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貨幣経済も自然破壊も、自給自足の生活を止めさせる点で一致していた。自給自足を止めさせてしまえば市場と労働力が同時に生れる
http://www.asyura2.com/09/hasan66/msg/393.html
投稿者 TORA 日時 2009 年 12 月 08 日 13:17:35: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu205.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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貨幣経済も自然破壊も、自給自足の生活を止めさせる点で一致していた。
自給自足を止めさせてしまえば、市場と労働力が、同時に生まれるのである

2009年12月8日 火曜日

◆「資本主義で搾取する手口」 10月2日 晴耕雨読
http://sun.ap.teacup.com/souun/1782.html

発展途上国が、産業が発展途上にある国であることは、誰もが知っている。ただ産業が途上だからといって、貧しい理由はどこにもないが、現実には貧しい暮らしをしている。発展途上国の現状は見たが、その中で暮らす民衆は、どのような境遇に立たされているのだろうか。

 発展途上国は、すでに述べたとおり、国家としては、先進国から多額の援助を受けている。その額も決して少なくはない。しかし援助のほとんどは、ダムか発電所である。どうして電気なのか。実に不思議である。

 電気を必要としているのは、自国の産業を発展させたがっている、一握りの特権階級と外国企業のためであるのはいうまでもない。しかし、電気にこだわるのには、それ以上のわけが隠されていた。

 発展途上国には、いまでも電気の引かれていない地域がたくさん残っている。

 一般にはそれが悪いことのように語られているが、電気を使っていない人々に電気は必要ない。それなのにわざわざ大金をかけて、人里離れた山奥にまで電気を引こうとする。

 では電気を引くと、一体何がおきるのだろうか。

 停電になればすぐに実感できることだが、電気はとにかく便利である。この便利さのために、一度使いはじめると止められなくなってしまう。もちろん、便利になることは、だれも反対しないが、電気を使うにはお金が必要である。

 我々には当たり前でも、発展途上国には、物々交換が主流で、貨幣経済が浸透していない地域がかなり多く残っている。そのような地域に電気を普及させると瞬く間のあいだに、より本質的なお金の魔力にとりつかれた人々が増えるのである。

 また、ダムや発電所や工場を建設するために、先祖代々、谷や平野で暮らしてきた人々が、わずかばかりの立ち退き金で、強制的に移住させられてしまう。狩猟地や農地が取り上げられ、付近の土地や河川が汚染されてしまうと、もはや昔のような自立した生活はできなくなってしまう。

 貨幣経済も自然破壊も、自給自足の生活を止めさせる点で一致していた。

 自給自足さえ止めさせてしまえば、市場と労働力が、同時に生まれるのである。

 資本主義を望む人間にとって、まさに一石二鳥であることがわかるだろう。

 自給自足をしていたお陰で、資本主義の荒波から逃れていた人々が、ふと気づいたときには、お金がなければ暮らせない貧困労働者として、低賃金で搾取される資本主義のシステムに組み込まれている。なかなか仕事にもありつけず、搾取と貧困に喘ぐ人々とは、このようにして作られていた。

 もちろん、すべてが搾取ばかりではない。現地の人々に文明の恩恵を与えようとした、善意からの行為もある。しかし、それらの人々は、資本主義経済に取り込むことが何を意味するのかなど考えてもいない。たとえ人々のためと思ってしたことでも、逆に不幸のどん底に陥れさせてしまうことが、驚くぐらい多く見られるのである。

 搾取には、さまざま種類があるため、厳密に定義することは難しい。一般に使われる搾取とは、その国の労働基準法が定めた、最低労働賃金を下回る労働をさせている場合である。もっともこれは労働基準法がある現代の話しであるが。

 労働基準法に違反すれば、明らかに搾取のはずだが、それでも世界中のありとあらゆる場所で公然と違反が続いている。違法滞在者、密入国者、発展途上国など弱い立場の人々は、どんな仕事でももらえれば幸運だからだ。そのような人々に、選択の余地などない。人々は常に足元を見られ、信じられないほど安い賃金で働かされるのである。

 海外における欧米企業の搾取は、すさまじいものがある。正当な賃金を払っている企業もあるが、多くの場合は、最低賃金を大幅に下回る不当な搾取を続けている。世界的大企業にあるまじき行為も多々見られる。近年になり、ようやく非難の声が上がるようになったが、厳しい罰則で取り締まられない限り、搾取は続くのである。

