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【デジタル紙爆】 週刊誌ではわからない事件の「真相」と「深層」 検察のイヌになり下がるマスコミ
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2009/03/31
連載 週刊誌ではわからない事件の「真相」と「深層」 検察のイヌになり下がるマスコミ
カテゴリ: マスメディア
執筆者: kamibaku
(2009/03/31 10:05 am)
昨日、東京都内で「月刊現代休刊とジャーナリズムの未来を考える会」という
シンポジウムが開催された。
昨年の１２月号をもって、休刊した講談社の月刊「現代」。休刊について語り
明かそうというという趣旨のシンポジウムだった。
月刊現代で執筆していた、魚住昭氏と佐藤優氏が発起人となり、月刊現代で
執筆していたジャーナリストが事務局という手弁当の会合だった。
「現代」は１９６６年に創刊され、政治、経済、社会など幅広い分野を扱う総合
月刊誌として知られた講談社の「良心」的な雑誌でもあった。
私も「現代」で執筆していたこともあり、お誘いがあって、シンポジウムを聞いた。
シンポジウムは第一部が、田原総一郎氏が司会で鎌田慧氏、魚住氏、佐藤氏の鼎談。
第二部が、重松清氏の司会で佐野真一氏、高山文彦氏、青木理氏、城戸久枝氏の
座談会だった。
非常に興味深かったシンポジウム。
田原氏は今回の民主党・小沢代表の西松建設疑惑についてこう話した。
「小沢氏の秘書で、現在は衆議院議員の石川氏が検察で事情聴取された。その時は、
新聞やテレビは大きく報道した。しかし、小沢氏の秘書で次期衆院選に出馬する、
高橋氏の事情聴取はほとんど記事になっていない。聞けば、検察から石川氏の時は
書けと言われた。しかし、高橋氏の時は書くなと言われた。これは、何人かのマスコミ
から聞いたので、間違いないと思う」
という趣旨の話をされた。
これでは、完全に検察のためのマスコミである。だが、こんなことは今回だけが特別ではない。
検察の口封じ逮捕で、今は静岡刑務所で囚われの身となっている三井環氏。昨日、面会に
行ってみると非常に元気な様子ではあった。しかし、
「自由なこと何もないわな」
とグチが多かった。
三井氏が逮捕された時、大阪地検は毎日、幹部が定時の記者を集めて、レクをしていた。
普段はロクに口すら聞いてもらえない幹部がである。
レクの話はそのまま、いかに三井氏が悪徳検事であったのか、テレビや新聞で報じられた。
検察が言えば無条件降伏のように、何でも検証、裏取り取材もなく報じられるのである。
「報じないと、なんだよって感じの顔を検察幹部がする。ネタをもらうためには、黙って
検察の言うがままに出すしかなかった」
と当時、レクに出ていた大手新聞社の記者はそう言い訳した。
私は、その頃、ある検察の幹部や元検事正経験者の弁護士からこう言われた。
「適当なところで抑えてくれたら、ネタも渡せるから」
要するに、三井氏の裏金報道をしなければ、ネタをやるから辞めてくれというものだった。
もちろん、私は
「そうですか」
と言い、席を立った。
三井氏はご存知の通り、口封じ逮捕で起訴されて、実刑判決が確定した。ゆえに、
囚われの身となっている。
大阪高裁の判決では、三井氏の主張通り、検察庁の裏金は認められた。
小沢氏の秘書逮捕にかかわっている、ある検事は言った。
「小沢氏の事情聴取、普通ならあって当然。しかし、その場合はそれなりに返り血を
浴びる覚悟も必要。だが、事情聴取ができない。それだけ、証拠がないから。
つまり捜査できない。最初から、無理なものだったんだろうね」
また、マスコミはと同じような過ちを繰り返そうとしているように思えてならない。
（ジャーナリスト・今西憲之）
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