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生活への密着度という意味では、日本のネットとかブログとか、英語圏に比べると、いろんなものを置き去りにして急速に進化した
http://www.asyura2.com/09/it11/msg/341.html
投稿者 TORA 日時 2009 年 9 月 09 日 15:44:24: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu199.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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生活への密着度という意味では、日本のネットとかブログとか、英語圏に
比べると、実はいろんなものを置き去りにして急速に進化してしまっている

2009年9月9日 水曜日

◆日本のウェブは遅れているのではなく、急速に進みすぎたのではないかという仮説 6月9日 tokuriki,com
http://blog.tokuriki.com/2009/06/post_447.html

私自身、アルファブロガー投票企画とかをやっていたように、海部さんがいうところのバーチャル・アテネの学堂的な、梅田さんやいちるさんがいうところのハイブロウな人たち(定義を良く理解してないので、あまりこの言葉は使いたくないのですが)による日本のネットが広がることを期待していた人間です。

 ただ、最近いろんな議論を、メディアの方やウェブサービス系の方々とする過程で、個人的に生まれてきている仮説が、タイトルに書いた「日本のネットは遅れているのではなく、急速に進みすぎたのではないか」という話です。

 そのポイントは、下記の3つ。

■1.日本はやっぱりブログ(日記)を書いている人が明らかに多い?

■2.芸能人によるネット活用は、日本の方が進んでいる?

■3.英語圏も、衆愚化が進み始めているらしい?


順番に簡単に説明すると。

■1.日本はやっぱりブログ(日記)を書いている人が明らかに多い?

 まず、この話は、2007年のTechnoratiのリサーチ結果で良く取り上げられた話。
・ITmedia News:世界で最も多いのは日本語ブログ――Technorati調査


何しろ世界のブログの3分の1が日本語のブログという結果。
 英語は、母国語とする人口だけでも4億人、英語を第二言語として利用する国も含めると10億人を超えるらしいですから、1億数千万人しかいない日本語のブログが、10倍いるはずの英語圏よりも多いというのは、凄まじいデータだったと言えます。
  
 まぁ、正直このデータについてはスパムブログのデータが多いと思われるので、それほど信じていないのですが。
 とはいえ総務省の2008年の調査結果では、ブログの開設数が1,690万でアクティブが300万という数字がありますし、さらにこの中に含まれていないmixi日記などの非公開の日記の数を含めると、日本人のブログやウェブ日記の利用率というのは、英語圏と比べてもかなり高い印象があります。
 
 さらに最近印象的だったのが、こちらの記事

・POLAR BEAR BLOG: 「ママブログ」というトレンド

 米国で、主婦がブログを書くことが増えているという記事なのですが、これって日本だとmixi日記や楽天広場などを中心に、形は違えど長らく当たり前の話のような気がします。

 この記事を読んで思いだしたのが、2年ぐらい前に、渡辺千賀さんが日本に来て講演されていたときに、旦那さんが友達に「うちの妻はブログ書いてるんだよ」というと、「へーおまえの嫁さんギークなんだね」というようなことをいわれるんだよ、と言っていた話。
 要はシリコンバレーですら、奥さんがブログを書くという文脈は驚きをもって迎えられていた、という話をされていたと記憶しています。
 
 当時、日本ではすでにmixi日記とか楽天広場とか、アメブロとかある程度の地位を気づきはじめていたころで、主婦や学生などの一般人がブログを書くという文脈では、実は日本は英語圏に先行していたと考えることもできるわけです。 

■2.芸能人によるネット活用は、日本の方が進んでいる?
 
