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サンプロ感想より:「真犯人か名倉さんか、どちらかがほくそ笑んでいることになるが、どちらかは永久にわからない」
http://www.asyura2.com/09/senkyo61/msg/953.html
投稿者 戦争とはこういう物 日時 2009 年 5 月 06 日 19:26:56: N0qgFY7SzZrIQ
 

(回答先: 昼休み板:サンプロ・痴漢裁判で最高裁が無罪判決、被告だった名倉正博さんが怒りの緊急生出演。たかじん・ホリエモン出演ほか 投稿者 ブッダの弟子 日時 2009 年 4 月 18 日 07:39:50)

 この日のサン・プロは見逃してしまったが。このコメントで、大体の雰囲気は理解できた。
 コメントでは「無罪主張の理由は不明」としているが、判決を読むと「痴漢に会って下車など防衛しなかった点が不自然」と成る。
 この判決を文字通り受け取れば事件は「被害者のでっちあげ」となるが。

~~~~~~~~~~~~~~~~(引用ここから)
http://mainichi.jp/select/seiji/iwami/news/20090427org00m010027000c.html

サンデー時評:釈然としないな、最高裁の痴漢判決
 知り合いの女性に、満員電車での痴漢被害の模様を聞いた。ほとんどの女性が被害に遭っているらしいが、聞きたかったのは一点、犯人を特定することの難易度である。

「何度もいやな目に遭いましたね。私の場合は、体をかわしたり、相手の男性をにらみつけたりして、被害を小さくする必死の努力をしましたが、犯人を突き出したことは一度もありません。

 理由は二つです。やはり大勢の人の前で『この男』と捕まえること自体、相当の勇気がいることで、もし間違ったらどうしようとか瞬間的に考えると、すごく恐ろしくて私にはとてもできませんでした。

 もう一つの理由は、その『間違ったら』です。私の周りに五人の男性がいたとして、手は十本ありますね。そのうちの一本が悪さをしているのですが、いちばん体をひっつけている男性とは限りませんから。触られた瞬間をつかまえて相手の手首を握ればいいというかもしれませんが、そこがすごく複雑というか、相手も巧妙です。へんな言い方ですが、変質者なりの真剣勝負でしょうからね。

 最近は年をとって触られることもありませんが、いま振り返ってみると、十人捕まえたとして二、三人は間違いそうな気がするんです。痴漢退治は男の方が考えているほど簡単じゃないと思いますよ」

 なぜこんな聞きにくいことを根掘り葉掘り聞いたのかと言えば、すでにおわかりのとおり、先日の最高裁における痴漢事件の逆転無罪判決が、私にはどうしても釈然としないからだ。

 この証言によると、犯人の特定がかなり難しいことはわかる。ほかの犯罪にくらべて、痴漢は冤罪の恐れが大きい厄介な犯罪だ。それを承知のうえで、なおかつ、今回の逆転判決は正しかったのか。

 無罪を勝ちとった防衛医科大教授の名倉正博さん(六十三歳)は四月十九日、テレビ朝日系列の番組〈サンデープロジェクト〉に出演して、

「人間の存在が問われる事件だから必死だった。一時は離婚も考えた」

 と、逮捕されてから三年間の苦悩を語った。顔にも心労のあとが読み取れたし、涙をぬぐう姿は同情を誘うものがあった。ついには女性キャスターが泣きだし、スタジオは、ひどい目に遭ったが、とにかくよかった、よかった、という空気で終わったのである。

 私はスタジオの名倉さんの表情をじっと凝視していた。何か真実に触れるものが伝わってくるのではないかと期待したからだ。しかし、それは無理なことだった。名倉さんが冤罪者か真犯人か、私の心証は揺れて、ついにわからなかった。

 ◇改めて思う、人が人を裁くことの恐ろしさ
 最高裁の決定に合点がいけば迷うことはないのだが、それがなんともすとーんとこない。

