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天木直人のメールマガジン 要約 2月1日ー3日分(天木直人のブログ)
http://www.asyura2.com/09/senkyo58/msg/773.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 2 月 04 日 00:07:32: twUjz/PjYItws
 

http://www.amakiblog.com/archives/2009/02/03/

2009年02月03日
天木直人のメールマガジン 要約 2月1日ー3日分


 2月1日メルマガ

 ジェラルド・カーティスの投稿にだまされるな

 2月1日の東京新聞(中日新聞)は、「時代を読む」というコラム
において、米コロンビア大学教授で日本の政治に詳しいジェラルド・
カーティス氏の「日本は人道的支援を」という投稿文を掲載していた。

 その趣旨はこうだ。

 彼の娘さんが1月14日のニューヨークタイムズ紙の記事をメールで
送ってきた。その記事は、少女らに読み書きを教えることに反対する
旧政権タリバンのメンバーが少女らの学校を攻撃したが、その危険に
屈することなく少女たちは通学を続けている。その中には日本政府の
援助でできた女学校もあった、という記事であった。

 そしてカーティスさんの娘さんは、「なぜ日本政府がこうした分野
で立派な貢献をしている事が報道されないのか。日本の安全保障政策
など(に関する)の月並みな記事よりずっと大切なのに」とメールに
書いてきた。私も同感だ、とカーティス氏は書く。

 その後で、カーティス氏は、「オバマ米大統領や北大西洋条約機構
(NATO)はアフガンてこ入れ強化を求めている。国際テロ組織アルカイダ
を粉砕し、アフガンを国際テロの温床とさせないための闘争で
日本は傍観者たりえない」、と日本の参加を求める。

 そしてここからがこの投稿の味噌であるのだが、だからといって、
日本の関与が軍事的なものである必要はない、と言って次のように
日本の更なる協力を訴えている。

 「・・・日本の国際協力機構(JICA)はアフガンで重要な役割を果たして
きたし、今後一層大きな役割を担う事が可能である。経済大国で、自衛以外
の武力行使をしないとする民主主義国家の日本にふさわしい貢献ができる
ように、日本政府は資金と人材を提供する事である・・・」

 このカーティス氏の投稿に騙されてはいけない。

人道支援を否定するものは誰もいない。憲法9条の下で日本の援助が
人道援助に限られるべきという意見は、護憲論者にも受け入れられやすい。
その事を、アフガンの現状と切り離して論ずる限りでは、まったくその通りだ。

 しかし、およそ援助の前提となるのは平和の回復である。国際社会が真っ先
になすべきは、平和の回復を一日も早く実現することである。まずその事に
国際社会の一致点を求めるべきである。

 カーティス氏の投稿の中で見逃せない箇所がある。それはタリバン政権
を絶対悪ととらえ、それと連携するアルカイダを国際テロ組織と断定し、
アフガンをその国際テロ組織の温床とさせない闘争は国際社会の一致した
闘争であると断言している事だ。だから日本もその責任から逃れられない
と日本を脅かしているところである。そこにはパレスチナの不正義が
反米テロの根底にあるという言及は微塵もない。

 もう一つこの投稿で見逃せないところは、イラクでの失敗を繰り返さない
ために、「オバマ大統領はアフガンにおける米国の軍事目標を『テロ攻撃
を企てる組織を軍事力で排除する』ことに限定し、軍事力でアフガンを
民主化したり、アフガンを米国の勢力下に置くような過ちを繰り返しては
いけない」、と言っているところである。

 実に巧妙な米国新政権の代弁である。軍事力で市民も巻き添えにして、
その国を破壊しておいて、あとはその国の政治にまかせる、破壊された
復興は日本など国際社会の援助で行なう、こんな虫のいい話があるだろうか。

 私はジェラルド・カーティス氏を一貫して懐疑的な目で見る一人である。
日本の政治に詳しい米人政治学者としてメディアに重宝され、まさしく日米同盟関係
の重要性を日本国民の頭に植え付ける、そういう使命を帯びた、日本政府、官僚の
お雇い学者に違いない。


