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GMの債権者は、GMの株式を受け取るよりも倒産してくれた方がCDS(倒産破綻保険)で補償されるので倒産に掛けた方がいい。
http://www.asyura2.com/09/hasan63/msg/118.html
投稿者 TORA 日時 2009 年 5 月 27 日 15:20:34: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu192.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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GMの債権者は、GMの株式を受け取るよりも倒産してくれた方が
CDS(倒産破綻保険)で補償されるので倒産に掛けた方がいい。

2009年5月27日 水曜日

GMの債権者にとっては倒産してくれたほうがCDSで金が戻る?
NHKクローズアップ現代より


◆金融革新がGMを破産に追い込む 5月13日 ニューズウィーク
http://newsweekjapan.jp/stories/business/2009/05/post-108.php

金融危機から1年近くが経ち、ようやく何が起きているかの実態が明らかになりつつある。

 米政府が大手銀行を対象に行った厳格な「ストレステスト(健全性審査)」の結果、多くの大手銀行は破綻しそうにないという投資家の信頼感を取り戻し、政府の指示で自力の資本増強に奔走している(大手銀ウェルズ・ファーゴなどの新株発行を引き受けることで投資銀行は大儲けしており、その意味でストレステストは金融界に対する景気刺激策にもなっている)。

 一方で、連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)や連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)、GMの金融子会社であるGMアクセプタンス・コーポレーション(GMAC)のように再建不可能な組織には、追加の公的資金注入が行われることも明らかになってきた。

 市場は「生存者」と「死者」を区別しはじめたのかもしれない。それが言い過ぎだとしても、生き残れそうな企業に金をかけ、先行きの暗い企業からは手を引きはじめたのは確かだ。

 懸案の自動車業界でも明暗がはっきりしつつある。クライスラーはすでに連邦破産法11条の適用を申請している。

 難局を乗り切れる公算が最も高いとされてきたフォードは5月12日、普通株3億株を発行し14億ドル以上の資金を調達した。会社に未来があると思わなければ誰も株など買わないわけだから、これはまさに投資家による信任投票だ。

金融革新が債権者の行動を変えた
 そして、残るはゼネラル・モーターズ(GM)。6月1日に巨額債務の返済期限を控えており(社債保有者に対する270億ドルの債務を含む)、返済できなければ破産を申請する可能性が出てくる。

 GMの行く末について賭けるとしたら、「破産」に大金が集まるだろう。そして、実際にGMが破産すれば、「空っぽの債権者」シンドロームを裏付ける新たな証拠となるかもしれない。

 われわれが初めて「空っぽの債権者」説を論じたのは数週間前。背景にあるのは近年の金融革新で、借り手が債務不履行に陥った場合に社債保有者などの債権者に保険金が下りる保険が登場したことだ。そのため、借り手が破産したほうが儲かると考える債権者が現れはじめている。

 企業が正式に破産した場合のみ保険金が支払われるため、社債保有者は社債を株式に交換する債務削減策を敬遠し、企業を破産に追い込むよう仕向ける可能性が高い。

 GMも「空っぽの債権者」シンドロームの典型例になりそうだ。債務を削減すれば政府の追加支援を受けられるため、GMは債権者にある取引をもちかけた。

 GMが破産申請をすれば、債権者への支払い方法をめぐってカネのかかる裁判が延々と続くことになり、債権者には好ましくない。そこでGMは、債権者に株を渡し、引き換えに債務を帳消しにしてもらうという提案をした(政府が50%、全米自動車労組(UAW)の医療保険基金が39%、既存の株主がわずか1%、そして社債保有者が10%の株式を割り当てられる)。

債務株式化に応じては損をする
 もっとも社債保有者にとっては、この提案はさほど「お得」ではない。なぜか。

 政府と労働組合の管理下に置かれた企業がグローバル市場の激しい競争に勝ち抜けると信じていなければ、債権者が債務の株式化に応じるわけがない。

 しかも、債権者の多くは「空っぽ」の債権者。彼らにとっては、GMを救うために債務を減らすより、GMが破産したほうが利益を得られるのだ。

 ジャーナリストのへニー・センダーは、この状況を英フィナンシャル・タイムズ紙で解説している。GMの社債保有者は、かつての額面270億ドルから今では10分の1の価値しかなくなった社債を、GMの株式と交換するよう求められている。もしGMが立ち直れば、株式はそれなりの価値になるが、立ち直れなければ価値はゼロだ。

 センダーが言うように、貸し倒れに対する保険であるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)に多くの債権者が加入しており、GMが正式に債務不履行に陥った場合のみ保険金が支払われる。

「GMが債務不履行になった場合、CDSの加入者にとっては24億ドルの利益になるという試算がある」と、センダーは書いている。一方、株式は紙切れになっても債務不履行にはならないので、債権を株式と交換してしまえばCDSのメリットが享受できない。

