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クルーグマンの出番は40分ぐらいで、そのうち大部分は田原総一朗がしゃべっていた。岡本がしゃべるのは時間の無駄だと思った。
http://www.asyura2.com/09/hasan61/msg/284.html
投稿者 TORA 日時 2009 年 1 月 26 日 16:35:14: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu184.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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クルーグマンの出番は40分ぐらいで、そのうち大部分は田原総一朗と
岡本行夫がしゃべっていた。岡本がしゃべるのは時間の無駄だと思った。

2009年1月26日 月曜日

衛星生中継のインタビューにもかかわらず、例によって田原総一朗が
一人でしゃべりまくってクルーグマンの発言は三分の一程度だけ。


◆クルーグマン on サンプロ 1月25日 kmoriのネタままプログラミング日記
http://d.hatena.ne.jp/kmori58/20090125/p1

今朝のサンデープロジェクトにクルーグマンがワシントンから生出演すると聞いたので、録画しておいて見た。

クルーグマンの出番は40分ぐらいで、そのうち大部分は田原総一朗と岡本行夫がしゃべっていた。田原*1は司会者だから質問を読み上げる時間は仕方ないとしても、クルーグマンが答えたあと同じぐらいの時間岡本がしゃべるのは時間の無駄だと思った。別に岡本氏に含むところはないが、彼は経済の専門家ではないし、せっかくのクルーグマンの話を生で聞けるという貴重な時間を削るほどの価値はない。要するに、ひっこんでて欲しかった。

また、遠隔中継+同時通訳による遅延のムダも気になった。定型の質問はリストを事前に配っておいてもうちょっと効率よく流して、余った時間をさらに突っ込んだ質問に割当てるぐらいのことはしてほしい。

話題はオバマ政権とアメリカの経済政策についてのみであり、答も従来から彼がblog等で表明していることばかりで特に新しい話はなかった。日本経済への言及は(質問されなかったので当然だが)なかった。これも、上記のムダを省けば聞く時間も取れただろうに。あるいは、朝日・田原は日本でのマクロ経済政策に否定的だからわざと聞かないようにしたと考えるのは考えすぎだろうか。

たとえば、あれだけもめたんだから「定額給付金をどう思うか」ぐらいのこと聞いたらどうなんだろう?あるいは、日銀が金利をゼロまで下げなかったことについてのコメントはどうか。彼が日本で有名になったのはブッシュ批判ではなく日本の間違ったマクロ経済政策への批判がきっかけだったことを考えてみれば、聞いて当然の質問なのだが。そんな企画は思いつきもしなかったとすれば、サンプロのプロデューサーだかディレクターだかはかなり無能なんじゃないだろうか。

以下、質問と回答。クルーグマンの答はなるべく忠実にしたけれど、実際とは違う部分もあるかも。質問文ははしょってます。


同時通訳で国際衛星生中継のインタビュー(サンプロより)


◆The Great Unravelingの内容について。

クルーグマン
「今は80%ぐらいの人が私のブッシュ批判に賛同してくれています」

◆あなたはオバマの就任演説を聞いてがっかりしたそうですが。

クルーグマン
「そうですね、それほど悪い演説ではなかったのですが、常套文句ばかりでもっと革新的(核心的?)な考えが必要だったと思うんですが。オバマ大統領が経済について語ったことは、できないことばかり。ワシントンの人達は真面目に取ってほしいときはできないということをよく言うんですね。

ですから、非常に大きな問題をきちんとはっきりさせなかったと思うんですよ。

どういったらいいんでしょうか。オバマ大統領は政府が行動を起こさなければいけないという点を強調した。これはいい点だと思うんです。長年、政府は小さい方がいい、政府が問題を解決することはできないことを強調する人が多かったんです。

しかしオバマ大統領は標準的な?みなが犠牲を払わなければいけない、みなが責任を負わなければいけないということで、言い過ぎは控えたいんですけれども、私が期待していたほどスリルに満ちたものではなかったんです。スピーチ・演説自体はホームランではなかったんです、野球にたとえればですね」

◆NYダウが急落し、失業率も7.2%と上昇、GDP成長率も-0.5%。ベアスターンズの買収、リーマンブラザーズの破綻、かなり経済はひどくなりました。ブッシュ大統領の間違いはどこにあったのでしょう。

クルーグマン
「危機自体について言えば、金融システムが暴走したんです。金融機関が膨大なリスクを引き受けて経済全体をリスクにさらしてしまったのです。ブッシュ政権もそういうことを許してしまったんですね。私をも含めて多くの人達が、1980年代の日本に匹敵するバブルがあると警告していました。それに対してブッシュ政権は、投機を奨励するとか放置するとかで何も対策を打たなかったんです。危機を予防することは難しかったかもしれませんが、これだけ規模の大きな危機を招いたのはブッシュ政権のミスです」

◆日本はバブルがはじけた時に100兆円の損失を出しましたがアメリカの損は?