 資本主義の弱者は、ただ搾取されるだけである。弱者が強者の搾取から逃れ、救われるためには、自分が強者になるしかほかに道はない。だが、搾取から逃れるために強者になると、今度は自分が搾取する側に回ってしまう。

 資本主義では、経済力のない国や人々が対等に扱われることはない。自分では望んでいなくても、結果的に搾取につながってしまうのは、すべて『西洋文明の常識』にあった。


(私のコメント)
12月6日の株式日記で世界が多極化していく事を論じましたが、コメント欄を見る限り全くトンチンカンなコメントばかりであり、なぜ世界が多極化していくのか考えている人がいない。それは資本家たちの陰謀であり、多極化させていかないと資本家たちは商売を広げていく事が出来ないからだ。先進国はなぜ自給自足で満足している人たちに発電所を送るのだろうか?

世界にはアジア、アフリカ、中南米の奥地に行けば自給自足で生活している人がたくさんいる。中国にしても少し前までは内陸部に行けば電気も水道も無い自給自足経済であり、市場経済には組み込まれていなかった。91年の冷戦の崩壊で中国に西側の産業資本がどっと押し寄せて改革開放経済は大きく進んだ。

日本からもODAなどで中国のインフラ整備は大きく進んだ。人口が13億人以上という巨大市場を西側の産業資本は育成しようと考えたのだ。そのためには発電所や道路を作って工場を誘致して労働者を超低賃金で働かせて資本主義経済に組み込んで行く事にした。若い労働者たちに賃金が支払われれば、労働者たちは生活のために衣料や食品を買い求める。

しばらくして蓄えが出来れば家電製品やバイクなどの工業製品を買い始めて中国は資本主義市場として組み込まれている。その事によって利益を得ているのは西側の産業資本であり、彼らと手を組んでいる中国の一部の共産党幹部たちだ。日本全体から見れば国内の工場が中国に移転して、中国から安い製品が入ってくるから日本の生産活動が停滞してしまった。GDPも90年代から全く伸びていない。

資本主義経済を国家単位で見ると実態が見えてきませんが、産業資本と労働者という区分けで見ればトヨタやホンダやソニーやパナソニックはグローバル企業として大きく発展しているのに、日本国民の生活は消費が停滞して国内市場は大きく伸びる見込みが無い。欧米の産業資本も同じであり、中国という巨大市場を育成して取り込もうとしている。

そうするしか産業資本にとって規模を拡大させて行く道が無いからであり、日米欧だけでは市場が限られてしまって拡大していかない。無理やりにでも自給自足で生活している人たちを資本主義経済に組み込んでいかなければならない。それが世界の多極化戦略であり、ゴールドマンサックスはBRICsを資本主義経済に組み込む事を決定した。

BRICsが世界に占めるウェイトをみると、国土面積で29%、人口では42%となっており、世界の中で圧倒的な比重を占めている。ここ10年の間に新興工業国の経済成長が失速したのとは対照的にこの4カ国は平均で年6%の成長を遂げており、(特にインドとブラジルは)今後も比較的高い成長率を達成していくものと予想されている。まさに共存共栄が達成されて万々歳のように見える。

しかし中国が60年前に革命を起こしたのは資本主義に反対して共産革命を起こしたのであり、現在の中国共産党が行なっている事を毛沢東が見たら卒倒する事だろう。中国が資本主義に組み込まれる事で支配する企業幹部たちと搾取される中国の労働者という構図がはっきりと見えてきた。おそらく中国がもっとも生活格差がついた国だろう。

日本にしても江戸時代までは自給自足生活であり、治安も良くて平穏な生活を送っていましたが、明治維新以降は資本主義経済に組み込まれて富国強兵の道を歩んだ。日本はきわめて短期間のうちに搾取される国から搾取する国へと変わりましたが、BRICsがはたして成熟した先進国になる事が出来るのだろうか?

