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退路を断ったアメーバ黒字化の感慨とその先--サイバーエージェント藤田社長の次の設計図 【CNET Japan】
http://www.asyura2.com/09/it11/msg/401.html
投稿者 ワヤクチャ 日時 2009 年 11 月 21 日 19:36:48: YdRawkln5F9XQ
 

退路を断ったアメーバ黒字化の感慨とその先--サイバーエージェント藤田社長の次の設計図
鳴海淳義(編集部)【CNET Japan】

http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20403781,00.htm
2009/11/18 07:00

サイバーエージェントのメディア事業「アメーバ」がスタートから5年、長い赤字時期を乗り越え、ようやく2009年9月期第4四半期で2億円の黒字化を達成した。

今期は13億5000万円の営業利益を見込み、先行投資してきた約60億円を2年で回収する計画だ。

 アメーバは2004年9月にサービスを開始した。

伸び悩んだ時期、社長の藤田晋氏が自らアメーバ総合プロデューサーに乗り出すとともに、2009年までに黒字化できなければ社長を辞めると宣言し、退路を断った。

 安定した収益を生み出す広告代理事業、FX事業、多くのグループ会社を抱えながら、なぜ一途にメディア事業での成功を目指したのか。

黒字化に至るターニングポイント、そしてまもなくリリースする新サービス「Amebaなう」について、サイバーエージェント代表取締役社長であり、アメーバ総合プロデューサーである藤田氏に聞いた。