クルーグマン
「そうですね。同じぐらいの金額になる可能性が高いですね。1兆ドル。これは金融部門の損失でして、為替レートにもよりますが日本と同じぐらいになると思います。細かい内訳は違ってくると思いますが、日本とは姉妹経済ですから。金融システム自体で1兆ドル、アメリカ経済全体ということですと住宅バブルの破裂も含めると8兆ドル。金融システムの損失はもっと膨らむかもしれません。いずれにせよ金融システムは麻痺しますし家計部門にとっても大打撃ですよ。ですから、これだけ大きなバブルが破裂するとこれだけ滅茶苦茶になってしまうということです」

◆オバマ演説に不満があるとおっしゃいましたが、オバマ政権は総額8250億ドル投入すると言っていますが、どこに問題がありますか?

クルーグマン
「オバマ大統領の計画内容は妥当だと思います。部分的には十分効果がないところもありますが。インフラ整備の支出の方が減税、とくに企業減税より効果が高いと思います。プログラムの内容自体は悪くはありません。私が主に心配しているのは、オバマのエコノミスト達も言っていますが、そのインパクト自体は、経済後退部分の1/3しか押し上げる効果がないということだったんです。ですから不十分です。

私もオバマのエコノミスト達といろいろ議論したんですれども、迅速に実行できるプロジェクトが不足しているようです。それからあまり数を多くすると政治的困難を伴うと考えているようです。しかしこの計画は助けになると思いますが、問題解決にまでは到らないでしょう」

◆何が必要ですか?

クルーグマン
「そうですね、もっと規模を大きくしないとダメでしょう。私の推定では、そしてゴールドマンサックス等が出している推定、私の推定と一致しているんですけれども、おそらく50%積み増さないとダメだと思います。今の額よりも。それでも、今の景気後退は1年半は続いてしまうと思います、アメリカで。しかし、ブレーキがかかると思います。今の計画ではそれが見えてきません。これだけ規模が大きくてもまだまだ不十分なんですよ」

◆というと1.5兆ドルぐらい?

クルーグマン
「1.3兆か1.2兆ドルぐらいですね」

◆リーマンブラザーズが倒産したとき、金融恐慌が来るといわれたが、それは回避されると思いますか?

クルーグマン
「もう一段の金融の困難があると思います。昨年秋に救済案が出ましたけれど、まだ銀行等の金融機関が大きな問題をかかえています。さらなる金融部門に対する救済策が必要だと思っています。どの程度の数字が必要かというと、人々が口にしているよりさらに大きな数字が必要だと思っています。日本の場合は5000億ドル程度の銀行に対する救済ですみましたが、今のアメリカの経済規模は当時の日本の4倍ですから、2兆ドルぐらいになるんですよね。いま、2兆ドルという数字は誰も言ってませんから。もちろん大きな金額です。膨大ですよ*2」

◆公共投資が少ないと思いますが、なぜこうなったのでしょう。

クルーグマン
「いろいろ理由があります?タイミング、政治的な理由ですね。それから公共投資というのは実行するのに時間がかかるのです。3、4年かかるものもあります。それはやるべきだと思うんですけれど、なるべく結果を前倒ししたいと考えているので。それから議会の保守派の支持をとりつけるのも大変なんですね。そういう政治的な決定というのもからんでいますので、公共投資は我々が期待するほど大きなものにはなりませんでした。

分野によっては、たとえば公共交通ですね、はもっと投資が必要だとみんな期待していました」

◆Big3は救済を求めているが復活することはありますか?

