆肥化させるための
「混ぜ込み作業」の手伝いに行くことになりました。

また、報告します。

でも、一番の問題は・・・・・このフォーラムに若い人が
全然参加していないこと!だと思いました。
全部で60〜70人ぐらい参加したのですが、
自分が若者の5本の指に入るぐらいでした。
60を超えたような人も半分ぐらいいたような感じさえしました。
高齢化が目立って、日本の将来を反映しているようでした。  

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コメント
 
拍手を送りましたが、洋上風力発電は高コストです。太陽光よりも、地熱よりも、ずっとコストがかかるでしょう。

日本は台風の襲来が年間何回もある国です。そのため、風車自体がオランダなどで使われているものと比べて頑丈に作らなければならず、かなり高コストであり、しかも、故障がよく起きています。ヨーロッパ、それも、北ヨーロッパ(オランダ・ドイツ)で風力発電が盛んなのは、北極と地中海と言う温度差が年間を通して安定的にあるため、一定の強さの風邪が定常的に吹いているからです。台風などの襲来もない。日本とは自然条件がまったく異なるのです。
2009/11/19 18:47

拍手を送りましたが、洋上風力発電は高コストです。太陽光よりも、地熱よりも、ずっとコストがかかるでしょう。

日本は台風の襲来が年間何回もある国です。そのため、風車自体がオランダなどで使われているものと比べて頑丈に作らなければならず、かなり高コストであり、しかも、故障がよく起きています。ヨーロッパ、それも、北ヨーロッパ(オランダ・ドイツ)で風力発電が盛んなのは、北極と地中海と言う温度差が年間を通して安定的にあるため、一定の強さの風邪が定常的に吹いているからです。台風などの襲来もない。日本とは自然条件がまったく異なるのです。
2009/11/20 12:19

風力発電については、色々とネガな情報がありますね。他のコメントにもあるように日本特有の気象条件に欧米型風力発電機の構造や特徴が合致していないようです。あえて欧米型(=大型風車のこと)と書いています。今日本の風力発電に合致する風力発電機&風車とは?台風にも壊れず&住宅地近隣でも低周波騒音の問題もなく&高効率であり安い。そんな都合の良い日本の環境に会った風力発電機が有るわけ無いかぁ〜と思いましたが、東北大学の石田先生という方が実践しているネイチャー・テクノロジーにヒントがありそうです。江戸時代の本草学の現代版で、ふくろうの羽を模した静かな風力発電装置の羽や新幹線のパンタグラフを生み出したりカタツムリの貝を使った洗面装置などを作っておられるとのこと。そして次の課題はトンボの羽の構造を真似した風力発電装置を開発中だとか。このトンボの羽の構造を真似た風力発電機は欧米型の風力発電機では発電できないような風量でも発電し、台風ような強風下でも風車は壊れない、この風車が実用化されれば日本の風力発電も違った場面になるのかな?
2009/11/24 13:22
どうかしてます。
1.石油枯渇はおそらく嘘です、これまでの経験からそう言える。
2.もし、石油枯渇が現実に起これば、日本だけの問題ではありません。米国、欧州はもっと深刻であり、そこへ輸出している日本は非常に厳しい。日本だけの努力でうまく行くはずがない。
3.冷静に考えればエネルギーを少なくて住む生活に戻ればよいだけ。自然保護になり、かえって良い生活が実現する可能性がある。戦争前の生活に戻れば良いでしょう、特に不便はなかったと思うが。
結局、日本としては何もしないでじっと静観しているのが正しい、変な政府宣伝に惑うことはやめよう、大体、大本営発表は嘘であったと言うのが歴史的事実ではないでしょうか。
2009/11/30 20:31

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