〈疑わしきは被告の利益に〉

 という刑事裁判の原則を徹底させたのはもちろん理解できる。しかし、五人の裁判官で構成する今回の小法廷で、田原睦夫裁判長ら二人が有罪を、三人が無罪を主張しているから、一票差の逆転無罪だった。

 無罪組のうち、那須弘平裁判官の補足意見は、

「被告が罪を犯していないとまでは断定できないが、グレーゾーンの証拠状況にあり、合理的な疑いを超えた証明がなされていない」

 とした。また、近藤崇晴裁判官は、

「被害者と被告の供述が水掛け論になっており、他の証拠に照らしても真偽不明であれば、起訴事実は証明されていないことになる」

 と主張している。もう一人の藤田宙靖裁判官は個別の意見を述べていないので、無罪主張の理由は不明だ。

 五人のうち、二人は有罪、三人はグレーゾーンと真偽不明などで〈疑わしきは罰せず〉だ。つまり、真犯人、新証拠が出てきた場合などの純粋の冤罪と違って、名倉さんを真っ白とみている裁判官は一人もいない。〈疑わしき〉のなかから一人が有罪主張に回っておれば、やはり三対二で有罪になっていた、というきわどい判決である。

 人が人を裁くことの恐ろしさを改めて思う。ところが、先のスタジオに同席した名倉さんの主任弁護人、秋山賢三弁護士は、一、二審で有罪とした下級審の裁判官と今回無罪を主張した最高裁の裁判官三人との違いを、

「造詣の深さと見識だ」

 と言ったのには驚いた。この理屈だと、同じ最高裁でも、有罪主張の二人に造詣と見識が劣ることになる。違うなあ、と思いながら聞いた。

 三年前、名倉さんのネクタイをつかんで、

「あんたがやったでしょう」

 と勇敢に言った当時十七歳の女子高生をどうみるか、という人間洞察の問題だと私は思う。無罪主張の那須裁判官は補足意見で、

「被害者がその気になれば、『具体的で詳細な供述』をすることは困難ではない」

 とも言っている。女子高生への不信をにじませる発言だ。一般論としてはそうかもしれないし、冒頭の女性の証言でも、名倉さんがぬれ衣を着せられる恐れがなかったわけではない。だが、多くの識者のコメントのなかで、女性の性被害に詳しい角田由紀子弁護士の、

「判決は女子高生が積極的に痴漢を避けなかった点を不自然としているが、満員電車で身動きができない以上、当たり前で、裁判官は満員電車に乗ったことがないのではないか。痴漢をでっち上げる理由もない。被害者自身が被害を自分で証明しろと言われているような判決で、痴漢の申告をためらうことにもつながる恐れがある」(四月十五日付『産経新聞』)

 という判決批判に、もっとも納得がいった。でっち上げる理由もない、と私も思う。だとしたら、真犯人か名倉さんか、どちらかがほくそ笑んでいることになるが、どちらかは永久にわからない。もどかしい限りだ。

 怒りをもって対応した女子高生は成人したころだが、彼女こそ傷ついている。もっと心情を思いやるべきだ。

 混雑時には一両おきに男性用と女性用の車両に分けてはいかが、という主婦の新聞投書を読んだ。痴漢追放にはもはやそんな方法しかないのかもしれない。

<今週のひと言>

 東京オリンピック、もうひとつはずまないのは物心両面でゆとりがないから。

(サンデー毎日 2009年5月10、17日合併号)

2009年4月29日
~~~~~~~~~~~~~~~(引用ここまで)
 冤罪防止は大切だが。判決は、「防衛医大教授」を救済した代わりに、被害者女性のバッシングを招いた。

☆参考:
■最高裁判決要旨(5人中2人の判事が反対意見。自衛できない被害者はおかしいのか??)
http://www.asyura2.com/09/nihon29/msg/167.html
投稿者 戦争とはこういう物 日時 2009 年 4 月 14 日 23:23:01:

 

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