 つまり、債権者は二者択一を迫られているわけだ。債務の株式化に応じずにGMが破産すれば、6月に規定の保険金を受け取れる。債務の株式化を受け入れてGMが破産を回避すれば、将来価値が上がるかわからない株式が手元に残る。

 債権者はどちらを選ぶだろう? この問いに答える前に思い出してほしい。債券に投資する人は株式投資を選ぶ人に比べて、確実なリターンを重視する人種だということを。

 これでは、GMの6月破産説に賭ける人が多いのも無理はない。

◆GM破産間近:迫り来るチャプター11 5月25日 The Economist
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1092

米ゼネラル・モーターズ(GM)の社債保有者は、破産裁判所の判断に望みをかけようとしている。

米ゼネラル・モーターズ(GM)が5月末、業界下位のライバルメーカー、クライスラーに続いて米連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請し、製造業で史上最大となる倒産劇の幕を切って落とすのは、ほぼ確実だ。

 ほんの半年足らず前、GMのCEO(最高経営責任者)だったリック・ワゴナー氏――米財務省の自動車作業部会にその座を追われる前のこと――は、世界第2位の自動車会社にとって破産は「選択肢にない」と発言していた。

 ワゴナー氏は、GMの事業構造が複雑なために、何年間も中途半端な状態で放置され、その間にも、地位を失い、先行きが不透明な会社の商品を顧客がますます敬遠していく事態を恐れていた。

 だが、GMの前CFO(最高財務責任者)で、新たにトップに就いたフリッツ・ヘンダーソン氏は、破産がほぼ避けられないという事実を受け入れたようだ。同氏は4月27日、無担保社債保有者に対し、彼らが保有する債務270億ドルを、再建後のGM株のたった10%と交換する債務削減案を提案した。

失敗するよう仕組まれたような債務削減案

 この提案――プライベートエクイティ(非上場株投資会社)出身で、バラク・オバマ大統領から自動車作業部会を率いるよう指名されたスティーブン・ラトナー氏の指示によるもの――は、あえて失敗するように仕向けられた提案のように見える。

 ヘンダーソン氏は、5月末までに金額ベースで債務の90%以上を保有する社債保有者の合意を得られなければ、この提案は無効になると明言している。さらに悪いことに、社債保有者は、全米自動車労働組合(UAW)や米政府自体よりも不利な扱いを受けると分かったうえで、この提案を呑まなくてはならないのだ。

 GMはUAWに対し、退職者向け医療保険基金に204億ドル拠出する義務を負っており、4月の提案では、UAWはこれと引き換えに現金102億ドルとGM株のほぼ40%を受け取ることになっている。

 一方、米政府――一部の推計によれば最終的にGMに最大500億ドルを融資する可能性がある――は、残り50%の株式を受け取る。

 当然ながら、社債保有者はこうした扱いに不満を抱いており、破産裁判所に望みを託す覚悟のようだ。社債のうち、約60億ドルは数万人の個人投資家の手元にある。

残りを保有する127の銀行、ヘッジファンド、ミューチュアルファンド(投資信託)の中には、デフォルト(債務不履行)に保険をかけるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)によって破産申請から保護されているところがあり、それらの機関にとっては、投資に対して巨額の評価損を計上するよりは破産の方が望ましい。(後略)

専門家として吉崎達彦氏が解説していたが、一番の問題は
GMが倒産してCDSが行使された場合、AIGがどうなるかだ。


(私のコメント)
ゼネラル・モータースの再建計画の提出期限が今月末に来ますが、GMは倒産させてから再建させないと会社の再建は出来ないだろう。AUWとの医療保険の負担も引き継いだのでは会社が成り立たないし、債権者に対する債務も引き継いだのでは負担が大変だ。つまりは倒産してきれいさっぱりして会社を再スタートさせないと再建は軌道に乗らないだろう。

このまま放置していれば政府が身代わりに資金を投入し続けなければならないので、今月いっぱいで決断を下さなければならない。GMが儲かっている会社ならAUWの医療保険も支払って行けるし債権者にも配当していく事ができる。しかし売上げが四割も落ち込んだのでは莫大な赤字が出て倒産は必至だ。しかしGMは倒産させるにはあまりにも巨大で影響が大きすぎる。

売上げが落ちたのは日本の自動車メーカーも同じであり、トヨタショックと言われるくらいであり同じ問題を抱えている。しかしトヨタ、ホンダなどは売れる高性能車を作っているから何とか持ち堪えられるのですが、GMやクライスラーは大型車が売れなくなって、燃費のいい高性能車を作る事が出来ないから倒産の危機に直面している。