しかし資本主義の総本山であるアメリカが資本主義が崩壊しかけている事は何を意味するのだろうか? BRICsという市場が育てば資本主義のさらなる発展が見込めるはずだった。しかしバブルの崩壊は新興国からBRICsにまで広がり始めている。総本山のアメリカや日欧も資本を引き揚げていますが、多くが焦げ付く事だろう。残るのは不良債権の塊だ。

日本はいつの間にか欧米を追い越して一足先にバブル崩壊の危機に直面した。日本のグロ−バル企業は繁栄を続けましたが、国民の生活は所得が減り消費も減るデフレ経済に直面している。政府はケインズ政策で内需の拡大を図りましたが政府の債務は膨らむ一方だ。繁栄を続けたグローバル企業も世界的経済危機で輸出が停滞して危機に直面している。

資本主義が行き着く先はギャンブル経済であり、ギャンブルで蓄えたお金を一気に増やそうと考えた。しかし最後にはババをつかんで終わるのであり、アメリカもギャンブル経済でババをつかんで破綻した。ゴールドマンサックスのBRICs戦略も途中で鈍座する事は分かりきった事だ。20億人以上もの人が電化生活を送って自動車を乗り回したら石油が無くなってしまう。

資本主義の荒波を乗りこなす事が出来るのはごく僅かな人だけであり、多くの大衆はお金に使われる身分となり新興国と同じレベルの低賃金で働かされるようになる。やがて起きるのは労働者たちの反乱であり資本主義は崩壊するのではないだろうか。日本で民主党政権が誕生したのも労働者の反乱であり、キャリア官僚が事業仕分けで人民裁判にかけられている。中国でも近いうちに労働者の反乱が起きるだろう。


◆中国についての考察 2005年11月
http://www.choseijyuku.jp/webqa/member/mwqaq76.htm

(前略)これも私の持論なのですが、世界の歴史上の国を調べてみると、国の中で貧富の差、言い換えればその国の大多数の市民とビジネスの成功者の収入の差が数百倍の範囲にあれば革命とかいった乱暴なことは起こらないが、千倍を超えると何か乱暴なこと(政治的な動乱等)が起こる。それが私の世界史を見る時の法則です。例えば日本では、新入社員の給料が年収200〜300万円で、会社の社長になると年収が平均3000万円とか5000万円とか。つまりだいたい十倍くらいですね。アメリカでは新入社員が仮に年収300万円くらいだとすると、企業のトップは数億円。上を言えばきりがありませんが、だいたい百倍くらいといったところです。だから日本やアメリカでは体制の変動はとりあえず起こらない。では中国はどうか?

 中国は実は千倍ではなく、1万倍なんです。中国の人口は13億人と言われていますが、そのうち10億人くらいが地方の貧しい農民で、豊かになっているのは北京とか上海とか香港の沿岸部の1億人くらいですね。その貧しい農村部の10億人くらいの年収は、未だに数千元(5万円くらい)だと言われています。さらにそのうち半分以上が年収1万円にも満たないだろうというのが通説です。

 中国の貧しい人たちの生活をご存じでしょうか? 私は世界の国に行った時に必ず、その国の一番大多数の人たちがどういう生活をしているかを直接マーケット(現場)に入って見に行くのですが、中国ではまず広州の農村部を見に行きました。そこは中国で最も豊かな農村地帯なのですが、広州市の都心から高速道路を50キロくらい走ると一面田んぼ地帯になります。その中にむしろを立てかけただけの民家のようなものが5〜6軒見えたので同行した通訳の人に聞いてみたら、中国の小作人の家だという。豊かな農村地帯の中で一番貧しい農民層ですね。そこで私は「服が汚れるからやめた方がいい」という通訳を押し切って、背広を着たままヒザ近くまで泥だらけになって田んぼの中を500mくらい入って行きました。無論、道などあるわけがない。家(というか小屋というか…)まで50mくらい近づくといきなり、放し飼いにされた犬や猫やアヒルといった動物が30匹くらいワーッと出てきて、ワンワン!ガーガー!と大騒ぎになりました。その時は「何でこんなにペットがいるんだ?」などと不思議に思いましたが、あとから考えるとあれは全部食料なんだと気づきました。

 家の中を見せてもらったら、むしろで囲っただけの家は6畳くらいの広さで中は土のままの土間。そこに1畳くらいのござを敷いてある。その中で5〜6人が生活をしているのです。聞くと、「この辺りの小作の中では俺が一番金持ちだ」と言う。年収を聞くと3000元くらい。日本円で年収5万円くらいです。大きな鍋でちょうど昼飯を炊いていましたが、ガスも電気も水道もありません。燃料は薪です。「水はどうするんだ?」と聞くと、「そこにあるじゃないか」と言って向こうの泥水の流れている用水路を指差しました。そこから水をくんで来て、それでご飯を炊いている。「飲料水は?」と聞くと同じ用水路を指差して「あれを飲めばいいじゃないか」と言う。「日本人と話すのは戦争以来だ」と言っていましたから、誰もこんなところまでは来ていないのでしょう。誰も現実を見たことがないという証拠でもあります。