 もう一つ、最近注目しているのがアメリカにおけるTwitterの大ブレイク。

なんでも、テレビのキャスターや芸能人も含めて猫も杓子もTwitterみたいな雰囲気も一部であるらしく、キャスターが番組内でTwitterのアカウントをアピールするなんてことが普通にされていたりするらしいのですが。

 実はこれって、日本で芸能人ブログが実現しているものと近い気がしています。

 もちろん、ブログとTwitterは本質的にはかなり違うサービスな訳ですが。

 例えば、アメブロを使っている芸能人はほとんどの人が携帯電話から更新しているらしく、一日に何本も更新したりしているという意味では、日本の芸能人にとって、アメブロのようなブログサービスは、実はいわゆるメディア的なブログとTwitterの中間的なサービスなのではないか、ということもできると思っています。

 そもそも、現在の日本に見られるような芸能人が次々にブログを開設していくような状況は、あまり米国では聞いたことがない気がしますし、どちらかというと、そこのギャップをGawkerのようなハリウッドセレブについてのゴシップブログが埋めている印象があります。(私が知らないだけかもしれませんが)
 
 つまり、芸能人のようなテレビに出ている人たちがブログのようなネットの情報発信ツールを活用するという文脈でも、日本は英語圏に先行していると見ることができる気がしてきます。

■3.英語圏も、衆愚化が進み始めているらしい?
  
 さらに、昨年(たしか秋元さんに)聞いて印象に残ったのが、最近diggが衆愚化しはじめているのではないかという話。

 一時期、はてなブックマークやnewsingも同じような衆愚化の議論がありましたが。
 diggのような米国の集合知を活用したニュースサイトは上手くいくけど、日本では集合知を活用したシステムはなかなか上手くいかないという印象があります。

 それが、diggも同じような課題を抱えつつあるというのです。
 まぁ、これ自体は私がdiggを日々ウォッチしているわけではないので、何とも言えないのですが。

 冷静に一歩引いて考えると、diggは最初一部のテクノロジー系の人たちのニュースサイトとして機能していたものが、徐々に扱うテーマが広がってきていますから、それによって様々な人がサイトに入ってきているわけで、普通にやっていれば多数決でワイドショー化していくのはある意味メディアの宿命ということはできるかもしれません。

 それを衆愚化と呼ぶかどうかは議論がありますが、投票や視聴率、ページビューランキングのような、数の多数決に依存する限り、いわゆる知的なテーマよりもマスにアピールするネタの方が勝つのはある意味当たり前。
 スパムの問題も入ってくるでしょうし、日本から見ているほどdiggも完璧なシステムではなかったということなのかもしれません。

 で。
 上記の、全てのポイントは、あくまで聞いた話ベースとか私の仮説でしかないので、それぞれ大げさなポイントはあると思うのですが。

 3つのポイントを合わせて考えると、冒頭の仮説が生まれてきます。

 つまり。

 日本はブログ事業に関わる人たちの努力によって、2005年頃に「鬼嫁日記」とか芸能人ブログとか社長ブログとか、一気に猫も杓子も、芸能人も主婦も企業もブログを書く、というブームが巻き起こったわけですが。
 その変化があまりにも早すぎたために、英語圏に見られるような知識人中心のネットが見えづらくなってしまっているのではないかと思えてくるのです。

 要するに、一気に大量の人がブログやmixi日記のようなテキスト情報発信に参加したために、かえってバーチャル・アテネの学堂を建築するようなステップは吹き飛ばされてしまい、一気に衆愚化が起こりやすい土壌になり、大衆の発信する情報の山のなかに全てが埋もれてしまったのではないかというイメージです。

 振返ってみると、アメリカにおけるWeblogの進化やブームというのは、2001年9月11日のテロ以降、ジャーナリスト的な人たちを中心に広がり、2003年頃に始まるブログメディア的なもののビジネスとしての成功や、2004年の大統領選挙での活用等を経ながら、実は5年以上かけて徐々にゆっくりと広がっていると見ることができる気がします。

 また、特に英語圏というのは、英語を母国語とする国以外から、英語でコミュニケーションをすることができるエリート層が集まってくるわけで、アメリカのネット環境も案外ナローバンドから徐々に進展していたとか、ブロードバンド環境は結構高いとか、いろんなものを考えると、英語圏では日本人が思っているより、一部のエリート層とかギーク層から順々に、徐々にネットが普及しているという面が強いのではないかと思えてきます。

 一方、日本においてはブロードバンドの普及とか、識字率の高さとか、一億総中流と呼ばれる中流層の分厚さとか、夏休みから日記に慣れ親しんだ文化とか、皆さんが書かれているようないろんな背景もあり、2004年前後から始まるブログブームで一気にエリートも芸能人も大衆も何もかも、2〜3年でブログに流れ込んだイメージがあります。
(何しろ、「ブログ」は2005年ですでに流行語大賞になっていて、受賞者は鬼嫁日記の作者だったわけです)
 