クルーグマン
「Big3が消滅する可能性はあると本当に思っています。Big3が存続することを保証できる人は誰もいません。なるべく不必要に消滅しないようにしたいと思っていますが、今現金も確保できませんし、まさに金融危機の犠牲者になってしまった可能性があります。本当は存続できたはずなのに。そうしたら本当にひどいことになります、100万人の失業者を新たに生みだすことになるので。是非避けたいところです。Big3に時間を与えてなるべく問題を解決できるようにしていきたいと思います。しかしBig3が2社、1社に整理されてしまう可能性もあります。時代は変わっているのです。Big3は存続できないかもしれませんがチャンスを与えなくてはいけないと思います」

◆(高野)緊急対策はわかりましたが、その先のことは。金融資本主義の後に地道な資本主義に戻れるのでしょうか

クルーグマン
「アメリカ人の社会というのは勤勉ですよ。一般市民は本当に勤勉なのです。職業的倫理観は失なわれていません。しかし金融産業というものが暴走してしまって、一握りのひとたちが大金持ちになり、破壊的な活動に従事していたんですよ、あとで判明したのは。オバマ大統領が今週末すでに発表したんですけれども、金融機関については規制を強化すると決めました。これはいい動きです。今の危機には間に合わなかったんですが、次の危機は未然に防止できるかもしれません。金融危機において救済の対象になったものは規制を強化する必要があります」

◆アメリカの消費者がお金をつかいすぎたというのが根底にあると思いますが、70年代の家計の借金の20倍にもなっていますが、アジア諸国がモノを作って輸出しそのカネを貸し出してファイナンスしてきましたが、アメリカの消費過剰は変わるのでしょうか。

クルーグマン
「持続不可能なシステムでした。アメリカの消費者は一切貯蓄せず、住宅の価格が高騰することで退職後の生活の支えとしてきたのです。実際に返済することができないような借金をしてきました。グローバルに見ると、最後の頼みの綱の消費者としてアメリカ人はその役割を果たしていたんです。数年前に私は言ったんですが、アメリカ人はお互いに住宅を売りあって、中国から借りたお金で住宅の代金を払っていたんです。これはもはや続けることはできません。今回の危機はアメリカに限らずグローバルなものです。この危機ということに関していえば中国も大問題をかかえています。またヨーロッパの新興国、ラトビアとかスペインなども問題をかかえています。ですから危機を脱するときにはグローバルなシステムが変わるでしょう。誰が消費するとか資本の流れとか」

◆新政権は最初の100日間はいいがその後成果が出ないと批判されるそうですが、オバマ政権の100日後どうなっていますか?

クルーグマン
「新しい政策は打ち出されているでしょうが景気はもっと悪くなっているでしょう。今年の年内そして来年まである程度景気は後退せざるを得ないでしょう。調査によれば市民は辛抱強く待っています。100日間しか待てないというのは神話にしかすぎません。現実ではありません。オバマ大統領が問題を解決するには何年もかかると思いますよ」

◆景気が完全に回復しないとしても、ダウや住宅価格が下げ止まるのはいつごろでしょう。

クルーグマン
「ダウについてはわかりません。株価は読めませんから。住宅価格についてはあと2年はかかるでしょう。住宅のスランプはいつも長期化しますので。この住宅スランプが終止符を打つのは4年ぐらいかかるでしょう。2006年に住宅価格が下落しはじめましたから、まだまだ長くかかります」

◆2010年の回復は無理でしょうか?

クルーグマン
「若干は上向くかもしれませんがおそらくそうならないでしょう。住宅価格はアメリカではまだ高すぎます。所得の水準とか家賃の水準と比較すると。ですからまだバブルから完全に脱したわけではないのです、今でさえ。それからまた余剰の在庫もありますよね。売れていない住宅の供給ということです。住宅価格はなかなか回復しません」


すでに論文などで書かれていることばかり聞いて意味があるのだろうか?
イギリスのポンド暴落や日本経済に対する意見も聞くべきではないか?


(私のコメント)
昨日のサンプロではポール・クルーグマン教授のインタビューや佐藤優氏のテレビ初登場などがあって見てみたのですが、例によって同時通訳で国際衛星生中継の金のかかるインタビューにもかかわらず、田原総一朗と岡本行夫がしゃべり続けてクルーグマン教授の話は三分の一程度しか聞けなかった。

ニュースステーションの久米宏も外国人ゲストへのインタビューで同時通訳がついているにもかかわらず自分ひとりでしゃべり続けていたのを覚えているのですが、テレビのインタビューの時間は限られた時間だし質問は完結にしないと同時通訳の人はどこまで通訳するのか困るだろう。間に通訳を挟むと相手に話した事の八割程度しか伝わらない。