 これが中国で一番豊かな農村地帯の小作人の生活です。農機具は「せんばこき」のような、ほとんど日本の江戸時代のものを使っています。これがもっと貧しい東北地帯の農村に行くと、ほとんど竪穴式住居で生活しているような状況ではないでしょうか。中国にはそういう生活をしている人が5億人も10億人もいると思えば、少しは実態がイメージできると思います。

 一方成功者はといえば、広州市でモーターショーがあった時に1台1億円の車が飛ぶように売れたというくらいですから、年収数億円の人がごろごろいます。すると、貧富の差は1万倍になりますね。つまり中国では、10億人の非常に貧しい人とその1万倍の年収がある少数の豊かな人が、一緒に同じ国に生活しているわけです。先の広州の場合、年収5万円の小作人のいる農村地帯からたった50キロ行くと、東京と同じ摩天楼がそびえ、年収数億円の人が1億円の車に乗って走っているわけです。

 しかもまずいことに、中国は国策として教育に力を入れ始めていますから貧しい農村の子どもでも学校に行き始めています。学校へ行くとインターネットも見られますから情報がどんどん入ってきますね。それがクチコミも手伝って貧しい人たちの間にも流れていく。昔は情報を隔離していましたから、農村部では国内に豊かな人がいるということがあまり知られていなかったと思いますが、今、みんながそれを知り始めているわけです。今も政府は必死に情報をコントロールしようとしていますが、インターネットの時代にそんなことは不可能でしょう。すると、「なぜ俺たちはこんなに貧しいんだ」と思う人々が必ず出てくる。人間の心理からすると、年収の差が数十倍とか数百倍の間だと貧富の差がモチベーションアップの方向に働き、「俺も努力したらあれくらいになれるかもしれない。がんばろう!」と思って一生懸命働く人が出てくる。しかしこれが千倍以上になると、とてもがんばってどうにかなる差ではありませんから、もう殴って奪うしかないと思うようになる。中国ではそれが1万倍。すると当然、革命とかそういう乱暴なこと(体制の変換)に向かうわけです。それが歴史の必然です。中国の社会というのは今、明らかにそういう状態にあります。

 おそらく中国はこの10年、20年のうちに、かなりドラスチックに(流血革命になるのか分裂になるのか、あるいは緩やかに豊かな地方が独立していくのかわかりませんが)国が分裂すると思います。豊かな者と貧しい者に分裂するのです。その時は何しろビジネスのルールのない国ですから、例えば外資系の企業の財産没収だとか、そういうことが平気で起こる可能性があります。これが、私の危惧する「カントリーリスク」です。だから今から中国に進出しようとしている企業に「行かない方がいい」と言っているのです。(後略)


(私のコメント)
アメリカ人はおめでたいから中国が豊かになれば洗練された民主主義国家になると信じているようだ。少なくともキッシンジャーやブレジンスキーはそう信じている。だから21世紀はアメリカと中国とで作っていこうとオバマ大統領は演説している。私は当面はアメリカにやらしたいだけやらせて日本は中国のおいしい所だけをご馳走になればいいのだろうと思う。中国に入れ込みすぎた企業は中国で焦げ付いて破綻するだろう。

アメリカは軍事でイラクやアフガンに深く手を突っ込みすぎているし、経済では工場を中国に移転させて米中は一蓮托生の状態になってしまった。だから中国が「中国についての考察」に書かれているような混乱期が訪れればアメリカと中国は抱き合い心中となって破綻する。日本は中国の混乱に巻き込まれない事が大切であり、いつでも逃げ出せるような体制で中国と商売しなければならない。


 

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コメント
 
01. 2009年12月09日 13:43:57
勉強になりました。
記事の投稿ありがとうございます、感謝。

02. 2009年12月10日 13:30:06
「水ビジネス」もその典型ですね。途上国、とくにその貧困層の生活を踏みにじっている。

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