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またレイチェルから勇気をもらった 他(天木直人のブログ)
http://www.asyura2.com/09/senkyo61/msg/441.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 4 月 09 日 21:23:28: twUjz/PjYItws
 

http://www.amakiblog.com/archives/2009/04/09/#001377


2009年04月09日
またレイチェルから勇気をもらった 他

 
◇またレイチェルから勇気をもらった


 4月3日号の週刊金曜日8−9ページに「国際短信」という小さな囲み記事があった。
 そこには6年前の2003年3月16日にガザにおいてイスラエル軍の武装ブルドーザーにひき殺された米国の女性反戦活動家、レイチェル・コリーさん(享年23歳)の両親が、ガザを訪た事が書かれていた。

 あの時の記憶がまざまざと蘇って来る。レバノンの新聞は、これ以上パレスチナ人の生活を破壊してはいけない、と、両手を高く広げてブルドーザーの前に立ちふさがっているレイチェルの写真を掲載していた。記事には、その叫びを無視するかのように、ブルドーザーが彼女の上を通り過ぎて行ったと書かれていた。

 イスラエルのパレスチナ弾圧を容認する一方で、さらなる犠牲者を招くイラク攻撃を行なおうとしている米国のブッシュ政権。しかもその最大の理由がイスラエルの安全保障のためだった。
 そんなブッシュ大統領を全面的に支持する日本の小泉首相を私は許すことはできなかった。
 自分にはレイチェルのような真似はとてもできない。しかし外交官としてこのまま沈黙をすることは許されるのか。私の背中を押してくれたのはレイチェルの勇気だった。いまでも私はそう思っている。

 週刊金曜日のその記事には、レイチェルが亡くなる前に残していたという次のような彼女の言葉が紹介されていた。

 「私は、パレスチナの人々が、信じられないような恐怖に襲われながら、笑いや寛容さ、家族との時間といったものを失わないで生きる強さに、大きな驚きを覚えます。ここまで人間とは強くなれるものなのかという事実と、恐怖の極限状態にありながら人間的であり続けられる彼らの能力を見出しています。いま、思います。この世界とは、威厳に満ちたものであるということを・・・」

 私はまたレイチェルから勇気をもらったような気がする。
                                        完 
 

◇「テロとの戦い」に傾斜する米国と日本の的外れ


 対北朝鮮制裁強化をめぐる国連安保理決議の交渉に明け暮れる政府と外務官僚は、あまりにもピント外れだ。

 北朝鮮の脅威をなくす事を最大の課題とする日本と、北朝鮮の核がテロに渡らない事が
最大の関心事である米国。両者の安全保障政策は根本的に異なる。

 その事を、報じられる安保理決議案の内容が見事に証明している。

 たとえば禁輸品目の追加案を見るがいい。船舶の貨物検査義務強化案を見るがいい。海外資産凍結の対象企業、団体の拡大案を見るがいい。

 いずれも北朝鮮とテロ組織やテロ支援国家との核移転協力を防ぐためのものである。米国の案だ。北朝鮮に圧力をかけようとする日本の制裁案とはまるで違う。

 おりしも4月6日、ゲーツ米国防長官は主要な兵器調達の見直しを発表した。その中には日本が米国に懇願していた最新鋭ステルス戦闘機F22ラプターの生産中止が含まれていた。

 4月8日の各紙は、この事によって、わが国の次期戦闘機導入計画は振り出しに戻った、日本の防衛産業にも波紋が広がる、などと騒いでいる。

 その騒ぎの陰で重要な事が見落とされている。

 それは米国がもはや装備の面でも、はっきりと「テロとの戦い」にシフトしたということだ。

 4月8日の産経新聞はゲーツ国防長官が2010会計年度の国防予算編成に向けて兵器調達の根本的見直しを行なわなければならないと述べた事を報じている。 ゲーツ国防長官は、もはや米国の装備は費用対効果が高くなければならないと言っているのだ。F22のような未来型の戦闘機はイラクやアフガンという現場で一日も使ったことはなかったと言っているのだ。そんな装備より、テロやならず者国家への即応を念頭においた無人偵察機とヘリコプターの増強こそ重要だ、と言っているのだ。

 日本政府や外務、防衛官僚は両目を開いてこの現実を直視せよ。耳をよくかっぽじいてこのゲーツ国防長官の言葉に傾聴せよ。

 「北朝鮮がほかの国に技術を渡すのを防ぎきれるだろうか」。これがライス米国連大使が北朝鮮がミサイル実験発射後に発した言葉である(4月8日読売)。日本の安全保障など眼中に無い。

                                                     完

 

◇オバマ大統領閣下、大丈夫ですか 

 オバマ大統領の就任から3ヶ月近くたった。オバマ大統領の評価を示す二つの興味深い記事を目にした。
 発売中の週刊サンデー毎日4月19日号に、浅川進介という記者が「対テロ戦争から足抜けしたい米国がますますはまる『泥沼』」という見出しで次のように書いていた。
 「・・・米オバマ政権をあざわらうかのように、『アフガニスタン新戦略』の要となるパキスタンでテロが相次いでいる。3月30日にはパキスタン東部、ラホール近郊の警察訓練施設を武装グループが襲撃、死傷者100人以上という悲劇が発生。米国、パキスタン政府へテロリストが挑戦状を突きつけた形だ・・・アフガンがオバマ政権にとって『ベトナムの再来』になりそう、という声もワシントンでは日に日に強まっているようだ・・・」
 この記事を裏付けるように、テポドン発射で大騒ぎしている4月7日、朝日新聞は、バクダッドで連続爆発があり34死亡、100人以上負傷と報じていた。4月6日の東京新聞は、パキスタンのモスクで自爆テロがあり少なくとも22人が死亡、50人以上が負傷したと報じていた。