--ついにアメーバが黒字転換しました。

これまでの5年間を振り返って、率直な感想は。

サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋氏 

いろいろ事業戦略上、オペレーション上のミスもあり、時間がかかりすぎたと思っています。

その間にブログが世界的にもそれほど儲かるものではないという認識が出てきましたし、国内の各社も進化を止めてしまった。

我々自身も収益化できるとは見られていなくて、赤字を流していたことが報道などで伝わりました。

 ただ逆にそれが参入障壁になったというか、「あんなに赤字が出る事業をまさか社内でやろうなんて」となった。

それでブログの分野で差をつけることができたと思います。

長い赤字によって周りを萎えさせたところが良かったですね(笑)。

--立ち上げ時期はどのようなことに苦労していましたか。

 1つには、アメーバはメール事業からブログ事業に転換を図っていたので、メール絡みの事業を付けていたことがあります。

そこからスタートしたので余計なコストが最初に乗っかっていました。

 あと社内の技術陣の体制が昔は非常に弱かったです。

大量のウェブへのアクセスに耐え得るような体制が整っておらず、最初のうちはしょっちゅうサーバダウンを起こしていました。

 2006年に技術者を大量採用し、いまもその時期に採用した人たちが主に活躍しています。

最初の組織変化、技術に対する見通しの甘さが大きかったですね。

--黒字化へのターニングポイントはどこにありましたか。

 技術者を採用すると同時に、もともとアメーバ事業を任せていた責任者を全員入れ替えて、僕がトップダウンになるような体制を敷きました。

「仮にこれで2009年までに形にならなければ僕も社長を退くから、全員アメーバからは異動してくれ」と言って、覚悟を決めました。

アメーバの月間PVの推移(クリックすると拡大します)  そこがやはりターニングポイントでしたね。

実際ページビュー(PV)も伸び始めました。

2007年7月、8月あたりですが、当時は30億PVを目指すと言っていた時期でした。

僕はそれまでマークシティのオフィスにいましたが、こっち(サイバーエージェントビル)に移ってきました。

社長を辞めるというのは社内で言っていましたが、新聞に載ってしまったので公約っぽくなってしまいましたね(笑)。

みんな理由を見つけてブログ事業をやめていった

--そこまでメディア事業に入れ込んだ理由は何ですか。

 ネットビジネスと呼ばれるものがITバブルのころに注目されたのは、収穫逓増モデルで、非常に利益率が高く、コストを低く運営できるというところがあったからです。

一方で広告代理事業は、市場自体は伸びていますが、労働集約型になりやすく、投資家が思っていたような成果を上げられるような商売ではなかった。

そこでメディアをやらなければいけないと考え、「cyberclick!」や「melma!」をはじめ、さまざまな事業を立ち上げてきました。

が、どれも小振りで、楽天やヤフーのように象徴的なメディアを抱えていないことにずっとコンプレックスを持っていました。

 だからブログが出てきた時に、新たにメディアを作れる可能性を感じ、アメーバというブランドでやりきろうと考えました。

アメーバブログを会社の成長戦略の中心に据えたので、なんとしても成功させなければいけませんでした。

--ブログサービスを閉じる事業者も多かった。

そんななかブログ1本に絞るのは勇気がいるのでは。

 みんな早々に駄目な理由を見つけてやめていきましたね。

過去の経験から言うと、フリーホームページは全然儲からなかった。

あと2ちゃんねるのような大規模な掲示板も大きく収益化できるものではなかった。

それと同じようなものにブログも映ったと思います。

 でも僕の目にはそう見えていなくて、ある程度の規模のPVを作ればブログも何らかの形で収益化できると思っていました。

 単純なコミュニティではなくて、ブログに書いたことでものが売れたり、記事が広がったりするような、そういう人に対する影響力を持っているので、ブログは可能性があると思っていました。

 収益化については僕は全然気にしていなかったんですけど、周りでは「赤字続き」とか「黒字化はいつだ」と話題になっていました。

でも本当に収益化できると思っていましたよ。

--今期のアメーバは200億PV、1000万会員を目標としています。

どんなメディアを目指しているのですか。

 目標とする姿をあえて言わないように決めています。

いまあるサービスの延長線上に、ユーザーに使ってもらえるもの、おもしろいものを増やしていき、結果的にできたものがアメーバの目指すものです。

 なので、これから始まるサービスや1年後の姿はある程度わかりますが、その先は決めない。

むしろ形を自分なりに変えて拡大し続ける、まさにアメーバのようなイメージでメディアを作っていこうと考えています。

アメーバピグはFacebook経由で海外へ

--ソーシャルネットワーキングサービスの「mixi」がアプリケーションプラットフォームを開放しました。

モバゲーも2010年に開放する予定です。

アメーバはどうでしょう。

 我々はPCをベースとしたサービスがメインで、いまはモバイルを一生懸命進めていますが、まだこれからです。

状況としては2社とは違います。

 ただmixiやモバゲーの戦略は大当たりだと思っています。

面白いゲームが上位に来るので、おそらく相当の叡智が結集したサイトになると思います。

そうすると我々か、グリーさんかはわからないですが、後発でオープンプラットフォームを提供するにしても、あまり遅れるとソフト面で対抗できない。

ただ先発組みの動きもしっかり見てから考える必要があるので、いまは焦っていません。

 mixiアプリはあのユーザーインターフェースを見ただけで、「これは流行るわ」と思ったくらいです。

実際にmixiアプリのPVが跳ね上がってるように、あの戦略は大当たりですよ。

もう同じことをやっても相当出遅れたサービスになってしまいますから、そういう意味ではこの1、2カ月でネット業界は大きく動いたと認識しています。

--仮想空間サービス「アメーバピグ」を海外展開する予定ですよね。

 2010年2月からアメーバピグをFacebookで提供します。

2009年前半に「Ninja Trick」というゲームを出し、米国だけですでに20万人くらいのユーザーを集めました。

ピグではもっと大きな規模でユーザーを集められるだろうと思っています。

米国にはFlashを使ってピグのようにかわいいサービスを作れる会社があまりないので、いまのうちに行きたい。

自信は未知数ですが、Ninja Trickでテストマーケティングの感触も得ていますので、会員が集まれば課金もできるだろうと思っています。

仮想空間サービス「アメーバピグ」Amebaなうは2年前にも作っていた

--次の一手は「Amebaなう」でしょうか。

サービスの概要について改めて説明していただけますか。

 アメーバなうはいろいろ考えて、結果的にTwitterにすごく似ています(笑)。

ちょっとずつ変えても潔くないので、かなり似せてしまった。

 正直言うと、2年くらい前にTwitterが最初に出てきたときに、すぐに我々も作っていました。

もしTwitterが流行ってしまえば、当然ブログからユーザーが流れていくので、我々にとっては死活問題で、見過ごすわけにはいかなかった。

ところが当時Twitterは思ったより流行らなかったので、胸を撫で下ろして我々もやめました(笑)。

正確に言うと、プーぺガールの一言コメントにそのシステムをそのまま入れましたが。

 それで今回、また一気にTwitterが流行ったので、当然また同じことを繰り返さなければいけません。

あの頃より格段にいいものができました。

あとはもうマーケティングの部分です。

2010年3月までに有名人600人がAmebaなうに入る計画ですし、Amebaは元々ITにそんなに詳しくない人たちを対象としたサービスなので、Twitterとは色を変えて一般のユーザーに使っていただけるようなサービスを目指していきます。

