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【日経ビジネス】メディア不振は、不信だろ(世界130カ国・放浪弁護士 久保利英明の日本人はバカなのか!?)
http://www.asyura2.com/09/hihyo9/msg/339.html
投稿者 passenger 日時 2009 年 5 月 26 日 06:22:37: eZ/Nw96TErl1Y
 

【日経ビジネス】メディア不振は、不信だろ(世界130カ国・放浪弁護士 久保利英明の日本人はバカなのか!?)


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http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20090525/195674/?bv

世界130カ国・放浪弁護士 久保利英明の日本人はバカなのか!?
日経ビジネス オンライントップ>投資・金融>世界130カ国・放浪弁護士 久保利英明の日本人はバカなのか!?

メディア不振は、不信だろ

          2009年5月26日 火曜日
          久保利 英明
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     メディア  マスコミ  人材育成  名誉毀損  インターネット  業績不振 
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 西松建設の違法献金疑惑に関連して、小沢一郎が民主党代表の座を降り、最大野党の執行体制が変わったことで、政局は総選挙一色に染まろうとしている。次の総選挙は政権交代や新たなる政界再編を予感させるだけに、日本の政治に節目をもたらすことに違いない。

 しかし、政権が代わっても、政党の名前や所属する議員の顔ぶれが変わっても、前回の記事(http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20090420/192437/)で話題にした「危機感なき政治」の状況のままなら、日本に劇的な進展をもたらすことは期待できない。

 久保利が危機感なき政治の元凶と指摘した議員の世襲については、自民党の衆院議員で元総務相の菅義偉が、両親など親類から選挙区を受け継ぐ「世襲」の制限を打ち出している。菅は自民党の選挙対策副委員長だけに、その発言が選挙に向けたただのパフォーマンスなのか、それとも真剣に制度変更を実現しようとしているのか、注視していく必要がある。


(写真:大槻 純一、以下同)

 有権者が政治や政治家の姿勢の是非を判断するうえで、重要な役目を果たすのがメディアだ。だが、置かれている状況は非常に厳しい。不況に強いと言われてきた業種も今は昔、新聞、テレビ、雑誌、ラジオに限らず大手が創業以来の業績悪化に直面している。

 インターネットの普及、活字離れ――。収益環境の悪化には、テクノロジーの進歩や社会の変化など外部要因もある。だがここ最近、やらせ問題や社員の不祥事など多発し、読者や視聴者離れを自ら招いている面もある。前回の記事で触れた小沢問題でも、検察追認の報道姿勢を批判する世論があった。

 メディアは国民の信頼、支持を獲得できるのか。連載第2回は「メディア不信の元凶」に焦点を当てた。
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 先日の記事(http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090511/194290/)で話題にした小沢問題。一連の動きの中で検察の捜査姿勢に疑問が投げかけられたが、これは同時にメディアの報道姿勢にも向けられたものだと言える。

 今回の事件で改めて浮き彫りになったのが、「特捜部が動いたのだからクロに違いない」という時代錯誤的な盲信がメディア、もっと具体的に言えば司法記者クラブに所属する記者たちにあるということだ。

 彼らは検察から情報をもらわないと記事にできない立場にあるから、取材先を慮った姿勢になりがちであることは、構造上の避けがたい面もある。しかし、「検察発表」という事実を報道するだけでは、メディアの役割の一部を果たしたに過ぎない。

 報道機関としての責務を果たすには、政治資金規正法の構成要件や政治家の資金集めなど、法律や政治にまつわる専門的見地から立件が妥当なのかの検証も欠かせない。しかし、それを行うだけの能力や意欲を、今のメディアは持ち合わせているのだろうか。


●プロ意識に欠ける記者


 その疑問の根幹と言うべきものは、人材の育成システムにある。メディアはプロフェッショナルと呼べる専門性や意識の高さを持ち合わせた人材を、自分たちの責任で育成していると、思えないからだ。

 端的に言うと、メディアは人材教育を、あまりにも他人任せにしすぎている。卑近な例を挙げると、株主総会に関して私のところに取材に来る記者たちの質問だ。

 もうすぐ株主総会の季節だ。この時期になると、株主総会対策を昔からやってきた私のところに、多くの記者が取材に来る。その不勉強なこと、甚だしい者がいる。質問と言えば、「今年の株主総会はどうでしょうか」と一般的なことばかりで、取材よりも勉強しに来ているといった方がふさわしい。

 仮に彼らが、「自分たちはプロフェッショナルだ」という意識を持っていれば、質問はこうなるはず。

 「A社の株主総会では、こういうことが問題になりました。一方、B社はA社と同じことが問題になりましたが、違う結論を出しました。C社もB社とこの点で異なりましたが、基本的にB社と同様の結論でした。それについて考えを聞かせてください」

