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ダーウィン映画、米で上映見送り=根強い進化論への批判(時事) 他
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/205.html
投稿者 スットン教 日時 2009 年 9 月 24 日 19:30:57: CmuKS.2SNuq/E
 



ダーウィン映画、米で上映見送り=根強い進化論への批判
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200909/2009091300077
 【ロンドン時事】進化論を確立した英博物学者チャールズ・ダーウィンを描いた映画「クリエーション」が、米国での上映を見送られる公算となった。複数の配給会社が、進化論への批判の強さを理由に配給を拒否したため。12日付の英紙フィナンシャル・タイムズが伝えた。
 映画は、ダーウィンが著書「種の起源」を記すに当たり、キリスト教信仰と科学のはざまで苦悩する姿を描く内容。英国を皮切りに世界各国で上映される予定で、今年のトロント映画祭にも出品された。
 しかし、米配給会社は「米国民にとって矛盾が多過ぎる」と配給を拒否した。米国人の多くが「神が人間を創造した」とするキリスト教の教義を固く信じている。ある調査では、米国で進化論を信じるのは39%にすぎず、ダーウィンにも「人種差別主義者」との批判があるという。
 今年はダーウィン生誕200年で、「種の起源」出版150年の節目の年。英国では関連イベントが盛り上がっている。(2009/09/13-14:49)

 映画がどういう視点で描かれていいるのかは、実際に観てみなければ分からない解説ですね。アメリカでの論評では、逆に「あなたは進化論を信じる必要はありませんが、この映画を検閲することはアメリカの価値観に反している」というような締めくくりになってます。

INDIANA DAILY STUDENT "Not coming to a theater near you"

 「科学と信仰」は常に複雑なテーマです。ダーウィンは聖者ではなかったでしょうが(既成キリスト教には批判的だったという話はあります)、しかし宗教的な問題に全く無感覚な科学教の鋼鉄の聖者というわけでもなかったでしょう。

 以下は最近、出版されたダーウィンについての評伝の書評です。アメリカで奴隷解放戦争(南北戦争)が勃発したのは、ダーウィンの『種の起源』が公表され、論争が始まってたった二年後のことです。一つの時代の区切りではあったでしょう。


書評:ダーウィンが信じた道
(エイドリアン・デズモンド、ジェイムズ・ムーア著/矢野真千子、野下祥子訳
NHK出版 3255円)
<略歴>   エイドリアン・デズモンド 1947年、英国生まれ。生物進化学者。
ジェイムズ・ムーア 1947年、米国生まれ。科学史学者。

http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/20090816/2.html

奴隷制反対が探求の源

 今年は、ダーウィン生誕200年、「種の起源」出版の150周年にあたる。多くの「ダーウィン本」が出ているが、本書の価値はひときわ高い。著者の2人はともに科学史家。1991年、ダーウィンの膨大な手紙や日記などをもとに従来のダーウィン像を一新し、多くの賞に輝いた「ダーウィン 世界を変えたナチュラリストの生涯」という大著を出している。その最強ペアの新作は、前著の内容をある意味では根底から覆すような、驚くべき本となった。

 原題は「ダーウィンの聖なる動機−人種、奴隷制、人類の起源の探究」。ダーウィンが進化論を目指した根本の動機は、生物学の探究より、むしろ人種差別・奴隷制の撤廃にあったことを、未公刊の手紙や、当時の英米の社会的背景の分析をもとに明らかにした画期的なダーウィン伝である。

 訳者の解説にあるように、前著で著者らが腑(ふ)に落ちなかったのは、感情的になるのを自制し続けたダーウィンが、生涯に3度だけ激高した理由が、いずれも奴隷制にかかわっていたことである。ダーウィンは、なぜ奴隷制にそれほど強い反発を見せたのか?

 この謎を見事に解き明かしたのが本書である。ダーウィンの妻、エマは高級陶器の老舗ウェッジウッドの家系で、この家は豊かな財力を奴隷制廃止運動に使っていた。ダーウィン家もまたこの運動を支援していたのである。尊敬していた地質学者ライエルとの奴隷制をめぐる葛藤(かっとう)など次々に明らかにされる事実に600ページ以上の大著ながら、興味がつきない。

 人類は一つの種だと主張し、奴隷制に反対しながら、一方でダーウィンは先住民を明確に差別した。日本では先住民も人間であることを疑うような議論はなかった、と解説者の長谷川眞理子氏は述べているが、はたしてそうであろうか。戦うダーウィンと、差別するダーウィン。現在を考えるうえで、さまざまな示唆に富む大著である。

評・小野有五(北大大学院地球環境科学研究院教授)

 

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