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http://mainichi.jp/seibu/news/20090202sog00m040008000c.html
北九州市議選：足引っ張る 自民党名 告げた途端ドア閉められ 選挙カー使ったら負けた
１日投開票された北九州市議選（定数６１）。各党とも衆院選の前哨戦と位置付けて臨んだが、自民党は、麻生太郎首相のおひざ元ながら逆風にさらされ、公認候補１８人中３人が落選した。「自民というだけでドアを閉められた」などと振り返る候補者も少なくない。彼らの言う「逆風」とは、どのようなものだったのか−−。【北九州市議選取材班】
「（逆風の）原因は国政の動きにある。自民党国会議員の責任だ」。１日夜、地元福岡９区選出の自民党国際局長、三原朝彦衆院議員を前に、次点に泣いた自民現職、梶野皓生さん（６７）＝八幡東区＝が不満をぶつけた。８期目のベテランながら落選した現職、三村善茂さん（７２）＝小倉南区＝も「私が国政の責任を取らされたようなものだ」と言って肩を落とした。
党公認候補者は景気・雇用対策や定額給付金をめぐる自公両党への批判にさらされた。４選を果たした戸町武弘さん（４７）＝八幡東区＝は「自民というだけで訴えも聞いてもらえない。（有権者を訪ねても）ドアを閉められた」と振り返る。
自民党はこれまで企業・団体を引き締める組織選挙を得意としてきた。しかし今回の市議選ではこの手法に陰りが見えた。元全国市議会議長会長の現職、片山尹さん（６２）＝小倉南区＝は「支援者名簿をお願いしても、なかなか集まらなかった」と明かす。前回は同区で６８２２票を集めて４位当選したが、今回は７割弱の４７４４票。１２人中１１位に甘んじた。別の現職は「名簿は、どの陣営も前回の４分の３しか集まらなかったようだ。『企業に頼んでも不況を理由に断られる』という話が目立った」と語った。
多くの同党候補は、勝つために「党を隠す」戦いを繰り広げた。当選した現職は、選挙期間中に県連から貸し出される党名入り選挙カーの使用を固辞。「知名度アップには絶好の手段で使ってきたが、マイナスに働くと考えた」。この現職によると、選挙区の公認４人中、使わなかった３人が当選、使った１人が落選したという。
自民党県連の新宮松比古会長は２日午前、党派別得票率が前回とほぼ同率だったことを強調し「現職３人を失ったが得票率は減らしていない。悲観的にはとらえる必要はなく悪くない結果だ」。
一方、片山さんは「有権者は政治への不満を、衆院選を前にジャブみたいにして市議選にぶつけてきたのでは」と分析する。福岡県選出の同党衆院議員は「衆院選でも同じ風が吹くのではないか」と恐れおののいている。
2009年2月2日
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