 こうした具体的な情報と質問する側の問題意識が示されれば、こちらもそれなりの回答もできる。

 それが実際は「何も分かりません。ともかくゼロから教えてください」と学生みたいな質問を、何のてらいもなくしてくる。こうした“学生記者”と接するにつけ、メディアは自分たちの責任で記者たちに基本中の基本を教育し、その責任を果たしてから、彼らを外部に取材にやるべきだ、と思う。


●新人の育成を「警察」に任せる罪

 新聞やテレビの中には入社してまもない人間を地方の支局に配属し、そこでサツ(警察)回りなど担当させたり、記者クラブに配属して警察以外の官庁や、その他の団体の担当にさせているところもある。

 そうした人事を行うのは、社会の事象を扱うのだから、座学よりも世の中の様々な動きを実際に見聞きする現場で研修する方が効果あり、と見ているからだろう。だが、刑事事件にしろ、民事事件にしろ、サツ回りや裁判所で扱う情報は、人生も仕事も経験のある人間でなければ、真相を解き明かすことが難しいようなものばかりだ。

 だいたい警察官にしても検事にしても、捜査上の話を馬鹿正直に話すことなどあり得ない。そうした取材が難しい環境の中で、事実を報道していくには、専門的な知識や長年の人生経験で学んだ人間の機微、職場で培った勘など、あらゆるものを総動員しないとできない。それがなければ、発表を鵜呑みにした記事しかなくなる。

 もちろん先輩記者やデスクに、経験も知識も少ない若手記者を指導に当たらせているだろう。しかし、その先輩記者やデスクが、指導できるだけの知識や経験を持っているとも限らない。

 聞いたところ、若手の書いた記事にダメ出しする先輩記者やデスクの中には、なぜダメなのかを、「スペースがもたない」とか、論理的とはまったく懸け離れた答えをしてくる者もいるとか。この状況が事実なら、優秀なジャーナリストが育つはずもない。

●専門家の情報発信に勝てる体制なのか


 今のように、インターネットで誰でも情報を発信できる時代に、メディアが素人に毛が少し生えただけ、中には毛も生えていないような人間に、影響力のある情報発信の場を安易に与えると、自らの首を絞めることになる。

 日経ビジネスオンラインの読者なら恐らくご存じの人も多いと思うが、企業財務なら会計士の磯崎哲也氏の「iSOLOGUE」、会社法なら弁護士の葉玉匡美氏の「会社法であそぼ。」などは、それが日々の仕事に関係のある人たちにとっては、一定の影響力を持つメディアになっている。

 経済関係に限らず、あらゆる分野の専門家がネットで情報を発信している。旧来のメディアは、こうした“専門メディア”と競争を強いられる時代なのだ。だが新しい時代に、旧来メディアが真剣に対応しようとしているとは、とても思えない。多くの記者はローテーションで何年か経てば違う部署に配属し、専門的な知識や取材経験を生かせるように育てていない。

 メディアはよく官僚を数年で異動してしまう、と批判するが、自分たちも同じことをしている。ローテーション人事は、取材先との癒着を避け、本人の適正分野を把握する意味からある程度は必要かもしれない。

 ただし、新しい分野に異動したら、それに伴う必要な知識や常識は取材先ではなく、内部の責任で身につけさせることをすべきだ。それならば、どうした教育を施すべきなのか。

 やはり自分たちはプロフェッショナル、別な言葉で言えば一流の職人であるという意識を植えつけることだ。それには先輩から後輩へと必要な知識やノウハウを伝承し、内部で地位に関係なく議論し、考える力を進化させていく取り組みが欠かせない。


●高度な知識とソクラテックメソッド

 知識やノウハウの伝承は、現場でオン・ザ・ジョブの形で行うことも重要だが、今のように事件や事象が複雑になって、高度の専門知識が必要になる場面が増えている状況では、それこそ研修などで座学も必要だろう。前もって知識を与えられていれば、「ゼロから教えてください」みたいな素人の質問をすることもなくなる。

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久保利の愛用するキセル
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 中身のある質問をするには、知識は必要条件かもしれないが、十分条件ではない。様々な情報を取捨選択し、自分の問題意識を高めることも必要。そうした力を身につけるには、議論する場が必要だ。

 海外のロースクールでは「ケースメソッド」と呼ぶ過去の判例を学ぶ方法として「ソクラテックメソッド」と呼ぶ議論を主体にした教育を施している。日本の法科大学院でもこのソクラテックメソッドを授業に取り入れるところが増えている。判例自体は予習で読み込んでから授業に出る。

 相手の意見を聞き、自分の考えを述べる過程で、自分には今、何が欠けているのか明確になり、同時に自分の強みを再認識できる。何よりも中で実践モードの議論を積み重ねていれば、記者なら取材、弁護士なら裁判所で能力を十分に発揮できる。

 自分が弁護士の駆け出しの時も、先輩弁護士たちと徹底して議論させられた。それは合議と称する場で、例えば自分の書いた訴訟の準備書面について、ベテランからだけでなく、同僚からも、様々な形で質問を受ける。