GMについては2月4日にGMはサブプライムローンで自動車を売って、それを証券化してウォール街で転売していたと題して書きましたが、車作りよりも金融で儲けてきた会社だ。いわば自動車版サブプライムローンを作ってウォール街に転売して儲けて来た。これでは技術力は落ちる一方になり、GMは金融で儲ける会社になってしまった。

金融というのは製造業のようにそれ自体が利益をもたらすものではなくゼロサムゲームの世界であり、製造業に付随した産業だ。製造業がダメになった国家は金融で儲け続ける事はできない。アメリカの製造業は中国などの人件費の安い国に工場を移転させて来ましたが、それでは本国の空洞化が進んで慢性的な貿易赤字国になる。

GMも中国に工場を建設して車を販売していますがアメリカ本国並みの売上げ台数を数えるほどになりました。だからGMが倒産したら中国企業が買収するかもしれません。しかし中国の自動車メーカーには技術力がない。ニュースによればトヨタがハイブリッドカーの技術を供与して再建させるらしい。

クライスラーもイタリアのフィアットと合併して再建させる予定ですが、フィアットには小型車のメーカーであり、ダイムラーとの合弁でも上手く行かなかったのがフィアットではアメリカで売れる車を作る事が出来るのだろうか? オバマ政権ではリッター15キロ走る車を目標に規制を定めるようですが、アメリカのSUVはリッター4キロしか走らない。

石油もドル安でじりじりと価格が上がってきており去年のようなガソリンの高騰が近いうちにやってくるだろう。そうなると電気自動車やハイブリッドカーを作る技術がなければ自動車メーカーは存続の危機に立たされることになるだろう。AUWは非常に強力な労働組合であり、電気自動車を作ることは組合が反対すればなかなか出来ない。ガソリンエンジンを作ってきた組合が電動モーターを作ることは出来ないからだ。

今回の再建策もAUWに有利な再建計画ですが、債権者との交渉はまとまっていないし9割の合意を取り付けることは不可能だ。債権者の中にはCDSでリスクをヘッジしているから倒産したほうがいいという債権者がたくさんいる。クローズアップ現代ではその事には全く触れていない。また倒産してCDSが行使されても、リーマンブラザースとは違ってGMは巨大企業だから債券額も巨額だ。


◆GMシリーズ 5月23日 ぐっちーさんの金持ちまっしぐら
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55

一方のクレジットデリバティブ。
行使、という行為はどこかが倒産しないと行使に至らない、というきわめて特殊な構造をしている訳ですね。

要するに行使することが滅多にない。 金利デリバティブを扱っている人は毎日運転しているドライバーだとするとクレジットデリバティブを扱っている人はおよそサンデードライバーだということで、突然ブレーキを踏んで交通事故を起こしたり、渋滞を予測できずにつっこんっで言ったりという事故が起こりやすい、ということがいえます。

つまり「抜いたことのない伝家の宝刀」みたいなもんで、GMの場合そのかかわりあい方、はリーマンの比較ではありません。

考えられる最悪のパターンは

GMがつぶれた→クレデリを行使して安心していた→決済日になってもお金が入らないよ→でも相手はゴールドマンだから大丈夫でしょ→実は最後はAIGが持っていてそもそもカバーされるべき代金がカバーされなかった→入札してもGMの債権はあまりにも多すぎるので応札者がなく・・・・・

紙の上ではヘッジしているのだが、肝心のお金が入ってこないよ・・・・

という事態です。

(私のコメント)
GMはあまりのも巨大だからGMが倒産すればアメリカが倒産するような話になってしまうのであり、GMを存続させるのも大変だし倒産させるのも大変な話だ。オバマ政権では倒産させて再建させる路線のようですが、AUWの医療保険などは国民保険制度に切り替えて救済していく方針なのだろう。当面GMはゼネラル・モータースではなくてガバメント・モータースとなって再建されるだろう。問題は売れる高性能車が作れるかどうかだ。


◆債務削減、期限内合意できず=GM、破産法申請が濃厚に 5月27日 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090527-00000090-jij-int

【ワシントン、ニューヨーク27日時事】経営危機に陥っている米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の債務削減交渉で、債権者の9割(債権額ベース)から同意を得る同社の目標達成が27日、困難な情勢になった。再建策の要である過剰債務の大幅圧縮が難しくなったことで、GMは連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請に踏み切る可能性が極めて濃厚になった。
 GMは、社債などを保有する一般債権者に対し、270億ドル(約2兆6000億円)の債務を、再建後の新生GMが発行する株式10%と交換することを提案。しかし、26日午後11時59分(日本時間27日午後0時59分)の回答期限を過ぎても、要請に応じた債権者は極めて少数にとどまったもようだ。
 米メディアによると、GMは債務削減協議について、交渉の期限を延長するか、これ以上の交渉を中止するか、などの対応を27日朝(同27日夜)までに発表する方針だ。 

 

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