--アメーバにいる有名人とAmebaなうが組み合わさると、どういったインパクトあるサービスが期待できますか。

AmebaなうはiPhoneアプリも開発中。

「同時ではないですが、リリース後速やかに出します」と藤田氏。

アメーバブログのiPhoneアプリも年内に出る予定だという。 

最初の段階でかなり面白そうな人が始めるので、著名人のつぶやきをぼーっと眺めているだけでもおもしろいと思います。

Twitterも自分が発言しなくてもタイムラインを眺めているだけで面白いじゃないですか。

そういうサービスであれば良いと思っています。

あと芸能人はブログを書くことに対するプレッシャーも大きいので、もっと気軽に書けるようなものにしていければと思います。

 2010年1月にはアメーバブログでアメーバピグのスキンを使えるようになります。

たとえば沖縄の背景で水着を着てる自分のピグがAmebaなうで最新のつぶやきを出したりと、ピグとブログとなうの連携がかなり強化されます。

 3つのサービスをすべて使っている人はワンパッケージに見えますし、なうだけ使っている人も、ピグだけの人も、ブログだけの人も違和感ありません。

すべて使うと回遊性が高まるようなイメージです。

来春までに流行らなければ「なう」やめる

--ネットサービスのプロデューサーとしていまのTwitterの流行をどう見ていますか。

 僕もそうだったんですけど、最初の頃はみんな始めたけれどつまらなくて使うのをやめたと思います。

それはあまり人がいなかったからでしょう。

それがなぜまた流行ったかというと、人がいるからというただそれだけが大きな違いです。

僕も一役買ったかもしれないですけど、成りすましも話題になりましたよね(笑)。

 そういう話題がぽんぽん出てきて、それで人が増えて、人が増えたので口コミが広まった。

もう少し流行ると、取り返しがつかないくらい、誰も追いつかないくらいに成長するでしょう。

我々がAmebaなうを始める年末という時期はぎりぎりのタイミングだと思っています。

藤田氏はiPhoneを愛用中。

Twitterと株価の速報を見るのに便利だという。

「iPhoneを使っているといままでのモバイルサイトが少しもの足りなく感じる」とも。

 Amebaなうは12月8日スタートを予定していますが、2010年の春までに流行らなければやめようと思っています。

一気に人が増えないとおもしろくないですから。

なので最初から相当なPVに耐えるインフラを用意していますし、芸能人のリクルーティング体制にも力を入れています。

アメーバユーザーが流れ込むような仕掛けもよくできたと思います。

 最初に一気に攻勢をかけて、駄目だったらやめます。

--Amebaなうはもう完成していますか。

 できています。

Twitterを使っている人には不足ないと思いますが、特に目新しいものもないという感じです(笑)。

プロフィール写真をピグにできるということくらいですかね。

 「フォローする」という言葉も「読者になる」とか「ウォッチする」とか、さんざん考えましたが、結果的にフォローするになりました。

そこまで真似したのかと思われるとなかなか厳しいものがありますが…。

やはり「フォロー」という言葉は優れています。

Amebaなう(開発中の画面)--芸能人を会員に多く抱えていると、ブログのコメントやトラックバックにケアが必要だと思います。

それがAmebaなうではよりリアルタイムになります。

運営に不安はないですか。

 Amebaなうはログインしてないと書き込めないので、最悪の事態にはならないと思っています。

ですがブログと比べると、ディフェンスは弱くならざるを得ないと思います。

 ブログの方はいまコメント承認制を奨励しているので、一旦受け取ってからコメントをアップできます。

本当に悪意があるものは全部消せるようになっています。

Twitterにあるようななりすましについては、ブログをやっている人がAmebaなうもやることになるので、そこはひもづけられるようにします。

--アメーバブログもピグも課金、広告で収益に貢献しています。

Amebaなうはどのような計画を持っていますか。

 まったく考えていないです。

ネットビジネスはほとんどそうですけど、流行ったときは後から考えればいいですが、流行らなければゼロなので、最初に考えるだけ無駄だと思います。

Amebaなうに関しては収益のことなんて1ミリだって頭をかすめたことがないです(笑)。
 

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