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やはり気温は上がっている 新たな解析によって温暖化が裏付けられた(日系サイエンス)
http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/257.html
投稿者 ダイナモ 日時 2009 年 11 月 24 日 19:56:17: mY9T/8MdR98ug
 

 気候変動をめぐる議論の要(かなめ)であると同時に長年の争点でもあるのが,“ホッケースティック曲線”だ。過去2000年間にわたる北半球の平均気温の変化を示したこのグラフは19世紀まではあまり変化がなく平坦だが,20世紀から急激に上昇し,ブレードを上向きにしたホッケースティックのような形になる。地球温暖化を疑う人たちは過去の気温の推定法について公然と批判を続けてきたが,まったく異なる方法に基づいて過去600年間の気温を再現した最近の研究でも,同様の結果になった。これで懐疑派の長年の疑念も解消するかもしれない。
 ホッケースティック曲線は1998年,現在はペンシルベニア州立大学に所属するマン(Michael Mann)らの研究のおかげで生まれた(その後,多くの気象科学者による改良でより精緻なものになっている)過去の気温を特定するのは難しい。樹木の年輪やサンゴ礁の掘削試料,氷床コアなど自然に残されている記録から得られた情報を組み合わせ,特定の時代と場所の気温に読み替えなければならない。これらの試料はまれだったり不完全だったりするので,地理的にも時期的にもカバーできない部分が残る。
 マンは近代の気温近似試料と温度計などによる観測データの両方がそろっている重複部分をもとに,観測値と近似試料が示す気温の関係を推定した。この関係を昔の近似試料に数学的に外挿して,過去の気温を計算するという方法だ(素顔の科学者たち「マイケル・マン 人類による地球温暖化に警鐘」日経サイエンス2005年6月号参照)。
 今回新たな方法を開発したハーバード大学のティングレイ(Martin Tingley)は,新アプローチは「はるかに扱いやすく,不確実性を伝播しやすい」という。これは誤差が広がりやすいという意味ではなく,データが本来含んでいる不確実性が過去の気温の推定値にどう影響するかを計算しやすいということだ。新方法は降水量や干ばつなど気象科学の他の問題にも応用できるほか,大気中の二酸化炭素の増加率を仮定して将来の気温を予測することも可能。研究成果は指導教官のホイバース(Peter Huybers)との共著論文としてJournal of Climate誌に提出された。
 マンも期待を寄せるこの新方法は,気温近似試料が周辺の試料,つまり近くの別の地点で採取された試料や,同じ場所だが採取時期が前後数年ほど異なる試料と相関していると仮定する。例えば20世紀に測定された気温のデータを見ると,近隣地点の気温の相関関係は距離とともに指数関数的に弱まり,その“半減距離”は4000kmほどになるようだ(半減距離は半減期の概念の距離版で,この場合は4000km離れると相関の強さが半減するという意味)。

ペイズ統計の手法を適用

 ティングレイは近似試料が示す気温の値と実際の気温が単純な線形関係にあると仮定した。そして近似試料の値と観測値(その両方が残っているケースを利用する)に「ベイズ統計」という手法を適用することで,両者に仮定したその線形関係を決定した。ベイズ統計的にいうと,「入手できた一連の観測値に基づいて,ある推定気温値が過去においてどれだけ妥当だったかを見積もった」とホイバースは説明する。
 しかし計算は膨大で,たいへんな行列代数が必要だ。近似試料と実測気温の初期値(両方がそろっているところを選ぶ)を人力とし,さかのぼって逆算していくことで,別の時代における両者の相関関係を修正する。過去の気温を決定するには,それぞれが1296行×1296列からなる約100万個の行列を操作しなければならなかった。

やはりホッケースティック型

 ティンプレイはまず,北緯45〜85度で採取された近似試料が示す過去600年についてのデータに絞って解析し,結果を2009年の学会で発表した。その結果,過去600年のうち最も気温が高かった10年間は1990年代で,最も暑い年は1995年だったことがわかった(北米とグリーンランドが最も暑かった年はエルニーニョの1998年だが,ユーラシア北部ではそう暑くなかった)。また,温暖化が最も急激に進んだのは20世紀であること,気温変化が最も急だったのは1600年代だったこともわかった(1600年代はいわゆる小氷河期のため温暖化ではなく急激に寒冷化した。今回,以前の推定よりも寒冷化が急だったことが新たに判明した)。
 ティングレイの結果は以前の気温推定に比べ過去の値の変動がより大きいことを除くと,基本的には同じホッケースティック曲線となっている。おそらくより重要なのは,すでに存在する過去2000年にわたる北半球の近似試料データすべてを同様に処理すれば,統計的により優れたホッケースティック型の結果が得られると考えられることだ。
 ティングレイは現在,ノースカロライナ州リサーチ・トライアングルパークにある統計応用数理科学研究所の博士研究員となっており,この手法を発展させて米国南西部の干ばつの歴史や,より広い範囲と時代の気温を調べる計画だ。

 

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コメント
 
さすが日経。徹底した温暖化は存在するという方向の言論。これ、大企業を向いて、紙面に広告を出してくれるクライアントを向いて記者は書いているね。ようするに、仕事ください、というだけのため。