 2月2日メルマガ

  尾辻秀久参院議員の代表質問を聞いて考えたこと


  私は勿論政権交代を望む。しかし、もはや政権交代が現実的に
なってきた今となっては、それ以外の事に関心が向く。政権を取った
後の民主党の直面する問題や、連立政権の姿、政界再編の姿などが
主たる関心事となりつつある。

  それよりも、何よりも、どのような新しい政権が出来ようとも、
今の日本の政治家に、日本を託す事のできるまともな政治家が何人いるのか。

  そういう思いのなかで、自民党参院議員尾辻秀久氏の1月30日
午前の参院代表質問を私はたまたまTVで聞いた。そして驚き、感動した。

  それは、彼が自民党の議員であるにもかかわらず、麻生首相に向かって、
「野に下るのは恥かしくない。恥ずべきは政権にあらんとして、いたずらに
迎合すること」と発言した事だけではない。

  その代表質問全体に、政治家としての質問のあるべき姿を感じたからだ。
そこに私は、麻生首相たたきに終始して、ただ解散・総選挙を迫るだけの
野党の代表質問には決して見られない、国会質問のあるべき姿を見つけた。

  それを詳しくここで紹介する余裕はない。ユーチューブなどで賛辞を
もって流されているから読者にはそれを参照することをお勧めする。

  ここでは「永田町異聞」という政治ブログの2月1日の中に見つけた
次のような文章を引用する事で、私の思いを読者に伝えたい。


・・・自民党の参院議員会長、尾辻秀久が代表質問で麻生首相に投げかけた
言葉は、ほぼ1年前、尾辻が同じ本会議場でおこなった真情あふれる追悼演説
を憶えている人には、ズシリと重い響きがあっただろう。

 「癌対策基本法」「自殺対策基本法」の成立を訴えて実現させ、一昨年、
胸腺ガンで亡くなった民主党の山本孝史議員へ捧げる文章は、長文ながら
間延びせず、端正でありながら行間に情がうねる。

 遺族が直立して見守るなか、尾辻は山本議員の演説を紹介した。山本議員
は2006年5月22日の参院本会議で、自ら「がん患者」であることを告白した
うえ、こう語っていた。

 「ガン患者は進行や再発の不安、先のことが考えられない辛さなどと
向き合あって一日一日を生きています。私は命を守るのが政治家の仕事だと
思ってきました。ガンも自殺もともに救える命がいっぱいあるのに次々と
失われているのは政治や行政の対策が遅れているからです。なにとぞ議場
の皆様のご協力とご理解をお願いいたします」

  尾辻は、山本のことを「最も手ごわい政策論争の相手であった」という。
厚労相時代、山本は「助太刀無用、一対一の真剣勝負」と質問通告して、
尾辻に挑んだ。このときのことを、尾辻は追悼演説で振り返った。

 「私が明らかに役所の用意した答弁を読みますと、先生は激しく反発
されました。私が思いを率直に述べますと、相槌を打ってくださいました。
自分の言葉で自分の考えを誠実に説明する大切さを教えていただきました」

 この日の追悼演説は、生前の山本が指名して尾辻がおこなった。与野党の
立場の違いから政治的に対立することもあったが、「癌対策基本法」
「自殺対策基本法」などの成立に向け、たがいに心が通い合う、党派を
超えた“戦友”だったのだろう。

 「先生は抗がん剤の副作用に耐えながら渾身の力をふりしぼられ、全ての
人の魂を揺さぶりました。議場は温かい拍手で包まれました。今、同じ議場
でその光景を思い浮かべながら一言一句を振り返るとき万感胸に迫るものが
あります」。

 尾辻はあふれる涙をハンカチでぬぐいながら、演説を続けた。
「先生、きょうは外は雪です。痩せておられましたから、寒くありませんか」。

 議場の席は半数ほどしか満たしていなかったが、その言葉にこもる、
切々として透明な魂の叫びと祈りは、故人を偲んで党派を超え、議場に
集まった議員の胸を打ち鳴らしたに違いない・・・