国際衛星生中継となると音声などがどうしても0,5秒ぐらい遅れてしまうのですが、テレビのキャスターなどはこの間が出来る事を異常に恐れていて、返事が返ってくるまでの間にまた話しかけてしまう。その為にテレビの視聴者は聞きづらくなるのですが、数秒でも間が空いてしまうとテレビ局では始末書が書かれるらしい。

日本では通訳なしで外人にインタビューできるテレビキャスターは僅かしかおらず、インタビューするのが仕事の司会者が英語が出来ないと言うのは、歌が歌えない歌手のようなもので、数億円のギャラをもらっている古館伊知郎も外人のインタビューは通訳任せだ。インタビューなどでは間に通訳が入るとどうしてもゲストとの間に壁が出来てしまうのですが、日本の放送業界はどうして英語などの外国語が出来る人材を採用しないのだろうか?

国際会議に出るような人材は英語などの外国語の習得に努めなければ国益を損なうような事も出てくるだろう。一般国民に対しては小学校から英語教育を強制しておきながら、実際に英語が必要な外交官や政治家やジャーナリストが英語が出来ないと言うのは業務にさしつかえる。麻生総理が漢字の読み間違いにはマスコミはたたきますが、テレビ局のアナウンサーが英語でインタビューが出来ないことは誰もたたかない。

英語が出来て当然の職業の人でも英語が話せないのだから、英語はほとんど必要の無い一般国民に英語教育を押し付けるのは最初から無駄な努力をしていることになる。田原総一朗は日本でも一番有名なジャーナリストですが、ブッシュ大統領へのインタビューは冷や汗もので相手はアメリカの国家元首なのだから粗末な聞きにくい英語は失礼になるとは思わないのだろうか?

田原総一朗の経済へのセンスは間違っている事は書いてきましたが、番組でもポールクルーグマン教授の経歴や業績を長々と説明する必要があるのだろうか? バラエティー番組ならクルーグマン教授を紹介する必要があるだろう。しかし報道番組を見る人ならばノーベル経済学賞をもらった経済学者であることを知らない人はいないと思うのですが、感覚がずれている。

インタビューの内容自体もすでに論文などで発表されたものばかりで、あらためて教授に話させる意味があるのだろうか? ワイドショーやバラエティショーならともかくレベルが低すぎるのだ。オバマ大統領の就任式における演説はアメリカでは評判はいまいちだったのですが、クルーグマンにとっても不満足だったものらしい。

しかし候補者の頃ならともかく、大統領になれば無責任な事は言えなくなり、麻生総理大臣も漢字を読み間違えただけで政局になってしまう。日本の総理大臣の施政方針演説も官僚が各省と打ち合わせをしながら書いたものを読むだけなのですが、アメリカでも同じだろう。しかしあれだけの演説が出来るのだから役者なのだ。

アメリカの金融システムについてはクルーグマン教授も株式日記でもいつかは破綻すると書いてきました。LTCMの破綻やエンロンの破綻などから感じられる事であり、今回はあまりも巨大な金融破綻であり、政府や中央銀行自体の信用にも関わってくるだろう。クルーグマン教授はアメリカの言論界でも過激派であり反体制的なコラムをニューヨークタイムズに発表している。

それがノーベル経済学賞を受賞したのはブッシュ大統領への当て付けであり、それだけアメリカの金融資本主義に対する批判が強まったからだ。公共事業に対する意見ももっと大規模な支出を要求していますが、それは日本の公共事業にも言えることだ。しかし田原氏は公共事業反対派でありクルーグマン氏への批判が無いのはどうしてだろうか? かねてから田原氏は公共事業は反対でありクルーグマン教授にその意見をぶつけてみるべきだっただろう。

オバマ大統領は就任演説で金融資本主義を批判して、本来の勤勉な資本主義に戻る事を主張しましたが、一握りの投資銀行が巨額の収入を独り占めして金融を破綻させてしまった。だからクルーグマン教授も規制の必要性を述べていますが、1997年のアジア金融危機においてもアメリカの金融資本の横暴は世界中から批判された。しかしオバマ政権内部にもサマーズがいますが、田原氏はなぜその事をクルーグマン教授に聞いてみないのだろうか?

今回のアメリカ発の金融恐慌はまだ全体像がつかめず、どこまで大きくなっていくのかも分からない。クルーグマン教授だって分かりっこないのであり、私なら聞いてみたいことは沢山あったのですが、田原総一朗の経済センスは最低だ。

 

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