 金融危機への対応もオバマ大統領らしいチェンジは見られない。4月4日の毎日新聞は、海外識者の時事評論コラム「VIEW POINT」の中で、米ワシントン・ポストコラムニストのユージーン・ロビンソン氏の次のような声を掲載していた。
 「オバマ政権は・・・デトロイト(の自動車メーカー)に『経営再建か破綻か』と迫る一方で、無謀な経済活動で危機を招いたウォール街(の金融機関)には、国民の莫大な血税を支援金として受け取るようにお願いしている。
 (たしかに)GMもクライスラーも何十年も前から経営難だった。しかし消費者の購買意欲が(ここまで)急落しなければ、これほど極端に流血することはなかった。(そして消費者の購買力の)急落は、国民への貸し渋りと、経済危機による買い控え心理が原因だろう。これはウォール街のひどい不品行の結果だ・・・
 それなのに、銀行救済には、気前のいい不良資産処理策や多額の補助金(を与え)、富裕な投資家がさらに金をもうける仕組みを盛り込んだ・・・昨秋以降(オバマ)政府がGMとクライスラーに融資した(額は)174億ドル。金融機関に投じた1兆ドルにくらべ圧倒的に小さい・・・」
 
 この二つの記事はいみじくもオバマ大統領のジレンマを物語っている。イスラエルとの関係を優先し、金融資本主義の利益保護に甘い、と非難される口実を与えている。それでも私はオバマ大統領に期待する。もうしばらくオバマ大統領が打ち出す政策を見守って行きたい。

                                                  完


◇政権交代の後の生じる政治課題 
 

 4月8日の朝日新聞に菅直人が政権交代後の姿を語っていた。それは、菅直人の言葉を借りれば、「官僚支配を打破するビジネスモデルをつくる」ということである。具体的には民主党が政権を取ったら議員100名でチームをつくり、内閣や各省庁に送り込み、官僚を動かす、ということだ。

 私が注目したのは、この基本的な考えは、「鳩山由紀夫さんも、岡田克也君も、前原誠司君も、歴代代表はほとんど同じ」だと、菅直人が語っていたところである。

 もしそれが本当なら、民主党が政権を取った暁には、間違いなくこの国の運営は大きく変わる。政治が官僚を従え、官僚もまた政策に共鳴できる政治家のために働く事になる。

 これこそ国民主権の政治ではないのか。なんとしてでも民主党に一度は政権を取らせたい。もはや誰もがそう考え始めている。私もそれを願ってきた。それを願って政権交代の重要性を主張してきた。

 ところがここに一つの大きな落とし穴が潜んでいる。その落とし穴とは何か。それは民主党の政治家
100人が、すべて国民の為に正しい政治を行う政治家なのか、という事である。官僚を統率する能力のある政治家なのか、という事である。

 この事は民主党の政治家に限らない。あらゆる政党の政治家にあてはまる。どのような政党間の連立政権が出来ようとも、政権を握った政治家たちが、果たして、こころざしが高く、正しく、そして官僚を掌握できる政治家であるのか、という事である。

 現在のように、政治家が官僚に仕事を丸投げしたり、あるいは官僚が政治家に面従腹背する事は、決して好ましくはない。

 しかし、もし政治家と官僚を支配し、政治家と官僚が結束してこの国を動かす事になれば、その権力は絶大である。今の政権の権力の比ではない。

 その時、その絶大な権力が、国民の利益に背馳するとしたらどうか。特に、組織も影響力も何も持たない大多数の、政治的弱者の国民の声が、届かなくなるとすればどうか。

 いくら政治家が国民に選挙で選ばれたからといって、国民のための政治を行なう保証はない。ここに大きな落とし穴があるのだ。

 かねてから私が主張するように、権力を握った政治家を監視する政治家が必要なのだ。政権政党を一切目指す事なく、常に政権政党の権力の濫用を監視する、そのような、いわばオンブズマン政党が必要なのだ。

 財界、業界を含めたあらゆる利権集団や、労働組合、イデオロギー集団、宗教集団などを含めたあらゆる組織から独立し、本当の意味で国民一人一人の自由と基本的人権を守る政治家や政党が必要になってくる。
                                                       完

◇天木直人メルマガ懇親会のお知らせ

京都と東京のメルマガ懇親会が好評です。メルマガの購読者でなくても一般に開放していますのでブログの読者で関心のある方は参加歓迎です。申し込みは私へメール通報するだけです。

 京都開催 

 日時 5月16日(土) 午後1時―5時(会場予約時間)
            準備の都合で30分ぐらい経ってから懇親会開始(以下同じ)
 場所 キャンパスプラザ京都(JR京都駅烏丸口から西徒歩5分)
               2階(収容能力80名)
 集会名  天木直人メルマガ懇親会(以下この名称で統一します)
 参加要領  メルマガの購読者を優先し、その他一般開放(以下同じ)
 参加費  無料、ただし会場代が必要な時は参加者で分担(以下同じ)

東京開催

日時 5月31日(日) 午後1時―5時
場所 高井戸地域区民センター(収容70名)
京王井の頭線高井戸駅徒歩3分
荻窪駅南口から関東バスで4番芦花公園駅前入口行、給田行 高井戸駅
下車 徒歩2分
 

 

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