 更にそれが、日本独自のケータイ文化とか、モバイルブロードバンド回線のおかげで、芸能人のように生活に密着したレベルで日々ブログをする人たちまで、出てきていますし、ケータイ小説のような独特の文化も生まれているわけで。
 ネット選挙が禁止されていたりという背景も手伝って、日本のブログは英語圏におけるエリート層のメディア的なものを飛び越えて、一気に日記的、ライフログ的なものが中心の世界になったのではないかと見ることができると思います。

 ただ、そう考えると、実はこのテキストによるコミュニケーションとか情報発信の(質は別としても)頻度とか、生活への密着度という意味では、日本はこの数年で英語圏の普及のスピードを逆に追い抜いてしまっているのではないかと思えてきたりもします。

 その一方で、昨今の若年層の就職難とか、いろんな問題があって、例の「ウェブはバカと暇人のもの」(まだ読んでませんが)と呼ばれるように、お金はないけど時間が大量に余っている人が先に日本のネットの中心になり、衆愚化が起こりやすい環境になってしまったという見方もできるわけですが。
 これって、今後、大不況に見舞われた英語圏でも同じことがおこらないとは言い切れない気もします。

 そう言う意味では、diggの衆愚化の話のように、実は日本のウェブサービスが抱えている課題とか苦悩みたいなものは、英語圏よりも先行した問題なのではないかと見ることもできるのではないかと思うのです。

 まぁ、上記の仮説は、あくまで私の妄想に過ぎない可能性が多々あるのですが。
 あえて、こうやって考えてみると、日本のネットとかブログとか、言論の世界とか、コミュニケーションの世界って、英語圏に比べると、実はいろんなものを置き去りにして数年で急速に進化してしまっているわけで。

 まだまだ、日本のウェブって、私たちができるはずのこととか、やるべきなのに見落としていることはたくさんあるのではないかと思う、今日この頃です。

(私のコメント)
日本の携帯のガラパゴス化について調べていたのですが、日本の携帯が特異な進歩を遂げたのは、日本人が会話によるコミュニケーションよりもテキストによるコミュニケーションを好むからだろう。電車の中では大きな声で携帯で話をするのは禁止されているし、メールなら好きな時に見ることが出来る。だから所かまわずかかってくる携帯電話はビジネスにおいても使いづらい。

だからメールで連絡を取り合うことが多くなり、メールも使うのならインターネットも使いたいという要望が強くて、携帯でも3Gのブロードバンド化が進んで行った。この事を日本のガラパゴス化と言うのですが、携帯というハードそのものよりも使われているOSが世界標準になるかという問題だ。

日本の携帯は3Gに合わせるために独自のOSを使って高度なプログラムを作っていましたが、最近ではアンドロイドという3G環境にあったOSを使った携帯が出始めた。OSを使ったほうがアプリケーションソフトが作りやすいためですが、日本の携帯がアンドロイドなどのOSに対応していけるかどうかが一番の問題だ。

OSといえばパソコンの例が思い浮かびますが、マイクロソフトのウインドウズがパソコンの標準OSとなって、日本の情報家電業界はIT化に遅れてしまった。OSがブラックボックスになってしまって情報家電に付加価値がつけられないから製品を差別化することが出来ない。携帯でも同じような道をたどるのではないかという危惧がガラパゴス化と言うのだろう。

しかしパソコンはハードもソフトも成熟化してしまって、インターネットの端末としては主役を外れて、携帯電話がインターネットの主役になりつつあります。欧米でもアップルからiPhoneの登場でようやく3Gの環境が整いつつありますが、多くの機能が日本の携帯で出来るものであり、デザイン面を除けば大きな話題を呼ぶ事はなかった。

iPhoneについては「株式日記」でも書きましたが、携帯電話というよりもモバイルパソコンであり、iPhone3Gによって欧米ではモバイルのインターネット利用の環境が整ったと言える。しかしなぜ最近まで欧米ではiPhoneのようなネット端末が普及しなかったのだろうか? もっぱら安くて会話が主体の携帯電話が世界標準として広まってきた。