というのは、気温が上がるトレンドだったのは、せいぜい2001年まで。その後は、下がる一方だからだ。しかも、先日、アル=ゴアでさえ、そのターニングポイントに達するまでですら、人為的な割合は40%として、人為主因説を断念した。

ダイナモさんもタイトルの付け方やコメントを一切付していない所を見ると、日経信者とわかるが、驚き、その判断力に落胆した。失礼。
2009/11/25 08:12

2009/11/25 08:12へのコメント

日経サイエンスとは。

「日経サイエンス」は一般読者向けの月刊科学雑誌です。

日経サイエンス誌は,1845年に創刊された長い歴史と伝統を持つ米国の科学雑誌「SCIENTIFIC AMERICAN」の日本版で,世界の最先端の科学技術動向を日本の読者に届けています。
ノーベル賞受賞者など国内外の世界トップクラスの科学者をはじめ,社会科学,軍事技術,考古学,
心理学,動物学なども含む幅広い分野の専門家や一流のサイエンスライターが記事を執筆,その質の高さは
多くの読者の支持を集めています。また,美しい図版とわかりやすい文章は,日ごろ科学に馴染みのない
一般読者にとっても,必ずや科学を身近で楽しいものとし,あなたに心地よい知的興奮を感じさせるでしょう。

SCIENTIFIC AMERICAN誌は,米国のほかに日本を含めて世界20カ国・地域で各国語版(ドイツ版,フランス版,
イタリア版,スペイン版,ポーランド版,中国版,台湾版,アラビア版,ブラジル版など)が発行されており,
世界をリードする
指導的立場にいる人々を
中心に100数十万人が日経サイエンスの読者と同じ“知識と感動”を共有する仲間になっています。
2009/11/25 09:21

ダイナモさん、この紹介されている日経サイエンスからの記事の筆者名(博士?編集部内ライター?)と日付けを教えてください。(著作権問題にも引っかかってきます。)記事掲載時に得られる最新科学データや論文を反映しているか確認したいので。電子版ならリンクしてもらえませんか?

あなた個人は、この記事に納得していたのですか?



2009/11/25 14:23

2009/11/25 14:23へのコメント

記事の筆者名と日付はわかりません。知りたければSCIENTIFIC AMERICAN誌に問い合わせてみれば分かるかもしれませんよ。

この記事に納得しているかですか。記事で使われている専門用語の意味が分からないので「納得」はしていませんよ。ペンシルベニア州立大学のマイケル・マンらによって作成された過去2000年間の北半球の平均気温のグラフが、多くの気象科学者による改良でより精緻なものになっているということ。ハーバード大学のティングレイが開発した全く新しい手法でもマイケル・マンらの結果と同様な結果が得られたということ。については理解できました。
2009/11/25 19:43

ダイナモさんは原発容認ですよね。二酸化炭素による地球温暖化説支持=原発容認。この図式が意味するところを深く考えた方が良いでしょう。

>過去の気温を決定するには,それぞれが1296行×1296列からなる約100万個の行列を操作しなければならなかった。

いくらでも人為的操作が可能ということでしょう。



2009/11/26 01:33

ダイナモさんありがとうございます。
恐縮ですが、念のためなのですが、この記事はどのようなかたちで、ここにもってこられたのですか。雑誌オリジナルをお手持ちではないようですし、雑誌コピーの場合、下に、何月号と必ず打たれてますから、雑誌をフォトコピーされてそれをお持ちというわけでもなさそうだし、リンクもないとなると。どのようにされました?せめて筆者名がついていないと言うのはどうお考えですか?

通常、米国雑誌の日本版というのは、日本人向け独自編集してあり、日本人スタッフライターが新規で書く場合も多々あります。興味があるのは、ひょっとして、これ日経社員のオリジナル記事ではないかと考えて、コメントしました。



2009/11/27 06:22

ダイナモは完全なユダヤ被洗脳者だからこんなもの。
2009/11/27 15:58
阿修羅というのはほとんど陰謀論サイトで、911はブッシュの自作自演、温暖化論は詐欺、酒鬼薔薇聖斗は冤罪、世界政治はユダヤ・イルミナティが支配といった、手のつけられない基地外たちの集う場所だとわかりました。

最近の地球温暖化が人為排出ガスによるという論理は、子供にでもわかる自然なものです。地球には主に可視光がエネルギーとして吸収され、一方地球が放出するエネルギーは赤外線の形であり、CO2などの人為排出ガスが赤外線に対して不透明であることをよく理解すれば、まともな精神のものであるなら、それによる温暖化は自明のことだと感覚せざるを得ない事柄です。

多くの南の生物の生態系の北上、氷河の後退、北極の氷の縮小、気温の観測・・あらゆる指標が温暖化を指し示しており、他方でCO2の濃度も加速度的に増加していまますね。そして定性的にも定量的にも温暖化ガスと温暖化の相関が示されています。にもかかわらず、その全体を見ようとせず、変化の一部事象をのみ取り上げ、それを極端化して定性的にのみ人為ガスによる温暖化を否定する「温暖化懐疑論」は、まさに陰謀論のトンデモ論理ですが、そういってみても、ここに集う多くの人には、馬の耳に念仏でしょう。「温暖化懐疑論」は一種の心的カルトですからね。