 「どうしてこれはこうなのか」
 「おまえは、何を伝えたいのか」

 中には、「こんなつまらない書き方で、忙しい裁判官に分かってもらえると思うのか」と叱責されることもあった。まあ最初の1、2年はボコボコにされると言った方がふさわしいようなものだ。

 ただ、この場は合議というだけに、先輩たちの意見を一方的に押しつけられるのではなく、指摘に対して反論というか回答する場を与えられる。新人弁護士の意見を基に先輩弁護士は、

 「それならばこうした情報記載が不十分」
 「書面の章立てをこうすべきじゃないか」

 と助言する。この経験を重ねることで、我々の最大のミッションである依頼人の勝利のためには、どのような証拠集めが必要で、その証拠をどのような形で提示すると効果的なのか、といった能力を高めていく。


●「時間がかかるし、今の若者はついて来ません」でいいの


 こうした研修や教育が、実を結ぶには確かに時間がかかる。教育される側ではなく、教育する先輩や上司の手間を取らせる。即戦力を求め、効率を重視する時代にそぐわないという意見もあるだろう。

 また、最近は「今の若者は、あなたの時代と違って、そんな“シゴキ”についていけませんよ」と言われることもある。実際、大手の法律事務所の中には、昔に比べて内部での教育研修に時間をかけるより、すぐに現場に出してクライアントに育てさせるようなところもあるようだ。

 内部での研修や教育に対してネガティブな意見を持つ人には、「自分たちは誰のために仕事をし、ミッションとは何か」を問いたい。弁護士なら依頼人を勝たせること、メディアなら読者のために社会に有用な情報を提供することだろう。

 しかし、自分たちの都合で、課せられたミッションを果たせないなら、それは顧客の信頼を失うだけだ。メディアに対する不信はここ最近、様々な形で表れている。週刊誌などの損害賠償が高額化しているのは、その一例だろう。


●損害賠償の高額化は、裁判所のメッセージ

 裁判所が週刊誌報道に厳しい判決を出しているのは、正直に言えば、「あなたたちは、それほど国民から信頼されていないからといって、ウソを書いてはダメですよ。あなたたちで信頼回復の努力をしなさい」という裁判官のメッセージだと受け止めるべき。

 これは一部の週刊誌に向けられたメッセージで、テレビや新聞に対するものではないと、考えるべきではない。テレビ局や新聞社も社員のインサイダー取引、やらせ報道などで、国民の信頼を失いつつある。

 こうした刑罰を受けたり、道義上の責任を問われないものの、最近の安易な制作姿勢は読者・視聴者、広告主のいっそうの離反を招いてる。先日、テレビを見て驚いたが、最近は知性ではなくバカを競う番組があるではないか。

 最近の若者はこんな番組を見るのかと思って若いヤツに聞いてみたら、彼らもそんな番組は見ていないと言うが。それなら誰が見ているのか…。誰も見ないような番組を作っているとしたら、それもまた滑稽だ。

 「番組や紙面が低俗なものであふれるのは、読者や視聴者がバカであることの反映だ」という意見もあるだろう。こうした愚民主義に与すべきなのか。メディアの活動は民主主義の象徴であり、民衆の支持なしには存在し得ない。それには、民衆が求めるものを提供するだけでは不十分だ。民衆を啓蒙していくという、高い志が求められている。

 こうした責務を忘れて、安きに流れれば、民衆から確実に見放されてしまう。そうなった時、メディアにはもはや第2次大戦時のような権力の暴走が起きた時、世論の支持を背景に権力に立ち向かうことはできず、逆に暴走を助長してしまう有害な機関に成り下がる。

 過去の二の舞いを避けるためにも、メディアは今の業績不振を外部要因に帰せず、自分たちの問題としてとらえ、対策に取り組むことだ。

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●このコラムについて

世界130カ国・放浪弁護士 久保利英明の日本人はバカなのか!?

弁護士 久保利英明がトレードマークの派手なスーツを脱ぎ捨て、和装の出で立ちで登場した。これまで仕事や旅行で訪れた国は130カ国。多くの国を見てきたからこそ、日本の豊かさ、そして愚かさと臆病さを人一倍感じる。日本を愛するからこそ、危機感なき今の日本に喝を入れる。

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久保利 英明
(くぼり・ひであき)

弁護士、日比谷パーク法律事務所代表。1944年8月29日生まれ、64歳。東京大学法学部在学中の67年に司法試験合格。68年に東大卒業後、欧州、アフリカ、アジアへ放浪に出る。帰国後69年に司法修習所に入所。71年に弁護士登録。専門分野はコーポレートガバナンス(企業統治)、コンプライアンス(法令順守)、株主総会運営など。 著書に『株式会社の原点』(日経BP社)、『経営改革と法化の流れ』(商事法務)、共著に『新しい株主総会のすべて 改訂版』(商事法務)がある

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