日本は平安時代の昔から日記文学の伝統があり、源氏物語の作者は女性だった。だから現代の紫式部が家庭の主婦でも普通の事であるのですが、欧米では家庭の主婦がブログを書くというのは珍しい事の様だ。インターネットの始まりは学者や知識人の情報交換用のためであり、一般大衆のものではなかった。

ところが日本ではブログの普及と共に始める人が爆発的に増えて、日本語のブログが英語のブログを上回るという異常現象をもたらしている。これは日本でブログが一足早く大衆に普及した為であり、欧米ではまだ知識人たちのブログが普通なのだろう。そしてiPhoneの普及でようやく欧米でもEメールやブログやTwitterが大衆レベルでも普及し始めた。

欧米などでは手紙や日記を書く人は知識人や貴族たちなどの一部の人たちであり、一般大衆は読み書きが出来ない人が沢山いた。アメリカの選挙でもパンチカード式なのは名前を書けない人が沢山いるからであり、発展途上国でも投票用紙は立候補者全員の名前が書かれたものの中から選ぶ為に大きなものになってしまう。だから集計を取るだけでも日本のように札を勘定するわけには行かない。アメリカでは投票を精査するのに1年以上もかかる。

日本におけるブログの普及は、日常的にあった人気を書く習慣が電子化されただけなのであり、欧米では日記を書く習慣など大衆レベルではほとんどなかったのだろう。だから欧米に知識人が書いたブログと日本の大衆が書いたブログを比べて、日本のブログのレベルが低いという指摘は意味がないのだろう。

だから日本のブログランキングを見ても、ブログの内容は大衆文化を反映したものであり、芸能ネタやゲームネタ等がほとんどであり、「株式日記」のような政治や経済を論じたものは例外的存在だ。だからブログなどでも分かる事は欧米は知識人や貴族階級と大衆とは分かれた社会構造であり、日本は高度な大衆社会に纏まった構造が反映されている。

欧米ではベンツに乗る人とフォルクスワーゲンに乗る人とがはっきりと別れているのに対して、日本では車で階級を見分ける事が出来ない。知識階級でも日本では世界的な大学者がいない代わりに、普通のサラリーマンがノーベル賞をもらったりしている。社会科学的に言えば欧米が支配階級と被支配階級が分かれた遅れた社会構造なのに対して、日本は民主化と社会主義化が進んだ平等国家ということが出来る。

欧米ではようやくネットの大衆化が進み始めたのであり、ブログやTwitterをiPhoneを使って始めたようだ。しかし英語などはどうしてもキーボードを使わないと書き込みづらいから日本ほど普及はしないだろう。日本語はテンキーで片手で入力が出来るが、英語などではスマートフォンのミニキーボードで親指二本で入力している。

日本語と英語とでどちらが優れているかという問題がありますが、世界的に普及しているのは断然英語だ。しかしどちらがネットやメールでコミュニケーションがとりやすいかというと日本語の方なのだろう。漢字は絵画的でありパッと見ただけで意味が分かるが、英語は発音記号に近いから字を見て音声に変えないと意味が把握できない。だからメールよりも直接話した方が手っ取り早い。

映画にしてもアメリカ人が外国語の映画を見るときはほとんど吹き替えだが、日本人が外国語の映画を見るときはテロップを見ながら見ている。吹き替えでは役者の演技が十分に伝わらないからテロップで見るべきなのでしょうが、文字が読めない人がいるから難しい。英語では文字をいったん音声に変える必要があるから失語症になるとトムクルーズのように読めても意味が把握できない障害がでる。

表題にあるように、ネットやブログの利用環境はますます欧米とは差がつき始めている。日本では早くから2ちゃんねるや掲示板がコミュニケーションの手段になっていたが、欧米ではこのようなことがあまり進んでいない。日本ではアイドルなどの芸能人もブログを積極的に書いていますが、ハリウッドスターのブログはあるのだろうか? 書いたとしても読む人が少ないから少ないのではないかと思う。

 

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