 果たして国会議員の中でこの尾辻秀久という自民党議員のような国会質問ができる
議員が何人いるのだろうか。

 

 2月3日

 ブッシュに無視された小泉純一郎


 私は1月のブログで3回にわけて「ブッシュと小泉の仲」と題して、
さんざんメディアが喧伝していたブッシュ・小泉の歴史的な緊密関係が、
実はつくりあげられた虚像であったことが証明された事を書いた。

 そのブログで私が強調したことは二つあった。

 一つは、私の問題提起がきっかけで読者から多くの関連情報が集まり、
それによって事実関係が明らかになり、私の推測の正しさが証明されたという
事である。

 もう一つは、私のブログの読者の中にジャーナリストがいるならば、
是非この事を調べて記事にして欲しいと呼びかけた事である。

 残念ながらジャーナリストへの呼びかけについては空振りに終わった。
どこのメディアも動かなかった。

 そう思っていたら、大橋巨泉が先週の週刊現代(2月7日号)のみずからの
連載「今週の遺言」の中で取り上げている事を知った。そのさわりの部分を以下のとおり、
そのまま引用する。

 「・・・やはり彼(ブッシュ大統領)は史上最低の大統領という烙印を
甘受しなければならないと思う。しかしここに一人、ブッシュ以上の惨めな
思いをしている政治家が居る。それは小泉純一郎日本国元首相である。
去る1月13日、ブッシュはホワイトハウスを去るに当たって、3人の
外国人政治家に、アメリカが文民に与える最高の勲章である「自由勲章」
を与えた。その3人とはコロンビアのアルバロ・ウリーベ大統領、
イギリスのトニー・ブレア前首相、そしてオーストラリアのジョン・ハワード
前首相である。3人とも強力なブッシュの協力者として知られ、当然の授章
と受けとめられている。
 だが待てよ。その中でもハワードと小泉は「ブッシュのポチ」と言われて
まで協力した首相ではなかったか。しかも小泉は、ハワードですら
やらなかったプレスリーの真似までしてブッシュに取り入っていた。
それなのに最後になって完全に無視されてしまった。
 ある時は憲法の理念を曲げ、またある時は『私に戦場がどこかと聞かれて
も解らない』とか、散々詭弁を使ってまでブッシュの後押しをした小泉さん、
その結果が今回の『無視』ですよ・・・もう二度と『国を売り兼ねない』
人には、首相の座について欲しくないと思うばかりである」

 大橋巨泉が私のブログを知らずにこれを書いたとしたら、私は彼の
ジャーナリスト感覚に敬意を表したい。もし私のブログが大橋巨泉のヒントに
なったとしたら、それはそれで嬉しい。


 2月3日分 そのA

 日米関係重視に急傾斜する主要紙

 ここにきて、主要紙の論調が急速に日米関係重視に傾斜していると
感じるのは私だけだろうか。最近の新聞記事を紹介しながら、その事を
説明する。

 1月31日の産経新聞において中静敬一郎という論説副委員長が
「日米同盟と小沢プロブレム」という論説を書いていた。「日米両政府の責任者が、
まるでエールを交換しているかのように『日米同盟の強化』を謳いあげている、
という書き出しで始まるその論説は、日米双方ともその具体的な中味を説明しないまま
「日米同盟の強化」という言葉だけが踊っている、と書いている。

 その限りでは私もまったく同感だ。いや、もっと正確に言えば、
その内容は米国と日本では正反対である。つまり米国は日本から
取れるものはすべて取っておこうという意味で日本の重要性を強調し、
日本は米国から見捨てられてはいけないからといたずらに日米同盟の
重要性を強調する。そのためには対米協力は止むを得ないと国民に思い
込ませようとするのだ。 

 産経新聞のこの論説もまさしくその立場に立っている。昨秋実施された政府の
世論調査の数字(73%もの国民が米国に親しみを感じると答えた)を
持ち出し、多くの日本人が同盟関係をゆるがせにしてはいけないと
思っている証左だ、と言い、そのためにリスクとコストを共有してこそ
日米同盟が機能する、と主張する。

