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ロクサーナ・サーベリー、釈放に(2009年05月12日付 E'temad-e Melli紙)
http://www.asyura2.com/09/kokusai4/msg/233.html
投稿者 gataro 日時 2009 年 5 月 13 日 00:26:18: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20090512_110843.html

ロクサーナ・サーベリー、釈放に
2009年05月12日付 E'temad-e Melli紙

昨年〔〜2009年3月21日〕冬から当局に拘束されていたイラン=アメリカ人ジャーナリスト、ロクサーナ・サーベリー氏が昨日釈放された。数日以内にも、司法をめぐって騒動を引き起こした事件がもう一つ終わりを迎え、アーカイブ入りとなる見通しだ。

 司法権報道官は昨日、ロクサーナ・サーベリー氏に対して一審が出した、裁判官の裁量による禁固8年の判決が破棄されたことを発表し、「控訴審裁判所は彼女に対し、禁固2年、執行猶予5年の判決を下した」と述べた。

 控訴審の判決により、サーベリー氏は釈放されるものの、もし今後5年間のうちに何らかの罪を犯した場合は、2年間の禁固刑が執行されることになった。

 アリー・レザー・ジャムシーディー司法権報道官によると、サーベリー氏に下されていた一審の判決はテヘラン州控訴審裁判所第14法廷で破棄され、イスラーム刑法の別の条項にもとづいて、禁固2年に変更されたとのことである。

 サーベリー氏の弁護人を務めるサーレフ・ニークバフト氏は、「控訴審裁判所は被告の罪をイスラーム刑法第508条ではなく、第505条にあたると判断した」と指摘した。

 革命裁判所第28法廷は先に、このジャーナリストに対しスパイ罪の容疑で、イスラーム刑法第508条に基づいて、禁固8年を言い渡していた。革命裁判所が適用した同条項には、次のように記されている。「敵対的な外国政府に対し、何らかの方法でイラン・イスラーム共和国〔の利益〕に反する形で協力を行った個人、ないしは集団は、戦闘員であると認定されなかった場合、1年から10年の禁固刑に処せられる」。

 アメリカのサウスダコタ州で、日本人の母親とイラン人の父親の間に生まれたロクサーナ・サーベリー氏はイランとアメリカの二重国籍の保有者。彼女は、改革派政権時代に記者としてイランに入国、文化イスラーム指導省プレス局から許可を得て、アメリカの報道機関数社の代表として取材活動を行っていた。

 第9政権の成立に伴い、サーベリー氏に対する活動許可は更新されなかったが、しかし彼女はアメリカに帰国するよりも許可がおりるのを待つことを選択、その結果昨年冬に情報省の捜査官によって逮捕された。

 一部のニュースサイトは当初、サーベリー氏の逮捕理由をアルコールの所持と無許可での取材活動であるとしていたが、先月ファルヴァルディーン月〔2009年3月下旬〜4月下旬〕、革命裁判所は彼女の容疑をスパイ罪であると発表した。本件を担当した判事が刑罰を決める際、「敵対的な外国政府」についての言及があるイスラーム刑法第508条を根拠としたため、サーベリー氏はアメリカのためにスパイ行為を行った容疑で裁かれたと見られていた。

 サーベリー氏はアメリカ国籍をもっていることから、彼女に対する有罪判決はアメリカの政府当局者らを中心に様々な反応を引き起こし、瞬く間に外交問題に発展していった。バラク・オバマ米新大統領やヒラリー・クリントン国務長官はともに、サーベリー氏に対して下されたスパイ罪の容疑を否定、彼女の釈放を要求した。

 サーベリー氏への判決が公表された時期が、ジュネーヴでの反人種主義会議、通称「ダーバン2」への出席のためにマフムード・アフマディーネジャード大統領がスイスを訪問する時期と近かったことから、大統領はテヘランを離れる直前、テヘラン一般革命検察に向けて、サーベリー氏の再審要求に対しイスラーム的慈悲の心をもって、公正に審理を行うよう要求する書簡を発表するという、予想だにしない行動に出た。

 このようにして、アフマディーネジャード大統領はジュネーヴでの会議で、自らの立場に不利な質問がなされることのないよう予防線を張ったわけだが、それは同時に一部の米政府関係者が近々サーベリー氏は釈放されるのではないかとの期待を表明するきっかけを与えることにもなった。

 しかしアフマディーネジャード大統領の帰国後、政府報道官は大統領はサーベリー氏に対する減刑を求めているわけではなく、単に彼女の控訴請求に対して公正な調査を行うよう求めただけだと表明、米当局の発言に影響されたわけでは決してないと述べた。

 このような経過を経て、最終的に司法当局は大統領の要求を受け容れる形で、一審が判決の際に法的根拠とした条項を変更、サーベリー氏釈放のための新たな判決が出される環境を整えていった。そしてサーベリー氏は、イスラーム刑法第505条に基づき、禁固2年、執行猶予5年の判決を受けたのである。

 イスラーム刑法第505条には、次のようにある。「国の治安を攪乱する目的で、何らかの方法で、体制関係者、政府職員、その他を装いつつ機密情報を収集した者は、もし他者に提供することを意図し、それを首尾よく行った場合2年から5年の禁固刑に、またそうでなかった場合は1年から5年の禁固刑に処せられる」。

ヒラリー・クリントン米国務長官、釈放を歓迎

 ヒラリー・クリントン米国務長官は、ロクサーナ・サーベリー氏の釈放を歓迎した。ワシントン・ポスト紙(電子版)によると、クリントン長官はロクサーナ・サーベリー氏がアメリカ政府のためにスパイを行っていたとの容疑を否定した上で、記者らに「オバマ政権は心より、サーベリー氏の釈放に満足している」と語った。

関連記事(中曽根外相、イランを訪問:日本、ロクサーナ・サーベリー問題に乗り出す)
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(翻訳者:斉藤正道)
(記事ID:16421)
 

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