かなり前に流行った相対論は間違っているとする論や、911陰謀論、温暖化懐疑論はその論路構造はまったく同根で、ものごとを最も自然に把握する直観能力、自然な感覚・心の柔軟性が欠如した所に生まれるものです。
そういうことに嵌る人は、大体が老いた男性ですね。

ダイナモさんには否定的なコメントにめげることなく、こうした自然な感覚の記事をこれからも投稿して頂きたいと思います。
陰謀論のキティばかりではあまりにも酷すぎますからね。
2009/11/28 23:24

>>2009/11/28 23:24
詐欺説は温暖化説だけではなく、
煙草=ガンの元説も詐欺説、というのも加えてください。

2009/11/29 01:08

アメリカでは、報道メディアがイーストアングリア大学の温暖化の問題を,陰謀だったんか、馬鹿やろ、と爆発的に取り上げている、ということを以下の英国紙が報道しており、阿修羅が完全にかすんでしまっております。米国も英国もやはり基地外なのでしょうか。それともまったく騒がない日本メディアの方が基地内なのでしょうか。

http://blogs.telegraph.co.uk/news/geraldwarner/100018034/climategate-%20%20e-mails-sweep-america-may-scuttle-barack-obamas-cap-and-trade-laws/
2009/11/29 08:48

>ダイナモさんは原発容認ですよね。二酸化炭素による地球温暖化説支持=原発容認

これに移民大歓迎を加えると、袖の下の鎧が見えてくる。そのような目でハンドル名をみると、確かに結構正直な人ではあるのだなあと言う点に好感を覚えたりする
2009/11/29 10:04

>>2009/11/28 23:24
二酸化炭素がもつ温室効果そのものは明白だが、問題は逆方向の影響も含めて、他にも地球の気候に大きな影響を与える要因が多くあって、それらをすべて考慮した上で人為的な二酸化炭素排出量が観察される諸々の現象の原因と言えるのか、というわけで。
まあ不確実な部分があっても、安全サイドに立って対処すべきだという方向性に概ね異存はないが、そこに様々な利権と思惑がからむから話がややこしくなる。

911の件は、阿修羅の論調だけを見て判断せずに、自分で公式報告書とそれに対する諸分野の専門家による批判に目を通したほうがいい。
2009/11/29 21:38

それでもCo2が温暖化の犯人説には首を傾げざるを得ないけどね。
エコを売り物にする自動車、電機、建設は万々歳だろうけどね。
2009/11/29 21:42
温暖化の「犯人」などというと地球の現象に善悪の区別をつけるような言い回しになってしまいます。
2009/11/29 22:28
 CO2は赤外活性化(赤外線を吸収する)はあるけれど、それが対流圏低層では再輻射する前に殆ど他の大気分子と衝突失活化し、温暖化の主原因とはならないようです。そのため、「二酸化炭素がもつ温室効果そのものは明白」とは断言できないでしょう。因みに対流圏高層では再輻射し、一部は地球外に輻射し廃熱していますが、下方放射の分は厚い大気層に吸収され地上まで届きません。
 つまり、CO2が原因であるという出発点からして間違っている可能性が高いわけです。([大気多層放射平衡モデル]は科学的に殆ど破綻しています。)
2009/12/02 23:51
16 2009 年 12 月 07 日 13:52:01
12/02 23:51
のご意見、非常に科学的です。
これが我ら理系団塊オヤジの大方の意見です。

17. 2010年4月09日 12:48:48: tCTeyFIUac
この「北半球の気温」のグラフにはどこにも「温度」が書いてないもので、良し悪るしの以前に何を表しているのか不明のいわば欠陥品としかいいようがないもの。

偏差が書いてあるだけで、0,0が何度か全然わからない。こんなのがどうして通るのか。IPCCって、だれがチェックしているのでしょう。

これは、Mannというこれで有名になった男が、別の鉱山技術者がつくったデータを無断でパクッて、無断改竄したというもの。元データをだせなかったもの。これは何の価値もなしものです。

そのうえ、地球の平均気温は、地球の平衡点@5500m上空の平均気温です。
地表の温度をいくら集めても、地球の平均気温にならない。

地球の平均気温は人工衛星でしか測定できない。人工衛星での地球の平均気温は
1979年からしかない。

人類の誰一人、地球の平均気温の長期の推移データなど持ち合わせていないのです。

因みに、人工衛星による地表を含めた平均気温は

     −18.7℃  です。

・地球の平均気温:−18℃@5500m、500hPa
・地表の平均気温: 15℃@地表(1,5m)
・地表を含む地球の平均気温(人工衛星) −18.7℃   

なお、《地球の平均気温》(放射平衡温度・地球の表面温度)と《地表の平均気温》との差〔33℃〕は、気圧(重力場)によるものです。(ボイル・シャルルの法則)


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