 産経新聞がそのような論説を書く事は想定内であるが、驚いたのは
朝日新聞だ。2月1日の一面でヒラリークリントン国務長官が最初の
訪問国に日本を選んだ事を大きく報道していた。これは米国の日本重視の
あらわれだ、と、まるで外務省広報誌のような報道をしていた。 そしてその
記事を詳しく読めば、さらに滑稽であることがわかる。極東を訪れる順番として
日本が先であったというだけなのに、「オバマ政権は中国重視との懸念が
出ていたが、初外遊先が日本となれば、こうした見方は覆りそうだ」と、
まるで子供だましのような論理を展開する。読者もなめられたものだ。

 その朝日新聞と対照的だったのは同じ2月1日の読売新聞である。やはり一面で、
しかもトップで、米中が首脳級で定期協議をするという記事をスクープしていた。
その記事の最大のポイントは、首脳レベルの米中定期協議の中味が、
経済と並んで安全保障を含めているというところだ。

 このニュースを報じた「朝ズバッ」で、みのもんたが「日本抜きで
安全保障政策を協議するという事は、これでいいんですか」と驚いた
のに対し、解説者が、「いや、日本も中国抜きで米国と安保政策を
話し合ってきたから、驚くほどのことではない」などと言っていた。

 しかし、これはみのもんたが正しい。中国より先に日本を訪問して
くれて安心した、などと朝日がノーテンキで報じている裏で、ついに
米中が日本抜きの首脳レベルで極東の安全保障政策を話し合う時代が
到来したのである。この意味は計り知れないほど大きい。
 その米国の変化に目をつむり、このまま対米従属を続けると日本は
限りなく主権国家としての矜持を失う事になる。

  

★関連情報
http://blog.livedoor.jp/amaki_fan/archives/2009-02.html#20090202

天木直人さんの有料メルマガを読んで― その3(1月のバックナンバー)

ご存知の方は知っている情報ですが…
https://reader.premium.mag2.com/servlet/RequestBacknoListView?mid=P0007564(*項目がわかりやすいように編集しました)

2009年01月

20090101  パレスチナ問題と国際政治の不条理
20090101  購読いただいた皆様へ
20090102  不正疑惑とこの国の不正義
20090103  09年の政局を考える
20090104  堤清二の対米従属外交批判
20090104  日米関係の見直しと国民的合意
20090105  日米関係を考えさせられる二つの記事
20090106  報道の劣化ともう一つのメディアの必要性
20090107  官僚の劣化と官僚支配の終焉
20090108  海上自衛隊のソマリア沖派遣問題
20090109  小沢民主党政権は対米政策を慎重に運ぶべきだ
20090110  湯浅誠を国会に送り出しこの国の政治を変える
20090111  メンバーを見るだけでその内容がわかる
20090112  二人の米国駐日大使とその言葉
20090113  自らの外交に自信が持てない日本
20090114  イスラエルという国の恐ろしさ、卑劣さ
20090115  主導権を持つのは米国か、イスラエルか
20090116  真珠湾攻撃の真実と外務省の責任
20090117  こういう人に私は勇気づけられる
20090118  官僚支配をなくすことは重要だ。しかし容易なことではない。
20090119  それでもオバマに期待したい
20090120  「いつも野党に投票しよう!」という本を知っていますか?
20090121  新しいメディアづくりを考える
20090122  これからの日米関係を危惧する
20090123  ビル・トッテン氏の社内メール
20090124  小沢民主党が今なすべきこと
20090125  オバマ大統領!おまえもか
20090126  イスラエルに隷従した米国議会
20090127  朝青龍と石川遼の報道に思う
20090128  オバマ大統領の環境ニューディールとは何か
20090129  オバマ政権下で早くも「テロとの戦い」が始まった
20090130  推測が的中する喜び
20090131  海賊対策と外務省の存在の軽さ

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